【注意】 このドキュメントは、W3CのData Catalog Vocabulary (DCAT) - Version 2 W3C Recommendation 04 February 2020の和訳です。
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First Update: 2020年3月7日
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DCATは、ウェブ上で公開されたデータ・カタログ間の相互運用性の促進を目的とするRDFの語彙です。このドキュメントでは、その利用のために、スキーマを定義し、例を提供します。
DCATにより、公開者は、複数のカタログのメタデータの利用と集約を促進する標準的なモデルと語彙を用いてカタログ内にデータセットとデータ・サービスを記述できます。これにより、データセットとデータ・サービスの発見可能性が向上します。また、データ・カタログの公開に関して分散アプローチを可能にし、同じクエリ・メカニズムと構造を用いて複数サイトのカタログにまたがるデータセットの統合検索を可能にします。集約されたDCATメタデータは、デジタル保存プロセスの一部としてのマニフェスト・ファイルとして使用できます。
DCAT用語の名前空間はhttp://www.w3.org/ns/dcat#
です。
DCAT名前空間の推奨接頭辞はdcat
です。
この項は、このドキュメントの公開時のステータスについて記述しています。他のドキュメントがこのドキュメントに取って代わることがありえます。現行のW3Cの刊行物およびこの技術報告の最新の改訂版のリストは、https://www.w3.org/TR/のW3C技術報告インデックスにあります。
このドキュメントでは、元のDCAT語彙([VOCAB-DCAT-20140116])の公開以後の新たなユースケース、要件、およびコミュニティの経験に対応した主な改訂について定義しています。この改訂は、コミュニティの慣行に沿って元のDCAT標準を拡張すると同時に、データ記述とデータセット交換に対する多様なアプローチをサポートします。DCAT語彙の主な変更点は次のとおりです。
dcat:Resource
クラスの追加。これはdcat:Dataset
のスーパークラスになりました。dcat:Resource
のサブクラスとしてのdcat:DataService
の追加この新しいバージョンの語彙は、元の語彙を更新・拡張しますが、下位互換性を維持しています。重要な変更点の完全なリスト(関連するgithubの課題へのリンク付き)を§ D. 変更履歴に記述しています。
CRの終了基準は、不足している必要な要素を改善する方法としてv1のアプリケーション・プロファイルに含まれていた機能を再現するv2の新機能に焦点を当てています。終了基準には、EC Joinupなどの組織がその取り組みにおいてDCAT v2モデルを採用するという最近のコミットメントも含まれていました。カタログの実装における新しいプロパティー/クラス(または同等の意味を持つ用語)の使用を示すことにより、実装が証明されます。
Data eXchangeワーキンググループによって検討され議論されたものの、成熟度やコンセンサスが不足していたために対処されていなかった課題、要件、機能は、GitHubに集められています。将来のリリース時に優先されると考えられるものは、DCATの将来の優先的取り組みというマイルストーンに含まれています。
元のDCAT語彙はDERI(Digital Enterprise Research Institute)で開発・提供された後に、eGov Interest Groupによって精緻化され、2014年[VOCAB-DCAT-20140116]にGLD(Government Linked Data)ワーキンググループによって最終的に標準化されました。
この改訂版のDCATは、元のバージョン以後のDCAT語彙に関する人々の経験から集められた新たなユースケースと要件[DCAT-UCR]や、最初のバージョンでは考慮されていなかった新しいアプリケーションに対応して、Dataset Exchangeワーキンググループによって開発されました。[VOCAB-DCAT-20140116]以後の変更の要約を§ D. 変更履歴に記載しています。
DCATには、foaf:homepage
やdct:title
などの、適切な意味を持つ安定した用語を備えた既存の語彙の用語が組み込まれています。利便性を考慮し、外部で定義された用語の非公式な定義の要約をDCAT語彙に記載していますが、正式な定義は規範的な参考文献にあります。参考文献の定義に変更があった場合は、この仕様で記載している要約が優先します。DCATへの適合性(§ 4. 適合性)はDCAT語彙仕様の用語の使用のみに関係するため、他の外部の定義に変更があったとしても、DCAT実装の適合性には影響しないことに注意してください。
このドキュメントは、Dataset Exchangeワーキンググループによって勧告として公開されました。
このドキュメントは、W3Cメンバー、ソフトウェア開発者、他のW3Cグループ、および他の利害関係者によりレビューされ、W3C勧告として管理者の協賛を得ました。これは確定済みドキュメントであり、参考資料として用いたり、別のドキュメントで引用することができます。勧告の作成におけるW3C の役割は、仕様に注意を引き付け、広範囲な開発を促進することです。これによってウェブの機能性および相互運用性が増強されます。
この仕様の議論にはGitHubの課題をお勧めします。または、メーリング・リストにコメントを送信することもできます。コメントはpublic-dxwg-comments@w3.org(アーカイブ)に送信してください。
ワーキンググループの実装報告書を参照してください。
このドキュメントは、W3C特許方針の下で活動しているグループによって作成されました。W3Cは、このグループの成果物に関連するあらゆる特許の開示の公開リストを維持し、このページには特許の開示に関する指示も含まれています。不可欠な請求権(Essential Claim(s))を含んでいると思われる特許に関して実際に知っている人は、W3C特許方針の6項に従って情報を開示しなければなりません。
このドキュメントは、2019年3月1日のW3Cプロセス・ドキュメントによって管理されています。
この項は非規範的です。
様々な組織、研究者、政府、市民の間でデータ資源を共有するには、メタデータの提供が必要です。これは、データが公開されているかどうかは関係ありません。DCATは、本来はdata.govやdata.gov.ukなどの政府データ・カタログのコンテキストで開発されたデータ・カタログをウェブで公開するための語彙ですが、他のコンテキストにも適用可能であり、使用されています。
この改訂版のDCATは、以前のバージョンを拡張し、さらなるユースケースと要件をサポートしています[DCAT-UCR]。それらには、データ・サービスなどの、データセットに加えて他の資源をカタログ化する可能性が含まれています。この改訂版では、データセット間およびデータセットと他のカタログ化された資源間の関係の記述もサポートしています。カタログ化されたアイテムに関するライセンスと権利のステートメントをドキュメント化する方法に関する手引きを提供しています。
DCATは、データセットとデータ・サービスを記述してカタログに含めることができるように、RDFのクラスとプロパティーを提供します。標準的なモデルと語彙を用いることにより、複数のカタログのメタデータの利用と集約が容易になり、それによって次が可能になります。
カタログに記述されたデータは、スプレッドシートから、XMLやRDF、様々な特化形式に至るまで、多くの形式で提供されます。DCATは、これらのデータセットのシリアル化形式については何も仮定しませんが、抽象的なデータセットとその様々なマニフェストや配信とを区別します。
多くの場合、データは、抽出物、サブセット、または既存のデータの組み合わせの選択、またはデータ処理機能によって生成された新しいデータの選択をサポートするサービスを通じて提供されます。DCATでは、データ・アクセス・サービスの記述をカタログに含めることができます。
形式固有のより詳細な情報を提供するために、補足的な語彙をDCATと一緒に用いることができます。例えば、データセットがRDF形式であれば、データセットに関する様々な統計を表すために、DCAT内でVoID語彙[VOID]のプロパティーを使用できます。
このドキュメントでは、DCATで表現されるデータ・カタログの特定の展開方法を規定していません。DCATの情報は、SPARQLエンドポイントからアクセス可能なRDF、[HTML-RDFa]としてHTMLページに組み込んだもの、またはRDF/XML[RDF-SYNTAX-GRAMMAR]、[N3]、[Turtle]、[JSON-LD]やその他の形式としてシリアル化したものを含む多くの形式で提示できます。このドキュメントの例では、読みやすいという理由で、[Turtle]を用いています。
この項は非規範的です。
2014年1月に公開された当初の勧告[VOCAB-DCAT-20140116]では、データセットを記述するための基本的なフレームワークを提供しました。そこでは、抽象的なアイデアとしてのデータセットと、データセットのマニフェストとしての配信とを大きく区別しました。DCATは広く採用されてきましたが、当初の仕様には、欧州委員会のDCAT-AP[DCAT-AP]などのプロファイルのメカニズム、または保健医療と生命科学コミュニティ・プロファイル(Healthcare and Life Sciences Community Profile)[HCLS-Dataset]、データ・タグ・スイート(Data Tag Suite)[DATS]などの基本的な標準に基づいて構築された大規模な語彙の開発のいずれかによって追加された多くの本質的な機能が欠けていることが明らかになりました。この改訂版のDCATは、様々なコミュニティの経験を通じて明らかになった特定の欠点に対処するために開発されました。その目的は、これらのより大規模な語彙のアウトプット間の相互運用性を改善することです。例えば、この新しいDCATのバージョンでは、識別子、データセット品質情報、およびデータ引用の課題に対処するために、クラス、プロパティー、指針を提供しています。
この改訂には、仕様全体の書き換えが含まれています。2014勧告からの重要な変更点は、§ D. 変更履歴での記述に加え、「注」の項を用いて本文内で記しています。
DCATの名前空間はhttp://www.w3.org/ns/dcat#
です。DCATは、他の語彙、特にダブリン・コア[DCTERMS]の用語を広範囲に用いていることに注意してください。DCATは、最小限の独自のクラスとプロパティーを定義しています。
この勧告の規範的な部分で用いている名前空間と接頭辞を次の表で示します。
接頭辞 | 名前空間 |
---|---|
dc |
http://purl.org/dc/elements/1.1/ |
dcat |
http://www.w3.org/ns/dcat# |
dct |
http://purl.org/dc/terms/ |
dctype |
http://purl.org/dc/dcmitype/ |
foaf |
http://xmlns.com/foaf/0.1/ |
locn |
http://www.w3.org/ns/locn# |
odrl |
http://www.w3.org/ns/odrl/2/ |
owl |
http://www.w3.org/2002/07/owl# |
prov |
http://www.w3.org/ns/prov# |
rdf |
http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns# |
rdfs |
http://www.w3.org/2000/01/rdf-schema# |
skos |
http://www.w3.org/2004/02/skos/core# |
time |
http://www.w3.org/2006/time# |
vcard |
http://www.w3.org/2006/vcard/ns# |
xsd |
http://www.w3.org/2001/XMLSchema# |
この項は非規範的です。
勧告の規範的な部分ではなく、ドキュメントの例とガイドラインで用いている名前空間と接頭辞を次の表で示します。
接頭辞 | 名前空間 |
---|---|
adms |
https://www.w3.org/ns/adms# |
dqv |
http://www.w3.org/ns/dqv# |
earl |
http://www.w3.org/ns/earl# |
geosparql |
http://www.opengis.net/ont/geosparql# |
oa |
http://www.w3.org/ns/oa# |
sdmx-attribute |
http://purl.org/linked-data/sdmx/2009/attribute# |
sdo |
https://schema.org/ |
w3cgeo |
http://www.w3.org/2003/01/geo/wgs84_pos# |
非規範的と記している項と同じく、この仕様のすべての作成ガイドライン、図、例、注は、非規範的です。この仕様のその他の部分はすべて規範的です。
このドキュメントの「することができる/してもよい(MAY)」、「しなければならない(MUST)」、「してはならない(MUST NOT)」、「すべきである/する必要がある(SHOULD)」というキーワードは、ここで示しているとおり、すべて大文字で表示される場合にのみ、BCP 14[RFC2119] [RFC8174]で記述されているように解釈されるべきです。
データ・カタログは、次の場合にDCATに準拠しています。
DCATプロファイルは、DCATに制約を追加するデータ・カタログのための仕様です。プロファイルに準拠しているデータ・カタログは、DCATにも準拠しています。プロファイルの追加の制約には、次のものを含むことができます(MAY)。
この項は非規範的です。
DCATは、データ・カタログを表すためのRDF語彙です。DCATは、次の8つの主要なクラスに基づいています(図1)。
dcat:Catalog
は、カタログを表します。これは、個々のアイテムが何らかの資源を記述しているメタデータ・レコードであるデータセットです。dcat:Catalog
の範囲は、データセットまたはデータ・サービスに関するメタデータのコレクションです。dcat:Resource
は、データセット、データ・サービス、またはカタログ内のメタデータ・レコードによって記述できるその他の資源を表します。このクラスは直接用いることを意図したものではなく、dcat:Dataset
、dcat:DataService
、dcat:Catalog
の親のクラスです。カタログ内のメンバー・アイテムは、サブクラスの1つ、これらのサブクラス(a sub-class)、またはDCATプロファイルや他のDCATアプリケーションで定義されているdcat:Resource
のサブクラスのメンバーであるべきです。dcat:Resource
は事実上、あらゆる種類の資源のカタログを定義するための拡張点です。dcat:Dataset
とdcat:DataService
は、カタログに記載されていないデータセットとサービスに使用できます。dcat:Dataset
は、データセットを表します。データセットは、1つのエージェントによって公開またはキュレートされているデータのコレクションです。データは、数値、語句、ピクセル、画像、音声、その他のマルチメディア、およびその他の種類のものなど、データセットに収録されうる多くの形式で提供されます。dcat:Distribution
は、ダウンロード可能なファイルなどのアクセス可能なデータセットの形式を表します。dcat:DataService
は、データ・サービスを表します。データ・サービスは、1つ以上のデータセットやデータ処理機能へのアクセスを提供するインターフェース(API)を介してアクセス可能な操作のコレクションです。dcat:CatalogRecord
は、カタログ内のメタデータ・アイテムを表します。それは、主に、いつ誰がアイテムを追加したかなどの登録情報に関するものです。DCATのデータセットは、「1つのエージェントによって公開またはキュレーションされ、1つ以上のシリアル化または形式でアクセスまたはダウンロードできるデータのコレクション」と定義されています。データセットは概念的なエンティティーであり、データセットの転送用にシリアル化した1つ以上の配信で表すことができます。データセットの配信は、データ・サービスを介して提供できます。
通常、データ・サービスは、サービスにローカルまたはリモートで提供される可能性のあるデータセットに対し、選択、抽出、組み合わせ、処理、または変換の操作を提供します。データ・サービスへのリクエストの結果は、データセットまたはカタログの一部またはすべての表現です。データ・サービスは、特定のデータセットに関連付けられていたり、リクエスト時や実行時にその情報源データが設定されたりする場合があります。データ配信サービスにより、データセットやサブセットの配信を選択しダウンロードすることができます。データ発見サービスにより、クライアントは適切なデータセットを見つけることができます。その他の種類のデータ・サービスには、座標変換サービス、再サンプリングや補間サービス、シミュレーションやモデリングのサービスを含む様々なデータ処理サービスなどのデータ変換サービスが含まれます。DCATのデータ・サービスは、データへのアクセスを提供する操作のコレクションまたはAPIであることに注意してください。多くの場合、APIの操作に便利にアクセスできるように、インタラクティブなユーザ・インターフェースが利用できますが、それに関する説明はDCATの範囲外です。多くの場合、特定のデータ・サービスのエンドポイントに関する詳細は、標準的なサービス型に準拠した記述で指定され、それによってDCAT語彙自体の範囲が補完されます。
データセットとデータ・サービスの記述をカタログに含めることができます。カタログはデータセットの一種で、そのメンバーのアイテムはデータセットとデータ・サービスの記述です。他の種類のものもカタログ化できる可能性がありますが、DCATの範囲は現在、データセットとデータ・サービスに限定されています。カタログの範囲をデータセットとデータ・サービス以外に拡張するためには、DCATプロファイルやその他のDCATアプリケーションでdcat:Resource
という追加のサブクラスを定義することをお勧めします。サービス記述の範囲をデータ配信サービス以外に拡張するためには、DCATプロファイルやその他のDCATアプリケーションでdcat:DataService
という追加のサブクラスを定義することをお勧めします。
カタログ・レコードは、カタログ内のエントリーを記述したものです。dcat:Resource
はデータセットまたはサービス自体を表しますが、dcat:CatalogRecord
はカタログ内のアイテムの登録を記述したレコードです。dcat:CatalogRecord
の使用はオプションと考えられています。これは、カタログのエントリーに関する来歴情報を明示的に記録するために用います。必要ではない場合は、dcat:CatalogRecord
は安全に無視できます。
DCAT語彙は、[RDF-SCHEMA]を用いて形式化されたOWL2オントロジー[OWL2-OVERVIEW]です。DCATの個々のクラスとプロパティーは[IRI]で示されます。ローカルに定義された要素は、http://www.w3.org/ns/dcat#
という名前空間にあります。要素は、いくつかの外部語彙、特に[FOAF]、[DCTERMS]、[PROV-O]からも採用されています。
RDFでは、資源は、グローバル識別子(IRI)を持ったり、空白ノードにしたりすることができます。空白ノードは、資源をIRIで明示的に指定せずに示すために使用できます。これは、トリプルの主語と目的語の位置に出現可能です[RDF11-PRIMER]。例えば、実際の多くのDCATカタログでは、配信は、関連するデータセットの記述内に入れ子にされた空白ノードとして表されます。空白ノードは一部のユースケースに柔軟性を提供しますが、リンクト・データのコンテキストでは、空白ノードは共同でデータにアノテーションを付与する機能を制限します。空白ノードの資源をリンクのターゲットにすることはできず、新しい情報源からの新しい情報でアノテーションを付与することはできません。リンクト・データのアプローチの最大の利点の1つは「誰でも、何でも、どこでも発言できる」ことであるため、空白ノードを用いると、RDFモデルを広く採用することにより得られる利点の一部が損なわれます。1つのアプリケーションのデータセットの閉世界内であっても、新しいデータを統合する場合は、空白ノードの使用はすぐに制限的になる可能性があります[LinkedDataPatterns]。これらの理由から、DCATの主なクラスのインスタンスにはグローバル識別子を用いることをお勧めします。また、RDFでDCATをエンコードする場合は、一般的に空白ノードの使用は推奨されません。
このドキュメントのすべてのRDFの例はTurtle構文[Turtle]で記述されており、多くはDXWGコード・リポジトリで入手できます。
この例では、政府のカタログとそのデータセットを表すために、どのようにDCATを用いるかの概要を提供します。
まず、カタログの記述は次のとおりです。
カタログの公開者は、:transparency-office
という相対URIを持っています。公開者の詳細な記述は、 例2のように提供できます。
カタログでは、その個々のデータセットをdcat:dataset
プロパティーで列挙します。例1では、データセットの例を:dataset-001
という相対URIで記述しました。DCATを用いた記述は、次のようになりえます。
このデータセットには、5つの異なる時間記述子が記述されています。データセットの公開日と改訂日は、dct:issued
とdct:modified
で示されています。dct:accrualPeriodicity
内のデータセットの更新頻度には、W3Cデータ・キューブ語彙[VOCAB-DATA-CUBE]の取り組みの一環として開発されたコンテンツ指向ガイドラインのインスタンスを用いることにしました。時間の範囲は、data.gov.ukのIntervalデータセット(本来はhttp://reference.data.gov.uk/id/interval
から入手可能)のアイテムを用いて、dct:temporal
で指定しています。データセット内のアイテムの最小間隔を記述する時間分解能は、標準的なデータ型であるxsd:duration
を用いてdcat:temporalResolution
で指定しています。
さらに、空間範囲は、GeonamesのURIを用いてdct:spatial
で指定しています。データセット内のアイテムの最小空間分離を記述する空間分解能は、標準的なデータ型であるxsd:decimal
を用いてdcat:spatialResolutionInMeters
で指定しています。
データセットに関するコメントやフィードバックを送信できる場合には、窓口が提供されます。メール・アドレスや電話番号などの窓口に関する詳細は、vCard[VCARD-RDF]を用いて提供できます。
データセットの1つの表現である:dataset-001-csv
は、5KBのCSVファイルとしてダウンロードできます。これは、dcat:Distribution
という型のRDF資源として表されます。
カタログは、:themes
という相対URIで表される定義域により、そのデータセットを分類します。次のように、SKOS[SKOS-REFERENCE]で、用いる定義域を記述できます。
このデータセットは、:accountability
という相対URIで表される定義域のもとに分類されていることに注意してください。カタログの定義域を記述するために用いた:themes
というURIで識別される概念スキームの一部として概念を定義することをお勧めします。下記は、SKOS記述の例です。
データセットの型やジャンルは、dct:type
というプロパティーを用いて示すことができます。プロパティーの値は、DCMI型語彙[DCTERMS]、MARCジャンル/用語スキーム、[ISO-19115-1]のMD_Scope codes
、DataCite資源型、またはRe3dataのPARSE.Insightコンテンツ型[RE3DATA-SCHEMA]などの、よく管理され、広く認識されている資源型を採用することをお勧めします。
次の例では、様々な語彙の値を用いて(概念的な)データセットを個別に分類しています。
1つの記述内に複数の分類を存在させることも可能です。
カタログの公開者がそのレコードについて記述したメタデータ(つまり、データセットについて記述したメタデータが含まれているレコード)を保持することにした場合には、dcat:CatalogRecord
を使用できます。例えば、:dataset-001
は2011-12-05に発表されましたが、Imaginary Catalogのその記述は、2011-12-11に追加されました。これは、DCATでは例9のように表すことができます。
:dataset-002
はCSVファイルとして利用できます。しかし、:dataset-002
は、データにアクセスする前に、ユーザがいくつかのリンクをたどり、情報を提供し、いくつかのボックスにチェックを入れる必要があるウェブ・ページでのみ入手できます。
dcat:landingPage
の使用とdcat:Distribution
というインスタンスの定義に注意してください。
一方、:dataset-003
は、あるランディング・ページで入手できるだけでなく、既知のURLからダウンロードすることもできます。
dcat:downloadURL
をダウンロードできる配信とともに用いており、ランディング・ページからアクセスできる他の配信を、dcat:Distribution
という別のインスタンスとして別途定義する必要がないことに注意してください。
:dataset-004
は、様々なサービスから様々な表現で配信されています。dcat:Distribution
ごとのdcat:accessURL
は、サービスのdcat:endpointURL
に対応しています。個々のサービスの特徴は、dct:type
(ここでは、INSPIRE空間データ・サービス型の語彙の値を使用)を用いた汎用的な型、dct:conformsTo
を用いた特定のAPIの定義で示され、dcat:endpointDescription
を用いて、リンクされた個々のエンドポイントのパラメーターとオプションを詳細に記述しています。
(改訂版の)DCAT語彙は、RDFで利用できます。基本となる人工物であるdcat2.ttl
は、コアDCAT語彙のシリアル化です。それと並んで、次のような、追加情報を提供するその他のRDFファイルがあります。
DCATでは、他の多くの語彙の要素を用いる必要があります。さらに、DCATは、通常のRDFS[RDF-SCHEMA]とOWL2[OWL2-OVERVIEW]の規則とパターンに従い、外部語彙の追加要素で拡張できます。
多くの補足的な語彙の要素をDCATと一緒に用いて、より詳細な情報を提供できます(MAY)。例えば、VoID語彙[VOID]のプロパティーにより、データセットがRDF形式であれば、DCATが記述されたデータセットに関する様々な統計の記述が可能となり、来歴オントロジー[PROV-O]のプロパティーを用いてデータセットやサービス、そして関連する活動とエージェントを生成したワークフローに関する詳細情報を提供でき、組織オントロジー[VOCAB-ORG]のクラスとプロパティーを用いて責任を有するエージェントに関する詳細な説明を追加できます。
DCAT名前空間にない用語の定義(定義域と値域を含む)は、ここでは便宜上提供しているだけであり、規範的であると考えてはなりません(MUST NOT)。これらの用語の正式な定義は、対応する仕様、つまり[DC11]、[DCTERMS]、[FOAF]、[PROV-O]、[RDF-SCHEMA]、[SKOS-REFERENCE]、[XMLSCHEMA11-2]および[VCARD-RDF]にあります。
catalog record、has part、dataset、service、catalog、homepage、themesのプロパティーはこのクラスに固有です。
distribution、frequency、spatial/geographic coverage、spatial resolution、temporal coverage、temporal resolution、was generated byのプロパティーは、dcat:Dataset
というスーパークラスから継承されます。
access rights、conforms to、contact point、creator、description、has policy、identifier、is referenced by、keyword/tag、landing page、license、catalog language、relation、rights、qualified relation、publisher、release date、theme/category、title、type/genre、update/modification date、qualified attributionのプロパティーは、dcat:Resource
というスーパークラスから継承されます。
RDFクラス: | dcat:Catalog |
---|---|
定義: | 資源に関するメタデータのキュレートされたコレクション(例えば、データ・カタログのコンテキストでのデータセットやデータ・サービス) |
~のサブクラス: | dcat:Dataset |
使用上の注意: | 通常、ウェブ・ベースのデータ・カタログは、このクラスの1つのインスタンスとして表されます。 |
参照: | § 6.5 クラス: Catalog Record(カタログ・レコード)、§ 6.6 クラス: Dataset(データセット) |
RDFプロパティー: | foaf:homepage |
---|---|
定義: | カタログのホームページ(通常HTMLで利用できる公開ウェブ・ドキュメント)。 |
値域: | foaf:Document |
使用上の注意: | foaf:homepage は、それが一意であり、正確に資源のウェブ・ページを識別しなければならない(MUST)ことを意味する逆関数型プロパティー(IFP;inverse functional property)です。このプロパティーは正規のウェブ・ページを示し、資源に関するウェブ・ページが複数ある場合に役立ちます。 |
RDFプロパティー: | dcat:themeTaxonomy |
---|---|
定義: | カタログのデータセットとサービスを分類するために用いられる知識組織化体系(KOS;knowledge organization system)。 |
定義域: | dcat:Catalog |
値域: | rdfs:Resource |
使用上の注意: | タクソノミーは、skos:ConceptScheme 、skos:Collection 、owl:Ontology 、または同様のもので組織化することをお勧めします。それにより、各メンバーがIRIで示され、リンクト・データとして公開できます。 |
RDFプロパティー: | dct:hasPart |
---|---|
定義: | カタログに列挙されるアイテム。 |
定義域: | dcat:Catalog |
値域: | dcat:Resource |
使用上の注意: | これは、カタログのメンバーシップの最も一般的な述語です。利用可能な場合は、より特定的なサブプロパティーの使用をお勧めします。 |
参照: | dct:hasPart のサブプロパティー、特にdcat:dataset 、dcat:catalog 、dcat:service 。 |
RDFプロパティー: | dcat:dataset |
---|---|
定義: | カタログに列挙されるデータのコレクション。 |
~のサブプロパティー: | dct:hasPart |
定義域: | dcat:Catalog |
値域: | dcat:Dataset |
RDFプロパティー: | dcat:service |
---|---|
定義: | カタログに列挙されるサイトまたはエンドポイント。 |
~のサブプロパティー: | dct:hasPart |
定義域: | dcat:Catalog |
値域: | dcat:DataService |
RDFプロパティー: | dcat:catalog |
---|---|
定義: | このカタログのコンテキストにおいて内容が関心の対象であるカタログ。 |
~のサブプロパティー: | dct:hasPart |
定義域: | dcat:Catalog |
値域: | dcat:Catalog |
RDFプロパティー: | dcat:record |
---|---|
定義: | カタログの一部である1つのデータセットまたはデータ・サービスの登録を記述しているレコード。 |
定義域: | dcat:Catalog |
値域: | dcat:CatalogRecord |
access rights、conforms to、contact point、creator、description、has policy、identifier、is referenced by、keyword/tag、landing page、license、resource language、relation、rights、qualified relation、publisher、release date、theme/category、title、type/genre、update/modification date、qualified attributionというプロパティーはこのクラスに固有です。
RDFクラス: | dcat:Resource |
---|---|
定義: | 1つのエージェントによって公開またはキュレートされた資源。 |
使用上の注意: | カタログ化されたすべての資源のクラスで、dcat:Dataset 、dcat:DataService 、dcat:Catalog およびdcat:Catalog のその他のメンバーのスーパークラス。このクラスには、データセットやデータ・サービスなど、すべてのカタログ化された資源に共通するプロパティーが含まれます。より特定的なサブクラスの使用を強くお勧めします。dcat:Datasetまたはdcat:DataServiceではない資源を記述する場合は、dcat:Resourceの適切なサブクラスを作成するか、dct:typeプロパティーでdcat:Resourceを用いて特定の型を示すことをお勧めします。 |
使用上の注意: | dcat:Resource は、あらゆる種類のカタログの定義を可能にする拡張点です。追加のサブクラスは、DCATプロファイルや、その他の種類の資源のカタログ用の他のDCATアプリケーションで定義できます。 |
参照: | § 6.5 クラス: Catalog Record(カタログ・レコード) |
RDFプロパティー: | dct:accessRights |
---|---|
定義: | 誰が資源にアクセスできるかに関する情報、またはそのセキュリティ・ステータスの表示。 |
値域: | dct:RightsStatement |
使用上の注意: | ライセンスと権利に関する情報を資源に提供できます(MAY)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.4.20 プロパティー: rights(権利) |
RDFプロパティー: | dct:conformsTo |
---|---|
定義: | 記述されている資源が準拠する確立された標準。 |
値域: | dct:Standard (「比較の基準。他のものを評価するための基準点。」[DCTERMS]) |
使用上の注意: | カタログ化された資源コンテンツが準拠するモデル、スキーマ、オントロジー、ビュー、またはプロファイルを示すためにこのプロパティーを用いるべきです(SHOULD)。 |
RDFプロパティー: | dcat:contactPoint |
---|---|
定義: | カタログ化された資源に対する関連窓口情報。vCardの使用を推奨します[VCARD-RDF]。 |
値域: | vcard:Kind |
RDFプロパティー: | dct:creator |
---|---|
定義: | 資源の作成に責任を持つエンティティー。 |
値域: | foaf:Agent |
使用上の注意: | このプロパティーの値には、foaf:Agent という型の資源が推奨されます。 |
参照: | § 6.11 クラス: Organization/Person(組織/人) |
RDFプロパティー: | dct:description |
---|---|
定義: | 自由形式のテキストによるアイテムの説明。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dct:title |
---|---|
定義: | アイテムに与えられた名前。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dct:issued |
---|---|
定義: | アイテムの正式な発行(公開など)の日付。 |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
使用上の注意: | このプロパティーは、判明している最初の発行日を用いて設定すべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.5.3 プロパティー: listing date(記載日)、§ 6.7.3 プロパティー: release date(公表日) |
RDFプロパティー: | dct:modified |
---|---|
定義: | アイテムが変更、更新、修正された最も最近の日付。 |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
使用上の注意: | このプロパティーの値は、カタログ・レコードに対する変更ではなく、実際のアイテムに対する変更を示します。値が存在しない場合は、最初に公開された後にアイテムが変更されていないか、最後の修正日が不明か、アイテムが常に更新されていることを示す可能性があります(MAY)。 |
参照: | § 6.6.2 プロパティー: frequency(頻度)、§ 6.5.4 プロパティー: update/modification date(更新/修正日)、§ 6.7.4 プロパティー: update/modification date(更新/修正日) |
RDFプロパティー: | dct:language |
---|---|
定義: | アイテムの言語。これは、カタログ化された資源(つまり、データセットまたはサービス)のテキスト形式のメタデータ(つまり、タイトル、内容記述など)またはデータセット配信のテキスト形式の値に用いられる自然言語を指します。 |
値域: |
米国議会図書館(Library of Congress)が定義している資源(ISO 639-1、ISO 639-2)を用いるべきです(SHOULD)。 言語にISO 639-1(2文字)コードが定義されていれば、その対応するIRIを用いるべきで(SHOULD)、ISO 639-1コードが定義されていなければ、ISO 639-2(3文字)コードに対応するIRIを用いるべきです(SHOULD)。 |
使用上の注意: | 資源が複数の言語で使用できる場合は、このプロパティーを繰り返してください。 |
使用上の注意: | カタログ(つまり、データセットまたはサービス)のメンバーに提供された値が、カタログに提供された値よりも優先します(それらが競合する場合)。 |
使用上の注意: | データセットの表現が言語ごとに別々に利用できる場合には、dcat:Distribution のインスタンスを言語ごとに定義し、dct:language を用いて、個々の配信の特定の言語を記述してください(つまり、データセットは複数のdct:language の値を持ち、個々の配信は、1つのみを、そのdct:language プロパティーの値として持つでしょう)。 |
RDFプロパティー: | dct:publisher |
---|---|
定義: | アイテムを利用可能にすることに責任を持つエンティティー。 |
使用上の注意: | このプロパティーの値には、foaf:Agent という型の資源が推奨されます。 |
参照: | § 6.11 クラス: Organization/Person(組織/人) |
RDFプロパティー: | dct:identifier |
---|---|
定義: | アイテムの一意の識別子。 |
値域: | rdfs:Literal |
使用上の注意: | 識別子は、アイテムのURIの一部として用いられるかもしれませんが、それでもなお、明示的にそれを表すことは有用です。 |
RDFプロパティー: | dcat:theme |
---|---|
定義: | 資源の主要カテゴリー。資源は複数のテーマを持つことができます。 |
~のサブプロパティー: | dct:subject |
値域: | skos:Concept |
使用上の注意: | 資源を分類するために用いられるskos:Concept の集合は、カタログのすべてのカテゴリーとそれらの関係を記述しているskos:ConceptScheme で組織化されます。 |
参照: | § 6.3.2 プロパティー: themes(テーマ) |
RDFプロパティー: | dct:type |
---|---|
定義: | 資源の性質やジャンル。 |
~のサブプロパティー: | dc:type |
値域: | rdfs:Class |
使用上の注意: | 値は、次のような、よく管理され、広く認識されている統制語彙を採用すべきです(SHOULD)。
|
使用上の注意: | 資源のファイル形式、物理メディアや大きさを記述するためには、dct:format 要素を用いてください。 |
RDFプロパティー: | dct:relation |
---|---|
定義: | カタログ化されたアイテムに対する関係が指定されていない資源。 |
使用上の注意: | dct:relation は、カタログ化されたアイテムと関連する資源との関係の性質が不明な場合に用いるべきです(SHOULD)。リンクの関係の性質が分かっている場合は、より特定的なサブプロパティーを用いるべきです(SHOULD)。dcat:Dataset からデータセットの表現にリンクするために、dcat:distribution というプロパティーを用いるべきです(SHOULD)(dcat:Distribution として記述)。 |
参照: | dct:relation のサブプロパティー、特にdcat:distribution 、dct:hasPart 、(および、そのサブプロパティーであるdcat:catalog 、dcat:dataset 、dcat:service )、dct:isPartOf 、dct:conformsTo 、dct:isFormatOf 、dct:hasFormat 、dct:isVersionOf 、dct:hasVersion 、dct:replaces 、dct:isReplacedBy 、dct:references 、dct:isReferencedBy 、dct:requires 、dct:isRequiredBy |
多くの既存のレガシーなカタログは、データセットのコンポーネント、表現、ドキュメント、スキーマ、およびデータセットの一部としてまとめられたその他の資源を区別しません。dct:relation
は、より正確な関係を表す多くのより特定的なプロパティーのスーパープロパティーであるため、dct:relation
の使用は、より特定的なセマンティクスを持った後続の再分類と矛盾しませんが、可能であれば、データセットをコンポーネントと補助資源にリンクするために、より特化したサブプロパティーを用いるべきです(SHOULD)。
RDFプロパティー: | dcat:qualifiedRelation |
---|---|
定義: | 別の資源との関係に関する記述へのリンク |
~のサブプロパティー: | prov:qualifiedInfluence |
定義域: | dcat:Resource |
値域: | dcat:Relationship |
使用上の注意: | 関係の性質は分かっているけれども標準的な[DCTERMS]プロパティー(dct:hasPart 、dct:isPartOf 、dct:conformsTo 、dct:isFormatOf 、dct:hasFormat 、dct:isVersionOf 、dct:hasVersion 、dct:replaces 、dct:isReplacedBy 、dct:references 、dct:isReferencedBy 、dct:requires 、dct:isRequiredBy )または[PROV-O]プロパティー(prov:wasDerivedFrom 、prov:wasInfluencedBy 、prov:wasQuotedFrom 、prov:wasRevisionOf 、prov:hadPrimarySource 、prov:alternateOf 、prov:specializationOf )のどれとも一致しない場合に、別の資源にリンクするために用いられます。 |
このDCATプロパティーは、§ 13. 修飾付き関係で記述している一般的な修飾付き関係のパターンに従います。
RDFプロパティー: | dcat:keyword |
---|---|
定義: | 資源を記述しているキーワードまたはタグ。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dcat:landingPage |
---|---|
定義: | カタログ、データセット、その配信および(または)追加情報にアクセスするためにウエブ・ブラウザでナビゲートできるウェブ・ページ。 |
~のサブプロパティー: | foaf:page |
値域: | foaf:Document |
使用上の注意: | ランディング・ページを通じてしか配信にアクセスできない場合(つまり、直接的なダウンロードURLが不明な場合)には、配信におけるdcat:accessURL としてランディング・ページのリンクをコピーすべきです(SHOULD)。(§ 5.7 ウェブ・ページの背後でしか利用できないデータセットを参照) |
RDFプロパティー: | prov:qualifiedAttribution |
---|---|
定義: | 資源に対して何らかの形の責任を持つエージェントへのリンク |
~のサブプロパティー: | prov:qualifiedInfluence |
定義域: | prov:Entity |
値域: | prov:Attribution |
使用上の注意: | 関係の性質は分かっているけれども標準的な[DCTERMS]プロパティー(dct:creator 、dct:publisher )のどれとも一致しない場合に、エージェントにリンクするために用いられます。資源に関してエージェントの責任を捕捉するために、prov:Attribution でdcat:hadRole を用いてください。使用例に関しては、§ 13.1 データセットとエージェントの関係を参照してください。 |
このDCATプロパティーは、§ 13. 修飾付き関係で記述している一般的な修飾付き関係のパターンに従います。
RDFプロパティー: | dct:license |
---|---|
定義: | 資源を利用可能にする法的ドキュメント。 |
値域: | dct:LicenseDocument |
使用上の注意: | ライセンスと権利に関する情報を資源に提供できます(MAY)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.4.20 プロパティー: rights(権利)、§ 6.7.5 プロパティー: license(ライセンス) |
RDFプロパティー: | dct:rights |
---|---|
定義: | 著作権表示など、dct:licenseやdct:accessRightsでは対処されないすべての権利に関する記述。 |
値域: | dct:RightsStatement |
使用上の注意: | ライセンスと権利に関する情報を資源に提供できます(MAY)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.4.19 プロパティー: license(ライセンス)、§ 6.7.7 プロパティー: rights(権利)、§ 6.4.1 プロパティー: access rights(アクセス権) |
RDFプロパティー: | odrl:hasPolicy |
---|---|
定義: | 資源に関連付けられている権利を表すODRL適合の方針。 |
値域: | odrl:Policy |
使用上の注意: | ODRL語彙[ODRL-VOCAB]を用いてODRL[ODRL-MODEL]の方針として表された権利に関する情報を資源に提供できます(MAY)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.4.19 プロパティー: license(ライセンス) 、§ 6.4.1 プロパティー: access rights(アクセス権)、§ 6.4.20 プロパティー: rights(権利) |
RDFプロパティー: | dct:isReferencedBy |
---|---|
定義: | カタログ化された資源を参照、引用、またはその他の方法で指し示す、出版物などの関連資源。 |
使用上の注意: | データ引用のユースケースに関して、カタログ化された資源がデータセットである場合、dct:isReferencedBy というプロパティーにより、データセットを、そのデータセットを引用または指し示す資源(学術出版物など)に関連付けることができます。複数のdct:isReferencedBy プロパティーを用いて、データセットが複数の出版物や他の資源によって参照されていることを示すことができます。 |
使用上の注意: | このプロパティーは、資源を件の資源(dcat:Resource という型)に関連付けるために用いられます。このプロパティーでカバーしていない資源とのその他の関係には、より汎用的なプロパティーであるdcat:qualifiedRelation を使用できます。§ 13. 修飾付き関係も参照してください。 |
このプロパティーの使用例に関しては、§ C.3 データセットと出版物のリンクを参照してください。
conforms to、description、listing date、primary topic、title、update/modification dateのプロパティーはこのクラス(dcat:CatalogRecord
)に固有です。
RDFクラス: | dcat:CatalogRecord |
---|---|
定義: | 1つのdcat:Resource の登録を記述したカタログ内のレコード。 |
使用上の注意: | このクラスはオプションであり、すべてのカタログがこれを用いるとは限りません。これは、データセットまたはサービスに関するメタデータとデータセットまたはサービスに関するカタログ内のエントリーに関するメタデータとが区別されるカタログのために存在しています。例えば、データセットの公開日のプロパティーは、公開機関が情報を最初に利用可能とした日付を示しますが、カタログ・レコードの公開日は、データセットがカタログに追加された日付です。両方の日付が異なっていたり、後者だけが分かっていたりする場合は、カタログ・レコードに対してのみ公開日を指定すべきです(SHOULD)。W3CのPROVオントロジー[PROV-O]を用いれば、データセットやその登録に対する特定の変更に関連するプロセスやエージェントの詳細などの、さらに詳しい来歴情報の記述が可能となることに注意してください。 |
参照: | § 6.6 クラス: Dataset(データセット) |
カタログが、名前付きグラフを有するRDFデータセットとして表されている場合は([SPARQL11-QUERY]で定義されているように)、個々のデータセット(dcat:Dataset
、dcat:CatalogRecord
および、そのdcat:Distribution
のうちのいずれかを記述したすべてのRDFトリプルから成る)の記述は、別の名前付きグラフに置くのが適切です。そのグラフの名前は、カタログ・レコードのIRIであるべきです(SHOULD)。
RDFプロパティー: | dct:title |
---|---|
定義: | レコードに与えられた名前。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dct:description |
---|---|
定義: | 自由形式のテキストによるレコードの説明。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dct:issued |
---|---|
定義: | 対応するデータセットやサービスをカタログに記載した(つまり、正式な記録)日付。 |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
使用上の注意: | これは、データセット自体の公開日ではなく、カタログにデータセットを記載した日付を示します。 |
参照: | § 6.4.7 プロパティー: release date(公表日) |
RDFプロパティー: | dct:modified |
---|---|
定義: | カタログのエントリーが変更、更新、修正された最も最近の日付。 |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
使用上の注意: | これは、カタログのエントリー、つまり、データセット自体の日付ではなく、データセットのカタログのメタデータ記述の最後の変更日を示します。 |
参照: | § 6.4.8 プロパティー: update/modification date(更新/修正日) |
RDFプロパティー: | foaf:primaryTopic |
---|---|
定義: | レコード内に記述されているdcat:Resource (データセットまたはサービス)。 |
使用上の注意: | foaf:primaryTopic というプロパティーは関数型です。各カタログ・レコードには、高々1つの主要なトピックがありえる、つまり、1つのデータセットまたはサービスを記述します。 |
RDFプロパティー: | dct:conformsTo |
---|---|
定義: | 記述されている資源が準拠する確立された標準。 |
値域: | dct:Standard (比較の基準。他のものを評価するための基準点。) |
使用上の注意: | カタログ・レコードのメタデータが準拠するモデル、スキーマ、オントロジー、ビュー、またはプロファイルを示すためにこのプロパティーを用いるべきです(SHOULD)。 |
distribution、frequency、spatial/geographic coverage、spatial resolution、temporal coverage、temporal resolution、was generated byのプロパティーはこのクラスに固有です。
access rights、conforms to、contact point、creator、description、has policy、identifier、is referenced by、keyword/tag、landing page、license、resource language、relation、rights、qualified relation、publisher、release date、theme/category、title、type/genre、update/modification date、qualified attributionのプロパティーは、dcat:Resource
というスーパークラスから継承されます。
ライセンスと権利に関する情報は、配信のレベルで提供すべきです(SHOULD)。ライセンスと権利に関する情報は、そのデータセットの配信に提供する情報の代わりではなく、それに追加する形でデータセットに提供できます(MAY)。そのデータセットの配信に提供された情報とは異なるデータセットにライセンスまたは権利の情報を提供すると、法的な矛盾が生じる可能性があるため避けるべきです(SHOULD)。
RDFクラス: | dcat:Dataset |
---|---|
定義: | 1つのエージェントによって公開またはキュレートされ、1つ以上の表現でアクセスまたはダウンロードできるデータのコレクション。 |
~のサブクラス: | dcat:Resource |
使用上の注意: | このクラスは、概念的なデータセットを記述します。スキーマのレイアウトと形式またはシリアル化が異なる、1つ以上の表現が利用できる場合があります。 |
使用上の注意: | このクラスは、データセットの提供者が公開する実際のデータセットを記述します。カタログ内の実際のデータセットとそのエントリーとの区別が必要な場合(修正日などのメタデータが異なるかもしれないので)は、後者にカタログ・レコードというクラスを使用できます。 |
RDFプロパティー: | dcat:distribution |
---|---|
定義: | データセットの利用可能な配信 |
~のサブプロパティー: | dct:relation |
定義域: | dcat:Dataset |
値域: | dcat:Distribution |
RDFプロパティー: | dct:accrualPeriodicity |
---|---|
定義: | データセットの公開頻度。 |
値域: | dct:Frequency (循環レート) |
使用上の注意: | dct:accrualPeriodicity の値は、全体としてのデータセットの更新レートを示します。これは、時系列内のデータの収集時刻の間隔を提供するdcat:temporalResolution によって補完されます。 |
dct:accrualPeriodicity
とdcat:temporalResolution
を組み合わせる方法を示す例を§ 9.1 時間プロパティーで示しています。
RDFプロパティー: | dct:spatial |
---|---|
定義: | データセットがカバーする地理的領域。 |
値域: | dct:Location (空間的な領域または指定された場所) |
使用上の注意: | データセットの空間範囲は、dct:Location のインスタンスとしてエンコードするか、場所を記述している資源へのURI参照(リンク)を用いて示すことができます。リンクは、Geonamesなどのよく管理された地名辞典のエントリーに対して行うことをお勧めします。 |
dct:Location
の詳細を表現するためのオプションを§ 6.15 クラス: Locationで提供しています。
RDFプロパティー: | dcat:spatialResolutionInMeters |
---|---|
定義: | メートル単位で測定された、データセット内の分解可能な最小の空間分離。 |
値域: | xsd:decimal |
使用上の注意: | データセットが画像またはグリッドの場合、これはアイテム間の間隔に対応すべきです。その他の種類の空間データセットの場合、このプロパティーは通常、データセット内のアイテム間の最小の距離を示します。 |
このプロパティーの値域は、メートル単位の長さを表す10進数です。これは、データの空間分解能を1つの数値として要約して示すことを目的としています。データ品質語彙[VOCAB-DQV]を用いて、空間の精度、正確性、分解能、およびその他の統計の様々な側面のより複雑な記述を提供できます。
RDFプロパティー: | dct:temporal |
---|---|
定義: | データセットがカバーする時間的な期間。 |
値域: | dct:PeriodOfTime (その開始日と終了日で指定または定義される時間の間隔) |
使用上の注意: | データセットの時間範囲は、dct:PeriodOfTime のインスタンスとしてエンコードするか、期間または間隔を記述している資源へのURI参照(リンク)を用いて示すことができます。 |
dct:PeriodOfTime
の詳細を表現するためのオプションを§ 6.14 クラス: Period of Time(期間)で提供しています。
RDFプロパティー: | dcat:temporalResolution |
---|---|
定義: | データセット内の分解可能な最小の期間。 |
値域: | xsd:duration |
使用上の注意: | データセットが時系列の場合、これは系列内のアイテム間の間隔に対応すべきです。その他の種類のデータセットの場合、このプロパティーは通常、データセット内のアイテム間の最小の時間差を示します。 |
これは、データ配信の時間分解能を1つの値として要約して示すことを目的としています。データ品質語彙[VOCAB-DQV]を用いて、時間の精度、正確性、分解能、およびその他の統計の様々な側面のより複雑な記述を提供できます。
dcat:temporalResolution
とdct:accrualPeriodicity
の違いを§ 9.1 時間プロパティーの例で示しています。
RDFプロパティー: | prov:wasGeneratedBy |
---|---|
定義: | データセットの作成をもたらせた、またはそのためのビジネス・コンテキストを提供する活動。 |
定義域: | prov:Entity |
値域: | prov:Activity 活動は、一定期間にわたって発生し、エンティティーに対して、またはエンティティーを用いて行う事物です。エンティティーの利用、処理、変換、変更、再配置、使用、または生成が含まれる場合があります。 |
使用上の注意: | 通常、データセットの生成に関連する活動は、イニシアチブ、プロジェクト、ミッション、調査、進行中の活動(「通常業務」)などです。複数のprov:wasGeneratedBy プロパティーを用いて、様々なレベルの粒度でデータセット生成のコンテキストを示すことができます。 |
使用上の注意: | 例えば、プロジェクトの存続期間中にデータセットが作成された正確な時間などの、データセットと活動の間の関係に関する詳細を追加するためには、prov:qualifiedGeneration を用いてください。 |
プロジェクト、イニシアチブ、進行中の活動、ミッション、調査などの、データセットを生成した活動の記述方法に関する詳細は、このドキュメントの範囲外です。prov:Activity
は、開始時間と終了時間、関連するエージェントなどの基本的なプロパティーを提供します。詳細は、アプリケーションで定義されているクラスを介して提供できます。例えば、学術研究プロジェクト用のVIVO[VIVO-ISF]、ソフトウェア・プロジェクト用のDOAP(Description of a Project)[DOAP]、様々なアプリケーションに適していると思われる一般的なプロジェクト用のDBPedia[DBPEDIA-ONT]など、プロジェクトを記述するための多くのオントロジーが利用できます。
access rights、access URL、access service、byte size、compression format、conforms to、description、download URL、format、has policy、license、media type、packaging format、release date、rights、spatial resolution、temporal resolution、title、update/modification dateのプロパティーはこのクラスに固有です。
RDFクラス: | dcat:Distribution |
---|---|
定義: | データセットの特定の表現。データセットは、自然言語、メディア・タイプや形式、スキーマ構成、時間的および空間的な分解能、詳細レベルやプロファイル(上記のいずれかまたはすべてを指定する場合がある)を含む、様々な点で異なりえる複数のシリアル化で使用できる場合があります。 |
使用上の注意: | これは、データセットの一般的な利用可能性を表します。これは、データの実際のアクセス方式に関する情報(つまり、直接ダウンロードなのか、APIなのか、ウェブ・ページを介したものなのか)を意味しません。dcat:downloadURL というプロパティーの使用は、直接ダウンロード可能な配信を意味します。 |
参照: | § 6.8 クラス: Data Service(データ・サービス) |
dcat:Distribution
とサービスまたはそれにアクセスできるウェブ・アドレスとの間のリンクは、図1で示し、以下の定義で記述しているように、dcat:accessURL
、dcat:accessService
、dcat:downloadURL
を用いて表されます。
RDFプロパティー: | dct:title |
---|---|
定義: | 配信に与えられた名前。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dct:description |
---|---|
定義: | 自由形式のテキストによる配信の説明。 |
値域: | rdfs:Literal |
RDFプロパティー: | dct:issued |
---|---|
定義: | 配信の正式な発行(公開など)の日付。 |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
使用上の注意: | このプロパティーは、判明している最初の発行日を用いて設定すべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.4.7 プロパティー: release date(公表日) |
RDFプロパティー: | dct:modified |
---|---|
定義: | 配信が変更、更新、修正された最も最近の日付。 |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
参照: | § 6.4.8 プロパティー: update/modification date(更新/修正日) |
RDFプロパティー: | dct:license |
---|---|
定義: | 配信を利用可能にする法的ドキュメント。 |
値域: | dct:LicenseDocument |
使用上の注意: | ライセンスと権利に関する情報は、配信のレベルで提供すべきです(SHOULD)。ライセンスと権利に関する情報は、そのデータセットの配信に提供する情報の代わりではなく、それに追加する形でデータセットに提供できます(MAY)。そのデータセットの配信に提供された情報とは異なるデータセットにライセンスまたは権利の情報を提供すると、法的な矛盾が生じる可能性があるため避けるべきです(SHOULD)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.7.7 プロパティー: rights(権利)、§ 6.4.19 プロパティー: license(ライセンス) |
RDFプロパティー: | dct:accessRights |
---|---|
定義: | 配信へのアクセス方法に関する権利ステートメント。 |
値域: | dct:RightsStatement |
使用上の注意: | ライセンスと権利に関する情報を配信に提供できます(MAY)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.7.5 プロパティー: license(ライセンス)、§ 6.7.7 プロパティー: rights(権利)、§ 6.4.1 プロパティー: access rights(アクセス権) |
RDFプロパティー: | dct:rights |
---|---|
定義: | 配信の内外で保持されている権利に関する情報。 |
値域: | dct:RightsStatement |
使用上の注意: |
配信をライセンスのドキュメントにリンクするために ライセンスと権利に関する情報は、配信のレベルで提供すべきです(SHOULD)。ライセンスと権利に関する情報は、そのデータセットの配信に提供する情報の代わりではなく、それに追加する形でデータセットに提供できます(MAY)。そのデータセットの配信に提供された情報とは異なるデータセットにライセンスまたは権利の情報を提供すると、法的な矛盾が生じる可能性があるため避けるべきです(SHOULD)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.7.5 プロパティー: license(ライセンス)、§ 6.4.20 プロパティー: rights(権利) |
RDFプロパティー: | odrl:hasPolicy |
---|---|
定義: | 配信に関連付けられている権利を表すODRL適合の方針。 |
値域: | odrl:Policy |
使用上の注意: | ODRL語彙[ODRL-VOCAB]を用いてODRL[ODRL-MODEL]の方針として表された権利に関する情報を配信に提供できます(MAY)。§ 8. ライセンスと権利のステートメントの手引きも参照してください。 |
参照: | § 6.4.19 プロパティー: license(ライセンス) 、§ 6.7.6 プロパティー: access rights(アクセス権)、§ 6.7.7 プロパティー: rights(権利) |
RDFプロパティー: | dcat:accessURL |
---|---|
定義: | データセットの配信へのアクセスを提供する資源のURL。例えば、ランディング・ページ、フィード、SPARQLエンドポイント。 |
定義域: | dcat:Distribution |
値域: | rdfs:Resource |
使用上の注意: |
ランディング・ページを介してしか配信にアクセスできない場合(つまり、直接的なダウンロードURLが不明)は、 |
参照: | § 6.7.11 プロパティー: download URL(ダウンロードURL)、§ 6.7.10 プロパティー: access service(アクセス・サービス) |
dcat:accessURL
は、プロパティー連鎖であるdcat:accessService
/dcat:endpointURL
と一致します。DCATのRDF表現では、これはOWLプロパティー連鎖公理として公理化されています。
RDFプロパティー: | dcat:accessService |
---|---|
定義: | データセットの配信へのアクセスを提供するデータ・サービス |
値域: | dcat:DataService |
使用上の注意: | この配信へのアクセスを提供できるdcat:DataService の記述にリンクするためには、dcat:accessService を用いるべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.7.11 プロパティー: download URL(ダウンロードURL)、§ 6.7.9 プロパティー: access URL(アクセスURL) |
RDFプロパティー: | dcat:downloadURL |
---|---|
定義: | 指定された形式のダウンロード可能なファイルのURL。例えば、CSVファイルやRDFファイル。形式は、配信のdct:format および(または)dcat:mediaType によって示されます。 |
定義域: | dcat:Distribution |
値域: | rdfs:Resource |
使用上の注意: | この配信が直接(通常はHTTP Getリクエストを通じて)利用可能なURLにdcat:downloadURL を用いるべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.7.9 プロパティー: access URL(アクセスURL)、§ 6.7.10 プロパティー: access service(アクセス・サービス) |
RDFプロパティー: | dcat:byteSize |
---|---|
定義: | バイトによる配信のサイズ。 |
定義域: | dcat:Distribution |
値域: | xsd:decimal と型付けされたrdfs:Literal |
使用上の注意: | 正確なサイズが不明である場合、バイトによるサイズは、近似値で示すことができます。 |
RDFプロパティー: | dcat:spatialResolutionInMeters |
---|---|
定義: | メートル単位で測定された、データセットの配信内の分解可能な最小の空間分離。 |
値域: | xsd:decimal |
使用上の注意: | データセットが画像またはグリッドの場合、これはアイテム間の間隔に対応すべきです。その他の種類の空間データセットの場合、このプロパティーは通常、データセット内のアイテム間の最小の距離を示します。 |
使用上の注意: | 異なるデータセット配信として代替の空間分解能が提供される場合があります。 |
このプロパティーの値域は、メートル単位の長さを表す10進数です。これは、データ配信の空間分解能を1つの数値として要約して示すことを目的としています。データ品質語彙[VOCAB-DQV]を用いて、空間の精度、正確性、分解能、およびその他の統計の様々な側面のより複雑な記述を提供できます。
RDFプロパティー: | dcat:temporalResolution |
---|---|
定義: | データセット配信内の分解可能な最小の期間。 |
値域: | xsd:duration |
使用上の注意: | データセットが時系列の場合、これは系列内のアイテム間の間隔に対応すべきです。その他の種類のデータセットの場合、このプロパティーは通常、データセット内のアイテム間の最小の時間差を示します。 |
使用上の注意: | 異なるデータセット配信で代替の時間分解能が提供される場合があります。 |
これは、データ配信の時間分解能を1つの値として要約して示すことを目的としています。データ品質語彙[VOCAB-DQV]を用いて、時間の精度、正確性、分解能、およびその他の統計の様々な側面のより複雑な記述を提供できます。
RDFプロパティー: | dct:conformsTo |
---|---|
定義: | 配信が準拠する確立された標準。 |
値域: | dct:Standard (比較の基準。他のものを評価するための基準点。) |
使用上の注意: | データセットのこの表現が準拠するモデル、スキーマ、オントロジー、ビュー、またはプロファイルを示すためにこのプロパティーを用いるべきです(SHOULD)。これは、(一般的に)メディア・タイプや形式に対する補完的な懸念事項です。 |
参照: | § 6.7.17 プロパティー: format(形式)、§ 6.7.16 プロパティー: media type(メディア・タイプ) |
RDFプロパティー: | dcat:mediaType |
---|---|
定義: | IANA[IANA-MEDIA-TYPES]が定義している配信のメディア・タイプ。 |
~のサブプロパティー: | dct:format |
定義域: | dcat:Distribution |
値域: | dct:MediaType |
使用上の注意: | このプロパティーは、配信のメディア・タイプがIANA[IANA-MEDIA-TYPES]で定義されているときに用いるべきで(SHOULD)、そうでない場合には、dct:format を様々な値と共に使用できます(MAY)。 |
参照: | § 6.7.17 プロパティー: format(形式)、§ 6.7.15 プロパティー: conforms to(~に準拠) |
RDFプロパティー: | dct:format |
---|---|
定義: | 配信のファイル形式。 |
値域: | dct:MediaTypeOrExtent |
使用上の注意: | 配信の種類がIANA[IANA-MEDIA-TYPES]で定義されているときには、dcat:mediaType を用いるべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.7.16 プロパティー: media type(メディア・タイプ)、§ 6.7.15 プロパティー: conforms to(~に準拠) |
RDFプロパティー: | dcat:compressFormat |
---|---|
定義: | 例えば、ダウンロード可能なファイルのサイズを縮小するために、データを圧縮形式で含んでいる配信の圧縮形式。 |
値域: | dct:MediaType |
使用上の注意: | このプロパティーは、例えば、ZIPファイルで配信内のファイルが圧縮されている場合に用いられます。可能であればIANA[IANA-MEDIA-TYPES]で定義されているメディア・タイプを用いて形式を表すべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.7.19 プロパティー: packaging format(パッケージ化形式) |
このプロパティーの使用例に関しては、§ C.5 圧縮およびパッケージ化された配信を参照してください。
RDFプロパティー: | dcat:packageFormat |
---|---|
定義: | 例えば、関連するファイルの集合を一緒にダウンロードできるようにするために、1つ以上のデータ・ファイルをグループ化している配信のパッケージ形式。 |
値域: | dct:MediaType |
使用上の注意: | このプロパティーは、例えば、TARファイル、Frictionless Dataパッケージ、またはBagitファイルで、配信内のファイルがパッケージ化されているときに用いられます。可能であればIANA[IANA-MEDIA-TYPES]で定義されているメディア・タイプを用いて形式を表すべきです(SHOULD)。 |
参照: | § 6.7.18 プロパティー: compression format(圧縮形式) |
このプロパティーの使用例に関しては、§ C.5 圧縮およびパッケージ化された配信を参照してください。
endpoint description、endpoint URL、serves datasetのプロパティーはこのクラスに固有です。
access rights、conforms to、contact point、creator、description、has policy、identifier、is referenced by、keyword/tag、landing page、license、resource language、relation、rights、qualified relation、publisher、release date、theme/category、title、type/genre、update/modification date、qualified attributionのプロパティーは、dcat:Resource
というスーパークラスから継承されます。
RDFクラス: | dcat:DataService |
---|---|
定義: | 1つ以上のデータセットまたはデータ処理機能へのアクセスを提供する操作のコレクション。 |
~のサブクラス: | dcat:Resource |
~のサブクラス: | dctype:Service |
使用上の注意: | dcat:DataService が1つ以上の指定されたデータセットにバインドされている場合、それらはdcat:servesDataset というプロパティーによって示されます。 |
使用上の注意: | サービスの種類は、dct:type というプロパティーを用いて示すことができます。その値は、INSPIRE空間データ・サービス型コード・リスト[INSPIRE-SDST]などの統制語彙を採用できます。 |
このクラスおよび関連するプロパティーの使用例に関しては、§ C.4 データ・サービスを参照してください。
RDFプロパティー: | dcat:endpointURL |
---|---|
定義: | サービスのルートの位置または主要エンドポイント(Webで解決可能なIRI)。 |
定義域: | dcat:DataService |
値域: | rdfs:Resource |
RDFプロパティー: | dcat:endpointDescription |
---|---|
定義: | 操作、パラメーターなどを含む、エンドポイントを介して利用可能なサービスの記述 |
定義域: | dcat:DataService |
値域: | rdfs:Resource |
使用上の注意: | エンドポイントの記述は、実際のエンドポイントのインスタンスの特定の詳細を提供しますが、dct:conformsTo は、エンドポイントが実装する一般的な標準や仕様を示すために用いられます。 |
使用上の注意: | エンドポイントの記述は、OpenAPI(Swagger)記述[OpenAPI]、OGC GetCapabilities 応答[WFS]、[ISO-19142]、[WMS]、[ISO-19128]、SPARQLサービス記述[SPARQL11-SERVICE-DESCRIPTION]、[OpenSearch]または[WSDL20]ドキュメント、Hydra API記述[HYDRA]などの機械可読形式か、正式な表現が不可能な場合はテキストやその他の非公式モードで表現できます。 |
RDFプロパティー: | dcat:servesDataset |
---|---|
定義: | このデータ・サービスが配信できるデータのコレクション。 |
値域: | dcat:Dataset |
RDFクラス: | skos:ConceptScheme |
---|---|
定義: | カタログ内のデータセットのテーマ/カテゴリーを表すために用いられる知識組織化体系(KOS;knowledge organization system)。 |
参照: | § 6.3.2 プロパティー: themes(テーマ)、§ 6.4.12 プロパティー: theme/category(テーマ/カテゴリー) |
RDFクラス: | skos:Concept |
---|---|
定義: | カタログ内のデータセットを記述するために用いられるカテゴリーまたはテーマ。 |
使用上の注意: | それが属している概念スキームを関連付けるためにデータセットを分類するのに用いるすべてのskos:Concept にskos:inScheme またはskos:topConceptOf を用いることをお勧めします。この概念スキームは、一般的にdcat:themeTaxonomy を用いて、カタログと関係付けられます。 |
参照: | § 6.3.2 プロパティー: themes(テーマ)、§ 6.4.12 プロパティー: theme/category(テーマ/カテゴリー) |
RDFクラス: | 人の場合はfoaf:Person 、政府機関やその他のエンティティーの場合はfoaf:Organization |
---|---|
使用上の注意: | [FOAF]は、これらのエンティティーを記述するためにいくつかのプロパティーを提供します。 |
relation、had roleのプロパティーはこのクラスに固有です。
このクラスとそのプロパティーの使用方法を示した例を§ 13. 修飾付き関係で示しています。
RDFクラス: | dcat:Relationship |
---|---|
定義: | DCAT資源間の関係に追加情報を加えるための関連付けクラス |
~のサブクラス: | prov:EntityInfluence |
使用上の注意: | 関係の性質は分かっているけれども、標準的な[DCTERMS]プロパティー(dct:hasPart 、dct:isPartOf 、dct:conformsTo 、dct:isFormatOf 、dct:hasFormat 、dct:isVersionOf 、dct:hasVersion 、dct:replaces 、dct:isReplacedBy 、dct:references 、dct:isReferencedBy 、dct:requires 、dct:isRequiredBy )または[PROV-O]プロパティー(prov:wasDerivedFrom 、 prov:wasInfluencedBy 、prov:wasQuotedFrom 、prov:wasRevisionOf 、prov:hadPrimarySource 、prov:alternateOf 、prov:specializationOf )によって適切に特徴付けられていない場合に、データセット間、および潜在的に他の資源間の関係を特徴付けるために用いてください。 |
RDFプロパティー: | dct:relation |
---|---|
定義: | 情報源の資源に関連する資源。 |
使用上の注意: | dcat:Relationship のコンテキストでは、これは別のdcat:Dataset または他のカタログ化された資源を指すことが期待されます。 |
RDFプロパティー: | dcat:hadRole |
---|---|
定義: | 別のエンティティーや資源に関するエンティティーやエージェントの機能。 |
定義域: | prov:Attribution or dcat:Relationship |
値域: | dcat:Role |
使用上の注意: | エンティティーに関するエージェントの役割を指定するために修飾付き属性で使用できます。値は、[ISO-19115]のCI_RoleCode などのエージェントの役割に関する統制語彙を採用することをお勧めします。 |
使用上の注意: | 別のエンティティーに関するエンティティーの役割を指定するために修飾付き関係で使用できます。エンティティーの役割に関する統制語彙の値を採用することをお勧めします。 |
このDCATプロパティーは、活動に関するエンティティーまたはエージェントの機能を提供するprov:hadRole
を補完します。
このクラスの使用方法を示した例を§ 13. 修飾付き関係で示しています。
RDFクラス: | dcat:Role |
---|---|
定義: | 資源の属性または資源の関係のコンテキストで、役割は、別の資源に関する資源やエージェントの機能です。 |
~のサブクラス: | skos:Concept |
使用上の注意: | エンティティーに関するエージェントの役割を指定するために修飾付き属性で用いられます。値は、[ISO-19115-1]のCI_RoleCode などのエージェントの役割に関する統制語彙として管理することをお勧めします。 |
使用上の注意: |
別のエンティティーに関するエンティティーの役割を指定するために修飾付き関係で用いられます。値は、次のようなエンティティーの役割に関する統制語彙として管理することをお勧めします。
|
このDCATクラスは、活動に関するエンティティーまたはエージェントの機能を提供するprov:Role
を補完します。
start date、end date、beginning、endのプロパティーはこのクラスに固有です。
データセットの時間範囲に対するこれらのオプションの使用方法を示した例を§ 9.1 時間プロパティーで示しています。
RDFクラス: | dct:PeriodOfTime |
---|---|
定義: | その開始と終了で指定または定義される時間の間隔。 |
使用上の注意: | 間隔の開始と終了は、dcat:startDate またはtime:hasBeginning 、およびdcat:endDate またはtime:hasEnd のプロパティーをそれぞれ用いて指定すべきです(SHOULD)。間隔は未指定にする、つまり、開始または終了のみにすることもできます。 |
RDFプロパティー: | dcat:startDate |
---|---|
定義: | 期間の開始。 |
定義域: | dct:PeriodOfTime |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal (xsd:gYear 、xsd:gYearMonth 、xsd:date 、またはxsd:dateTime )。 |
RDFプロパティー: | dcat:endDate |
---|---|
定義: | 期間の終了。 |
定義域: | dct:PeriodOfTime |
値域: | 関連するISO 8601の日付と時間[DATETIME]に準拠した文字列を用いてエンコードされ、適切なXMLスキーマ・データ型[XMLSCHEMA11-2]を用いて型付けされたrdfs:Literal 。 |
RDFプロパティー: | time:hasBeginning |
---|---|
定義: | 期間または間隔の始点 |
値域: | time:Instant |
使用上の注意: | time:hasBeginning というプロパティーの使用は、dct:temporal というプロパティーの値が[OWL-TIME]のtime:TemporalEntity というクラスのメンバーであることを含意します。このコンテキストでは、これは、dct:PeriodOfTime がtime:ProperInterval というサブクラスと同等であることを意味すると見ることができます。 |
RDFプロパティー: | time:hasEnd |
---|---|
定義: | 期間または間隔の終点 |
値域: | time:Instant |
使用上の注意: | time:hasEnd というプロパティーの使用は、dct:temporal というプロパティーの値が[OWL-TIME]のtime:TemporalEntity というクラスのメンバーであることを含意します。このコンテキストでは、これは、dct:PeriodOfTime がtime:ProperInterval というサブクラスと同等であることを意味すると見ることができます。 |
geometry、bounding box、centroidのプロパティーはこのクラスに固有です。
データセットの 空間範囲に対するこれらのオプションの使用方法を示した例を§ 9.2 空間プロパティーで示しています。
RDFクラス: | dct:Location |
---|---|
定義: | 空間的な領域または指定された場所。 |
使用上の注意: |
|
RDFプロパティー: | locn:geometry |
---|---|
定義: | 任意の資源を対応するジオメトリに関連付けます。[LOCN] |
値域: | rdfs:Literal |
使用上の注意: | このプロパティーの値域は、異なるジオメトリのエコーディングを可能とすることを目的として、意図的に汎用的です。例えば、ジオメトリは、WKTとしてエンコードできます(geosparql:asWKT [GeoSPARQL])。 |
RDFプロパティー: | dcat:bbox |
---|---|
定義: | 資源の地理的バウンディング・ボックス。 |
値域: | rdfs:Literal |
使用上の注意: | このプロパティーの値域は、異なるジオメトリのエコーディングを可能とすることを目的として、意図的に汎用的です。例えば、ジオメトリは、WKTとしてエンコードできます(geosparql:asWKT [GeoSPARQL])。 |
RDFプロパティー: | dcat:centroid |
---|---|
定義: | 資源の地理的中心(重心)。 |
値域: | rdfs:Literal |
使用上の注意: | このプロパティーの値域は、異なるジオメトリのエコーディングを可能とすることを目的として、意図的に汎用的です。例えば、ジオメトリは、WKTとしてエンコードできます(geosparql:asWKT [GeoSPARQL])。 |
この項は非規範的です。
科学やデータ提供者のコミュニティは、出版物、著者、データに様々な識別子を用います。DCATは、識別子を実用的なものにする効果的な方法として、主に永続的なHTTP URIに依拠しています。とりわけ、相当数の識別子スキームは、逆参照可能なHTTP URIとしてエンコードでき、その一部は機械可読のメタデータも返します(例えば、DOIs[ISO-26324]やORCID)。それにも関わらず、データ提供者が、レガシーな識別子、HTTPで逆参照不可能な識別子、ローカルで作成された識別子、または第三者が提供する識別子を参照する必要がある場合があります。これらの場合、[DCTERMS]と[VOCAB-ADMS]が役立つ可能性があります。
dct:identifier
というプロパティーは、HTTP URIとレガシーな識別子を明示的に示します。次の例では、dct:identifier
はデータセットを識別していますが、あらゆる種類の資源でも同様に使用できます。
資源にHTTPで逆参照可能なIDがない場合、プロキシで逆参照可能なURIを使用できます。例えば、例14では、https://example.org/proxyid
はid
に対するプロキシです。
adms:identifier
[VOCAB-ADMS]というプロパティーは、識別子がグローバルに一意で安定している限り、創造的な作品に関してはDOI、ELI、arΧiv、著者や出版者などの関係者に関してはORCID、VIAF、ISNIなど、他のローカルで作成された識別子や外部の識別子を表現できます。
例15では、adms:schemaAgency
とdct:creator
を用いて、識別子スキームを定義している機関(例えば、例にあるDOI財団など)を表し、機関にURIが関連付けられていない場合にはadms:schemaAgency
を用いています。CrossRefとDataCiteの表示ガイドラインでは、DOIをhttps://doi.org/10.xxxx/xxxxx/
という形式で完全なURLリンクとして表示することを推奨しています。
登録者の指定はDOIの指針に反するため、例15では、そのスキームを用いた識別子の割り当てと管理に責任を有する機関が示されておらず(例えば、Zenodo)、それらを登録する組織から部分空間が抽象化されています。これは、組織が変更されたり、その部分空間の責任が他の人に譲渡されたりしてもDOIは変わらないという利点を利用しています。例15では、データセットの作成者に関してローカルに作成された識別子(例えば、https://example.org/PoelenJorritHID
)とその対応するORCID識別子(例えば、https://orcid.org/0000-0003-3138-4118
)が示されています。
HTTPで逆参照可能なIDがデータセットのRDF/OWL記述を返す場合は、owl:sameAs
の使用が考えられる場合があります。例えば、
は、text/turtle
というメディア・タイプで逆参照すると、https://doi.org/10.5281/zenodo.1486279
がデータセットに[SCHEMA-ORG]の記述を返すケースです。これにより、https://example.org/id
が提供する記述が動的に充実する可能性があります。
要件として、DCAT内のデータセットのプライマリ識別子と代替(またはレガシーの)識別子を区別する必要性が提起されています。しかし、これは非常にアプリケーションに固有のものであり、一般的なアプローチを義務付けるよりも、DCATプロファイルで対処する方が適切です。
アプリケーションのコンテキストに応じて、信頼できるデータセットと第三者のカタログによって収集されたデータセットとを区別するために、「DCAT-AP: どのように重複を管理する?」などの特定のガイドラインを採用できます。
識別子がHTTPで逆参照できない場合は、相互運用性のために、一般的な識別子の型がRDFデータ型[RDF11-CONCEPTS]やカスタムのOWLデータ型[OWL2-SYNTAX]としての役割を果たします。例17のex:type
を参照してください。
登録済みのURIの型が用いられている場合([RFC3986]、§ 3.1 スキームに従って)、識別子のスキームはそのURIの一部です。したがって、「型」で別の識別子スキームを示すことは冗長です。例えば、DOIはinfo
URIスキーム[IANA-URI-SCHEMES]の名前空間として登録されているため(DOI FAQ #11を参照)、[RFC3986]に従って、例18のようにエンコードすべきです。
そうでない場合は、識別子スキームの一般的な型の例(arXivなど)は、DataCiteスキーマとFAIRsharingレジストリで定義されます。
この項は非規範的です。
資源へのアクセスと再利用の条件を表現する正しい方法の選択は複雑になる可能性があります。実装者は、記述されている資源に適用する条件を決定する前に、常に法的助言を求めるべきです。
この仕様では、3つの主要な状況を区別しています。1つは、ステートメントが「ライセンス」として明示的に宣言されている資源に関連付けられている場合です。2つ目は、ステートメントがアクセス権のみを示している資源に関連付けられている場合です。3つ目は、他のすべてのケースを対象としたもの、すなわち、ライセンス条件および(または)アクセス権に関係のないステートメント(例えば、著作権ステートメント)です。
これらのシナリオに対処するには、dct:rights
というプロパティーとそのサブプロパティーであるdct:license
とdct:accessRights
を用いることをお勧めします。より正確には、次のとおりです。
dct:license
を用いてライセンスを参照します。
dct:accessRights
を用いて、アクセス権のみに関するステートメントを表します(例えば、誰でもがデータにアクセスできるか、または許可された関係者のみがアクセスできるか)。
その他のすべての型の権利ステートメント(著作権ステートメントなどの、dct:license
とdct:accessRights
でカバーされていないもの)にはdct:rights
を用います。
最後に、ODRLの方針による権利表現という特定のケースでは、同じODRL方針の型と一致する関連するDCTERMSプロパティーに加えて、カタログ化された資源や配信の記述からODRLの方針へのリンクとして、odrl:hasPolicy
プロパティーを用いることをお勧めします。
DCATで定義されている様々な種類の資源におけるこれらのプロパティーの使用に関する勧告は、関連するクラスの記述で提供されています。
この項は非規範的です。
DCATを用いて資源の5つの時間プロパティーを記述できます。
dct:issued
を用いて示します。通常、値はxsd:date
としてエンコードされます。dct:modified
を用いて示します。通常、値はxsd:date
としてエンコードされます。dct:accrualPeriodicity
を用いて示します。値は、ダブリン・コア・コレクション記述頻度語彙(Dublin Core Collection Description Frequency Vocabulary)などの統制語彙を採用すべきです。dcat:temporalResolution
を用いて示します。値は、xsd:duration
としてエンコードされます。以下で示しているように、更新スケジュールと時間分解能を組み合わせて、様々な種類の時系列データの記述をサポートできます。dct:temporal
を用いて示します。値はdct:PeriodOfTime
です。dct:PeriodOfTime
の詳細を表すための多くのオプションが§ 6.14 クラス: Period of Time(期間)で推奨されています。これらの例を次に示します。DCATを用いてデータセットの2つの空間プロパティーを記述できます。
データセット内のアイテムの最小の空間分離はdcat:spatialResolutionInMeters
を用いて示します。値は10進数です。
dcat:spatialResolutionInMeters
の使用例を例3で示しています。
データセットの空間範囲はdct:spatial
を用いて示します。値はdct:Location
です。dct:Location
の詳細を表すための多くのオプションが§ 6.15 クラス: Locationで推奨されています。
これらの例を次に示します。
この項は非規範的です。
バージョン付けは、カタログ、データセット、配信を含むあらゆる第一級のDCAT資源に適用できます。バージョンの概念は、コミュニティの慣行、データ管理方針、実施されているワークフローと深い関連があります。新しいバージョンの公表時期と理由の決定はデータの提供者次第です。そのため、DCATでは、いつ資源の変更を新たに公表すべきかに関する定義や規則を提供しないようにしています。
バージョン付けにはデータセット間の関係付けと理解でき、これは、dcat:qualifiedRelation
でサポートされており、§ 13.2 データセットと他の資源との関係で説明しています。dcat:Relationship
というクラスは、関係に関する情報の提供をサポートしており、バージョン付け情報のために拡張できます。
この項は非規範的です。
データセットの引用は、このDCATの改訂版で確認された要件の1つです。データの引用とは、データが調査プロセスにおける第一級のアウトプットであるとの認識で書誌的参考文献を提供するのと同じような方法でデータを参照することです。データ引用には、データの作成者への適切な帰属やクレジットの表示をサポートしたり、データの発見を促進したり、データの影響と再利用の追跡をサポートしたり、データの共同制作と再利用を可能にしたり、データに基づく結果の再現性を可能にするなど、複数の利点があります。
データの引用をサポートするには、データセットの記述に、データセットの識別子、データセットの作成者、データセットのタイトル、データセットの公開者、およびデータセットの公開日または公表日が少なくとも含まれているべきです。これらは、DataCiteメタデータ・スキーマ[DataCite]の必須要素で、[DataCite]が研究データに対して割り当てている永続識別子(DOI;デジタルオブジェクト識別子)によって関連付けられているメタデータです。
データの引用をサポートするために、このDCATの改訂版では、逆参照可能な識別子に関する留意点と、カタログ化された資源の作成者を示すためのサポートを追加しました。データの引用に必要な残りのプロパティーは、DCAT 2014[VOCAB-DCAT-20140116]で既に提供されていました。
データセット記述内のデータの引用に必要なプロパティーの可用性に関する制約は、DCATデータ引用プロファイルとして表すことができます。
この項は非規範的です。
データ品質語彙(DQV)[VOCAB-DQV]は、データ品質の様々な側面に共通するモデリング・パターンを提供します。これは、DCATデータセットと配信を、以下を含む様々な種類の品質情報に関連付けることができます。
dqv:QualityAnnotation
。データセットやその配信に関して与えられるフィードバックと品質証明を表します。dqv:QualityPolicy
。主にデータの品質に関して定められている方針または契約を表します。dqv:QualityMeasurement
。データセットや配信に関する定量的または定性的な情報を提供する測定基準値を表します。品質情報はそれぞれ、1つ以上の品質次元、つまり、利用者に関する品質特性と関係がありえます。品質管理の分野では、品質を多次元空間として見る慣行が確立されており、品質管理はアドレス指定可能なチャンクに分割されます。DQVは、品質次元の規範的なリストを定義していません。これは、2つの可能な出発点として、ISO/IEC 25012 [ISO-IEC-25012]と[ZaveriEtAl]で提案されている品質次元を提供します。また、後者で定義されている品質次元とカテゴリのRDF表現も提供します。最終的に、実装者は自分のニーズに最も合う品質次元のコレクションを選択する必要があります。次の項では、DCATとDQVを組み合わせてデータセットと配信の品質を記述する方法を示します。包括的な解説や使用例に関しては、[VOCAB-DQV]を参照してください。
あるデータの利用者(:consumer1
)が、ジオリファレンスを行ったジェノヴァのバス停のリストが含まれている:genoaBusStopsDataset
というデータセットの品質を記述します。彼/彼女は、データセットには30000のバス停のうち20500のバス停しか含まれていないことを警告するために、データの完全性(ldqd:completeness
)に関するDQVの品質注記(:genoaBusStopsDatasetCompletenessNote
)を用いてデータセットにアノテーションを付与します。
:myQualityChecking
という活動は、:genoaBusStopsDataset
というデータセットの品質を確認するために:myQualityChecker
というサービスを用いています。データセットの完全性(ldqd:completeness
)を測定するために:completenessWRTExpectedNumberOfEntities
という測定基準が適用され、結果として:genoaBusStopsDatasetCompletenessMeasurement
という品質測定値になります。
データセットの正確性と精度を表す方法の例を含む、品質に関するドキュメントの他の例が[VOCAB-DQV]にあります。
この項では、[VOCAB-DQV]を[PROV-O]およびEARL[EARL10-Schema]と組み合わせた様々なモデリング・パターンを示し、規定の品質標準に対する適合度と適合性テストの詳細を表します。
dct:conformsTo
とdct:Standard
の使用は、標準に対する適合性を表す有名なパターンです。[SDW-BP](例51)から直接借用した例33は、空間のデータセットとサービスの相互運用性に関するEU INSPIRE規則に準拠した架空のa:Dataset
を宣言しています(「空間のデータセットとサービスの相互運用性に関する欧州議会および理事会の指令2007/2/ECを実装している2010年11月23日の委員会規則(EU) No 1089/2010」)。
別の例は、データセットで用いられる座標参照系(CRS) - 通常、地理空間メタデータに含まれている情報 - の仕様に関するものです。例34は、データセットのCRSをDCATで指定する方法を示しています。
例34では、http://www.opengis.net/def/crs/EPSG/0/28992
はOGC CRSレジストリのURIであり、EPSG:28992(「Amersfoort / RD New」)に対応しています(例28も参照)。
一部の法的文脈では、適合度を指定する必要があります。例えば、INSPIREメタデータは、完全な準拠性に加えて、不適合や非評価を表現するために、特定の統制語彙[INSPIRE-DoC]を採用しています。同様の統制語彙を他のコンテキストで定義できます。
例35では、適合度(つまり、適合、不適合)を表すいくつかの新しく作成された概念を指定し、適合テストの結果を示すためにdct:type
を宣言しています。[GeoDCAT-AP]で用いられているパターンに従い、この例では、適合性テスト(例えば、a:testResult
)をモデル化するためにprov:Entity
を、テスト活動(例えば、a:testingActivity
)をモデル化するたにprov:Activity
を、ベスト・プラクティスの全体を確認するためにウェブ上のデータのベスト・プラクティス[DWBP](例えば、a:conformanceTest
)から派生したprov:Plan
を用いています。修飾付きPROV associationは、テスト活動を適合性テストにバインドします。
また、特定の標準に対する準拠性を評価するために[VOCAB-DQV]を展開できます。例36では、:levelOfComplianceToDWBP
は、合格した準拠性テストの割合に関し、[DWBP]に対するデータセットの準拠性を測定する品質測定基準です。例36では、iso
を、ISO/IEC 25012[ISO-IEC-25012]で定義されている品質の次元とカテゴリを表す名前空間接頭辞であると仮定しています。
品質の測定値である:measurement_complianceToDWBP
は、a:Dataset
というデータセットの準拠レベル、つまり:levelOfComplianceToDWBP
という測定基準の測定値を表します。準拠性テストの一部(例えば、準拠性テストの半分)のみが成功した場合、測定値は 例37のようになります。
テストに関する詳細情報は、EARL[EARL10-Schema]を用いて提供できます。EARLは、[PROV-O]と組み合わせて採用できる、テスト活動を記述するための特定のクラスを提供します。例38では、a:testingActivity
というテスト活動を、prov:Activity
の修飾付きの関連付けではなく、earl:Assertion
として記述しています。earl:Assertion
は、a:Dataset
というデータセットがa:conformanceTest
という適合テストでテストされ、a:testResult
で記述されているようにテストに合格したと述べています。
例39は、a:testq1
というサブテストが失敗した場合に記述がどのようになるかを示しています。特に、dct:description
とearl:info
は、人間が読める形式で追加の警告やエラーメッセージを提供します。
[VOCAB-DQV]は、テストに必要な詳細さに応じてテスト活動とエラーも表現できます。例40では、:error
は以前のエラーを表す品質のアノテーションであり、a:testResult
はdqv:QualityMetadata
として定義され、上記のアノテーションと来歴情報を提供する準拠性の測定値を収集します。
もちろん、上記のモデリング・パターンは、標準への準拠のみでなく、あらゆる品質テストを表すことができます。
この項は非規範的です。
DCATには、データセットとデータ・サービスの多くの側面の記述をサポートする要素が含まれています。それにも関わらず、一部の関係のセマンティクスを完全に表現するためには、追加情報が必要です。例えば、[DCTERMS]は、責任のある関係者やエージェントに資源を帰属させるための標準的な役割である作成者、寄与者、および公開者を提供しますが、他にも多くの潜在的な役割があります。例として、[ISO-19115-1]のCI_RoleCode
という値を参照してください。同様に、[DCTERMS]と[PROV-O]は、~から派生、~から引用、~のバージョン、参照などを含む、資源間の関係を捕捉するためのいくつかのプロパティーを提供しますが、[ISO-19115-1] DS_AssociationTypeCodes
、リンク関係のIANAレジストリ[IANA-RELATIONS]、DataCiteメタデータ・スキーマ[DataCite]、MARC関連指示子のリストにはさらに多くの懸念事項があります。これらの関係は、dct:relation
、dct:contributor
などの追加のサブプロパティーで捕捉できますが、これによりプロパティーの数が爆発的に増加し、潜在的な役割と関係の完全な集合はいずれにしても不明です。
この種の要件を満たすための一般的なアプローチは、関係を修飾するパラメーターを伝えるために追加の資源を導入することです。先例には、[PROV-O]の修飾付き用語と、セマンティック・センサー・ネットワーク・オントロジー[VOCAB-SSN]のサンプル関係があります。一般的な修飾付き関係のパターンについては、[LinkedDataPatterns]で説明されています。
[PROV-O]の修飾付き用語の多くは、カタログ内の資源の記述に関連していますが、PROV-Oは活動中心の観点を取っているため、これらは不完全です。一部のギャップに対処するため、DCAT語彙には、明示的な活動を伴わない要件を満たすための追加の形式が含まれています。これらを図5で要約しています。
これらの修飾付き形式の焦点は、関係に役割を追加できるようにすることですが、特定のノードを用いてこのような関係を記述すると、適用可能な時間間隔などの、関係の他の側面が簡単に付加されることに注意してください(例えば、一部の例に関して、[PROV-O]の影響関係の図表を参照してください)。
標準的な[DCTERMS]プロパティーであるdct:contributor
、dct:creator
とdct:publisher
、そして[PROV-O]の汎用的なprov:wasAttributedTo
は、責任のあるエージェントとカタログ化された資源との基本的な関連付けをサポートします。しかし、データセットやサービスに関連する重要な役割は他にもたくさんあります - 例えば、資金提供者、配信者、管理人、編集者。これらの役割の一部は、[ISO-19115-1]のCI_RoleCode
の値、[DataCite]のメタデータ・スキーマで列挙されており、MARC関連指示子に含まれています。
[PROV-O]の修飾付き形式であるprov:qualifiedAttribution
を用いることにより、指定された役割を持つ資源にエージェントを割り当てる一般的な方法が提供されます。例41で例を示します。
例41では、役割は、[ISO-19115-1]のCI_RoleCode
コード・リストの(非規範的な)リンクト・データ表現のIRIによって示されています。
標準的な[DCTERMS]プロパティーであるdct:relation
と、dct:hasPart
/ dct:isPartOf
、dct:hasVersion
/ dct:isVersionOf
、dct:replaces
/ dct:isReplacedBy
、dct:requires
/ dct:isRequiredBy
、prov:wasDerivedFrom
、prov:wasQuotedFrom
などのサブプロパティーは、データセットとその他のカタログ化された資源との間の関係の記述をサポートします。しかし、他にも多くの重要な関係があります - 例えば、代替、正規、オリジナル、プレビュー、ステレオ仲間、作業用コピー。これらの役割の一部は、[ISO-19115-1]のDS_AssociationTypeCodes
の値、リンク関係のIANAレジストリ[IANA-RELATIONS]、[DataCite]のメタデータ・スキーマで列挙されており、MARC関連指示子に含まれています。
指定された役割を持つ別の資源に資源を関連付ける一般的な方法は、dcat:qualifiedRelation
の修飾付き形式を用いて提供されます。例42で例を示します。
例42では、役割は[IANA-RELATIONS]と[ISO-19115-1]のDS_AssociationTypeCode
コードリストの(非規範的な)リンクト・データ表現のIRIによって示されています。
この項は非規範的です。
DCAT-2014語彙[VOCAB-DCAT-20140116]は、様々な定義域のデータ・カタログのアプリケーション向けに拡張されています。これらの新しい仕様はそれぞれ、DCATプロファイル、つまり、DCATに基づく名前付き制約の集合を構成します(§ 4. 適合性を参照)。場合によっては、プロファイルは、参照DCATプロファイルでカバーされていないメタデータ・フィールドのクラスとプロパティーを追加することにより、DCATプロファイル自体の1つを拡張します。
DCATプロファイルの一部は次のとおりです。
DCAT語彙は、資源の作成者、公開者、その他の修飾付き関係を介した関係者やエージェントなどの様々な参加者に対するデータとメタデータの帰属をサポートしているため、個人情報に関連がありえる用語が定義されています。さらに、権利とライセンスと、カタログ化された資源と配信との関連付けもサポートします。これらの権利とライセンスには、[ODRL-VOCAB]で記述されているユーザーや資産の識別子などの機密情報が含まれていたり参照されていたりする可能性があります。このような語彙の用語を作成、維持、公開、または利用する実装では、アプリケーション・レベルでセキュリティとプライバシーの留意事項に対処するための措置を講じなければなりません。
編集者は、ワーキンググループの全メンバー、特にAnnette Greiner、Antoine Isaac、Armin Haller、Dan Brickley、Ine de Visser、Jaroslav Pullmann、Lars G. Svensson、Linda van den Brink、Makx Dekkers、Nicholas Car、Rob Atkinson、Tom Bakerによるこのドキュメントに対する貢献に謝意を表します。
編集者は、Addison Phillips、Andreas Kuckartz、Anna Odgaard Ingram、Armando Stellato、Bert van Nuffelen、Chris Little、Chris Sweeney、Chris Wood、Clemens Portele、Daniel Pop、Dave Reynolds、Guillaume Duffes、Ian Davis、Jakob Vos、Jakub Klimek、James Passmore、Leigh Dodds、Luca Trani、Marco Brattinga、Matthias Palmer、Melanie Barlow、Nancy Fallgren、Nuno Freire、Oystein Asnes、Pano Maria、Peter Parslow、Renato Iannella、Ruth Duerr、Siri Jodha S. Khalsa、Stephane Fellah、Stephen Richard、Stijn Goedertier、Tom Kralidis、Vladimir Alexiev、Wouter Beek、Yves Coeneから受け取ったコメントにも感謝したいと思います。
編集者は、このワーキンググループの議長であるKaren Coyle、Caroline Burle、Peter Winstanleyおよび窓口スタッフのPhil ArcherとDave Raggettにも謝意を表します。
この項は非規範的です。
Schema.org[SCHEMA-ORG]には、元のDCATの成果(手始めとしてsdo:Datasetを参照してください)に基づく多くの型とプロパティーが含まれており、Googleのデータセット検索サービスのインデックスは、schema.orgとDCATの両方を用いたデータセットに関するウェブ・ページの構造記述に依存しています。上記の図1で示したDCATバックボーンと、図6の[SCHEMA-ORG]の関連するクラスとの比較により、特に、次の点の類似性が明らかです。
メタデータを用いた一般的な目的のウェブ検索サービスは、主に[SCHEMA-ORG]に依拠しているため、DCATと[SCHEMA-ORG]との関係は、自身のデータセットとサービスをそれらのインデックスによって公開したいと考えているデータ提供者とカタログ公開者にとって関心事です。
DCAT 2014とschema.orgとのマッピングについては、当初の提案時に、データセットとデータ・カタログを記述するための[SCHEMA-ORG]の拡張が議論されました。DCAT 2014[VOCAB-DCAT-20140116]と[SCHEMA-ORG]との部分的なマッピングは、以前の成果に基づいて構築され、以前にウェブ上の空間データ・ワーキンググループが提供しました。
改訂版のDCAT(このドキュメント)から[SCHEMA-ORG]バージョン3.4への推奨されるマッピングは、RDFファイルで利用可能です。このマッピングは、[SCHEMA-ORG]のセマンティクスと一致させるために、rdfs:subClassOf
、rdfs:subPropertyOf
、owl:equivalentClass
、owl:equivalentProperty
、skos:closeMatch
という述語を用いて、また、sdo:domainIncludes
およびsdo:rangeIncludes
というアノテーション・プロパティーを用いて公理化されています。sdo
という接頭辞をhttp://schema.org/
と見なして、連携を以下の表に要約します。
DCAT要素 | schema.orgのターゲット要素 |
---|---|
dcat:Resource | sdo:Thing |
dct:title | sdo:name |
dct:description | sdo:description |
dcat:keyword dcat:keyword is singular, sdo:keywords is plural |
sdo:keywords |
dcat:theme | sdo:about |
dct:identifier | sdo:identifier |
dct:type | sdo:additionalType |
dct:issued | sdo:datePublished |
dct:modified | sdo:dateModified |
dct:language | sdo:inLanguage |
dct:relation | sdo:isRelatedTo |
dcat:landingPage | sdo:url |
dct:publisher | sdo:publisher |
dcat:contactPoint | sdo:contactPoint |
dcat:Catalog | sdo:DataCatalog |
dct:hasPart | sdo:hasPart |
dcat:dataset | sdo:dataset |
dcat:distribution | sdo:distribution |
dcat:Dataset | sdo:Dataset |
dcat:Dataset dct:accrualPeriodicity fixed to <http://purl.org/cld/freq/continuous> |
sdo:DataFeed |
dct:spatial | sdo:spatialCoverage |
dct:temporal | sdo:temporalCoverage |
dct:accrualPeriodicity | sdo:repeatFrequency |
prov:wasGeneratedBy | [ owl:inverseOf sdo:result ] |
dcat:Distribution | sdo:DataDownload |
dct:format | sdo:encodingFormat |
dcat:mediaType | sdo:encodingFormat |
dcat:byteSize | sdo:contentSize |
dcat:accessURL | sdo:contentUrl |
dcat:downloadURL | sdo:contentUrl |
dct:license | sdo:license |
dcat:DataService | sdo:WebAPI |
dcat:endPointURL | sdo:url |
dcat:endPointDescription | sdo:documentation, sdo:hasOfferCatalog |
dct:type in context of a dcat:DataService |
sdo:serviceType |
dcat:servesDataset | sdo:serviceOutput |
dcat:Relationship | sdo:Role |
この項は非規範的です。
多くのレガシーなカタログやリポジトリ(例えば、CKAN)では、「データセット」は「単なるファイルの袋」です。データセットから各ファイルに至るまで、部分/全体、配信(表現)、およびその他の種類の関係(例えば、ドキュメント、スキーマ、サポート・ドキュメント)の間に区別はありません。
データセットとカタログ、リポジトリなどのコンポーネント資源との関係の性質が不明な場合は、dct:relation
を使用できます。
これらの関連する資源のいずれかがデータセットの適切な表現であることが明らかな場合は、dcat:distribution
を用いるべきです。
この例は、csiro-dap-examples.ttl
のDXWGコード・リポジトリから入手できます。
関連する資源の性質に関するさらなる詳細は、DCATのデータセット記述子とともに、他のRDF語彙の適切な要素を用いて提供できます。例えば、上記の例は、次のようにより完全に表現できます(組み込みコメントは、グラフ内の様々な資源について説明している)。
この例は、csiro-stratchart.ttl
のDXWGコードリポジトリから入手できます。
データセットの来歴やビジネス・コンテキストは、W3C来歴オントロジー[PROV-O]の要素を用いて記述できます。
例えば、データセットの記述からデータセットを生成したプロジェクトへのシンプルなリンクは、次のように形式化できます(明確化のため、その他の詳細は省略)。
この例は、csiro-dap-examples.ttl
のDXWGコード・リポジトリから入手できます。
いくつかのプロパティーにより、引用やタイトル内などの来歴情報が捕捉されていますが、プロジェクトの公式な記述への主なリンクはprov:wasGeneratedBy
によります。プロジェクトの簡潔な記述がprov:Activity
として示されていますが、これは必ずしも同じカタログの一部ではありません。プロジェクトが進行中であるため、活動には終了日がないことに注意してください。
その他のPROVの開始点プロパティー、特にprov:wasAttributedTo
(データセットの生成に関連しているエージェントにリンクするため)とprov:wasDerivedFrom
(以前の(predecessor)データセットにリンクするため)を用いて、さらなる来歴情報を提供できるかもしれません。これは両方とも、次のように、DCATで既に用いられているダブリン・コアのプロパティーを補完します。
prov:wasAttributedTo
は、dct:creator
、dct:contributor
やdct:publisher
では正しく描写できない、プロジェクトのスポンサー、マネージャー、データセットの所有者などのあらゆる種類の関連エージェントへの一般的なリンクを提供します。prov:wasDerivedFrom
は、dct:source
と比較して、入力や以前の(predecessor)データセットとのより具体的な関係をサポートします。これは、必ずしも直前の(previous)データセットではありません。資源の属性と相互関係のために修飾付きプロパティーを用いるその他のパターンを§ 13. 修飾付き関係で説明しています。
多くの場合、データセットは出版物(学術論文、報告など)に関連付けられており、このバージョンのDCATはdct:isReferencedBy
というプロパティーに依拠して、データセットに関する出版物をデータセットにリンクする方法を提供します。
次の例は、Dryadリポジトリで公開されているデータセットが、どのようにNature Scientific Data誌で利用できる出版物にリンクされるかを示しています。
この例は、dryad-globtherm-sdata.ttl
のDXWGコード・リポジトリから入手できます。
データ・サービスは、DCATを用いて記述できます。dct:type
、dct:conformsTo
およびdcat:endpointDescription
という分類子の値は、実際のエンドポイントがdcat:endpointURL
によって指定されるサービスに関する詳細を段階的に提供します。
最初の例は、欧州環境庁(EEA;European Environment Agency)が提供するデータ・カタログについて記述しています。これは、dcat:DataService
として分類されており、空間データ・サービス型のINSPIRE分類[INSPIRE-SDST]の「発見」(discovery)に設定されたdct:type
を持っています。
この例は、eea-csw.ttl
のDXWGコード・リポジトリから入手できます。
例49は、オーストラリア地球科学局(Geoscience Australia)が提供するデータセットを示しており、各サービス記述のdcat:servesDataset
プロパティーの値で示されているとおり、3つの異なるサービスから利用できます。これらはdcat:DataService
として分類されており、空間データ・サービス型のINSPIRE分類[INSPIRE-SDST]の「ダウンロード」(download)と「ビュー」(view)に設定されたdct:type
を持っています。
例49は、ga-courts.ttl
のDXWGコード・リポジトリから入手できます。
最初の例は、GZIPファイルに圧縮されたダウンロード可能ファイルを用いた配信に関するものです。
2番目の例は、いくつかのファイルをTARファイルにパッケージ化した配信です。
3番目の例は、GZIPファイルに圧縮されていたいくつかのファイルをTARファイルにパッケージ化した配信に関するものです。
これらの例は、compress-and-package.ttl
のDXWGコード・リポジトリから入手できます。
完全な変更履歴はGitHubで入手できます。
このドキュメントには、2014年1月16日のW3C勧告[VOCAB-DCAT-20140116]以後、次の変更がありました。
dct:isReferencedBy
という新しいプロパティーをdcat:Resource
というクラスに追加しました。特に、データセットの場合、このプロパティーは、出版物がデータセットを参照するデータの引用のユースケースをサポートします。このプロパティーまたはその他の既知のプロパティーでカバーされていない他の種類の関係に関しては、仕様では修飾付き関係のパターンを提供しています。課題#63を参照してください。dct:Location
という新しいクラスと3つの新しいプロパティー(locn:geometry
、dcat:bbox
、dcat:centroid
)を追加しました。課題#83を参照してください。dct:PeriodOftime
という新しいクラスと4つの新しいプロパティー(dcat:startDate
、dcat:endDate
、time:hasBeginning
、time:hasEnd
)を追加しました。課題#85を参照してください。skos:ConceptScheme
として形式化されていないタクソノミーへのリンクを可能とするために、dcat:themeTaxonomy
というプロパティーのグローバルな値域を緩和しました。課題#119を参照してください。dcat:spatialResolutionInMeters
という新しいプロパティーを追加しました。課題#84を参照してください。dcat:temporalResolution
という新しいプロパティーを追加しました。課題#84を参照してください。dcat:packageFormat
とdcat:compressFormat
という2つの新しいプロパティーを追加しました。課題#54を参照してください。dcat:qualifiedRelation
という新しいプロパティー、dcat:Relationship
という新しいクラスを追加しました。課題#79を参照してください。prov:qualifiedAttribution
の使用をサポートするために、dcat:hadRole
というプロパティーを追加しました。その場合、資源に関係するエージェントの役割が指定され、それは標準的な[DCTERMS]の役割である作成者、公開者、または寄与者以外のものです。課題#79を参照してください。dct:creator
というプロパティーは、資源の生成に責任を持つエンティティーを記録できるようにするために、データセットやその他の資源のコンテキストで用いることをお勧めします。課題#61を参照してください。prov:wasGeneratedBy
というプロパティーは、来歴やビジネス・コンテキストを記録できるようにするために、データセットのコンテキストで用いることをお勧めします。課題#71を参照してください。dct:relation
というプロパティーは、カタログ化されたアイテムに関連付けられている資源のパッケージに、データセットの厳密な「配信」ではない表現、部分、ドキュメント、その他の要素などの混合物が含まれる場合を含む、一般的な関係を捕捉するために、カタログ化された資源のコンテキストで用いることをお勧めします。課題#253を参照してください。dct:relation
のより一般的な使用法は、課題#81に記載されている要件によって決まります。dcat:mediaType
の値域がdct:MediaTypeOrExtent
からdct:MediaType
に狭められました。課題#127を参照してください。dct:format
とdcat:mediaType
を用いて示される)のみでなく、表現に用いるモデルやスキーマも示すことができるようにするために、dct:conformsTo
というプロパティーをdcat:Distribution
のコンテキストで用いることをお勧めします。課題#55を参照してください。dcat:mediaType
の使用例の誤りを修正しました。課題#170を参照してください。dcat:Catalog
の範囲はデータセットに制限されていました。これは一般化されており、カタログ化されたすべての資源に共通するプロパティーは、スーパークラスであるdcat:Resource
に関連付けられています。題課#172と題課#116を参照してください。dcat:Catalog
の範囲はデータセットに制限されていました。様々な種類のデータ・サービスのカタログ化をサポートするために、dcat:DataService
という新しいクラスを追加しました。題課#172、題課#56、題課#432、題課#821を参照してください。dcat:Dataset
はdctype:Dataset
のサブクラスで、これはDCMI型語彙[DCTERMS]の用語です。この関係は、改訂されたDCAT語彙では削除しました。題課#98を参照してください。dcat:Distribution
の定義では、いくつかの代替解釈が認められていました。定義は、配信が主にデータセットの表現であることを明確にするために書き換えられました。題課#52および関連するユースケースを参照してください。dcat:theme
の定義域はdcat:Dataset
であり、他のコンテキストでのこのプロパティーの使用は制限されていました。この改訂版で定義域が緩和されました。課題#123を参照してください。dcat:keyword
の定義域はdcat:Dataset
であり、他のコンテキストでのこのプロパティーの使用は制限されていました。この改訂版で定義域が緩和されました。課題#121を参照してください。dcat:contactPoint
の定義域はdcat:Dataset
であり、他のコンテキストでのこのプロパティーの使用は制限されていました。この改訂版で定義域が緩和されました。課題#95を参照してください。dcat:landingPage
の定義域はdcat:Dataset
であり、他のコンテキストでのこのプロパティーの使用は制限されていました。この改訂版で定義域が緩和されました。課題#122を参照してください。vann:usageNote
: DCAT 2014[VOCAB-DCAT-20140116]には、vvann:usageNote
要素を用いてテキストとして捕捉されたドキュメントが含まれていました。これは、rdfs:seeAlso
のサブプロパティーです - リテラルの値を持つことができないowl:ObjectProperty
。DCATのこの改訂版はこれらの課題を修正し、vann:usageNote
の使用をskos:scopeNote
に置き換えました。課題#233を参照してください。dcat:CatalogRecord
にdct:conformsTo
というプロパティーを追加しました。課題#502を参照してください。dct:license
、dct:accessRights
およびdct:rights
の使用の手引きと勧告を提供するために、§ 8. ライセンスと権利のステートメントという新しい項を追加しました。背景の議論については、課題#114を参照してください。クラス: Catalog(カタログ): このクラスは、dcat:Dataset
のサブクラスになりました。さらに、次のプロパティーが追加されました。型に関係なく、カタログ化された資源を指定するためのdct:hasPart
、カタログ化されたデータ・サービスを指定するためのdcat:service
、サブカタログを指定するためのdcat:catalog
。課題#172を参照してください。