最後まで読んでいただきまして、本当にありがとうございます。
楽しんで書いてきました、「ダブルバランス」。
これにて無事に終了しました。

拾いきれていない伏線話も多々あるのですが、もうそれはそれ。
勢いでここまでこぎつけてしまいました。
もう書く機会もないので、少しここで触れさせてください。


瑛が「頼むよ、耐えられないんだ!」
となったのには、珊瑚礁閉店の他にも理由がありまして。
ちゃんとユキの不思議なデートを目撃してしまっていたのです。
それで、「珊瑚礁がないと俺たちはダメなんだ」と思ってしまった、と。
それを踏まえての「頼むよ、耐えられないんだ!」だったわけですね。
「もう赤城との両天秤には耐えられない」という。

結局あのユキとちゃんのデートも、不思議なままなんですが。
何がしたかったかと言えば、「違和感の始まり」をちゃんに自覚させたかった。
ユキが考えたんじゃなくて、ライナが考えたことでした。(笑)

もうこうやって感じるほどに、ちゃんにはユキを想う心はないんだぞ、と。
ライナがちゃんに教えてあげたかったのでした。
瑛に幸せになってほしくて。

ユキのふっきり方は、自分で悶々と考えた結果です。(笑)
なんだかユキの扱いがラストにかけてぞんざいになってしまって、
書いていて本当にこっちが申し訳なかったのですが、
ライナの思うユキの中で「は幼なじみ」という一本の筋は曲げたくなかった。

瑛にをとられていくのがわかって、そこで初めての存在を考えた。
でもユキにはもう想う人がいて、それでもをとられたくない気持ちもあって。
小さいころから「がいつも隣にいる」ことに優越感を感じてきたユキは、
簡単にそれを認められなかった。

じゃあ、あかりを想うようにを想えるのか、と考えたら、
それはなかった。
でも嫉妬がないことはないわけです。
難しかったなー、これが。

ちゃんのダブルバランス、というよりユキのダブルバランス。だった気がします。
書き終えてみたら。
ちゃんはどっちかと言えばちゃんと気持ちに区切りをつけてるから。


でも、ハリーと瑛の掛け合いとか、書いてて楽しかったです。
なんで瑛はハリーには素を見せてるのか不思議。
でもそれってハリーの人間性なんだろうなぁって、ゲームやってても思いました。
すごく子供っぽく見えるハリーだけど、実際瑛と絡むとすごく大人になりました。

捏造井上くんと瑛の絡みも、本気で楽しんで書かせてもらっちゃいました。
井上くんにもてあそばれることも、瑛には新鮮だったに違いないと信じてる。


卒業後の進路、一流大学。
瑛もいて、ユキもいて、あかりもいて。
ちゃんは知らないけど、氷上くんもいて、千代美ちゃんもいて。

すごく楽しい大学生活がおくれているといいな。


教会の伝説も、灯台の伝説も、
それは全部デイジーの伝説だから、ちゃんでは開かなかった。

でも、伝説なんかじゃない日常の中に、
ふっと息を吐き出せるその場所に、
幸せってあるのだと思います。


最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました!


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