2018.05.15
      いつもフルートフェスティバルでお世話になっている、浮穴、川本、五十川、根石というフルート4人組(BACC-QUAR)のコンサートを聴きに東区民文化センターに行って来た。これが8回目だそうである。プログラムは、モーツァルトの『フィガロの結婚序曲』、青島広志の『魔笛の主題による変奏曲:魔法の鈴』から4曲、ロッシーニの『弦楽のためのソナタ第4番変ロ長調』、ドヴォルザークの『スラブ舞曲第一番ハ長調』、ラヴェルの『亡き王女のためのパヴァーヌ』、ドヴォルザークの『弦楽四重奏曲第12番ヘ長調Op.96B179:アメリカ』、アンコールはドヴォルザークの『ユモレスク』。

      なかなか良かった。まあこれはプロだから当たり前なのだろうが、音がそれぞれしっかりしていて、アンサンブルが良く合っていて実に気持ちよかった。大曲ばかりなのに、大したものだなあ、と思った。フルートのアンサンブルというのは音が結構混ざりにくいので、それぞれを独立に聞き取りやすい。根石さんはアルトを吹くことが多かったが、低音の力強さが印象に残った。浮穴さんはソロになるとちょっと他の人達より抜きんでていて乗りが良い。個性的な歌い方をする。川本さんはバスを吹くことが多かったが、大変迫力があった。特に最後の『アメリカ』では忙しそうだった。

      会場はスタジオ1で、狭くて天井が高い。フルートだけの合奏をわざわざ聴く人は自分も吹いている人が多くて、それぞれが音を区別して楽しんでいるから、部外者にはその楽しさが判りにくいかもしれない。そのせいか、何となく秘密結社の集まりという感じもあった。実際上4人のお弟子さん達が多いのだろうから、その通りなのかもしれないが。
 
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