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オージン

蜜酒盗み1

蜜酒盗み2

    

18世紀のアイスランドの写本ではこのように描かれています。

鷲に姿を変え、まんまと巨人スットゥングの蜜酒を盗んで逃げているところです。後ろからは同じく鷲に姿を変えたスットゥングが迫っています。そこで、オージンは後ろに少し蜜酒をこぼすわけです。その間にまんまとアース神たちが用意した容器の中に蜜酒を入れてしまうのです。この蜜酒を神々から与えられて飲んだ者は良い詩人になるというのです。

同じ主題を、異教時代のゴトランドに住む人々はこのように描いたのです。口からこぼれた蜜酒を受け取ろうとアース神たちが出迎えているのです。手には容器を持っていますね。ディヴィッドソン(邦訳1992:95)は「巨人の娘から差し出されているところかもしれない」と言っていますが、それは恐らく誤りで、もう一つの説「ヴァルハラに戻ってきた場面」というのが正しいでしょう。

後ろにこぼした蜜酒を飲むと、へぼ詩人を数多く生み出すことになります。オージンたちアースによって、無事に容器に入れられ、神々自身のために蓄えた蜜酒を与えられた者だけが優れた詩人になることができるのです。

もちろんスットゥングの娘との和解についての話も有名ですね。

 

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