秋のテョルン その2:Tjorn i haust 2

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6. 先ほどの母子はテョルンを横断する橋のちょうど真ん中まで来たところで停まってしまいました。

どうやら男の子が橋の欄干の向こう側を歩きたがっているようです。お母さんは、やめなさい、と言いました。

でも男の子は言うことを聞きません。そこで、お母さんは彼がどうするのか、黙って(あきれながら)、待っているのです。

男の子は先へ行きたいのですが、欄干の外側のところは歩を進めるだけのスペースもなく、困ってしまっています。でも、いったん自分でこちらを行くのだという意思表示をした手前、素直にお母さんの言うことも聞けないのです。

このあとで、この子はちゃんとお母さんのところに戻り、甘えるようにお母さんの手を取って、橋を渡っていきました。

注目してほしいのは、お母さんの影です。今は午後の早い時間ですが、もう随分長くなっていますね。レイキャヴィークの秋の陽は低く、その光は決して強いものではありません。この低い太陽が、北国の秋を演出してくれています。

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