英語初学者のための入門(新書を中心に)(10冊)
英語を学んでいてときどき困ったことがある人へ(7冊)
1. ジェフリー・リーチ、ヤン・スヴァルトヴィック共著『現代英語文法:コミュニケーション編』池上恵子訳 東京:紀伊國屋書店、1998. [教え子に、大学生以上の人に有効な文法書は、と尋ねられて、日本語で書かれたものとしてはこれか、次の一冊が良いよと答えました。これは、ただし、最初の52ページまでは前書きですので、文法事項にすぐに行きたい人は53ページ目から読むことになります。ちょっと高いですが(\5500)大変優れていて、なおかつ概念的なことが分かり易いのです。姉妹書に『現代英語文法:大学編』がありますが、タイトルはどうあれ、あれは専門の大学院生が読めばよいので、こちらの「コミュニケーション編」の方が今の大学生向きだと思います]
2. A J トムソン、A V マーティネッド共著『実例英文法』第四版 江川泰一郎訳註 東京:オックスフォード大学出版会、1988. [普及のベストセラー、Oxford UP の_A Practical English Grammar_ の翻訳です。しかも訳者はあの大学受験者のバイブルと言われた金子書房の英文法概説の著者。註も有効です。が、金子書房のよりもこちらが最初に出ていれば、という感は否めません。また原書はもう版が改まっているので、これは少々古いものですが、まあ、ないよりはあった方がいいかもしれません] とはいえ古いです
3. 早野勝巳編著『これで読めるエコノミストの英語』 東京:金星堂書店、1997. [故早野慶應大学教授が夭折なさる直前に出版された大学生用教科書ですが、一般 書として見ても十分通用するほど良くできた英語教本。英国誌_The Economist_, 米国誌_Fortune_から選りすぐった記事に詳細な註と訳がついていて、東京大学出版のベストセラー_Universe of English_に匹敵する内容を一人でやってしまった感があります。是非一般書店に置いて欲しい一冊です]
4. 松本道弘著『上級をめざす英会話』講談社現代新書、1986. [決して新しくはないかも知れないけれど、英語をしゃべることに壁を感じている人には、問題意識を新たにして、挑戦意欲を掻き立ててくれるかも知れません]
5. 飛田茂雄著『いま生きている英語:大事典でも収めきれない情報』中公新書、1997. [辞書編纂に多く関わっている著者が、その学識の片鱗を垣間みせてくれる。現代語の問題は常に英米文学者の追うべき影であることを痛感してしまう]
6. 東後勝明著『一歩すすんだ英会話』講談社現代新書、1989. [『はじめての英会話』の続編です。が、よりメンタリティ、文化論を強調したものです。あるいは上級というよりは、人間のしゃべる言葉として英語を学ぶための基礎的なことについて述べたものといってもよいかもしれません]
7. 鈴木孝夫著『武器としてのことば:茶の間の国際情報学』新潮選書 東京:新潮社、1985. [某缶コーヒーのコマーシャルにあった「俺だったらガツンと言っちゃうよ」を学者だったらどんなふうに言うのかな、と思ったら、これをお読み下さい]
英語を学んでいて、豆知識めいたことが知りたい人へ(4冊)
トミー植松著『英語・その言葉の魅力』丸善ライブラリー、1997.
山田雅重著『日本語の発想、英語の発想』丸善ライブラリー、1997.
長谷川洋子著『イギリストラベル事典:イギリス個人旅行ガイド』東京:郁文堂、1999. [いわゆる地球の歩き方系の旅行ハンドブックをふまえた上で、ちょっと豆知識を中心に入れ替えた、と言う感じの本です。実際にこれをもって旅行はまだしていないので、どれほど役に立つかは不明。ただ、日本にいて、イングランドのことについて知りたい、という人には有効かな]
ビル・ブライソン著『英語のすべて:ことば―この不可思議にして魅力ある世界』小川繁司訳 東京:研究社、1993.[英語の裏にあるいろいろな話をおもしろく並べたもの。原書はベストセラー_Mother Toungue_.日本語が元の英語にどこまで迫れるか?]