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噴気について 鯨類を発見する目印として、まず挙げられるのは噴気です。大型クジラの噴気なら、最大5-8mの高さに及び、時には20Km以上のかなたからでも発見できるからです。噴気の形は鯨種によって特徴があり、実際に何種類かの噴気を見るうちに、誰にでもある程度鯨種を特定できるようになります。下記に実例を示します。 |
マッコウクジラ
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ザトウクジラ
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シロナガスクジラ
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オルカ
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オルカの見え方
もし遠方を移動中のオルカを双眼鏡の視野で見るならば、黒い針のような背びれが、30-90秒毎に5秒間ほど海面からそびえ立つのが見ます。休息中ならば、海面上に見え続ける時間はさらに長くなります。オルカの背びれは最大2mですから、遠方に人が直立しているのとほぼ同じスケール感です。これは、たとえ数キロのかなたでも、双眼鏡の視野の揺れを最小限に押さえて注意深く観察すれば、細かな波頭などと見分けられる大きさです。私は決して視力が優れていませんが、冬のノルウェーの、風雪とうねりがある状況でも、数Kmかなたから波頭と見分けて発見できた経験があります。 イルカの場合 イルカも噴気で発見することはできません。彼らの方から観察者が乗る船に積極的に遊びに来る場合がほとんどですが、大規模なイルカの群れが遠方を移動している場合、海面が局所的に沸き立つように見えます。海況さえよければ、これで10Km近い遠方からでもイルカの群を発見することができます。 |
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