大分県杵築市にある妙経寺庭園は、庫裡書院の北側にある約188坪の築山式枯山水庭園であり、江戸中期に作られた名園です。築山石組、枯滝石組、切石橋、陰陽石、岩島等の造形はまことにユニークなもので、それに露地の要素も取り入れ、枯池に雪見燈籠を配して景をとるなど、優れた景観が見られます。特筆すべきことは、切石橋にある銘文によって、施主、作庭年月、作者のすべてが明らかになっていることで、このような庭園は日本庭園中でも数少なく、歴史的にも貴重な史料になっています。本庭は2001年に本会によって整備が完了し、2003年2月には『妙経寺庭園整備調査報告書』が発行となり、3月には早くも大分県指定名勝になりました。


靖國神社(東京都千代田区九段)の本殿西北部にある日本庭園は、明治時代に作られた名園です。長らく荒廃していましたが、1999年に本会技術部会の手で整備が行われ、粘土による古式工法等を用いて池を修理しました。その結果都内でも最も見事な庭園として蘇ったものです。特に当初のままの造形を見せる滝石組の豪華さは特筆されます。また花崗岩の切石橋は6.27mもあり直橋としては日本最大のものです。


広島市西区田方にある海蔵寺は、室町時代に創立された曹洞宗寺院ですが、江戸初期に現在の地に移されました。その時、建物と同時に作庭されたのが本庭です。当地の石材である平天の花崗岩を多用した興味深い石組が保存されており、原爆の被害をまぬがれた古庭園としてまことに貴重なものといえます。本会が1998年に整備調査を行い、その報告書も発行しました。



阿波国分寺庭園(徳島市)は、当地独特の青石と、その板石を駆使した豪快な石組が特色で、桃山時代を代表する古庭園として2000年に国の名勝に指定されました。庭園の中に、江戸末期になって薬師堂が建てられましたので、庭が分断されている感がありますが、鋭さのある多数の巨石による石組は、日本庭園の素晴らしい造形力をよく示しています。本会が1993年に整備した庭園であり、その調査報告書も発行されています。なお、国分寺は本会の四国支部でもあります。

