暑い8月の日ざかりに咲く花にアオイ科のフヨウがあります。 かーっと照りつけ
る太陽に向かって咲く姿はヒマワリにも比べられますが、花の色が淡いフヨウや大輪
の花を開くアメリカフヨウでは、暑苦しい感じはしません。 もう一つ忘れてはなら
ないのは真赤の大きな花を広げるモミジアオイ(紅蜀葵)があります。
ヒマワリは大きな花を長く長く伸ばした茎の先端に咲かせるためか、日中はやや下
向き加減の姿で、何となく哀れさを感じさせる花ですが、アオイ科の花達は元気溢れ
るといった姿ではありませんか。 芙蓉の顔(カンバセ)等とその花の美しさが讃え
られる花ですが、一日花の為か何となく短歌や俳句では淋しさを感じさせるようなも
のが多いようです。 フヨウを良く観察した短歌には驚いてしまいます。
夜ふけし家に帰りてわが庭の
芙蓉は明日の花ひらきそむ 佐藤佐太郎
あしたとく開くとすれど真盛は
正午(ヒル)の光を待てり芙蓉は 尾上 柴船
画像としてにアメリカフヨウ、フヨウ、モミジアオイの3種をアップしました。
皆様にはご存知の花ですが、ご関心があればご覧下さい。
うめだ よしはる
晩春から夏の花へ
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