カクトラノオ

どのような経路で紛れ込んで来たのかが分からないのですが、庭の中心部に昨年か
らカクトラノオが10株ほど地域を占拠して花を咲かせています。
 夏の熱い太陽の光を受けて咲く花はモミジアオイやルコウソウ等、紅色系のものが
眼につきやすいのですが、日当りの良い庭や道端に丈夫な花茎を伸ばして薄紫紅色の
花を穂状に咲かせている花のカクトラノオは、花色も涼しげで見栄えもします。

 北アメリカ原産のシソ科の宿根性の植物で、同じ場所に毎年のように花茎を伸ばし
て熱い太陽の下、暑さや乾燥にも負けずに花を見せてくれます。 園芸の本などでは
「フィソステギア」と書かれている場合が多いのですが、日本へ入ってもう長い年月
が経っていますので、カクトラノオとかハナトラノオの名前で親しまれています。 
花のつき方(花穂)がトラノオに似ていること、茎が方形であるところから、カクト
ラノオの名が付されたとされています。

 家の近くの道端に栽培されていたのが逃げ出したのか、塀際に沿って植え込んだの
かは、はっきりしませんが見事な花姿を見せてくれています。

 ポインセチアと同じ仲間の「ハツユキソウ」が白色の覆輪で彩られた葉を次々に広
げ始めて、ちょっぴり涼しい感じを与えてくれます。 ポインセチアが赤色に彩るの
に対して、ハツユキソウは白色、夏の今時分に初雪とはと思いますが、葉に雪を乗せ
たような姿は涼味があります。 
                             うめだ よしはる

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