<ひまわり通信77> うつを治そう!!!


10月、朝晩の風が涼しくなってきましたね。
「秋の日はつるべ落とし」といいまして、
井戸のつるべが井戸の中にストンと落ちるがごとく、
あっという間に日が暮れていきますね。

そうなのです。

秋は日没時間が早まるばかりでなく、
その後の薄明りの時間も短くなり、
直ぐ真っ暗になります。
そして、冬至まで日照時間もどんどん短くなっていきます。

唐突ですが、なんと、うつ病の一部は、日照時間の短さとも関係していると考えられています。

皆さんは、『うつ病』とはどんなものと考えていますか?

なんとなく元気が無かったり、悲しい気持ちでいっぱいで眠れずご飯も美味しくない・・・
そんなイメージでしょうか?

だれもが悲しい出来事やショックを受けたとき「うつっぽく」なった経験があるので、
うつっぽい人に対して、それはもちろんとても善意で!、
「そんなことじゃだめだぞ。元気をださなきゃ。」とか
「おいしいもの食べたら元気になるよ」とか
「いい景色を見たらいい気分になるよ」と無理に励まそうとしがちです。
とても優しい気持ちから…だとは思うのですが・・・

知っておいてもらいたいのは、
「うつ病」は決して怠けとかではなく、疾患のひとつということです。
「心の持ちよう」とは一線を画する病態なのです。

病気ですので、治療が必要です。つまり、休息は不可欠で、時に薬物療法も奏功します。

これは、いろいろな方のマインドセットをかえていく必要があることなのですが、
「うつ病で動けない」というのは、例えば39度の熱が出ていて本当に動けないのと同じ、ということです。
決して、おいしいものを食べて、旅行に行けばよくなるものではありません。(熱が出ている人を旅行には連れ出さないですよね?)
うつ病の患者さんご自身も、「動けない」ことで自分を責める必要はありません。

その大前提の上、「うつ病」の治療を進め、周りの方々の理解があれば、鬼に金棒です。

「うつ病」かな?と思ったら、病院で相談しよう!そしてうつを治そう!!!

また、社会の中で、もちろん一人一人の心の中ででも、
「一度精神科で専門家に見てもらったら?」と差別や偏見なく言えるようになっていってくれると嬉しいな、と思います。