<ひまわり通信34> お酒は百薬の長って本当??? 2021.5.15


「あ〜マスク生活、ストレス溜まる〜」
「自粛生活っていつまで続くんだろう?」
「まだまだ、旅行や温泉はいけないかな〜」

という声があちらこちらから聞こえてきます。
COVID 19 の感染拡大予防に伴って、世界中の人々の生活が変化しています。

そんな中で、ストレスから「お家飲み」が多くなり、酒量が増えている方、いませんか?

多くの方が間違っていることなのですが、
お酒は、実は、良質の睡眠を妨げる薬物なのです。
不眠を良くしようとお酒をのまれるかた、逆効果!!なのです。

大切なので、もう一度言います。
お酒は眠れる薬物ではありません。
酔っぱらってつぶれて寝たように見えるのは、一種の危険な意識障害であり、良質の(心と体の疲れをとるような)睡眠ではありません。

アルコールはまた、依存性の薬物なので、特にお酒に強い方(お酒を飲んでもあまり赤くならない方は要注意!)依存症の危険が出てきます。
アルコールといえば、陽気になったり、なんだかお祭り気分が想像されますが、
いったん依存症になると、「眠れない」「鬱っぽくなる」「疑り深い被害妄想」が出現してきます。
イメージと正反対ですよね!

ですので、アルコールに対する強さも人それぞれですが(すぐ赤くなる方は歯止めがききやすいのですが)、
強い方は、お酒を飲んだ日のあと2日はお酒を飲まない、
または、下記の量をone-drink (アルコール量でいうと10g)
          
          日本酒 0.5合
          ビール 250ml
          チューハイ(7%)180ml
          ワイン 100ml
          ウイスキー 30ml
          焼酎 50ml
とすると

女性は一日このくらい(肝臓が小さいですからね)、男性はこの2倍ぐらいが限度と考えていただいたほうがいいですね。

お酒は古来から百薬の長といわれている通り、人間にとって楽しいものでもあると思いますが、
両刃の剣でもあるように、飲みすぎは体に毒物ですからね。
「酒が飲めない人生なら、死んだほうがまし!」なんて怖いことをおっしゃる方もいますが、「死んだらもう飲めないですからね〜」とお話しすると、
「なるほど」「肝臓や脳を痛めない飲み方を考えよう」と思い直してくださる方も多いです。

当院にも、「眠れない」というご相談で来院される患者さんも多いですが、「眠りたい」のであればお酒をやめる、遠ざけることを第一にお勧めします。
輝かしい人生の乾杯ために、お酒はあるかもしれませんが、
人生を台無しにしてしまうようなお酒の飲み方は、なるべくやめていきましょう。