<ひまわり通信 32> 恥ずかしかった話

なんででしょう?

すごく恥ずかしい話を思い出しました。

もう何年か前のことです。
夫と二人で、クラシックのコンサートに出かけました。
それはとても素敵なことで、娘の先輩のお父様が指揮をされるという演奏会でした。

交響曲はとても好きなので、楽しい時間でした。
しかし演奏の途中で、観客の一人が(おそらく初老の女性)前かがみで口を押えるように会場からロビーの方へ出ていかれました。
「何かご気分でも悪かったのかしら?」と心配しましたが、そのまま、最後まで聴き終えました。

「すごくよかったね」とか言いながら、出口からロビーに出ると、
エントランスホールでスタッフの一人が
「お医者さま、お医者さま、は、いらっしゃいませんか?」と声をあげていた。
私の中で、「さっきの人」と思考がつながり、「やっぱり何か具合が悪いんだ!!」と思いました。

そして、「どうしたんだろう?」と恐る恐るスタッフに近づき、
「あの・・・私、医者なんですが・・・」
と言いかけたとたん、スタッフが、
「小磯さまですか?カード落としませんでしたか?」と矢継ぎ早に聞いたのでした。

あ。え?お医者さまでなくて、小磯さまを探していたんだね?

私は、「えと、あの、違います、失礼します。」ともごもごと伝え、その場を走り去ったのでした。
「小磯」さんというクレジットカードがロビーに落ちていて、その持ち主を探していたのでした!!
「小磯さまはいらっしゃいませんか?」と。

もう、穴があったら入りたい!というのはこういうこと、です。
夫が「えらかったよ。」と慰めてくれたのがせめてもの救いでした。

あー恥ずかしかった!顔から火がでました!

人生、いろいろありますよね。
どんな恥ずかしいことがあっても、頑張って生きていきましょう。
きっといいことが待っていてくれますから。