<ひまわり通信 16> あなたは自分のことが好きですか?




私は、ただの精神科医で、性格のこととか、精神分析的なこととか
どちらかというと詳しくないのです。

性格の良い、悪いではなく、
その方の精神的病気があるかないか、を診断し、治療するのが医者の仕事だと思っています。

しかしながら、
精神的な病気の治療の過程で、
自分のことを必要以上に責める、自分の悪口をさんざん言う、自分のことが好きになれない、というようなことが、
回復の妨げになることがあります。

それは困ります。
病気が良くなって欲しいからです。

ここは精神科のクリニックなので、いろいろな方が受診されます。
そんな中で、自分のことが肯定できない時、どうしたらいいのか?ということも
よく問題に上がります。

「自分を大切にする、ってどうしたらいいかイメージできますか?」

ご自分を好きでないとおっしゃる方は、ほぼ、

「わかりません。」

とお答えになります。

自分を大切にするというのは、決して自己中心的とか我がままになるという意味ではありません。

それは、自分を『おもてなしする』というのに近いんじゃないかと思います。
自分をご機嫌にさせてあげる、とか
自分を喜ばせてあげる、とか・・・
どんなふうに考えたら、ぴたっと来るかは、その方によるかもしれません。
別の人のやり方でやっても、ぴったり来ないかもしれません。

それは技を自分自身で編み出す必要があるのです。
私は、自転車に乗るのとか、逆上がりをするのと似ている感じがします。
大まかなやり方は教われるけど、自分なりに工夫して、こうやったらどうかな?こうかな?といろいろじぶんでやってみないとできませんよね。それとおんなじ感じです。

みんな!がんばろうね〜。
病気をよくするために、自分を大切にできたらいいな、と思います。