全国弁連が統一教会合同結婚式について声明

1998.6.13登録


統一教会の合同結婚式に反対します

全国霊感商法対策弁護士連絡会

1998年6月12日

 私たちは、世界基督教統一神霊協会(統一教会)の合同結婚式に反対します。世界中の人々がその危険性や問題点を理解し反対するよう呼びかけます。
 統一教会は、今年6月13日米国ニューヨーク市内のマディソンスクエアーガーデンでまたぞろ合同結婚式を行なおうとしています。
 統一教会の破壊的カルトとしての評価はすでに定着しており、世界各地で統一教会の組織活動であることをかくし、世界平和連合や世界平和統一家庭連合などの名称を使って参加者を募集しています。統一教会の信者たちは、式典に参加する人を一人でも多く勧誘することを義務づけられています。
 しかし、この合同結婚式はあまりにも反社会的であり、しかも違法行為をもたらすものであり、私たちは強く反対します。その理由は次のとおりです。

1、資金集めの手段
 合同結婚式の参加者は高額の参加費と献金を要求されます。今回も日本人は約2000名が参加するといわれていますが、その一人一人が30万円の参加費(実際にかかる費用と説明されているが疑問です)と、140万円の「感謝献金」を義務付けられています。この資金を作るために、多くの参加者や家族が知人にウソを言い、重労働や違法行為をしています。どうしてもこの資金を用意できなかった信者が過去には強盗事件まで起こしています。
 現在統一教会は韓国の経済危機のため経営破綻しかかっている統一教会系企業を救うため日本の信者に強烈な献金指令を発しつづけています。今年6月までに日本全体で400億円、一人160万円の献金指令が出ています。それを達成するための便法として今回の式典が悪用されようとしています。
 今年3月末から石井光治前会長にかわって日本の統一教会会長になった江利川安栄は、文鮮明のこのような献金指令をなりふりかまわず達成するために任命されたのが実状です。最近統一教会では、合同結婚式への参加条件を緩和して、にわか信者でも参加させるようになりました。そのねらいもできるだけ多くの人に参加費と献金をさせて資金を集めるためです。この式典は実態として資金かせぎのための手っ取り早い手段になっているのです。

2、直前まで相手を知らない
 合同結婚式の相手は文鮮明が指名すると信者には告げられています。メシアが指名する異性との結婚で救われると信じ込んでいる信者たちは、文鮮明が指名する人なら誰でもよいという気持ちになっています。自分の意志で相手を選ぶ余地は全くないのです。しかもほとんどの参加者は、式典の直前まで、相手の国籍や氏名、年齢さえ知らされていません。過去の合同結婚式では、式場で、会ったこともない相手の写真をかざして到着を待つ人々が多数いました。言葉も全く通じない初めて会った国籍のちがう男女が、円満な家庭を築けるはずがありません。日本では、統一教会の合同結婚式で選ばれた韓国人男性が日本人の妻の母親を、フィリピン人男性が日本人の妻を、それぞれ殺害する事件が起きています。その外、多くの深刻な家庭問題が生じています。統一教会は理想の家庭を築く運動だとアピールしていますが、実際は、世界中で家庭の破壊をもたらしているのです。

3、自由意思による参加ではない
 統一教会の信者は、個別訪問や街頭で、「手相の勉強をしています」とか「意識調査アンケートにこたえて下さい」と言って市民に近づきます。印鑑、数珠、ハンカチ、 コーヒー等の物売りや「真の家庭推進委員会」の署名運動を装うこともあります。市民がうっかり話に応じたり、自宅の電話番号をおしえると、しつこく「ビデオセンター」や講演会などにさそいます。ビデオセンターは統一教会の教理を教え込むための施設です。しかし、統一教会の信者は、マニュアル通りに、「ここは真理やまことの愛について学ぶ場所であって、宗教ではない」とウソをついて入会金を払わせて、通うことを承諾させるのです。ビデオセンターに通ってビデオを見て、カウンセリング担当信者の説明をくりかえし聞くうちに、市民は熱心で親切な彼らを疑わなくなり、罪を犯して地獄で苦しむ先祖を救う責任があると思い込まされるのです。地獄の低いところで苦しみつづける先祖が、市民に救いを求めているのが聞こえるような気持ちになります。その教えを実行しない限り、自分だけでなくその子供たちも先祖と同じ不幸な運命にあると思わされるのです。そんな段階になって初めてそこが「統一教会」によって運営されており、まことのメシアが文鮮明だと示されるのです。そして、文鮮明の教えに従って実践しない限りあなたは救われないと信じ込まされます。連日幹部の指示に従って、勧誘や物品販売による資金集めに酷使されるようになります。財産は全てメシアの物、つまり統一教会にささげるべきものであり、他人の財産でさえも、これを統一教会にささげさせることがその人を救うことになると教え込まれます。伝道と資金集めは信者の責任なのです。このように、最も悪質な破壊的マインドコントロールのテクニックで、市民を文鮮明のロボットにしてしまうのです。こうして、文鮮明が選んだ相手とする結婚が、どうして自由な意思による結婚と言えるでしょうか。

4、違法な入籍・海外滞在の原因
 日本では、多くの元信者が裁判所に申立をして、合同結婚式の相手との入籍が無効であるという判決や審判が下されています。すでにそのような裁判所の判断が、40件以上も確定しています。
 統一教会は、日本人信者を韓国をはじめ諸外国で無償で働かせるために、その国の異性と結婚させ、入籍させています。実際に家庭をもつためではなくその国に入国し長期間滞在するための便宜上の入籍です。これは公正証書原本不実記載、同行使罪の犯罪行為を指示するものと言えます。
 現在でも千人以上の日本人女性が、世界中に派遣されています。実際は合同結婚式に参加する人を誘うためなのですが、世界平和家庭連合のボランティア活動だとウソをついて各国に滞在しています。活動目的に虚偽があるとして国外追放になった例も多数あります。家族から切りはなされて南米に派遣されたため悲観して自殺した日本人女性もいます(1996年11月ウルグアイ)。
 私たちは、このような深刻な問題をもつ合同結婚式に反対です。
 残念なことに、米国のジョージ・ブッシュ前大統領をはじめとする何人かの政治家や有名人が世界平和女性連合(実際は統一教会)のさまざまなイベントに協力しています。ブッシュ氏に誘われたり、彼が参加するならということで協力した政治家や有名人がいます。彼らは、自分を招待し接待するお金に違法な手段で日本人からまきあげたお金が含まれていることを知るべきです。
 日本では数百人の被害者が統一教会を訴えています。ウソや脅しで統一教会のために金融機関から借金をさせられた人々が、そのお金が返済されないため苦しんでいます。日本では1987年から97年までの11年間で約18841人、合計700億円余の被害者の相談が弁護士に寄せられました。しかしこれらの相談も、実際の被害のごく一部にすぎません。
 私たちは、ここに今回の偽りの式典に反対し強く抗議するとともに、その危険性について世界の人々とその関係機関に向けて警鐘を発するものです。

以上


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