<記録>

「東ティモール報道1990年〜2002年」完成

 仙台東チモールの会の羽倉正人さんが亡くなられたことは、季刊・東ティモール No.10で記した。羽倉さんは東ティモールに関する報道や情報を丹念に集められていた。それを「東ティモール報道」という機関誌で広報され続けていた。インドネシアが東ティモールを鎖国状態で不法に支配していたたため、日本を始め海外で得られる東ティモールの情報は大変乏しいものであった。その中での「東ティモール報道」は貴重な情報源であり、東ティモールの支援活動を行う上での広報誌の役割を果たし続けていた。
 羽倉さんが亡くなられたことで「東ティモール報道」は116号をもって中断してしまったが、その資料的価値を考え、東ティモールに自由を!全国協議会はそれをまとめ合本することにした。羽倉さんは「東ティモール報道」の版下など資料を残されていた。それを3分冊の「東ティモール報道1990年〜2002年」としてまとめた。総ページ数は約2500頁にもなった。また、PDFファイルとしてCD-ROMにも収めた。
 第1号の発刊は1990年3月20日、最終号となった第116号は2002年11月30日である。
 1989年10月のローマ法王東ティモール訪問の記事から始まり、1991年のサンタクルス虐殺、1992年のシャナナ逮捕など苦闘の時期から、1996年のカルロス・シメネス・ベロ司教、ラモス・ホルタさんノーベル平和賞受賞、1998年のスハルト退陣、1999年の住民投票とその直後のインドネシア軍と民兵の破壊活動、そして2002年の独立(主権回復)と現在の復興期までの情報が掲載されている。日本での支援活動や日本政府の対応などの情報も記されており、貴重な資料的側面も持っている。
 どの様に頒布するかなど未定であるが、ご報告する次第である。(文珠幹夫)


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