941 サンシュユ:稗搗節の謎

9413.jpg (29656 バイト)

 

我が家の庭の春告花、サンシュユの花が咲き始めました。小さな米粒のような黄色の花がが集まって咲く、可愛い花です。そして、サンシュユは、宮崎県椎葉村の民謡『稗搗(ひえつき)節』唄われています。平家一族が隠れ住んだ椎葉平家の鶴富姫と源氏の那須大八郎との悲恋を題材 にした仕事歌です。

【プロロ−グ】    

大学の時、同じ下宿に住んでいた宮崎出身の、F大学4年のさんが、『稗搗節』を渋い声でよく歌っていました。哀愁のメロディで感激の民謡です。
住んでいた下宿は、当時も珍しい賄い付きで。F大、S大、K大の総勢約20名が、なんだかんだ、やっさもっさ、がさごそと、賑やかに暮らしていました。

面白い出来事はいろいろありましたが、ドラマ部門一位は、Nさんの親友で、同じく宮崎出身のMさんです。Mさんは民謡はダメでしたが、大学のハワイアン・バンドで、スチ−ル・ギタ−を弾いていました。当時は大人気で、Mさんもバイトであちこちに演奏に出かけていました。が、水商売の女性にもてるタイプの男前で・・・そして、事件が、懲りもせず起こるのでした。

下宿に帰ると、玄関にその筋の怖いおにいさんがいて、『Mを出せ〜 俺の女に・・・・』『Mさん大変です。怖い人が呼んでいました』『(-.-;)y-~~~ また〜 みんなお金貸してネ』 最初の頃は驚愕でしたが、そのうち『へぇ〜 今日は屋根から逃げたん』『今はNさんの部屋に隠れている!のは秘密ね。了解』と慣れてきました。

しかし、Nさんの話によると『Mには宮崎交通でバスガイトしてる婚約者がいる。時々仕事で福岡に来て。今日も大濠公園に来てるはず』
ええ〜っ Mさん許せん。婚約者がいるのに!!!彼女に言いつけよう。と、正義感に燃えた我ら1年生は、さっそく、下宿から徒歩1分の大濠に探偵にいきました。

しかし、世の中間違っとる〜。可憐で美人でスタイルも良し。
今夜も不味い下宿のカレ−を食べながら、こんな事があっていいのかっ!すぐ、革命を起こさないかんっ!といつものように夜は更けていくのでした。

 

9412.jpg (24727 バイト)

 


【本題】

庭のさんしゅ の木 鳴る鈴かけて
よ−お− ほい
鈴の鳴るときゃ 出ておじゃれヨ

鈴の鳴るときゃ 何と言うて出ましょ
よ−お− ほい
駒に水くりょと 言うてでましょヨ

那須の大八 鶴富捨てて
よ−お− ほい
椎葉立つときゃ 目に涙ヨ

泣いて待つより 野に出てみやれ
よ−お− ほい
野には野菊の 花盛りヨ

 

哀愁ただよう良い民謡です。しかし、前からさんしゅはサンシュユか?と疑問に思っていました。
まず、二人は源平の人。『サンシュユ』は江戸時代に中国から来た花木。それに、山里に庭には山椒(サンショ)の方が似合いそうだし・・・鈴も架けられるし。サンショがなまってサンシュになったのでは?
有りました。信用できるHPにも

「サンシュユは1772年に薬用として日本へ渡来した。『庭のサンシュの木』というのは、ミカン科の山椒であろう」

疑問が解けました。ひえつき節の 「さんしゅ」はサンシュユでなく、山椒。これで安心です。


9411.jpg (34843 バイト)

 

これで安心して眠れます。しかし、念のために民謡の事も調べてみよう。
大変です!
古くから伝わるひえつき節は 稗搗きに使う臼と杵を女性と男性に見立てて、

臼の中には名所がござる 杵を揃えて 搗く名所 ホイホイ・・・・  
という猥褻な歌詞で、別名夜ばい節と呼ばれていたそうです。確かにこちらの方が元気がでて作業もはかどるというものです。そして
昭和初期に、酒井繁一氏が、椎葉に伝わる大八と鶴富姫の悲恋物語を題材にして創作した歌詞が、現在の稗搗節。だそうです
稗搗節の さんしゅ は 山椒でなく、やっぱりサンシュユでした。

 

Wb00955_.gif (255 バイト) Home

 

物事、もっともらしくても、すぐに信用はできません。真実は意外なとこにあると深く反省しました。
なお、森羅万象がここに書いた事は全て真実です。・・・ 間違いなく。信じましょう (-_-)゜zzz・・・