1607 ナツエビネ

春の山は、薄い葉を透けた若葉色の光があふれているが、真夏の森は黒い森。どの葉も濃い緑になって、風もない昼下がりの、鳥の声も聞こえない、真夏の森を歩いていると、マイヤ−が「夏の森は腐っているね」と言ってたのを思い出した。腐っているとは思わないが、生き物の気配が微かで、妙に静かな夏の森を、そんな風な言い方をするのはマイヤ−らしい。道端にアカザやシロザが茂った林道が終わり、大きなモミの木がある古い森に着いた。その古い森の端には小さな川が流れている。どの道を行こうか?と迷ったが キャレラは草に覆われた微かな道を辿ってその流れの方へとすすんでいった。                                

 

160705.jpg (35723 バイト)    160703.jpg (28211 バイト)

薄暗く、湿った場所が好きなナツエビネが咲いておりました。ナツエビネの回りには、ありそうでなかなか無い、フタバアオイも昔のままに、茂っていました。元気だったか〜

日本全土にあるナツエビネ。花咲く時期は、春は南の国から、秋は北国からの傾向がありますが、ナツエビネの花季はどこも一緒のようで、真夏に咲くランです。

 『自然探検はバリア・フリ−時代に』

ナツエビネがある場所をちょっと下ると、渓流があります。30年前くらいまでは、春〜夏にはヤマメ釣り人、秋〜冬には猟師と出会うくらいの、知る人ぞ知る渓流でありました。渓流釣りは面白く(その上、必要経費は竿、糸、針のみで庶民の釣り)、あの岩陰に二匹、五月になるとあの澱みに三匹・・・頭の中にヤマメ・マップが浮かんでくるほど通いました。家から40分と近く、水遊びをしてお昼は豚汁ね。と、小さかった子供達もよく連れていって遊んだ場所でありました。

『自然保護』という語はかつては Protection(文字通り守る)でしたが、バブルの時代頃から、Preservationという語に置き換えられ(保全)、自然は持続的活用利用することになり−−−そして、現在のキ−ワ−ドは「自然との共生(科学的にはあり得ない文芸用語)」、「多様性」となっております。

そして日本の自然を守る法律には、「豊かな自然は広く国民に知らせ楽しんでもらわないかん」という部も明文化されております。そして、そのために、目的地まで簡単に行ける道路を整備する、駐車場をつくる、トイレを作る、○○の森を整備してベンチも置く、東屋も設置する。それから、○○指導員とかガイドを養成し、自然の良さ、素晴らしさを紹介する、作戦がどんどん進行している時代となっております。

の、結果、自然探検バリア・フリ−時代に突入。昔は「ええ10時間も歩くの・・・やめとく」があっという間に行けるようなり、かつての秘境・奥地も誰でも行きやすくなって、すぐそこに・・・・

私の娘は「お父さんあの渓流で釣ったヤマメ、美味しかった〜」と今でもよく覚えていてくれます。の、我が家の秘境一帯は何かと行事が開かれる、有名地になり、バリア・フリ−になり・・・・
我が秘境も侵略されたか、もう行かん。状態でここに来るのは久しぶりでありました。

自然はバリア−があるから自然。バリア・フリ−はレストランにだけしたら。とは、思うのですが・・・と思いながらも来月は北海道。ついでに大雪山を見てこよ!ロ−プウェイがあるから助かる〜となり・・・


キャレラ!もうそのぐらいにしたら〜 (-.-;)y-~~~

  160702.jpg (32468 バイト)         160706.jpg (27403 バイト)

『セラウェシ島産のラン?』 それとも 『パプア・ニュ−ギニアから?』 極東の島国産とは思えない、インタ−ナショナル級の形が面白く評価できるナツエビネです。

wb00955_.gif (255 バイト) Home