1159 湯島の白梅


どこで見ようと花は花、同じようなものでございますが、どこで見るかは、大切な要素でございます。

いつもの永田町のホテル。今日は21階の20号室。あれっ もう3時半、江戸の日暮れは早いから・・・ホテルの玄関を出て、『いつかは泊まってやるぞ!』の赤坂プリンス・ホテル、ホテル・ニュ−オ−タニを見ながら諏訪坂をとことこ歩くと道灌堀へ。の、後ろには東宮御所や秋篠宮邸がある赤坂御用地の森が。ホテルから5分で赤坂見附駅に。地下鉄銀座線に乗って、溜池山王、新橋、銀座、日本橋、神田・・あっという間に上野広小路駅に到着致しました。

地上に出て交差点を左折、「梅祭り」の幟が並ぶ歩道を歩いていくと・・・


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湯島天満宮に到着致します。こちらは、裏手。『夫婦坂』の階段を上っていくと境内に

 

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田舎の駐車場付きのお宮を見慣れているので、江戸の天神様として名前はビックですが、境内は狭苦しいかなと思える、小さな湯島天満宮です。受験シ−ズンと梅見の人でいっぱい。 

さて、狭い境内に押し合いへし合いに植えられている梅の木。花はどこだ?


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やっと5.6本が咲き始めていました。天神様に梅はつきものですが、明治大正の小説家の泉鏡花のラブ・ロマンスの名作 『湯島の白梅』 の舞台として有名なのが、ここ湯島天満宮の白梅でございます。

切れるの別れるのッて、そんな事は、芸者の時に云うものよ。私にゃ死ねと云って下さい


の台詞で芝居に映画に。

そうか、ここで二人が出会って別れ話を・・・ですが、その頃の梅は戦災で燃えてしまって無し。ついでに、悲恋の『湯島の白梅』のはずですが、実際は主税(泉鏡花)は無事、恋人と結婚してハッピ−エンド。

そうだ歌もあった!! ♪~♪ 湯島通れば 想い出す お蔦主税の 心意気 知るや白梅 玉垣に 残る二人の 影法師 ♪~♪ 子供の頃に聞いたことがある。

 

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という『湯島の白梅』は咲き出したばかり。これからが見頃

 

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本殿の裏にはこっそりと紅梅が (-_-)゜zzz・・・ やはり湯島は白梅でお願いしたいものです

白梅も見たし、まだ明るいし、ついでに上野の不忍池に。裏手の夫婦坂の短い階段を下りて
左に行くと、根津、本郷へ。まっすぐ行くと上野の不忍池。この辺りは丸ごと江戸の町です。

 

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湯島天神から2分で不忍池着。もう、ええ〜というほどキンクロハジロが・・・鳥見は江戸に限ります。

 

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115917.jpg (36401 バイト) 鳥見もすんだので、湯島天神がある通りの一つ手前の通りに曲がって、江戸でも老舗の『やぶそば』へ。

はりこんで天ザルを食してみました。が、蕎麦は蕎麦です。


蕎麦も食ったし・・・が、気になるのは、向かいの席で、一人でゆったりと、お酒を飲んでいる、熟年の江戸人。男が二人で向かい合っていてもしょうがないので・・・つい悪い癖が出て 

『あの〜 江戸人は何で蕎麦屋で酒なんでしょうか?』 『ほ〜っ 山口から なるほどね〜』 『江戸の蕎麦屋てもんは・・・』 ほ〜 ほ〜 なるほど!

『おっ 失礼いたしました。お銚子もう1本〜 それからこちらにも猪口を』 いえ不調法な田舎者でございますし、これから寄席へ。この前は新宿の末広へ行ったもんですから 今日は鈴本へ 

『末広へねぇ あそこの席亭の北村さん がんばっておりますねぇ』 ほ〜 お知り合いで! 『まあ あれこれと噺家も少しは・・・この蕎麦屋へも芸人がよく来やすよっ』 ほ〜落語家もにもお知り合いが! 

名人志ん生は若い頃貧乏だったそうですね 
『ああ〜志ん生はよく家に来てたね ありゃ 愛嬌があったね〜 耳のところにね 5円(50銭?)なんかはさんでねぇ〜 玄関じゃなく勝手口から来るの すいませんお茶を一杯とか云ってね うちの親父は敵の魂胆は分かってるから どんぶりを出してね それに一升瓶から酒をついでね  志ん生はそれを キュ〜と一息に飲んでさぁ ごちそうさまでした〜とか 云いながら そのまま寄席に よく寝てたねぇ 噺の途中で酔いが回って』 ほ〜 

『次男の志ん朝なんか 子供の頃から  噺家にはならないよ 外交官になるんだと云ってたね 赤いスポ−ツ・カ−に乗ってさぁ』 それが親父の志ん生負けない名人になるんですから不思議ですね〜 『ありゃ血だね 天才』 

あっと時間が。お話ありがとうございました 『また 江戸に来たら このあたりにおいでなさいな』

 

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やぶそば から2分で 上野鈴本演芸場へ。江戸で一番古い寄席ですが、鉄筋4階建て。トリは 柳家さん喬 艶のある声で ももかわ をたっぷり40分。ほ〜 名人上手と云われるようになるかもの噺家でございました。


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てんてんててっ 威勢のいい寄席の太鼓におくられて、湯島の白梅からあれこれの一日。おあとが宜しいようで・・・

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