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ジュリアス・シ−ザ−、ユリウス暦・・・・ラテン語で百合を意味するJuliaの名をもつ海の貝、ユリヤガイ(Julia japonica )のお話です。

主に熱帯の海に生息するユリヤ貝は世界に9種類。日本では暖流に面した、伊豆半島〜紀伊半島〜四国〜九州〜沖縄の半島や島の、極めて限られた場所で、しかも、わずかに記録に残る程度にしか発見されてない非常に珍しい貝で、貝のコレクタ−達の憧れの貝の一つとなっています。

世界に9種類しかいない、そして、日本では希なユリヤ貝なのに、なぜか、山口県には3種類もいて、しかも、採集できるほど多い産地として有名です。と、言っても、山口でも生息するのはわずか5カ所で、今では、そこに行って採集できれば幸運というほど、貴重な貝になってきました。

 

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ユリヤガイは大きくても5mmほどの、薄緑色の変わった殻をした、きれいな貝です。

 

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2枚の殻があるので長い間二枚貝と信じられてきましたが、1961年に初めて生きたユリヤ貝が見つかり、最初は巻貝で、成長するにつれ見かけが二枚貝のようになる事が分かりました。二枚貝と思っていたのに実は巻貝という驚きの事実がこの貝をさらに有名にしました。

優れた海洋生物学者であった昭和天皇はこの貝の事をよく知っておられ、1973年に萩市を訪問されたおり、萩の沖合はるか日本海の真ん中にある孤島、ユリヤ貝の産地として有名であった、見島のユリヤガイに思いをはせて、
 
『 秋深き 海をへだてて ゆりやがいひの すめる見島を はるかみさくる 』 
 
と詠んでいます。ちょうどその頃、「見島では採れる!」というウワサを聞いて見島の宇津にユリヤガイ拾いに行った人を知っています。が、やはり空振りだったそうで・・・・そんなに簡単に見つかったのでは、みんなの憧れの貝にはなるはずがないの原理です。しかし、今は、その見島のユリヤガイもほぼ絶滅し、ほかの3カ所でも消滅中です。誰にも責任はないのですが、海岸や港湾の整備がすすみ、海の様子が微妙に変わり、小さなユリヤ貝も影響を受け、消滅してるのでしょう。

 

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ユリヤ貝はこんなきれいな砂浜の沖合にある岩の上などに生えるイワクズ藻や石灰藻を食べて、その辺りで生活していると想像されています。

その日は、この砂浜に時々打ち上げられるという、小さなユリヤガイの貝殻を、腹這い、匍匐前進しながら探してみました。で、幸運にも4つ拾うことができました。そんな事をして何が楽しい? と厳しく問いつめられと答えに困りますが・・・・こんな小さな貝に関心をもって、採ってやろうという人がいる間は、世の中捨てたもんじゃない、地球も大丈夫と思っています。

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