2013年の函館本線脱線事故からJR北海道は揺れている。昨年はC11207号機の休車、函館、小樽、富良野、主要3線区でのSL運転の終了。
まるで1970年代の国鉄のようです。そんな逆風の中、2015年1月、冬の釧網線に「SL冬の湿原号」が帰って来ました。
今年で運行15周年を迎える「SL冬の湿原号」の機関車はJR北海道で唯一の蒸気機関車C11171号機。
今年は
1月17182425日の4日間は釧網線の釧路~川湯温泉間で、31日から2月28日までは、釧路~標茶間で連日1往復運転されます

17日
私の乗った、釧路行きJAL1145便B737-800は定刻の午前8時に羽田空港を飛び立ちました。「釧路地方の天候は雪、気温はー6度、釧路空港の天候しだいでは羽田空港に引き返します…」と気になるアナウンスに目が醒めた。9時45分、B737は釧路上空を旋回するだけで「当機は着陸困難と認めこれより羽田空港へ引き返します…」とのアナウンス。
11時45分羽田空港に無事に着陸。次の便は「欠航」。結局17時55分発の最終便に席を確保して再出発、釧路のホテルに着いたのは夜の9時すぎでした。「疲れました!」

18日
 9382レ
まぶしい朝日で目が覚めました。釧路は晴れていますが、北風がとても強いです。
午前9時、予約したSさんの個人タクシーで東釧路、遠矢のロケハンに出発します。今年はT社のハイブリットカーで「SL冬の湿原号」を追いかけます。
釧路川には廃船と思われる船が繋留されておりました。ここに公園が出来る前までは廃船置き場だった事を思い出しました。
D4 24~70ミリ



遠矢でSLを追い越し、塘路、五十石付近をロケハン、防風林のすきまに風が抜ける標茶のルルラン踏切に決めました。
イメージどうりに煙が風で左に流れました。
D7100 80~400ミリ



標茶でSLを追い越し、弟子屈のR391のオーバクロスの上で降ろしてもらいました。こうゆう場所でも駐車に気を使わないですむタクシーは便利です。
風が舞う中、SLがやって来ました。
D4 80~400ミリ



弟子屈→摩周間のR391との併走区間でSLと併走しました。



駅の手前で緊急停車した「SL冬の湿原号」。おかげで摩周駅前の陸橋から撮影出来ました。
枝に付いていた新雪は風で飛んでいましたが。原野が広がるイメージで奥行きのある絵になりました。
D7100 80~400ミリ

ワイドレンズに持ち替え30分の1秒で、左上から手前に引きながらの流し撮り。
コンビニの駐車場で昼食を食べ、石山の踏切へ向かいます。
D4 24~70ミリ




石山の踏切は賑わっておりましたが、鉄友のTさんにお願いして2列目に割り込ませていただきました。
風が舞っており、粉雪と煙が混ざって舞い上がります。その間から日差しが入りすばらしい光景になりました。

D7100 80~400ミリ



9383レ

川湯温泉駅の積雪は1mを超えておりました。一晩で40cmも積もったとか! 
機回し線の除雪が間に合わず17日の9382レは摩周駅で運転が打ち切られたそうです。
D4 24~70ミリ



美留和の踏切から、美留和駅を通過する列車を望遠レンズで狙いました。
「ぽっぽや」イメージです。
D7100 80~400ミリ



茅沼に向かいます。道路が凍っています。到着前に日が暮れてしまいました。


茅沼駅前には丹頂鶴が3羽休んでいました。左が幼鳥です。



「SL冬の湿原号」が到着すると、丹頂鶴の親子は風上に向かって飛び立って行きました。
客車の窓には、お客さんが笑顔で見送っておりました。
D7100 80~400ミリ (ISO=1600)



塘路へ向かいます。

塘路駅ではDCと交換するためC11はしばらく停車します。DCのライトで「SL冬の湿原号」が浮かび上がりました。
D4 24~70ミリ


塘路駅を発車した「SL冬の湿原号」は小焼けの残る湿原を釧路へ向かって走り去って行きました。
ISO=6400に上げて、夜行列車のイメージで撮影しました。
D4 24~70ミリ

また来年も走ってほしいと願いながら、JALの最終便で東京に帰りました。



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