50メガ帯 真空管式AM送信機




実家をリホームするため屋根裏部屋を整理していたら、埃まみれのリグが出てきました。昭和30年代後半の高校生時代に作ったもので、真空管を使ったものとしては最後の作品です。
変調部は6BM8プッシュプルのオーディオ用として作ったアンプを流用しました。その関係で終段の2E26の変調トランスには山水のオーディオ用の出力トランスを使っています。パワートランスも山水製で、レギュレーションが良く無理のきく良いトランスです。当時としては贅沢な品でした。 2つメータがありますが、右が終段のプレート電流、左がグリッド電流をみています。
どのくらいの出力を予定したか記憶しておりませんが、多分7から8ワットぐらいかと思っています。
このリグに使用していたアンテナは300オームのTVフィーダを使ったFDで、カップラーもローパスフィルター入れず、直結してました。今、思うとこれでTVIが出なかったのが不思議です。 このリグの問題は、ジャンク品のFT243型のクリスタルのオーバートーン発信が不安定だったことで、時折発信が停止して困りました。大抵は電源の再投入などの電気的ショックを与えると発振を始めるというやっかいなしろものです。
知識が乏しく、測定器のたぐいはテスターとグリッドディップメータ(デリカ製)しかなく手探り状態で組みあげたものです。
受信機は自作の所謂高1中2シングルスーパーに2球式のクリコンと云った当時のスタンダードなスタイルでした。
その当時は50メガのコンデションは冬の時期だったようで、1エリヤしか交信できなかったと記憶しています。