50メガ帯 DSBトランシーバー


数年前にPCBEで回路のプリント基板の版下を作って有りましたが、基板図に一部誤りが有りましたので修正しました。久しぶりにPCBEを起動しましたのでその操作方法を思い出しながらの作業で時間がかかってしまいましたが、毎日が日曜日の私には何の支障も有りませんが。


感光基板は過去の失敗の経験から新しい感光基板を使用したことで現像までは問題なくできました。以前はインクジェット式のプリンターを使いましたので、紙が湿って丸まり扱いにくかったのですが、今回はエプソンのLP−120というレザープリンターとコクヨの厚手のトレーシングペーパー(セーT79N)を使いましたので版下は順調に出来ました。


しかしエッチング時間はアバウトで大丈夫だと思っていい加減にやったら失敗、溶けるはずの銅が残ってしまいやり直し、今度はうまくいったので穴開け作業とフラックス塗布まで行きました。
エッチングの失敗はエッチング液の温度が30度ぐらいまで下がってしまい反応が遅くなってしまったためと思い、次は大きいバットに高温の湯を入れ湯煎しながらエッチングしました。


次はケースの穴あけと部品の取り付けです。デザインは過去のものと基本的には同じですケースの大きさ、取り付ける部品の種類や数から同じ配置になってしまいました。
作る楽しみだけでなく、実際に交信に使えなければ意味がないので実績を重視した結果です。(2015.04.06)


まずVXO部が動かないことには何も始まらないのでVXO部をまず組んでテストしてみます。オリジナル回路と違っているところはVX3のコイルをクリスタルに直列に入れ周波数の可動範囲を広げたこと、手持ちの3端子レギュレーターの関係で2SC185のコレクタ電圧が5ボルトと低めに設定したことです。簡単に基本波を発振し3逓倍の50メガが出てくると思っていたのですが、発振してくれません。写真では撮影の都合でケースにプリント面が付いていますがテストの時は離してあり、ポリバリコンにも繋いであります。
パターンのミスも無いようですし少し頭を冷やしてから検討します。(2015.04.10)

結論から言えばVXO部は回路的には作動させることが出来ました。ここに至るまで、各部の電圧の確認、VX3を外したり、クリスタルを外して基本波で発信することを確かめたり、誤った値のC,Rが接続されていないか点検した結果、各部品には異常のないことが確認できました。今度は各コイルの調整で動くかです、そこでポリバリコンの代わりに15ピコのセラミックコンデンサーを入れて調整をした結果50メガを出力してくれました。基本波で発振させその3倍の高調波を取り出す方式のVXOなのですが周波数カウンターで見たところ2倍の高調波が出力されていたのでコイルを再度調整して50メガになりました。逓倍は難しいですね、簡単な測定器でも周波数や出力をみる道具は必要ですね。
今回は押し入れの奥に入れておいた以前自作した簡単なFCZの測定道具を持ち出して対応しました。(2015.04.11)


今度は実際にポリバリコンに繋いでどのように周波数が動くが確かめてみます、クリスタルの表示周波数は50.150メガとなっていますので、基本波で発振させた場合周波数が低くなることが予想されます。VX3のコイルのインダクタンスを調整して下限を50.0メガにすると上限は50.07メガになりました70キロヘルツ程度動きました。上限を上げるようにVX3のコイルを調整すると当然下限周波数も上がりますが周波数の変化の程度は狭くなりました。
もう少し高い50.250から50.300メガのクリスタルを入手しないとDSBが運用できる周波数を確保出来ません。(2015.04.13)

ここまでで、製作の進行は止まっていました。原因は受信部のプリント基板作成にミスがあり基板を作り直す必要が生じたためでそのうち折を見てやろうと思いながらダラダラと今日まで来てしまいました。
今は基板の作り直しはせず、ランド方式で受信部と送信部を作って行こうと思いなおしたところです。
ここで心配なのは新スプリアス基準の問題ですが、仲間に詳しい人もいるので相談してみます。(2019.06.03)