東京マラソン2016でのリムジンバスの運行状況と経路変更(迂回)

第十回(16..2.28)を迎えた東京マラソン。今回も迂回の模様をレポート。
今年は快晴で過ごしやすい一日となった。
都心部は例年通り車の通行量は少なく、大きな渋滞もなかった。
2016年はマラソンの後、東京駅鉄鋼ビルバスターミナル開業、新宿駅のバスタ新宿開業、東京プリンスホテル営業休止が続くため、来年は見られなくなるルートを巡ることにした。

新宿地区

例年通りの運行が行われたが、中央環状線山手トンネルの開通により、羽田線に関しては、正規ルートが昨年まで迂回をしていた初台南ランプ利用となったため、通常時と大きな変更はなかった。
新宿線は第一回の東京マラソンから迂回経路は「甲州街道〜山手通り〜3号渋谷」、続いて「甲州街道〜山手通り〜初台南〜中央環状〜3号」となり、「甲州街道〜山手通り〜中央環状」と変化してきた。
羽田空港行に関しては、通常時は慢性的な初台左折渋滞を避けるため、甲州街道経由のルートで運行していないため、羽田空港行も甲州街道を走行する点がいつもとは違う点となった。

来年のマラソンではバスタ新宿が開業での変化が多少はありそうだ。
新宿発羽田空港行は西新宿2丁目交差点を右折し、甲州街道へと入るルートを使用。通常は手前の京王プラザホテルの角を右折し甲州街道に出ずに初台南に向かうため、この間200m少々の距離を走行するリムジンバスは珍しい。(逆車線は新宿->成田の本線となっている)
来年のマラソンからは「バスタ新宿」発となることが予想されるため甲州街道一直線のルートになるだろう。
車両は7:45羽田空港発新宿駅西口(24)行き後の回送。

品川200か1447(374-51250R2)
新宿駅西口23番を出発後、羽田空港ならびにホテルに向かう場合に通る、中央通り(階上部)を小田急デパートをバックに走行する、9:00発の羽田空港行のL386。
いつも通る道だが、2016.4の新宿駅新バスターミナル「バスタ新宿」開業で、この道も通ることがなくなるだろうか。
羽田空港行は8:30、8:45、9:00と昭和島の本線(成田線)車両での運行が続いた。

品川200か1294(386-50542R5)
芝地区 東京プリンスホテル

2016.4.1から1年間に渡り改修工事のため休業となる東京プリンスホテル。
2009年にもレポートしたが、日比谷通りがマラソン区間となることから、ザ・プリンス パークタワー東京が通過となるため、ザ・プリンス パークタワー開業前まで本線であった赤羽橋から東京タワー前を通る懐かしのルートを走行する。
この後、汐留地区をまわるが、昨年のマラソンからはアンダーズ東京が開業し築地虎ノ門トンネル(環2)が出来たため、マラソンルートの日比谷通りをアンダーパスで交差できるようになり、系統分断による別車両準備の必要もなくなった。

来年のマラソンでは、ニューサンノーの次はアンダーズとなるため、ルートもどうなるのだろうか?
東京プリンスホテル発10:20、11:50、12:50が迂回対象便だが、11:50発は始発のためこの限りではない。
11:50発は芝公園出口右折(マラソン時のみ可)か、飯倉おり西新橋1まわりのいずれかで東京プリンスに向かったのではないだろうか。
写真は10:20発の便。赤羽橋左折から東京タワー前を通過し、芝公園23号地付近を通過する迂回路走行中のSuperCabin。この先芝公園3から先の直進ルートは通行止のため、交通量も少ない。

品川200か2675(955-31138M96)
1か月後より改修工事のため休業となる東京プリンスホテルで出発まで待機をする東京空港交通 リムジンバスのスーパーキャビン(SuperCabin) L955。
10:20発の便。
ニューサンノー10:00発だが10:10頃には到着をした。
背後に東京タワーと立地は最高。最近の新しいホテルにはない広々としたエントランスも魅力。

品川200か2675(955-31138M96)
増上寺をバックに東京プリンスホテルで待機をするリムジンバスのSuperCabin L955。
増上寺へは東京プリンスホテル内から直接行くことができる。

品川200か2675(955-31138M96)
 
日比谷・大手町地区

2013年の東京マラソンでは大手町駅前で撮影をした迂回対象となるパレスホテル発の成田空港行リムジンバス。
8:55〜11:30までは内堀通りが竹橋側から祝田橋までマラソンコースとなりホテルから出れないためパレスホテル9:45発は運休となる。
パレスホテル11:45発、12:45発は、その先の晴海通り〜日比谷通りがマラソンコースとなっており、ペニンシュラ・帝国ホテル方面に向かえないため系統分断となり、迂回になる。
パレスからは内堀通り〜行幸通り〜東京駅中央口〜鎌倉橋〜神田橋左折で神田橋ランプへ向かう。

今年までは運休をしていた(9:20-15:15出発便)東京駅八重洲南口発着便のリムジンバスだが来年のマラソンでは東京駅の出発が鉄鋼ビルとなるため、パレス〜鍛冶橋経由〜鉄鋼ビルが経路的にはくっつけられるが、はたしてどうなるか?
パレス向けの回送は、箱崎から呉服橋おりか神田橋おりで向かっているのだろうか?
パレス11:45発成田空港行リムジンバスはL266(でこっぱち)で運行。通常は大栄車での運行ではないため東京駅など運休している系統の車両が担当となったのだろうか。
2015年度の新車導入ででこっぱちがかなり廃車となったため、今年のマラソンではあまり目にしなかった車両。
鎌倉橋を左折し、4車線一方通行路を走り神田橋に向かうL266。11:58頃通過と思ったより少し遅くあらわれた。例年通りこのあとはTCATに向かったのだろうか。時間的には11:55東京駅発TCAT経由便の東京駅が運休なので丁度良い。

千葉200か527(266-10642R5)
豊洲地区

2014年、2015年で2年間かけて成田->浅草の経路を調査したところ、豊洲駅前のマラソンコースとなっている晴海通りを回避するため、豊洲上がり枝川降りという超短区間首都高速を使っていたため、今回は浅草発成田行が塩浜上がり豊洲降りと予想しマークしてみた。
豊洲地区は10:00〜15:55が規制時間のため、成田空港行8:25発の便は規制にかからず、14:40発の便が該当便になる。
豊洲ランプを使用する羽田〜豊洲線は運賃箱が必要なため羽田線車両で回っており、成田発豊洲方面は新木場駅を経由するため、成田線車両が豊洲出口から降りてくるのは珍しい。(豊洲入口は豊洲発で使用)

豊洲ランプのある、晴海3〜晴海大橋〜豊洲ランプ〜湾岸線方面までの区間だが、「有明通り」と名前がついたようで、標識が書き換えられていた。

通常通りかマラソンの日だけかはわからないが、成田線以外にも回送の羽田線車両が豊洲ランプから何台か降りてきていた。

東京マラソンの日の豊洲駅前の交差点は左折しかできない状況で豊洲ランプ方面からすると左折しかできないのだが、その左折信号が短く、左折するのに何回か信号待ちとなり、豊洲ランプを出てから豊洲駅まで10分弱かかってしまう。
14:20にイースト21を出発後約10分で豊洲ランプに成田空港行が予想通りあらわれた。スーパーキャビンのダイヤだが残念ながら一般のエアロバスで運行されていた。スーパーキャビンの車種となるエアロエースは羽田線用でもあるため、箱崎事業所では本線用(成田線用)にしかいないエアロバスが来たことで結果として成田線らしさが増した。
写真でもわかるように首都高速豊洲線の晴海出口延伸工事中でこのあたりの景色も、今後かわっていくだろう。
豊洲ランプを降り有明通りに入るL325。

品川200か1126(325-30242M86)
ビッグサイト

年を追うごとに、乗客が増えている、ビッグサイトからの羽田・新宿方面のリムジンバス。15:00台以降の羽田空港行・新宿行とも満席続きだった。

特に成田線で運行されるリムジンバスは外国人のお客様が多く、車内も香水の香りになることが多いが、東京マラソンの日のビッグサイト発の便はマラソンを走ったあとのお客様が多く乗ることから車内で湿布の匂いが充満する、新宿行「(仮称)高速しっぷ号」は、今年は盛況のため増便まででた。

15:20 (仮称)高速しっぷ1号 L665
16:20 (仮称)高速しっぷ2号 L684(運賃後払い:運賃箱なし車両)
17:20 (仮称)高速しっぷ3号 L483
17:20 (仮称)増便高速しっぷ91号 L665
で運行された。
※正式には高速しっぷ号という名前はついておりません。勝手につけた名称です。

羽田空港行リムジンバス便はL431-438の消臭機能のあるプラズマクラスタイオン発生機付車両がかなり充当されていたが、新宿線には残念ながらプラズマクラスタイオン発生機付車両は充当されなかった。

16:20発東京マラソン臨時便の新宿行リムジンバスは、ビッグサイトを出てから、信号にほぼつかまらず台場入口から首都高速に入り、新宿ランプを出た後、右折して一つ目の信号まで進み、16:24に遅れてビッグサイトを出発後16:47には新宿駅と約23分のびっくりな時間で到着した。
山手トンネル開業による浜崎橋JCT開業の効果といえよう。

ビッグサイトでは、羽田線(リムジン・京急)・新宿線・横浜線が同じバス停を使っており、運賃後払いの便は良いが、運賃先払いの便は、満員になるまで乗車にそれなりの時間がかかるため、出発が遅れ遅れになってしまう。
今年からリムジンバス乗り場の前方で、東京マラソン用の「はとバス」が乗降扱いを次々としており、都バス・京急・リムジンにKmフラワーで混雑しているターミナルとバスプールが一層混雑することに。
駐車できずにターミナル内をぐるぐるしているバスが何台かあった。
15:10発羽田空港行の定刻発の増便としてビッグサイトにスポットインしたL466。
運賃箱付車両だが、ビッグサイトの赤札を付け「運賃後払い」対応とし、スムーズに乗車を行った。

左側で待機しているのが16:20発のL665。

品川200か2210(466-00555M96)
ビッグサイトから23分で新宿駅西口に到着したリムジンバスのL684。
新宿駅行きは「臨海」の赤札をつけていたが、運賃箱のあるL665は前払い、この運賃箱のないL684は後払い対応となった。L684は長らく羽田からの地方路線用として運賃箱付だったが、2013年11月のエアロエース導入の少しあとからその役割を新車に譲り、運賃箱を外し本線用(成田線用)として活躍をしている。
来年からは、新宿駅の新バスターミナル「バスタ新宿」での降車になるのだろうか?

品川200か1748(684-70750R2)
おまけ:さよなら 東京駅八重洲南口&鍛冶橋通り

長年、東京駅八重洲南口のヤンマービル前で乗降を行っていたリムジンバス。
2016.3.1より成田空港発東京駅経由銀座方面・汐留方面・六本木赤坂方面以外の便を八重洲北口鉄鋼ビルのバスターミナルから運行することになった。
成田・羽田の各空港行のバスは全て鉄鋼ビルからの出発となる。

東京駅八重洲口に出ると、向かい側にリムジンバスが停車している姿が日常だったが、2016.3.1以降は一部到着便のみということで運が良くないとこの姿は見れないことになる。

東京駅八重洲南口バス停に加え鍛冶橋交差点左折後の鍛冶橋通りも東京空港交通・リムジンバスの走行が激減することが予想される。
あわせて成田線・羽田線に加え東京駅からの多くの回送車両も鍛冶橋通りを使用しているが、今後は永代通り経由になることが予想される。ちなみに鍛冶橋交差点は数年前より、左折信号が出来、この信号が極めて短く一度に3台程度しか曲がれなかった。
2014.3.31まで運行をしていた東京駅発八重洲富士屋ホテル経由便は東京高速の脇を通り銀座通り口〜中央通り経由で鍛冶橋通りに入っていた。
以前東京高速の脇の道が長期工事になっていた時があり、その時は数寄屋橋交差点まで遠回りをしていた。
東京駅八重洲南口(降車場)に停車中のL571。
乗車バス停の後方に降車バス停があり、折り返し運用となる羽田線車両が良く待機をしている。
L571は2015年に運賃箱を取り付け羽田線用になった車両。リムジンバス史上、日野系(JBUS系)で初めて運賃箱を取り付けた車となった。
この日は羽田空港〜東京駅線で運行。到着バス停で降車扱いをしたあと羽田空港行の時間まで待機中。

品川200か2679(571-31150RU)
東京駅八重洲南口の成田・羽田空港行乗り場に停車中の成田空港行リムジンバスのL282。
格安バスが東京駅〜成田空港間を走る前から、リムジンバスの東京駅発成田空港行は本数が少なかった。逆に成田空港発東京駅行は、その先ホテルへの経由便となる便もあり本数が多かった。
八重洲口の駅側からは真向かいに位置する一等地に八重洲南口のバス停がある。

成田200か151(282-80542M96)
東京駅八重洲南口のバス停。
東京駅八重洲口の真向かいの場所。
八重洲の地下街からの出口に挟まれた形でバス停がある。
屋根もあり雨にも濡れない構造になっている。

バス停に係員も配置されている。

2016.3.1以降は一部降車便だけが、このバス停を利用する。
東京駅八重洲南口発羽田空港行リムジンバスは、東京駅を出発後鍛冶橋通りに入り、その後昭和通りへと右折し京橋ランプへ向かうため、鍛冶橋通りに入ると右側車線を走行する。鍛冶橋通り京橋付近を走行するL557。
鉄鋼ビル開業のダイヤ改正後は、日本橋経由の呉服橋上がりとなり、新たに日本橋を渡るルートとなる。

品川200か865(557-30550R5)
鍛冶橋通り(京橋付近) 2016.2.27
羽田線に対して成田線は、この先新大橋通りで左折となるため、鍛冶橋交差点を左折すると左から2つ目の車線を走行する。昭和通りをこえると、車線が減りこの車線が一番左の車線となり新大橋通りでそのまま左折が出来る。

東京駅からTCATへ向かうL204。セレガRという成田線らしい車両が運よくあらわれた。

千葉200か1166(204-40442FD)
鍛冶橋通り(昭和通りとの交差点) 2016.2.27
おまけ2 東急リムジン ミルキーウェイカラー

2011年に塗装変更されて以降、旧東急の夜行バスカラーのミルキーウェイ色で運行していたNI3175が東京マラソンの2016.2.28にラストランを迎えた。(2016.2.29は運行されなかった)
2016.3月以降どうなるのかが楽しみだ。
シルバーとピンクの塗装の東急リムジンの中で青・水色カラーで目立っていたNI3175がリムジン最終運行となった。
2016.2.28はセンター南・北線に充当されていた。

横浜200か3348(NI3175)