CoffeeBreak(53)
作成日:2003/02/05

指紋認証の不思議

勤め先では、指紋認証方式の出退勤システムを導入しています。
もう導入して半年以上経ちましたが、初めてバグと思われる事態に遭遇しました。

いつも、認識率が悪い(1度で認識できない、3回認識できずに照合エラーが起こる、ことがある)のでウンザリしていたのですが、今回は誤認識が起こったのです。
今使っているA社の装置では、指紋の認識結果を液晶画面の一部に表示する(ID-No、氏名)のですが、これまで出退勤時にいちいち確認したことは無く、認識した確認として何か表示されるかどうかをチェックしていたくらいでした。
で、今回も退勤時に認証を行い、そのまま帰ろうとした時に、その表示の一部が間違っている(他人の名前が表示されている)ような気がしたのです。
名前が漢字で表示されるのですが、「目についた1文字が自分のではない」と思った訳です。
「そんなバカな」と思い、もう一度認証させてみると、自分の名前が出ます。
その時は、「あぁ気のせいだったのか」で済ませてしまいました。

その1文字が使われているのが一人しかいなかったので、次の日に念のために確認したところ、やはりその該当者の退勤時間が私の退勤時間と極めて近いことが判明しました。
つまり、先に帰っていたその該当者の勤怠時間が、後から行なわれた誤認証によって書き換えられた、ということのようです。

指紋認識技術って、かなり成熟した技術で、基本的には誤認証なんてないと思っていた(認識率が悪いのはともかく)ので、今回の件はかなりビックリしました。

今回の件は、データの登録方法にも関係あるでしょうし、認識用の装置の構造にも関係があると思いますが、「指紋認証も完全ではない」ということを改めて認識させられました。

もっとも、捜査等での指紋の一致という話と、今回の指紋認証装置での結果とは全く別物なので、指紋認証装置での誤認識確率が、何十万分の1とかのレベルかどうかは定かではありません。まぁ出退勤の認識なんて、関係者内で誰か区別できればいいので、数千人の認識ができればOKだと思います。

この件については、今後も実証実験(遊んでる訳ではありません)を行ってみようと思っています(認証時に指を微妙に動かせて見る等)。

今後、何か新たな事実が発見されたら、またここに追記します。
タレコミ情報等も受け付けてますので、この辺りの情報に詳しい識者の方からのコメントもお待ちしています。


戻る