CoffeeBreak(13)
作成日:1997/09/04
追加日:1997/09/19

DOS/V組立記

それを思いついたのは,会社で2台のDX2のDOS/V機を廃棄しようと思った時のことです。

廃棄->産業廃棄物->ゴミ捨て場->元の所有者がゴミと認定した!->DOS/V機の部品の所有権を放棄した->フリーの部材が転がっている!(しかも2台分も)

と,いう具合に,非常に短絡的に直感的に(しかも自分の都合のいいように!)頭を駆けめぐったのでした。


某月某日(初日)

DOS/Vパラダイス横浜店に顔を出す。
クルッと店内を一周して(10歩ほどで回れます),大雑把な値段をみました。
マザーボードが1万2千円〜1万5千円,キーボードが7千円,CPUが...
頭の中で,それなりに計算しながら店員のお兄ちゃんにいいました。
「余ってる部材でセカンドマシンを組みたいんですけど!」
で,そこからは,何が余っているのかの説明が...
「FDとCD−ROMがあって,メモリは何とかするとして,CPUは後で考えるし,ビデオボードとHDDは,先日新しいのと入れ替えて,何とかなるし...なるべくコンパクトに組み上げたいんです」
という,独り言のような説明をじっと聞いていたお兄ちゃんは,それなら...ということで,筐体・マザー・キーボード・CPUファンを見せてくれました。
筐    体:ミニタワーで5,800円
マザーボード:GIGABYTE GA586HX2-512Kが15,800円
キーボード :日本語106で2,980円
CPUファン:1,500円
あっこれだけかぁ〜,と思った瞬間に,「それでお願いします」と言ってたのでした。


某月某日(2日目)

家では場所がないので会社で組み立て。
とりあえずWebのサーチエンジンで数カ所DOS/V機の組み上げを解説しているページを検索して,ディスプレイに表示させておいて,イザ組み上げジャ!

(1)筐体からベースの板を外して,マザーを取り付ける。
取り付け位置が微妙に合わなくて,なかなか決まらない。
結局,4ヶ所で固定することに。ちょっと不安定な気がして不安がいっぱい。

(2)メモリとCPUの取り付け
とりあえず,動作の確認がしたかったので,お余りのメモリとCPU(P-133)を差してベースを筐体に取り付ける。
一応,マザーボードのマニュアル(もちろん英文です)で設定を確認しましょう!
メモリは大きさによりソケットに差す順番が規定されていることがあります。
(8,8,16,16はOKでも,16,16,8,8はNGとか)
ちなみに,マザーボードは同じGIGABYTEで12000円のもあったのですが,こっちの方がソケットが6本だったので,8MBのような余ったメモリが有効に活用できるのでした(これは,メインのマシンも同じだったりする)。

(3)HDDとFDDの取り付け
メインマシンから外したHDDと廃棄FDD&CD−ROMを筐体に取り付ける。
HDDとCD−ROMのIDEの設定(マスタとスレーブ)には注意しましょう。
部品として購入したり,今回のように分解した場合,このあたりの設定が書いてない部品は悲惨なことになります(設定が紙に書いて張ってある場合が多い)。
マザーボードにはIDEのケーブルが1本しか付いてないことを初めて知りました。
ということで,IDEのプライマリに両方接続しました(もちろんHDDがマスタで,CD−ROMがスレーブの設定です)。

(4)コネクタ差し
電源のコネクタを2個,マザーボードに取り付け。
それから,FDD,HDD,CD−ROMと順番に電源のコネクタを差す。
正面のLEDとスピーカのコネクタを英文の説明書を読みながら(失礼,眺めながらの間違い)マザーに差して,おもむろにFDDとIDEのケーブルを差し込みます。

(5)外部コネクタの取り付け
プリンタやRS−232C,マウス等の外部ポートを筐体に取り付けます。
ここまでくると,なんだかそれらしく見えてきます。

(6)ビデオカードの取り付け
PCIバスのビデオカードが,メインマシン用に買ったままになってたのが,ついに登場しました。
これは,もう問題なくつきます。

(7)おっと忘れていたCPUファン
CPUファンの電源のコネクタがマザーに付いてたのですが,買ったものは電源ケーブルを中継させて,途中からもってくるタイプのものでした。

(8)再度確認
ここまで着いたら,ちゃんと接続と設定をもう一度確認してみましょう!

(9)電源ON!
では,ディスプレイとキーボード,マウスをつないで,いざ電源ON。
見事に立ち上がりました(ちょっと感動)。

CPUとメモリがきちんと認識されているかどうか確認しましょう。
以上,ハードの立ち上がりが確認できたら,中でケーブルの類がバラつかないようにきちんと止めましょう。

(10)HDDのローレベルフォーマット
いやぁ〜最近のBIOSは,ローレベルのフォーマットのコマンドがあるんですねぇ。
ビックリしました。
ちゃんとBIOSがHDDを認識してるのを確認したら,ローレベルフォーマット。

ということで,一日が暮れていったのでした。
意外と簡単だったというのが,2日目の感想です。


某月某日(3日目)

ハードの確認は終わったので,次はOSのインストール。
怪しいボードをつける(DX2についてたもの)つもりなので,Win95をチョイス(最初はNTにするつもりだった)。
で,ここからが問題だったのでした。
公にできにくい理由から,実はローレベルのフォーマットを2回もする羽目に。


某月某日(4日目)

OSのインストール続き。
そう,なんとOSのインストールとローレベルのフォーマットを繰り返しただけで1日が終わってしまったのでした。
恐るべし!2GBのHDD。
最近の3GB超のHDDを買っていたらと思うとゾッとする,くらい時間がかかりました(でもゾッとしてみたい (^-^))。

で,今度は95のインストールでCD−ROMドライブが使えない(どーして!)。
インストールディスクからCD−ROMの起動に移る時点で,認識はしてるんだけどWin95の階層に行けないという病気に!
CD−ROMドライブに移って,CD WIN95としてもルートのまま。
しょうがないので,とりあえずセットアッププログラムを手動で起動(win95¥Setup)することで,何とかインストールできました。
う〜みゅ,I・OデータのCD−ROM,10円安!


某月某日(5日目)

廃棄パソコンからの回収品のSCSIボードを入れてみる。
見事に立ち上がらない...そりゃまっそうだ。PnPなんて陰も形もない頃の製品だもんな。
しかし,ここで困ってしまった...説明書なるものが無いのである。いやっ正確には,SCSIの箱に入ってはいるんですよ,違うボードの説明書が(T-T)
AdaptecのAHA-1542Bがボードの実体なんだけど,説明書は1542Cでやんの。
これがまた,見事にディップスイッチの設定が違う...
で,しょうがなくて,アダプテックジャパンに電話する前にWebに旅立ってみました...が,やっぱないんもんですね,設定の詳細は。
アダプテックのサイトでも,検索エンジンでも引っかからなかったのですが,Niftyにもフォーラムがあったことを思い出して行ってみると,大正解!!
ちゃんと,「Adaptec製SCSIホストアダプタ ジャンパ設定・ディップスイッチ設定一覧」なるドキュメントがありました,偉いぞアダプテック(だけど,Webにも解放してくれよなぁ〜)。
探し当てて,セットアップが終了するまで約5分。
いやぁ必要な情報の検索なんて,そんなもんなんでしょうね。


某月某日(6日目)

今回のメインイベントは,家庭内乱...あっお決まりでした?...LANです。
取りい出したるは,NE2000コンパチボードとNE2000Plus3ノベル純正品というゴールデンコンビ。ノベルのボードなんて,なんだかステータスを感じてしまいます。
さて,両方のボードとも,PnPではありません。コンパチボードの方は,古さも極まった完全ハード設定品で,純正品は完全ソフト設定品でした。
ここで,問題です。どちらの方が使いやすいのでしょうか。
答えは,完全ハード設定品でした(T-T)。
先にハード設定品を新しい方にインストールしたんですが,10分も立たないうちに割り込みやアドレス設定は終わってしまいました(思ったより簡単)。
で,ソフト設定品はというと,設定ができないのだわな,これが。
DOSから起動する設定ソフトが付いているハズなんだけど,何せ今時は知らない人の方が多いと思われる5インチFDなのであった。
思わず目が腐ってそのまま眠りについたのであった。


某月某日(7日目)

一日,5インチのFDが読めるFDDを探しながら,設定ソフトがWebに落ちてないか探す。ノベルのサイトでは,一時期自分がハードも製造していたんだ,なんてちっとも表に出てこない。
しょうがないので,いくつかコンパチボードの設定ソフトを持ち帰る。
...が,全部ハズレ!(涙)


某月某日(8日目)

最後の頼みに足を向けると,ごそごそ足元からノベルの赤ラベルが張ってあるFDDが登場。
「NetWare Drivers for NE2000PLUS 1993 NOVELL,INC,」あっこれこれ。
そそくさと借りて帰る。
Win95を英語DOSモードで立ち上げて診断ソフトを立ち上げると,見事に設定が表示される...あぁ感激。
で,必要な設定をして立ち上げ直すと,見事にHUBのアクセスランプが点灯!
あぁよかったよかった。
それにしても,しばらくは足を向けて寝られないっす (^-^)


某月某日(9日目)

ノベルの純正ボードの設定は終わった(こっちのボードは,今まで使っていた方に入れた)のだけど,ドライバのインストール時に,これまでのダイアルアップ環境がズタズタになっているのが発覚(涙)。
なぜか,MSのインターネットメイルまで初期化されているぞ!(怒)
通常使っているメールソフトではないけど,なんでだ!!!
その他,当然IE3も初期化されていて,もー大変。
一年ぶりくらいのダイアルアップ環境の設定は,各種パスワードを忘れていたり,電話番号が分からなかったりで,一日が暮れていきました。
これで,ディスクがクラッシュでもしたら,2度と通信できないだろうな,オレッ。


某月某日(10日目)

ダイアルアップ環境の次は,いよいよLAN設定。
うろ覚えの内容で設定を始める。
ネットワークでプリンタとファイルを共有できるようにMicrosoftネットワーククライアントとネットワーク共有サービスを追加して,プロトコルはNetBEUIだとダイアルアップしてる側が2つもプロトコルが必要になるのでTCP/IPを選択して...
TCP/IPのアドレスは,RFCで規定してあるプライベートIPから適当にゴロがいいのを選んでと。
さて,両方のマシンをリセットするとHUBが何やらゴニョゴニョ始めて,取りあえず通信は確立したように見える。
ではでは,ということで,さっそくプリンタを共有する設定に。
おおっプリンタが見えるぞ(感激)!
さて,ファイルの共有はどうやって設定するのかな。
ということで,ここで始めてネットウォッチャーというツールがWin95のCDに入っていることを知りました(通常のインストールでは入らない)。
で,このソフトで共有リソースを設定すると,あっという間にファイル共有の出来上がり。
あぁなんて簡単なんでしょ。
ということで,一応,家庭内LANの初期設定も無事終了したのでした,メデタシメデタシ。


今回,マシンを組み上げてみての感想です。
最近何か調べ物すう時にWebでの情報収集がメインとなっていますが,今回も非常に役に立ちました。
でも,それ以上に,まだまだ情報公開という点で,捨て去られている情報が多いことにも気が付きました。
Niftyのようなクローズされた世界だけにしかない情報とかも,これに入りますね(まぁ無くて問い合わせるよりマシなんですが)。
改めて,こうして書いてみて,もし通信環境が4年前の状態であったなら,ここまで立ち上げるのに10日では済まなかったと思います(えっ,10日もかかったのは,おまえがドンクサイからだって f(^^;)。

さて,今後,自作のマシンは増えるのでしょうか?などという問いが,PC Computing誌に出てましたが,どうなんでしょう?
個人的には,既にタワータイプの見本となるマシンが手近にあって,FDDのような基本パーツを1から全部揃える必要がなくて(つまり,今回のような場合),それなりに知識と経験のある相談できる人が数名いて,近くにパーツを売ってるお店がある,っていうのが大前提のような気がします。
そうでなければ,ショップブランドのマシンを買った方が後悔する度合いが低いんじゃないかと思います。

そして某月某日:

フラフラと偶然立ち寄った秋葉原で,K6−233が¥33,400だったのでついつい買ってしまう(偶然立ち寄るかぁ〜 (^-^)? )。
前々日にPC Watchで確認したら¥35,000だったはず(同じ店で)なので,2日で¥1,600も下がったことに。
ついでに,24倍速のCD−ROMも¥9,800だったので,だまされたと思って買ってしまう(だって倍速だったんだもん)。
このあたりで,セカンドマシンのハード増強計画は打ち止めでしょう。
でも取り付けは週末かな。
[追記:1997/09/19]

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