No.16「モニターを大切に」 

(稿:三石あき)



 1】『私のビデオです。見てください。』
  • さて、撮って作ったビデオ。あなたは誰かに見せたい(というより見てみらいたい)気持ちになります。はじめは作品のデキなど考える余裕はありません。これはそれでいいのです。自分なりの気持ちを込めて作ったものをほかの人がどう見てくれるのか、ここに重要な意味があるのです。
    見た人が「ホー!」という表情になるか、つまらなさそうにしているか、あなたは余計なことをしゃべらず、ここをちゃんと見る必要があります。
  • 映像作品を見てもらうもっとも身近な人は家族です。連れ合い、子供たち、親たち、兄弟姉妹などがモニターとして見て感想や批評をしてくれます。このモニターの良いのはお世辞、オベンチャラを言わないことです。見て感じたことをそのまま素直に言ってくれます。
    それも回を追って素直になっていきます。
    『あらテレビのように映るのねー、すごいわ』に始まり、→『画面がくるくる変わるのね、テレビのように落ち着かないの』ときて、→『あら、もっと見たかったのに…、テレビのように面白くならないの』と作品に疑問を持つようになり、→『今、テレビを見てるから後にして』と逃げ腰になって、挙句の果てはまったく見てくれなくなる例もあるくらいです。


  •  2】クラブの例会(試写会)を生かそう
  • ビデオクラブの例会の持ち方は、それぞれに苦労しているようですね。作品を持ち寄った試写会(鑑賞会)も回を重ねるとマンネリ化、意見が少なくなります。素直に感想を言うと、『なんだ、あの人は自分は作れないくせによく言うわ』と反発を食いかねません。落ち着くところは『カメラは何を使って撮ったのですか』とか、『踊りの子供たちは疲れたでしょうね』とか、どうでもいい発言が続いておしまいに。
  • これではもったいない。できるだけ率直な感想を言い合える雰囲気を作る必要があり、そうすれば出てきた批評の中には参考になるものがあるはずです。気を付けたいのは、ビデオを撮る力、作る力、見る力はそれぞれに別物だということです。撮る力は劣っても作ることでは優れた人もいます。撮ることも作ることもできなくて見て的確な批評のできる人もいるものです。
  • もう一つ、どんなにつまらない作品が上映されても「これはダメ、参考にならない」とあきらめずその作品を良くするためにはどうするか、どこが悪くてどこをどう直せば良くなるのかを見ながら自分で考えることです。そうすれば、例会の時間を有効に生かすことになります。自分の作品のあとはぼんやりしているだけではもったいない。
  •  3】コンテストもモニターの一つ
  • 世には、いろんな映像コンテストがあります。ここに出品することもあなたの作品がどう理解されているか、どんなに見られているかを知る良いバロメーターです。審査する人は作品の裏側にある事情を知りません。たとえば、その時は足のケガで思うように動けなかったとか、三脚がこわれかけていてパーンがうまくできなかった、途中から雨が降り出したので撮影時間が足りなかった…等など。必要なことは、それらを無視して作品の質、レベルを見てくれます。いろんな分野の審査員にタダで見てもらう(中には出品料のいるコンテストもありますが)と思えばありがたいものです。
  •  4】批評を受けて
  • ほかの人からの批評や助言になるほどと思わせるものがあったら、それを自分の作品作りに試してみること。つまり時間的な余裕があれば再編集してみることです。批評を頭で理解したのと違った成果があるはずです。モニターとは自分が気が付かないことを教えてくれる大切な人たちです。ぜひビデオ作品作りに生かしてください。


  • 以上