(稿:三石あき)
- 【序】
-
企画例 「和菓子屋魂をきわめろ!」
-
-
- 山陰の△△市に今も徒弟制度を守りながら営業する和菓子屋「三石屋」がある。弟子は3人、いずれも高校卒業後、和菓子職人修行のため三石屋に来た。彼らは4年間、おっこで和菓子作りの技と心を師匠について学ぶ・
- 機械化と量産化が趨勢の現代、あえて徒弟制度を守るのは「三石屋」主人の音湖さん(55)。昔ながらの和菓子作りにこだわる◇◇さんと弟子たちの日々を描く。
-
-
- 三石屋・音湖さんと和菓子屋魂
出雲の染め職人の家に生まれた音湖さんは、18歳で和菓子の世界に飛び込んだ。和菓子作りの技を究めようと、京都、金沢、東京と歩き、35歳で出雲に帰り、40歳で松江市に和菓子屋を開いた。
音湖さんのモットーは「和菓子屋は技能に妥協しない職人であり、時代ともに変わる客のニーズに応える商人であり、きれいで美味しい菓子を作る芸術家である」という。その目で弟子たちを育てようとしている。
- 三石屋・音湖さんの教育法
和菓子で表現するのは季節の植物であり、四季を通して作る和菓子も変えている。和菓子屋職人には季節を感じる目と心が要求されるという。しかし現代っ子の弟子たちにはなかなか気持ちが通用しない。このため若者たちを連れて植物園に行き、季節の草木を観察させる。
- 三石屋・音湖さんの弟子たち
実家は9代続く老舗の和菓子屋。修行の予定は4年間。来年は実家に帰って後を継ぐことになっているが、将来に不安も残るという。
東京出身。実家はサラリーマン。日本の伝統に興味を持ち、それが縁で和菓子の世界に飛び込んだ。女性の特性を生かした職人を目指す。
神戸の実家は洋菓子の専門店。目標は和菓子と洋菓子の良さをミックスさせた菓子作り。でも修行1年目、基礎を学ぶ以外に余裕はない。
- 秋の和菓子フェスティバル
秋に行なわれる和菓子作りのコンテスト。地区大会の突破は菓子職人をめざす人にとっては重要なイベント。3人の弟子たちも音湖さんの厳しい指導を受けながら秋コンの出品作りに追われている。
-
-
- 前の部分は、オーソドックスに言えば、作品の企画案(企画書)です。どんな作品にしたいのかの「狙い」とどんな話が核になるのかの「構成要素」がきちんとまとめられています。これを読めばおおよその概要は頭に描けます。
取材撮影→編集制作がどうなるかは別として、この段階まではしっかりしています。
※ときどき教えて欲しいと相談されるのが、「シナリオの書き方」です。といっても困るのは、ビデオ作品のジャンルによって大きな違いがあるし、制作段階によっても位置づけが違うということです。
-
-
企画書で作品の狙いを決めたら、次の段階は(おおまかにいえば)
-
いわゆるシナリオの第一段階です。構成要素をどのように組み合わせるか。それによって作品をどう作っていくのかの基本になる構成案をもとにして、取材撮影をどう進めるかの台本です。企画性の強い作品の場合は究めて重要になります。
(実際には構成案をもって撮影台本とすることがある)
-
撮影後のラッシュ試写(撮影したままの映像素材を見る)によりどう編集するかの方針を定めた台本。
(実際には撮影台本を手直ししたものですませることも多い)
-
映像編集を終えて、コメント(ナレーションやテロップ)をどうつけるか、効果音楽や音響効果をどうするかなど、完成に向けた段階の台本です。したがってMA(マルチオーディオ)台本では映像カットマやシーンの秒数まで明確にされています。全体の流れとシーンの長さに合わせてコメント(ナレーション原稿)を書いていきます。
(実際には撮影台本を手直ししたものですませることも多い)
-
-
シナリオという言葉についても検討の要ありですが、とりあえず「シナリオ」とします。
-
(1)フィクション[ドラマ、映画]
-
フィクションの世界では、誰が、どこで、いつ、何をしゃべり、どんな動きをするかがシナリオに書き込まれています。したがってカメラはそのシナリオにいかに対応するかであり、それさえも多くの場合には決められています。
-
(2)ドキュメンタリー
-
いろんなことをあれこれと想定することは出来ても、実際にはどんなことが飛び出すか分かりませんし、結論も見えないことがしばしばです。この場合にはシナリオといっても、フィクションの場合とはまったく違います。
(ドキュメンタリーについては後で詳しくふれます)
-
(3)紀行&旅
-
これにはある程度見えるものとそうでないものとがあります。それなりに事前調査の出来た紀行では、かなりの筋書きが可能です。
これに対して未知のところへの旅行では、映像の予測はなかなか難しく、行ってみなければ分からない要素が多々あります。
-
(4)音楽
-
映像を活かす音楽ビデオでは、曲想を頭に浮かべながらの撮影になります。現場で変更する必要は出てきますが、どんな映像が欲しいかはシナリオの段階で決めることができます。
-
-
以上からみれば、私たち市民ビデオマンにとっては、フィクション(ドラマ)の台本はどちらかと言えば縁が薄いと言えます。逆にドキュメンタリーや紀行作品などは必要に迫られる場合が多い物です。
-
(1)撮影台本
-
- どんなビデオ作品が作りたいのかを頭の中できちんと整理して、それに向かって必要なことを書き込みます。
- どうなるか分からない時には分からないからとあきらめず、想定されるいろんなケースをメモとしていれておきます。その上で臨機応変に撮影できるような[臨戦態勢]が必要です。インタビューなどの場合は答えを固定的に予測せずに「追質問」ができるようになりたいものです。
- さて、冒頭で紹介した企画案から、あなたはどんな撮影シナリオが書けますか?
-
(2)MA台本
-
- 映像はできあがった状態(クリーンピクチャー)で、音声を入れていくための台本です。どんな音響効果が必要か、どんなコメントをつけるかが勝負です。
- コメントの詳しい書き方は別の機会に述べますが、大切なことは映像を生かすコメント(ナレーション)をつけるように心がけることです。見れば分かることではなく、その奥にあるものを書く、しかも映像の長さ(分秒)を忘れずに内容の濃いコメントを書きたいものです。
以上
|