◇海外挙式を考えている方へ◇

案ずるより、生むが易し



結婚式。ほとんどの人が初めて臨むことになるが故に、いろいろな不安がつのるもの。
ましてや、海外でしてしまおうなんてことになったら、一体何から始めていいものか分からないのが当たり前。
これから海外での結婚式を考えている方のために、少しでも参考になればと、我々の経験を綴ってみることにしました。


   出発まで〜プランニング

我々の場合、なぜ海外で、しかもギリシアなんぞ海外挙式ではマイナーなところで式を挙げてしまったのか。答えは単純、妻は以前から結婚式は海外でという希望を持っており、夫はハネムーンはギリシアに行きたいと思っていたからである。全く理由になっていないと言えばそれまでだが、とにかく2つの希望を満たすにはギリシアで結婚式をするしかなかったのである。

しかし、マイナーなところで結婚式をするからにはいろいろと困難が出てくる。例えばハワイで結婚式をするとしよう。今や日本人がハワイで結婚式を行うなんて当たり前。旅行会社のパッケージに乗ってしまえば、結婚式の手配からハネムーン、同伴家族の世話まですべておまかせメニューである。日本のホテルで結婚式をするよりも楽かもしれない。ところがギリシアだ。ギリシアで結婚式となると、ツアーに乗るにはあまりにも選択肢が少ない。ハネムーンで是非とも行きたかった場所を網羅しつつ、同伴家族のことを考えて費用のかからないツアー、さらに可能な限り自由時間がとれるもの、と半年以上前から物色したが、納得いくものを見つけることはできない。また、我々は島巡りをする予定だったので、同伴家族をいつまでも引きずり回すわけにはいかないという事情もあった。そこで結婚式の後に我々は島巡りに出発、家族はアテネで1日クルーズというプランを考えたが、そんなことツアーでは不可能に近い。

こんな時、ガイドブックで見たギリシア(近郊国含む)専門の旅行会社から、こうした要望を全て満たすオリジナルツアーを手配することができるという話を聞き、ツアーを利用せずにオーダーメイドで行くことに決めた。実は、オーダーメイドで旅行を作った場合、どのくらい費用がかかるのかを大手の旅行会社や海外結婚式専門会社にも見積もりを頼んでいたのだが、とても手の届くような金額ではなかったのである。ところがこの会社からの回答は、ほとんどツアーと変わらないような金額だった上に、ここのマスターのギリシアに関する知識、情報の豊富さに敬服して、ここにお願いすることにしたのである。

結果は大満足。ツアーでは実現不可能なハネムーン日程を組めた上に、ホテルもそれなりに満足行くレベル、完全フリーの自由旅行なのにホテルまでの送迎等は完璧というものであった。(当然添乗員はなし)さらに特筆すべきはお手軽な価格。島巡りの途中に、我々とほぼ同じ日程で団体旅行(有名どころのパッケージツアー)をしている日本人グループに会ったのだが、そこの添乗員の話では、彼らは我々の倍近くの旅行代金を払って参加していているとのこと。ホテルもほぼ同じレベルなのに団体旅行の方が高いってどういうこと?


フィレリモス教会の外観
フィレリモス教会の外観


   どんな結婚式をしたのか

結婚式をしたのは、ギリシア、ロードス島のフィレリモス教会。中世に建てられたギリシア正教の教会である。旅行会社からはミコノス島での結婚式もできるかもしれないと言われていたのだが、4月(1月半前)に現地の宗教事情のため不可能という返事が来たため、ここで挙式をすることになった。旅行会社のマスターからの話では、島に着いた日や島から出る日に結婚式をすることは、万一の際に備えて勧められないとのことだったので、ロードス島滞在2日目に結婚式をすることにした。

実際にはどんな結婚式だったのかを、簡単にまとめてみた。

・ウエディングドレスは日本から持ち込み。(香港で格安価格にて買ったもの) 夫はただのスーツ(ちょっと奮発)。
・着付けや化粧は全てセルフサービス。花嫁と母で当日の朝に仕込む。
・髪飾りは現地の花屋で買った花を利用して自作。
・旅行会社の手配してくれた車で教会へ出発。教会は小高い山の頂上付近にある。
・現地旅行会社の女主人が花嫁のアシスタントをしてくれる。
・車は教会の下で止まり、教会までの登り坂を歩いて登る。女主人がぐいぐいリードする。
・ギリシア正教に則った結婚式。聖職者から祝福の言葉をいただいた後、儀式を執り行う。
 いわゆるチャペルとは全く違う雰囲気で、厳粛な空気が充満している。式は15分ほどで終了。
・式の後、教会の周りで記念撮影。さらには海が見える展望台まで歩いていき記念撮影。
・山を下り、ロードス市役所を訪問し、市長?の祝福を受ける。
 結婚証明書の発行の後、ワインで乾杯。記念品も贈呈される。
・ホテルまで送迎してもらいすべて終了。

見てのとおり、非常にシンプルな式である。むしろシンプルなだけに、厳粛で思い出深い式となった。

旅行会社に手配してもらったのは、
車での送迎、アシスタント(英語可、聖職者のギリシア語を英語に訳してくれる)、教会や聖職者への謝礼、市役所からの記念品、花嫁のブーケ、写真撮影
これで全てである。あまり金銭的なことを言うものではないが、約50,000円である。(オプションでビデオ撮影30,000円)海外挙式と言えば何十万円もかかると思っている向きには、拍子抜けするほどのコストである。海外挙式専門会社からは、これらの手配内容(もちろん同じロードス島)に日本語ガイド+ホテル2泊付きで20万円以上というプランが出ていることからして、我々の場合がいかにリーズナブルかが分かるであろう。


フィレリモス協会の内部
フィレリモス教会の内部


   本当に必要なものは何か

海外結婚式で必要なものは何か。

旅行記にも書いたが、結婚式を翌日に控え、何か打ち合わせることはないのかと現地旅行会社を訪ねたところ、女主人(当日アシスタントをしてくれた女性)曰く " Nothing! " 、では何か持っていくものはないのかと尋ねたら、 " Ring and wife" とのお答え。そう、実際リングとワイフがあれば、結婚式はできるのである。そう思えば、海外結婚式での不安なんか吹き飛んでしまう。日本での結婚式(特にホテルでのおまかせ結婚式)があまりにも複雑かつマニュアル化しているため、何かしなければならないもの、用意しなければならないものがあるのではないか、という観念にとらわれてしまいがちになってしまうのである。

例えば衣装。我々の場合、シンプルなウエディングドレスとちょっとしたスーツのみ。全て自分の持ち物。レンタルしてまで、特別な衣装を海外に持っていく必要はない。アクセサリなど、自分で作れるものは作ることによって、より思い出深い式になる。

例えば日本語ガイド。実際結婚式を執り行っている最中に、日本語が必要なことがあるだろうか。断っておくが、我々2人の英語力は中学生レベルである。それでも何の問題もない。意味の分からないギリシア語の説教を、アシスタントの英語を通して分かろうとすること自体が、より厳粛な雰囲気を醸し出すのである。そもそもギリシア人にとっても英語は外国語なので、難しい単語を使うことはほとんどない。

こう考えていくと、変な海外結婚式マニュアルに踊らされることなく、シンプルを旨とすることがいかに大切であるかが分かっていただけると思う。


ロードス市役所
ロードス市役所


   最近のギリシア挙式状況

我々が挙式した時期(1997年の春)、ギリシアで日本人が式を挙げることができる場所はロードス島のフィレリモス教会と聖マリア教会しかなかった。ミコノス島の教会(例えばパラポルティアニ教会)でも可能という話もあったが、結局は不可能となった。
しかし、今はギリシアでの結婚式も徐々にメジャーになっているようで、ミコノス島内いくつかの教会、クレタ島のエルンダビーチ、エーゲ海1日クルーズの船上でも可能になっているようだ。特にエルンダビーチでは、現地のリゾートホテルにチャペルを作るという、日本人好みの企画となっている。
基本的には、他のヨーロッパ諸国で結婚式を挙げるより、かなりリーズナブルな価格設定となっているので、美しい海をバックに結婚式を挙げたいと思っている向きにはお薦めだといえる。
それでも、手配の仕方によってはほとんど同じ条件なのに、かかる費用がまるで違うということもあるので、十分内容を吟味する必要があるだろう。
我々の経験からすると、大手の旅行会社は個人旅行(オーダーメイド)には冷たい。ギリシアに限らず、訪問国を専門的に扱っている会社だと、個人客に対しても専門的な知識を基にいろいろな相談に応じてくれる。また、専門的な会社だと、現地手配も無駄なルートを経ずに済むので、コストが下がる傾向にあるようだ。


ロードス新市街の夕日
ロードス新市街の夕日



ギリシア訪問記トップに戻る