読書一行感想文

【趣旨】
文豪になる近道は、何はともあれ本を読む事。
17年間一切読まなかった男が、嫌々ながらも本を手に取る。
読書に身を投じた男が記す、愛と勇気の吶喊物語。
バカが露呈するので一杯書かない。好き嫌いはしない。上ほど新しい。



6、「老人と海」 著者:ヘミングウェイ 訳:福田 恒存 新潮文庫 2003年 170P

〔感想〕
老人が海に出て、大物マグロにヒットして、3日掛けて戦って、釣り上げて、戻ってる途中サメ達にマグロを殆ど食われ、
自身も瀕死の所でようやく帰着。「お爺さん頑張ったね」と弟子に言われてThe End。
裏表紙に「徹底した外面描写を用い、大魚を相手に雄々しく闘う老人の姿を通して自然の厳粛さと
人間の勇気を謳う名作」とあるが、これが全て。逆にテーマが簡潔な分、読み易かったし、引き込まれた。

〔語彙習得〕
ケ・バ:スペイン語。「とんでもない」の意。
曙光(しょこう):物事の前途に見えはじめた明るいきざし。「解決の―が見えはじめた」
惨憺(さんたん):いたましいこと。なげかわしいこと。心をくだき思い悩むさま。薄暗くて気味が悪いさま。
貪婪(どんらん):ひどく欲が深いこと。また、そのさま。貪欲。たんらん。「―に利益をむさぼる」「―な知識欲」



5、「巴里の憂鬱」 著者:ボードレール 訳:三好 達治 新潮文庫 1988年 156P

〔感想〕
初版が4,50年前だから仕方がないのかもしれないけど、とにかく難解極まりない。まず漢字読めない。
調べて今PCに表示したら「?」になった。要するに対応してないらしい。そんぐらい古い漢字が目白押し。
語彙習得も簡単めの奴しか載せず。

あんまり好きにはなれなかった。
通りすがりのヨボヨボのお爺ちゃん突然ボコボコにしてお爺ちゃんが反抗してきた途端に攻撃辞めて
「私は貴方に手荒い方法で活力を与えたのです」とか言い始めたり、
窓の外から景色眺めてたら、下を通りかかったガラス屋に対して無性に腹を立てて、
「お前ちょっと上に上がって来い」といった挙句にその人の全財産とも言えるガラスを片っ端から割って
「ああ人生って美しい」って叫んだり。何だよコイツ。
wikipedia見ると「卑猥的、耽美的、背教的な内容は彼の後の世代に絶大な影響を与えることとなる。
特に現実と理想の溝から生じる、作品に溢れる絶望感とアンニュイは、一種の退廃的な時代の病を表徴している」
とか書いてあるけど、やってる事はmixiで万引き告白してんのと大して変わらないと思うんだよな。
「フランス近代詩の父」とか銘打たれてるからムダに「この人いい事言ってんだな」とか
「おおこれこそ象徴派の散文詩」とか思っちゃう訳で、実際どうなんだ…。頭は良さそうだったけど…。

〔語彙習得〕
紆余曲折(うよきょくせつ):物事が順調に運ばないで、こみいった経過をたどること。「―を経てやっと解決する」:
忸怩(じくじ):深く恥じ入ること。深く恥じ入るさま。「―として非礼を謝す」「内心―たる思い」
懶惰(らんだ):めんどうくさがり、怠けること。また、そのさま。怠惰。らいだ。「―な生活を送る」
鏘然(しょうぜん):玉や鈴などの鳴るさま。また、水の音がさらさらと美しく聞こえるさま。
迂愚(うぐ):物事に疎く愚かなこと。愚鈍なこと。また、そのさま。
扁平(へんぺい):凹凸が少なく、ひらべったいこと。また、そのさま。「―な顔」
慫慂(しょうよう):そうするように誘って、しきりに勧めること。



4、「お気に召すまま」 著者:シェイクスピア 訳:福田 恒存 新潮文庫 2004年 194P

〔感想〕
ミュージカルの台本みたいな形式。何というか、牧歌的。恋の物語ってのは分かった。
いかにも中世貴族社会を彷彿させるウザい位の言い回しには感心する所も、ない、訳ではない。
「あぁ、やっぱりミュージカルは好きになれないな」。

〔語彙習得〕
麝香(じゃこう):香料の一。ジャコウジカの分泌物を乾燥したもの。漢方では興奮・強心・鎮痙薬などに。
必定(ひつじょう):そうなると決まっている事。必ずそうなると判断されること。 or 副詞で「きっと」「必ず」
背嚢(はいのう):皮や布で作った、背中に負う方形のかばん。軍人などが用いる。
間男(まおとこ):夫のある女が他の男と肉体関係をもつこと。また、その相手の男。「〜する」
教義問答




3、「光あるうち光の中を歩め」 著者:トルストイ 訳:原久一郎 新潮社 2005年 153P

〔感想〕
男が、キリスト教の男の教えに感化されてキリスト教の道へ進む事を決意する。
その途中の男の教えに感化されて俗世間に戻る。またキリスト教の男の教えに感化されて以下同文。
また同じ男に以下同文。またキリスト教の男に以下同文。最後は結局キリスト教の道に殉じ、死ぬ。めでたしめでたしな話。
何という構成の妙。すげぇなぁ。この人「キリスト教命」らしいけど、それらしい話だった。
でも内容には納得出来ないよー。理想としては最強。でもコレ、現実、一人残らず完璧にキリスト教にならないとダメだよね。

〔語彙習得〕
奢侈(しゃし):度を過ぎてぜいたくなこと。身分不相応に金を費やすこと。また、そのさま。「―に流れる」「―な生活」
優惰(ゆうだ):仕事をせずぶらぶらしていること。また、そのさま。「―に時を過ごす」
汲々(きゅうきゅう):一つのことに一心に努めて、他を顧みない様。あくせくしてゆとりのない様。「―として一生を終える」
邂逅(かいこう):思いがけなく出あうこと。偶然の出あい。めぐりあい。「旧友と―する」
峻厳(しゅんげん):非常にきびしいこと。また、そのさま。「―な態度で臨む」
放埓(ほうらつ):勝手気ままに振る舞うこと。おこないや生活がだらしのないこと。道に外れている事。
倨傲(きょごう):おごり高ぶること。また、そのさま。傲慢。「―な態度」
沈湎(ちんめん):しずみおぼれること。特に、酒色にふけってすさんだ生活を送ること。
ソフィスト:巧妙なる論証によって、虚偽を真理の如く装う詭弁家。



2、「対人恐怖」 著者:内沼幸雄 講談社現代新書 1990年 226P

〔感想〕
対人恐怖ってか、神経症全般を取り扱った本。難しい。クソ難しい。でもこの類の書としては簡単な方か。
納得出来る箇所も多々見受けられたものの、
「この事例見て「はぁ?」って思う貴方は大丈夫です」みたいな旨の事が書いてあった通り、ちょっと理解に苦しんだ所も。
漢字が開きすぎてとても読みにくいし、主語から熟語へ至るまでに大波小波があって、一文把握するのも辛い。
ドイツ語と違って、あんまし枠構造は良くないな。
彼は 驚くべき事に 渋々ながらも 行った」 → 「驚くべき事に 渋々ながらも 彼は 行った」 みたいな? どうだろ。
…よくわかんねえ。

〔語彙習得〕
拳拳服膺(けんけんふくよう):心に銘記し、常に忘れないでいること。
軽佻浮薄(けいちょうふはく):気分が浮ついていて、行動が軽々しいこと。また、そのさま。「―な連中」
吃音(きつおん):発声器官に痙攣が起こり、第1音が円滑に出なかったり、ある音を繰り返したり伸ばしたりする言語障害。
深甚(しんじん):意味や気持ちなどが非常に深いこと。また、そのさま。甚深。「―な(の)謝意を表する」
謗り(そしり):そしること。また、その言葉。「いわれのない―を受ける」



1、「ホームレスになった−大都会を漂う−」 著者:金子雅臣 築地書館 2001年 236P

〔感想〕
ホームレスと自身の共通性から目を背け、切り離し、まるで別世界を見るかのような視線を送る人達に送る本。
内容はホームレスの生活実態から、ホームレスになるまでの過程(各事例)、社会的にどんな不利を被るかのか等等。
説得力有り。さすが、実体験に勝るリアリティは無いな。文体も読み易かった。
ただ、執筆自体は90年代前半(文庫本化が01年)。
今日の現状と比べると、割とホームレス問題に対する受け止め方重いんじゃねみたいな。
山手線沿線に住んでれば、炊き出しやってるから生活困らない、なんていうし。

〔語彙習得〕
彼我(ひが):
かれと、われ。相手と自分。あちらとこちら。「―の力量の差」
トンコ:俗語。逃げる事。
ミゼラブル:惨めで不幸なさま。

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