back next list random home back next list random home back next list random home

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

アヤシゲ翻訳 テレビシリーズ2 エピソード6 / ミルキー・ジョーの悪夢 The Nightmare of Milky Joe


 共同部屋の居間

ハワード:ヴィンス、用意はいいか?
ヴィンス:いいよ。
ハワード:その格好で行くのか?
ヴィンス:旅行用に地味にしたつもり。
ハワード:そうかい。
ヴィンス:だろ。
ハワード:
(ナブーとボロに)じゃぁな。二人とも、またな。
(ナブーとボロ、台所で皿洗いをしている。)
ナブー:いつ戻る?
ヴィンス:戻らないよ!アメリカに行くんだから。
ハワード:アメリカ合衆国だぞ。パイ・フェイス・ショーのコーナーをもらったんだから。
ヴィンス:ブレイクする絶好のチャンスだ。
ナブー:
(ボロに)1週間ってとこだね。
ボロ:うん。
ハワード:パイ・フェイスで一度プレイすりゃ、もう帰ってこないさ。みんなそうだぞ、発射台みたいなものさ。
     大物はみんなパイ・フェイスでプレイする。
ヴィンス:ホワイトスネイクも。
ハワード:リー・マックも。
ヴィンス:スティーブ・デイヴィスも。
ハワード:みんなそうだ。
ナブー:じゃぁ、部屋をかさなくても良いね。
(ヴィンス、ボロとお別れの挨拶をする。)
ヴィンス:じゃぁな、ボロ。
(ハグする)
ボロ:気をつけてな、ヴィンス。大事な友達。
ヴィンス:お前も、元気で。
ボロ:幸運を。手紙を送って。
ハワード:ああ、元気でな。ボロ。お前のことは忘れないよ。ここでの毎日は楽しかった。だろ?じゃあな。
ボロ:じゃあな、ハロルド。
ハワード:ハワード。
ボロ:ああ、そうね。
ヴィンス:さてと、船に遅れるから、急がないと。
ナブー:船で行くの?
ハワード:アメリカに行くにはそれしかないじゃないか。真珠湾に入ると、自由の女神が手を振って迎えてくれるぞ。
     いにしえの移民たちのようにな。
ヴィンス:こいつ、飛行機が怖いの。
ハワード:うるさい。じゃあな、B面にでも入れてやるから。
(ハワードとヴィンス、部屋から出て行く。台所のシンクに浮かんだ容器が、音を立てて沈んでいく。)
ボロ:嫌な予感がする。


 絶海の孤島

(ハワードとヴィンスが漂着している。)
ハワード:完璧だな。
ヴィンス:お前が悪いんだぞ。お前が船で行きたいって言ったんじゃないか。
     今時、誰が船で行くかってんだよ。1920年代じゃあるまいし。
ハワード:船については問題なかっただろうが。お前が船長と仲良くなったりしなけりゃな。
     ブリッジを見に行ったりしてさ。『正面の窓から景色見ても良い?舵取らせてよ』とか言って。
ヴィンス:お前も誘ってもらえなかったからって、嫉妬してんだよ。
ハワード:どうして船長の髪をザンギリにしたんだよ、ヴィンス。
ヴィンス:整えてあげたんだよ。大騒ぎする事か?
ハワード:あれじゃマレットだ。
(*注)
ヴィンス:マレットは普通の髪型じゃん。
ハワード:68歳の船乗りにとってか?
ヴィンス:だって、船長の髪はしょうも無かったんだぜ。酷いもんだ。どうしても気になるのさ、歯が抜けたみたいに。
     はさみを取って行動せずには居られないさ。
ハワード:船長が寝ている間にか?
ヴィンス:驚かせてやろうと思ったのさ。船長が朝起きてトイレに行ったら、鏡に姿が映る!『わぁお!ほら、見てくれよ!』
ハワード:そりゃ驚いた!おかげて頭がおかしくなった!あれじゃまるで、X-メンのエイハブだ!
     あの船長、銛を持ち出して、俺を追い回し始めたんだぞ。
ヴィンス:そりゃそうだけど、ありゃ大袈裟なんだよ。第一、いまどきどこのどいつが、人を船べりを目隠しして歩かせるか?
ハワード:夜中に人の頭をザンギリにするヤツなら、やらされるって事だろ!どこのどいつだよ!
ヴィンス:俺だよ!人呼んで、ミッドナイト・バーバー。
ハワード:そうかい、そいつは基本的人権を侵害している。
ヴィンス:あっそ。
ハワード:そうだ。だから、俺にやるなよ。
ヴィンス:してるじゃん。
ハワード:なんだと?
ヴィンス:お前、誰に髪切ってもらってると思う?アインシュタイン。
ハワード:俺の髪は伸びるのが遅いんだ。
ヴィンス:自然にそういう長さになってると思ってんのか?夜に俺が調整してるんだよ。
ハワード:ふざけんな、夜中に俺が気付かないうちにしてるのか?
ヴィンス:気づかない間が一番上手く行く。お前を枕に寄りかからせて、切りにかかるんだ。
ハワード:そりゃ、変態だ。
ヴィンス:俺がやらなきゃ、お前「野人のスティッグ」状態だぞ。
ハワード:おまえ、ビョーキだな。
ヴィンス:あのほうがイマドキだぜ。。俺、船長に言ったんだよ。『イマドキじゃん』…
ハワード:ああ、そうさ。俺たちが船べりあるきさせられる時、船長は「謝罪か死罪か。」
     
(ヴィンスのまねをして)『イマドキじゃん!』
ヴィンス:だって、そうだろう。あの船じゃ他の船員と比べても船長の髪はデクノボー状態だったじゃん。
     プリマスやショアデッチならトレンディで、今頃船長はヒーローになってるぞ。
ハワード:そんな事はどうでも良い。おれたちゃ今、無人島に居るんだ。
ヴィンス:そうだな。
ハワード:互いを責め合うのはやめよう。オーケー、所持品を確認しよう。俺はピンセットにマッチに紐、鉱物採取ハンマー。
     お前、何もってる?
ヴィンス:キングス・オブ・レオンのCD。
ハワード:そりゃ凄い。全然役に立たないじゃないか。
ヴィンス:役立たずじゃない。目も眩むくらいだぞ。一作目より良くなってるし、あっという間に成長した。
ハワード:ありがとう、NME。それでも無人島の俺たちには役立たずなんだ。
ヴィンス:鏡としても使えるよ。
ハワード:ヴィンス、見た目を気にするより大事なことがあるだろう。
ヴィンス:じゃぁ、どうするんだよハワード。これってマジで遭難だぞ。
ハワード:まぁ、心配するな。お前、重要な事を一つ忘れているぞ。このハワード・ムーンが一緒なんだ。
ヴィンス:それがどうした?
ハワード:つまり、すぐにでも救助隊の船が助けに来るってことさ。ハワード・ムーンが行方不明!新聞の一面って訳ですよ。

*注:
 「Mullet マレット」という髪型が登場しますが、うまい日本語訳がありません。前、横、トップは短くして、後ろ髪だけを長く伸ばす髪型で、中米辺りの男性によく見られます。洗練された形だと、ミュージシャンなどにも見られます。プロレスラーにも多いですが、さて日本語ではどう説明すれば良いのでしょう?



 共同部屋の居間

(ボロがナブーに新聞を持ってくる。)
ボロ:新聞だよ。
ナブー:ありがとう、ボロ。
(一面の記事:「船長、プリマスにて新しい髪型を語る」)


 絶海の孤島

ハワード:44日目。
(かなりボロボロ)時間が俺を蝕み、苛んでいく。
ヴィンス:
(CDで髪型をチェックしながら)パーマがいい感じになってきた。つまり、落ちかかってる感じ。
(船の汽笛が聞こえる。)
ヴィンス:ハワード、船だ!
(遠くに小さな船が見える。)
ハワード:よし、合図を送るぞ!
ヴィンス:うん!
ハワード:まず、俺が凧を作るから、葉っぱと紐を使って。
ヴィンス:よし。
ハワード:あの船から見えるように、高く揚げるんだ。
ヴィンス:いいぞ!
ハワード:よし。
ヴィンス:こうしたらどう?
(CDで光を反射させる。)
ハワード:その方が良い。
ヴィンス:うん。
ハワード:続けろよ。俺、火を起すから。
(ハワードが後方に走っていくと、ヴィンスがCDで髪を整え始める。)
ハワード:ヴィンス!
ヴィンス:あ、ごめん。
(光を反射させる)なぁ、ハワード。俺だったら放っておくな。
ハワード:はぁ?
(ヴィンス、船の模型を持ち上げる。)
ヴィンス:ちょっと小さすぎる。
ハワード:
(泣き崩れる)もう駄目だ…。最後のチャンスだったのに、ヴィンス。腹へった。もう三週間も何も食ってない。
ヴィンス:この島には食べ物はないんだよ、ハワード。どうすりゃ良いんだよ。
ハワード:あるかも。
ヴィンス:ないよ。くまなく探したじゃん。
ハワード:
(立ち上がる)切羽詰った、この状況。これまでの常識とは違うやりかたが必要になる。
     俺の言いたい事、分かるだろう。
ヴィンス:まさか、俺を…?
ハワード:二人して生き残ることは無理だよ、ヴィンス。その時が来たんだ。
     お前が、俺のために身を差し出す、その時が来たんだよ。
ヴィンス:本気で俺を当てにしてんのかよ?
ハワード:俺に身を差し出せ、ヴィンシー。良い子だから。
ヴィンス:バカ言え!どちらか、どちらかをって話なら、お前が俺に身を差し出せ!
     だからさ、俺なんてガリガリじゃん。スコッチ・エッグかトゥイグレットみたいなお菓子を食うみたいなもんだぜ。
     お前を食うとなればフルコース並みだ。
ハワード:作家なんだ。だから生き残るべきだ。そしたら体験記が書ける。お前がいかに気高かったか、書いてやれる。
     一人の人間として最期を迎えようとした時、俺に身を差し出してくれたってな。
ヴィンス:でも、俺がお前を食えば、俺だって何か書いてやるよ。
ハワード:つづりも分かってないだろう。さぁ、俺に身を差し出せ。
(顔面に朝食が張り付いた男がハワードの眼前に見える。)
ヴィンス:おい、ハワード。こいつ食っちゃおうよ。卵とソーセージで出来てるぜ。
朝食男:えッ?嫌だ!逃げるぞ!
(朝食男、走って海に消える。)
ハワード:朝食ボブは行っちまった…
(ヴィンスに迫ってくる)
ヴィンス:ああ…
ハワード:俺ら二人っきりだ。こうするしかない。
ヴィンス:来るな、ケダモノ。
(ヴィンスが背後の椰子の木にぶつかると、ココナッツが落ちてきてハワードを直撃する。)
ハワード:アウ!
ヴィンス:おい、ハワード、見ろよ。
(もう一度気を揺らすと、もう一つ落ちてくる。)
ハワード:アウ!
ヴィンス:ココナッツだ!
ハワード:ココナッツ…


 引き続き絶海の孤島

(ハワードが板に何か書き付けている。その隣りで、ヴィンスがココナッツをいじっている。)
ヴィンス:こいつは大したもんだな。バウンティズ・ココナッツチョコみたいな味がする。誰も思いつかないよな。
     チョコレートってのはちょっと変だけどさ。お前がクリスマス前に買ってきた安物のチョコレートみたい。
(ハワード、相変わらず板に何か書いている。)
ヴィンス:何やってんだ?
ハワード:日誌をつけてるんだ。体験記だよ、ヴィンス。
ヴィンス:何のために?
ハワード:そうだな、次の世代の若者に、俺たちが体験した事を伝えるため。俺の書いたものに触発される者もあるだろうさ。
ヴィンス:何に触発されるんだ?クリス・クリストファーソンみたいなボロいハワイアン・シャツとか?
ハワード:静かに出来ないのか?俺はちょうどノッてきたところなんだ。
ヴィンス:ノッてきた?まだ二言しか書いて無いじゃん。
ハワード:あのな、木の板にピンセットで刻み込むんだから仕方が無いだろう?Oを書くのなんて大変なんだから。
ヴィンス:笑えないね。まるで野人の書いた字みたい。
ハワード:お前、この苦境には興味が無いみたいだな。
ヴィンス:苦境じゃないよ。天気も良いし、食うものもあるし。うまく行ってるじゃん。浜辺の休日みたいだね。
ハワード:やれやれ。落とし穴に落ちたな。
ヴィンス:人生を楽しむことが落とし穴か?
ハワード:飢餓と言う名の敵には打ち勝った、確かにな。しかし、また別の敵が翼を広げて待ち構えている。
     『時の老人』さ。時の流れから逃れる事は出来ないんだ。
     彼は引き潮と共にある。そして満月にも。砂の侵食にも、そしてお前の顔にもやってくる。その髪にもな。
ヴィンス:時の老人が髪に居るんじゃない。単に年を取るだけさ。
ハワード:彼からは逃れられないんだ、ヴィンス。
ヴィンス:言っただろう。ヤツが俺の髪に近づこうものなら、殺してやる。
ハワード:『時』を殺す事なんで無理だ。うん、これいいな。『時を殺す』(板に書き付ける)いいじゃん。
     『時』というのは、芸術家にとっては計り知れないほどの主題だ、分かるだろうヴィンス。
     小説が書けそうだな。ミュージカルでもいけるかも。
ヴィンス:そうか?でも実際、お前どれだけできた?つまり、何か書けた?
ハワード:聞きたいか?
ヴィンス:うん。
ハワード:時と言う名の海原に投げ出され、漂わんとするとき、君の顔を見出せるだろうか?
ヴィンス:誰の顔だって?
ハワード:残してきた女たちさ、ヴィンス。
ヴィンス:女たち?
ハワード:俺に霊感を与え、俺からも与えた女たちだ、二度と会うことの無い。とても悲しい事だ。
ヴィンス:こんな南国の楽園で、そんな寒々しいことを言うヤツなんて、ハワードだけだぜ。
ハワード:じゃぁお前、何をした?
ヴィンス:教えてやろうか。こいつを作ったんだ。ほら。
(細い竹の衣装を持ち出す)
ハワード:なんだ、それ?
ヴィンス:竹短パン。ニュー・ウェイブ漂流用。
ハワード:ニュー・ウェイブ漂流?
ヴィンス:そう。
ハワード:まずい島に来たもんだ。
ヴィンス:パンダに売れると思うな。パンダがクラブに行って、腹が減るとするだろう。その時はおやつにもなる。
ハワード:どうして時間を無駄にするんだ?誰も見向きもしないような服を作ったりして。
ヴィンス:少なくとも俺は、女の顔がどうだとか泣き言は言わないね。
     二度と会わないだろうさ、こんな無人島に漂着しちゃったんだから。
     『エーン、エーン!』とか言って、何の解決策にもならないじゃないか。
ハワード:だからなんだよ。
ヴィンス:どうせ戻っても、だれもお前の所になんて駆けつけないだろう?
ハワード:度が過ぎてる。
(立ち上がる)砂の上に境界線引くからな。お前はそっち、俺はこっちで過ごす。これで決まりだ。
ヴィンス:いいよ。小屋でも建てることにするよ。
ハワード:よし、おれもそうしよう。
ヴィンス:ふうん。どうやって?この島の木はほとんど俺の側にあるぜ。
ハワード:…よし、線の引き直し。
ヴィンス:これで決まりって言ったじゃん。
(いったん、二人はそれぞれの方向へ立ち去るが、ハワードがそっと戻ってきて線を引き直そうとする。そこにヴィンスが戻ってくる。)
ヴィンス:失礼、なにやってんの?そこ、俺の場所だろう?


 夜空の月

ムーン:月でございます。丁度なんと言いますか…月では僕ひとりであります。
     でもそれほど孤独じゃありません。ちょっと寂しいだけで、好きなことをしております。
     人付き合いもしておりますが、月としましては、自分だけのスペースを持てるというのは、良いもんです。
     宇宙のスペースね。スペースに自分のスペースがあるの。


 朝の孤島

(ハワードはただの日よけのしかないが、ヴィンスはかなり立派な小屋を作り上げてご満悦。衣装も自作のものに着替えて、小屋から出てくる。)
ヴィンス:おはよう。
ハワード:おはよう。
ヴィンス:いい夢みたなぁ。それで、前の側の島はどんな感じ?
ハワード:うまく行ってるよ。ありがとう。
ヴィンス:さてと。お喋りしてるばあいじゃないんだよね。色々やることがあるから
     午後にでも温室を作ろうかと思ってさ。じゃあな。
(退場)
ハワード:温室を作ろうと思うだと?よく思いつくよ。
(ハワード、転がっているココナッツの皮を見て、あることに気づく。)

(ヴィンスが観葉植物に水をやっていると、背後から声が聞こえる。)

ハワード:つまり、『嘔吐』は傑作だという事は確かだよ。でも、彼がこれで何かを掴んだとまでは言えないだろう。
     カミュがしたような、実在主義の重要な真実にはたどりついていないんだ。
(ハワードが、ココナッツの人形と話し込んでいる。)
ハワード:ああ、そりゃ同意できないだろうけど、でも『異邦人』は読んだ?もちろん、原本さ。
ヴィンス:お前、なにやってんの?
ハワード:別に。
ヴィンス:誰と話してるんだ?
ハワード:誰かと会話しないと、心が枯れるぞ、ヴィンス。
ヴィンス:俺はどうよ?
ハワード:俺はきちんとした会話をしているんだ。俺とミルキー・ジョーがするみたなさ。
ヴィンス:ミルキー・ジョー?
ハワード:そう。
ヴィンス:どうしてそいつ、縞模様のお皿拭きなんて着てるんだ?
ハワード:フランス人だから。
ヴィンス:俺も入れてくれる?
ハワード:あのな、ヴィンス。お前と俺は、今や違うグループに属してるんだ。
ヴィンス:いいじゃん、ハワード。俺、退屈してるんだ。
ハワード:こっちはエリートのクラブでね。著作物とか、重い話とか、ジャズについて話してる。
ヴィンス:何が言いたいんだよ。
ハワード:お前はついていけないだろうってこと。何か話題を提供できるか?どんな食材をテーブルに出す?ヴィンス。
ヴィンス:今すぐにでもできるよ。スタイルについてとか。
ハワード:スタイルねぇ。
ヴィンス:お仲間にスタイルについて話ができる。しばらくは自然の素材をそのまま使ってたんだけど、
     最近は変形させるのがお気に入りでさ。つまり、まずはミルキー・ジョーの髪型から始めようぜ。
     それに、討論する時は、それなりの服を誂えられる。
ハワード:
(ミルキー・ジョーに)どう?(ヴィンスに)どうやら、あまりふさわしくなさそうだな。
     悪いね。軽いお喋りってのはお断り。
ヴィンス:あほんだら!
ハワード:おやおや。反抗的な態度というやつだな。このココナッツ・ロッジでは、そういうのは許されないんだ。
ヴィンス:いいよ、どうせお前らのアホなココナッツ・ロッジになんか入りたくないからな。
(ヴィンス、中指を立てて立ち去る。)
ハワード:
(ミルキー・ジョーに)済まなかったな、ミルキー・ジョー。さてと。サルトルの話だったよな?


 夕方の孤島

(ハワードも、ボロいが一応小屋を作り上げている。)
ハワード:
(ミルキー・ジョーに)お前の建築に関する知識と俺の技術の賜物だな。
     なぁ、まるで我が家に居るみたいだな、ミルキー・ジョー。うん。そうだな。
     言ったろう、この島に着てから俺はいくら学習したんだ。それに間違いはなかった。
     お前が居てくれなきゃ、そうは行かなかったよ、ミルキー・ジョー。お前が居るからこその仲間だ。
     そうさ。自分でもまったく思いもよらなかった事だけど、ここで楽しくやってきけそうだと思う。
(ヴィンスが、小屋で楽しそうに談笑しているのが聞こえる。)
ハワード:ちょっと失礼。


 ヴィンスの小屋

(ハワードがドアをノックする。)
ヴィンス:どうぞ。
(中では、ヴィンスが女性のココナッツ人形と夕食を楽しんでいる。)
ハワード:こちらはどなた?
ヴィンス:お前には関係ないだろう?
ハワード:紹介してくれないのか?
ヴィンス:こちらはルビー。
ハワード:ルビー。素敵な名前だ。どうぞよろしく、ハワード・ムーンです。あっ、どうぞそのまま。
(ヴィンスに)素敵な人だな。
ヴィンス:何か用か?
ハワード:ああ、そちらの二人も、俺とミルキー・ジョーと、晩の一杯を一緒にどうかなと思って。
ヴィンス:いや、結構。
ハワード:俺も小屋を小奇麗にしてあるから。リフォームしたんだ。二人とも、見てみたいだろう。
ヴィンス:面白そうだけど、他の機会にな。
ハワード:ああ…ちょっと話せるか?
(ハワードとヴィンス、扉の外で話し始める。)
ハワード:彼女、素晴らしいじゃないか。
ヴィンス:ああ、その通り。
ハワード:その…要するに、つまり、さっきの事は謝るよ。俺たち考え直して話し合ったんだけど、
     お前と可愛いルビーを正式にココナッツ・ロッジに加入してもらおうと思うんだ。
     今晩は、化石についての講義があるんだ。凄い事になるぞ。お前ら二人も来てくれると良いんだけど。
ヴィンス:それはどうかな。俺たち、まだで会ったばかりだから。
ハワード:ああ。それじゃどうする?
ヴィンス:そうだな。ディナーが終わったら、浜辺の散歩でもしようかな。月明かりの下、ロマンチックにさ。うまくいけばな。
ハワード:なるほど。彼女、俺に合図してるぞ。
ヴィンス:はぁ?
ハワード:ルビーが俺に目配せを。
ヴィンス:お前に目配せ?
ハワード:そう。
ヴィンス:俺が彼女の目を作ったんだから、合図の仕方なんて俺が分かってる。
ハワード:わかったよ。
ヴィンス:じゃあな、早く行った方が良くないか?
ハワード:どうして?
ヴィンス:ミルキー・ジョーが化石を持ち出して始めちまうんじゃないか?面白そうだね!
(ヴィンス、扉を閉める)


 夕暮れ時の孤島

(ヴィンスがルビーと浜辺で良いムードになっている。ハーワードの方を見やる。)
ヴィンス:
(ルビーに)あれ、なんだ?
(ハワードの隣りに、髪の長いココナッツ人形が居る。)
ヴィンス:
(ルビーに)ちょっと見に行こうか。
ハワード:よう、ヴィンス。どうしてる?静かな夕暮れだな。
ヴィンス:そいつ、誰?
ハワード:ああ、まだ会っていなかったっけ?ジマイマだ。
(人形に)こちらは、ヴィンス。こちらはルビーだ。
     
(ヴィンスに)可愛いだろう?
ヴィンス:ヅラかぶったミルキー・ジョーじゃん。
ハワード:違います。
ヴィンス:うわ、はずかしー。
(ルビーに)ん?そうだね。負け犬。
(ヴィンスとルビー、立ち去る。ハワード、ミルキー・ジョーから髪の毛をひったくる。)
ハワード:結構な思い付きだったな。博識だったんじゃないのか?

(意気消沈したハワードが、浜辺を歩きながら歌い始める。)
ハワード:♪出会ったこともない 味わったことも無い 
      俺に残された物といえば この無限の孤独 
      意義ある人生という名の祝祭パレード それがこんなものだとは思いもしない 
      こんな境遇に追いやられるなんて この無限の孤独 
      我が希望は思い出の彼方 我が人生に残された物といえば この無限の孤独♪


 朝の孤島

(ヴィンスが女の子を二人連れて歩いている。)
ハワード:
(ミルキー・ジョーに)信じらんない!どこで見つけてきたんだ?
(ハワード、ヴィンスに声を掛ける。)
ハワード:よう、ヴィンス。
ヴィンス:何か用か?
ハワード:こちらは、どなた?
ヴィンス:プレシャス。
ハワード:マジかよ。ちょっと話せるか。
ヴィンス:
(ルビーとプレシャスに)ごめんね、ルビー、プレシャス。すぐ戻るよ。
(ヴィンス、ハワードのところに行く。)
ヴィンス:おい、何か用かよ。
ハワード:お楽しみのようだな。
ヴィンス:まぁね。楽しいデートさ。
ハワード:そりゃ結構。彼女、二人とか?
ヴィンス:そうだよ。
ハワード:俺らも二人だ。
ヴィンス:だから何だよ。
ハワード:なぁ、ヴィンス。俺が行ってる意味、分かるだろう?
ヴィンス:いいや。
ハワード:プレシャスに俺のこと薦めてくれよ。
ヴィンス:なぁ、ハワード。うまく行かないと思うぞ。
ハワード:いいじゃないか。
ヴィンス:俺だってお前を出し抜こうとしたわけじゃないさ。でもちょっと不都合があるんだ。
ハワード:どうして?
ヴィンス:確かに、俺とルビーはうまく行ってるさ、オーケー?でも、ちょっと変態のケがあってさ。
ハワード:え?
ヴィンス:プレシャスも一緒にやりたいんだ。
ハワード:冗談ぬかせ!
ヴィンス:俺は心が広いからさ。俺ら、浜辺で取っ組み合うわけ。まぁ、分かるだろう。それがココナッツ流の3Pらしい。
ハワード:俺はどうなるんだよ。
ヴィンス:お前?お前にはミルキー・ジョーが居るだろう?
ハワード:男だぞ!
ヴィンス:そうだっけか。
ハワード:あいつ、すごくつまらないだぞ。サルトルの話をやめようとしない。なぁ、頼むよ。俺、彼女が気に入ったんだ。
ヴィンス:分かったよ、彼女に話しておくよ。
ハワード:やった!
ヴィンス:でも、うまく行くとは約束できないぜ?
ハワード:いいよ。
ヴィンス:7時に俺の小屋でディナーなんだ。来るだろう?
ハワード:7時な。行くよ。
ヴィンス:着るものをどうにかしろよ。おまえの葉っぱ、いけてないぞ。
ハワード:分かった、分かった。
ヴィンス:これとか、なんだ?
ハワード:ちゃんとするよ。
ヴィンス:オーケー。ちゃんとしろよ、まるでデイヴ・リー・トラヴィスだぞ。
ハワード:任せろって。

(ハワード、自分の小屋に戻る。)
ハワード:今夜はデートだぞ、ミルキー・ジョー。ああ、講義に出られないのは残念だ。ノートを見せてもらうよ。
     なんだよ、俺を落とす気か?うっさいな!
(ミルキー・ジョーを蹴り倒す)


 夜のヴィンスの小屋

(ハワードがやってくると、ディナーの準備ができている。)
ハワード:どうも、お嬢さん方。
ヴィンス:ハワード、ルビーはもう知ってるね。それから、こちらが、プレシャス・リリーホワイト。
ハワード:プレシャス。素敵な名前だ。それに、素敵な、素敵なお嬢さんさし。
     どうしました?いわゆる『シャイ』ですか?ははは、どう?こいつが俺の十八番でして。『ココナッシャイ』!
ヴィンス:(ハワードに)大丈夫か?彼女、その手のジョークなんて知ってる思うか?
ハワード:緊張してるんだよ。あんまりにも美人だから…彼女、付き合ってくれると思うか?
ヴィンス:うん。だろうね。だから、もっと魅力的にアピールしなきゃ。
ハワード:おい、俺はハワード・ムーンだぞ。見てろって。
ヴィンス:それが心配なんじゃないか。
ハワード:あの、お嬢さんたちはビバップ・ミュージックには興味がありますか?
(場が白ける)
     丁度、自分でも最高傑作を幾つか作曲したんです。ここに着てから作曲した『孤独』という曲なんですけど。
その、つまり…ちょっと歌ってみようかと…
ヴィンス:後の方がいいよ。
ハワード:後に、そうだな。
ヴィンス:歌わない方がいいや。
ハワード:後でね。ええ、私はマルチな楽器演奏家でして。私が手に取ればどんな物でも楽器になる。
     ミルキー・ジョーに手伝ってもらって、フルートを作りました。ああ、良くある楽器ですよ、フルートってのは…
(ハワード、グリーンスリーブズを演奏し始める。)


 夜のポーチ


(ハワードとプレシャス、ヴィンスとルビー、それぞれ良い雰囲気になっている。)



 夜空の月

ムーン:月にいらした時はでるね。鏡なんて持ってきちゃいけませんよ。
     その…自分の顔が見たけりゃ、川の水面を見れば良いのですよ。
     私もやってみましたら、まぁ、何て美しいこと…ハンサムですねぇ。ツルツルお月様です。
     つまり…眉毛も無いみたい。でも、あっても線が増えるだけですからねぇ。


 夜の孤島

(ヴィンスが車に乗ってハワードの小屋にやってくる。)
ヴィンス:ハワード、どうだ?まだ着替えてないのか?浜辺でカリプソ・パーティやってんだ。
ハワード:
(小屋から出てこない)ああ、今は行けないや。
ヴィンス:ええ?どうして?
ハワード:分かるだろう
(小屋の中に向かって)ヴィンスだよ、ちょっと待ってて。
ヴィンス:来いよ。みんな集まってるんだぜ。ミルキー・ジョーだって来てくれてるのに。
(ヴィンス、ハワードの右目に大きなあざができているのに気づく。)
ヴィンス:その目、どうしたんだ?
ハワード:別に。ぶつけただけだよ。
ヴィンス:彼女が殴るのか。
ハワード:違う。
ヴィンス:な、俺が彼女と話してみるよ。
ハワード:シーッ!声がでかい。
ヴィンス:俺の話なら聞くよ。彼女と話してみる。
ハワード:放っておいてくれ。ややこしい事になるだけだ。いいな?これから棚を作らなきゃならないんだ。悪いな。
ヴィンス:棚を作る?夜の11時半だぞ、パーティなんだから、そんなの明日の朝にしろよ。
ハワード:分かってるよ。ちょっとゴタゴタしてるんだ。
ヴィンス:ハワード、彼女に対して、ちゃんと立ち向かわなきゃ。
ハワード:したよ。そしたらこうだ!
(あざを指差す)
ヴィンス:どうしようもないな、俺が話すよ。
ハワード:放っておいてくれ。いいな?悪いけど、もう戻らなきゃ。
(小屋の中に)行くよ!
(ハワード、扉を閉めてしまう。)


 浜辺のパーティ会場

(ヴィンスがココナッツの人形たちに囲まれて、パーティを楽しんでいる。)
ヴィンス:これ、うまいじゃん。サンキュー。ヘーイ、君なんて名前?あとで一緒に踊ろうね。
     ミルキー!この野郎、飲んでるか?これ、どうぞ。
(ミルキー、カクテルを落とす)
     おいおい、何やってるんだ?お前の生徒たちを見ろよ。クスリでもやってんのか?
     ヘイ、ルビー。あそこのあいつ、誰だ?きっと金払ってないぜ。じゃぁ、またあとでね。
     よう、サージ!ちゃんと撮れてるか?
(カメラ担当のココナッツがビデオを回している。)
     ははは!パーティ最高!みんな最高!DJ,イカしたやつ、一発頼むよ!フー!
     お嬢さんたち、リンボ・ダンスでもしない?


 ハワードの小屋

(隙間から、ハワードがパーティを見てため息をつく。)
ハワード:ああ、分かってるよ。
(プレシャスに)ちゃんとやってるだろう?
     ヴィンスの何がいけないんだよ?俺にとっては、いいやつなんだ。
     ヴィンスとルビーは楽しくやってるじゃないか。俺たちは一日、なにした?棚作りか?
     そこ、どいてくれ。きみ、俺をここに閉じこめているんだぞ。どけったら。
(ハワードがプレシャスを小突くと、倒れた先に石があり、それに頭を打ちつける。)
ハワード:プレシャス?
(ココナッツミルクが流れ出る。)
ハワード:なんて事…


 パーティ会場

(ハワードが女の子たちと話しているヴィンスのところにやってくる。)
ヴィンス:俺とルビーはオープンな関係なんだ。だからみんな大歓迎。あとで俺の小屋においでよ。
ハワード:ヴィンス!
ヴィンス:よう、ハワード。
ハワード:どうも、失礼。話があるんだ。
ヴィンス:来ると思った。カクテルとって来いよ。
ハワード:話があるんだったら!


 ハワードの小屋

(ハワードとヴィンスが入ってくる。)
ヴィンス:これ、いったいどうしたんだ?
ハワード:俺が持ったら…落ちたんだんだろう、よく分からない。
ヴィンス:手に何かついてる。
ハワード:なんでもない。
ヴィンス:ココナッツ・ミルクに見えるぞ。
ハワード:事故だったんだ!助けてくれよ。
ヴィンス:分かった、パニクるな。とにかく死体を運ぼう。なぁ、ハワード。これは誰も見てないんだ。
(二人の背後から、サージがカメラを回している。)


 島のどこか

(ハワードとヴィンスが、死体をを埋める。)
ハワード:ありがとう、ヴィンス。ありがとう。本当に良くやってくれた。
ヴィンス:大丈夫だよ。
ハワード:ルビーには何て説明する?
ヴィンス:さあな。なんとかするよ。イカダでも作って、休暇に行ったって言うか。
ハワード:イカダを作って休暇?信じるわけないだろう?彼女たちは親友だぞ。いつも一緒に買い物に行ってただろう。
ヴィンス:じゃぁどうするんだよ。お前が彼女を殺したんじゃないか!
(警官たちが現れて、車で逃げるハワードとヴィンスを追う。)

ハワード:もっとスピード出せ!
(二人の車はスピードを上げるが、パトカーもスピードを上げる。)
ハワード:捕まる!もっと早く行けないのか?
ヴィンス:限界だ!
(ハワードとヴィンスの車が木ん衝突して止まる。)


 法廷

裁判長:静粛に!ハワード・ムーン,ヴィンス・ノワー。お前たちはプレシャス・リリーホワイト殺害の罪で告発されておる。
ハワード:心配するな、ヴィンス。ちゃんと準備してあるから。
裁判長:最初の証人、ミルキー・ジョーを呼べ。
ヴィンス:
(ハワードに)なるほど、やり手だね。
ハワード:頼むぜ、ミルキー。
ミルキー・ジョー:
(フランス訛りで)彼に最初に会ったときから、こいつは人殺しに違いないと思っておりました。
ハワード:もういいよ、ミルキー。
ミルキー・ジョー:あいつは暴力的な男だ。あの目を見れば分かる。まさにケダモノだ。
          あいつが妻を殺したと聞いても、驚かなかったね。
ハワード:黙れ、ミルキー。
ミルキー・ジョー:あいつの友達も暴力野郎だ。
ヴィンス:俺のことなんて知らないじゃないか、このニンニクの出来損ない!
ミルキー・ジョー:証言いたします、あの二人がやりました。
ヴィンス:
(ハワードに)まったく。他になにかアイディアは?
裁判長:殺人の罪は明白だ。彼らを引っ立てろ!


 晒し首の見世物小屋

(晒し首になったハワードとヴィンスの首が、見世物になっている。ココナッツのヒッチャーが客寄せをしている。)
ヒッチャー:よってらっしゃい、見てらっしゃい!ココナッツ当てのココナッシャイだよ!たったの1ユーロ!
       俺に袖の下さえくれれば、思いのままだよ!さぁ、殺人鬼のニヤついた頭にぶつけてみな。
       ヤツらの骨やら肉やらが壁にぶっ飛ぶのを見せてくれ、それまではやめないぞ。
(首だけになって地に落ちたハワードとヴィンス、絶叫)


 昼間の孤島

(ハワードとヴィンスが、ココナッツの殻に囲まれてうなされているところに、水夫が水をかける。)
水夫:ココナッツ悪夢を見たようだな。
ヴィンス:何の話だ?
水夫:腐ったココナッツを食ったんだよ。食うとココがイカれる。
(頭を指差す)さてと。船が着てるぞ。さあ、一緒に来るんだ。
ヴィンス:なぁ、あんた髪にレイヤー入れたいと思ったことないか?
ハワード:ヴィンス、よせ。
水夫:マレットにしてもらえるか?
ヴィンス:マレットね。マレットは俺が考え出したんだ。
水夫:やったね。


 共同部屋の居間

(ナブーとボロがテレビを見ているところに、ハワードとヴィンスが戻ってくる。)
ナブー:戻ってきたの?未来を切り開きに行ったんじゃなかった?
ハワード:まあ、この通りの失敗だ。
ナブー:じゃぁ、パイ・フェイス・ショーケイスには出られなかったの?
ヴィンス:駄目だった。
ナブー:ボロ、10ユーロだよ。
ボロ:
(ナブーに金を渡す)とにかく、見てみようか。
(ボロ、テレビのチャンネルを変える。画面に司会者が現れる。)
司会者:ようこそ、パイ・フェイス・ショーケースへ!ワァオ!ノってきたぞ!
     私はボブ・フォッシル!アナタのアナタのホストでございます!
     今夜は大物に来てもらっております。気に入りますよ!私も気に入りました!
     うちのかみさんも気に入って、ちょっと気に入りすぎですけど、意味分かりますよね!
     ミルキー・ジョー&ザ・ココナッツの登場です!
(ミルキー・ジョー&ザ・ココナッツが登場。ハワードとヴィンス、絶叫。)


 エンディング・クレジット

(ミルキー・ジョー・&ココナッツが『孤独』に乗せてラップを展開する。)
ミルキー・ジョー:♪俺はミルキー・ジョー 俺がひと投げ どこもかしこも行くところなどない 
            きみはミルクなんて飲んで ヤツはココがイカれたと言い 
            逃げ隠れようとしたって 無駄なこと 心なんてお見通し 
            おれのココナッツ・ビートが分かるかい 
(フランス語で)俺はミルキー・ジョー


(終)
 
→ アヤシゲ翻訳トップへもどる  → サイト トップへ  → フレームが表示されない場合は、こちらのサイト入り口へ