Concert for George 豪華本より マイク・キャンベルのコメントを抜粋
○ 1992年 ジョージのナチュラル・ロウ・パーティ支援コンサートへの出演について
ジョージとの最後のギグは、ぼくの生涯の中で最高の夜だった。ハートブレイカーズのツアーが終了した時、ジョージからのメッセージを受け取ったんだ。ぼくにショウに加わらないかって言うんだ。それでハートブレイカーズの仲間は家に帰り、ぼくは(ロンドンに)留まった。
ジョージはショーの前ひどく怖がっていた。あんまり怖がるから、ぼくらは彼に言い続けた。
「ジョージ、みんな君を愛しているよ!みんながここに居るのは、君を愛しているからだぜ!」
ジョージは、ロウ・パーティの連中は、通りの向こうに部屋を取って集まり、ショーの為にポジティブなエネルギーを発するように歌っていると言っていた。ぼくには良く分からないけど、ジョージはそのパワーを受けたんだろう。とにかく素晴らしい音楽の晩だったんだから。
(訳注:「ハートブレイカーズのツアー」と言っているのは、92年のイギリス・ツアーの事。このツアーが始まる時、ロンドンでTP&HBの記者会見が行われたが、ここにはジョージがバンドと同席していた。)
○ トム・ペティのPV “ I won’t back down “ について
トムとぼくは、トムのソロ・アルバムからの曲 I won’t back downのビデオを作りに、イギリスに渡った。この曲でジョージはアコースティック・ギターを弾いている。
ジョージはぼくらとのビデオ撮影をするにあたり、すごく良くしてくれた。それでぼくらは町の洋服屋に行って撮影の為の服を調達した。何年もロック・バンドをやっていて、ぼくは髪を染めていたけど、そのことを別段どうと言う風には思っていなかった。ところが、ぼくがやって来るとジョージが言ったんだ。
「なに?髪を染めたの?」
ぼくがビデオ撮影のためにそうしたんだと思ったんだろうな。そういう人だったよ、ジョージは。ずばっと言い切るんだ!
(訳注:「ジョージがビデオ撮影で良くしてくれた」という事には、ジョージのギター“ロッキー”を貸してくれた、という意味も含まれている。)
○ 86,87年 ボブ・ディランとのツアーで、初めてジョージに会った時について
ぼくが実際ジョージに会ったのはあの時が初めてだった。
ある事が、この出会いでぼくの頭にこびりついている。ぼくらがジョージに紹介されたとき、彼はぼくの手を両手で握ってくれた。そうする人は少ないよ。偽りのない友情の証だった。
○ ジョージとウクレレについて
彼がぼくにウクレレを押し付けてよこしたことはないな。トムはジョージがやたらとウクレレ狂になっているって言ってたけど。ジョージはいつもウクレレを持ってきて、一緒に演奏しようとトムをとっ捕まえていた。世の中どうなろうと、ぼくはウクレレに関知せず!
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