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インタビュー / 2004 or 2005年


デイヴ・ブラウン


 2000年、デイヴ・ブラウンは「オートブーシュ」(舞台作品)において、一時的ではあるが第三のブーシュメンバーとなった。デイヴによると、
 「ノエルとジュリアンとの間にある、危険で電気を帯びた会話の、アースみたいなもの」だそうだ。
 彼は「自称執事」や、「パーカーの怪人」,「月人間」など、多くの役をこなし、同時に印象的なダンスの振付師でもある。ノエルとジュリアン,双方の良き友人であり、ブーシュ・ファミリーの中心メンバーとして、すぐさま迎えられる事になった。

 デイヴは大学(クロイドンのアート・カレッジ)の初日にノエルと出会い、「チューダー朝風飾り襟を身につけるなんて、俺らだけだぞ!」などと言って盛り上がっていた。当時、一人でスタンド・アップ・コメディアンをやっていたジュリアンを見て、ノエルも連れて行ったのもデイヴである。にもかかわらず、ノエルとジュリアンが初めて会った時のことを思い出せない。ただ、ジュリアンが盛装していた事は覚えていた。
 「見た事も無いようなすごいビラビラした襟で、あれには笑ったな…」

 ラジオシリーズで、デイヴはオーストラリア人飼育員のジョーイ・ムースを演じ、BBC3でのパイロット,およびテレビシリーズ1でも演じている。しかしテレビにおいて、彼は他にも奇妙で素晴らしい生き物やその他様々なものを演じた。話の中心になるキャラクターに対して、こまごましたキャラを演じる事について、デイヴには彼なりの理屈がある。
 「(ノエルとジュリアンは)俺を秘密兵器にしておきたいんだよ。俺が視線を集めちゃうことを分かっているからね。連中は手堅いよ。俺は猛り狂ったようにダンスができるから、タイツとか、その手の変な格好をさせて、ぴかぴかの照明の中で激しく躍らせたりするわけ。」

 デイヴは、ブーシュの一員であることについて、こう分析する。
 「すげぇよな…人生がこんな風になるなんてさ…」

 彼はザ・マイティ・ブーシュがまだ、ノース・ロンドンのパブの二回にあるちっぽけな劇場でやっていたころの事をよく思い出す。カツラや、オモチャの猫,スプレー,ガムテープ,ジューサーなどを駆使していた頃だ。

 「それが突如、サッカー場みたいに広いセットでの撮影に変わり、隣りじゃアンジェリーナ・ジョリーが撮影しているんだぜ!」
 悪名高きパインウッド・スタジオでのブーシュのパイロット撮影初日、デイヴはこれまでにない奇妙な体験をした。ブーシュにおいては普通の事ではあるが ―
 「俺が扉の中に入ると、パインウッドの長い廊下の向こうに、ピチピチの赤いレオタードを着たノエルが、パーカーの小人6人と喋っているのが見えたんだ。」

 ザ・マイティ・ブーシュの製作にかかわる全ての人は、否応なしに楽しく、エキサイティングな体験をする。一方で、世にもファンタジックで可笑しな即興と、シュールさに満ちたプロセスですっかり消耗してしまうのだが。
「セットでのリッチ(フルチャー)は素晴らしいよ。どんなに朝早かろうが、夜遅かろうが、ストレスがあろうが、くたくたに疲れていようが、どんな状況でもアホ白鳥の歌を歌ったり、天才的なダンスを披露したりする。」

 デイヴは、最も親しい二人の友人(ノエルとジュリアン)と共に働くことについて、話してくれた。
「いつでも笑いっぱなし。」しかし、それと同時に彼らはデイヴが神経質になっているときは、優しく見守ってくれるとも言う。
「どんな批評があろうが、俺はそんなのナッツ・ケーキみたいに蹴り飛ばしてやる!」

 そして、ブーシュのメンバーであるのは一時的であるにもかかわらず、デイヴはブーシュ説明することは不可能であることを、よく分かっている。それでも私達は、デイヴが欲しがった中国磁器を提供して、説明してもらった。
「そうだな、魔術的で、オリジナルで、美しくて、ファンタジックな『ラッシー』のすげえ可笑しいリメイクって感じかな。ノエルとジュリアンの議論のどつき合いとも言うべき脚本手法が、そうさせるんだ。それから、マイク(フィールディング)は、番組のスターだね。そのうち、自分のシリーズを始めるよ!」

(終)
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管理人雑感

 このインタビューは、実は出典がはっきりしていません。ですが、貴重なデイヴのコメントですし、内容も面白いので、載せました。インタビューの時期ですが、内容から言って、テレビのシリーズ1と2の間と思われます。
 ノエルとジュリアンの特別な関係も窺い知る事ができますが、仲間であるデイヴの位置も中々面白い。何せ、デイヴがジュリアンの舞台を見に行けと、ノエルに言った事が全ての始まりです。二人の出会いの場面を覚えていないのに、ジュリアンの服だけ覚えていると言うのも、笑えます。
 舞台の時代を懐かしんでいるような様子も見えますし、突如巨大スタジオに来た時の戸惑いが可愛い。「身内でまかなおう!」というノリの微笑ましさも滲み出していて、Booshのこういう雰囲気も好きです。



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