コース脇の東屋へ、僕たちは避難した。
やがて雨が降り始め、森が深いグリーンに変っていった。
半袖のシャツではいられないほど気温が下がった。
君は、最後までプレーしたいと言った。
そう、あの時君は、雷に撃たれて死んでもいい、と言った。
僕には解らなかった、何故その様な無茶を言うのか。
結局、僕たちはゲームを中止した。
5年前の春だった。
あの日、春の嵐の中、プレーを続けていたならば、