相続放棄の証明/弁護士の法律相談

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2014.7.20mf
弁護士河原崎法弘

相談:相続放棄をしたのに訴えられた

こんばんは。生前の父の借金の件で相談です。
2年前に父が亡くなり、莫大な借金があったため、母、兄とともに相続放棄をしました。
その1年後に母が他界しました。母の財産は相続しました。
先日、父の古い知り合いが亡くなり、その配偶者が父の名前の借用書に基づいて「貸金返金請求事件」で訴訟を起こし、私たちは、被告として裁判所に呼び出されることになりました。
なぜ相続放棄している私たち姉妹に訴状が届いたのでしょうか。
私たちに返済義務はあるのでしょうか。

回答:相続放棄を証明するには相続放棄受理証明を使う

あなた方が、債務を免れるには、相続放棄した事実を証明する必要があります。 相続放棄を受理すると、家庭裁判所は、相続放棄受理証明書を発行します。それが相続放棄をしたことの証明になります。
訴えた人は、あなた方が相続放棄した事実を知らないのでしょう。 こんどの裁判では、答弁書に、相続放棄したことを書き、相続放棄受理証明書を証拠として提出すれば、返済義務はないと認められるでしょう。
家庭裁判所は、相続放棄の原本を30年間保存します。30年経過すると、書類を廃棄します。相続放棄受理証明書は大切に保管してください。

2009.10.9
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