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Last updated 2015.3.24mf
弁護士河原崎弘

無断で連帯保証人にさせられた

質問:無断で保証人にさせられても無効

友人が借金するとき、無断で私の名前を使用し、連帯保証人にされてしまいました。私に、支払いの義務は発生するのでしょうか。
相談者は、弁護士会 に電話をしました。弁護士会の職員は、「 無料電話相談 がありますよ」と言って、電話番号を教えてくれました。5分間でしたが、相談者は、電話で弁護士に相談できました。

回答:例外は表見代理

他人が、あなたに無断で、連帯保証人としてあなたの名前を書いても、あなたに責任は発生しません。例外的に次のような場合には、あなたは連帯保証人として責任を負います。証拠を残すために、あなたから貸主に対し、内容証明郵便 で、「代理権を与えていない。連帯保証は無効である」旨の通知をしておくとよいでしょう。
友人の行為は、文書偽造罪に該当します。あなたが、警察に被害届けを出したり、告訴 すれば、刑事事件になります。

参考条文/民法
第109条〔代理権授与の表示による表見代理 〕 
第三者に対して他人に代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内においてその他人が第三者との間でした行為について、その責任を負う。ただし、第三者が、その他人が代理権を与えられていないことを知り、又は過失によって知らなかったときは、この限りでない。
第110条〔権限外の行為の表見代理]
前条本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。
第111条〔代理権消滅の事由〕 
@代理権は、次に掲げる事由によって消滅する。
本人の死亡
代理人の死亡又は代理人が破産手続開始の決定若しくは後見開始の審判を受けたこと。
A委任による代理権は、前項各号に掲げる事由のほか、委任の終了によって消滅する。
第112条〔代理権消滅後の表見代理 〕 
代理権の消滅は、善意の第三者に対抗することができない。ただし、第三者が過失によってその事実を知らなかったときは、この限りでない。
第113条〔無権代理〕 
@代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本人に対してその効力を生じない。
A追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。
登録 2003.11.3