サッカー観戦記

2005年12月03日(土)「サンフレッチェ広島vs清水エスパルス ○(3:1)」

シーズン最終戦、恒例・試合終了後の場内1周

 いよいよ泣いても笑っても2005シーズンの最終節。前節はJ2降格が決まった神戸にアウェーで2−3と逆転勝ちし、いい雰囲気で来ているはずだ。 しかし、サンフレッチェは8月24日の大宮戦の勝利以来、ホームゲームで勝利していないのである。 前々回のホームゲーム大分戦(0−4負け)、前回のホームゲーム柏戦(0−0ドロー)とも所用があり残念ながら観戦は出来なかった。 今日こそは絶対に勝ってほしい。

 10月23日(日)以来久しぶりに訪れた広島ビッグアーチは寒かった。風も良く通り、メインスタンドの上側を覆っている屋根で影になって寒いのだ。 防寒グッズに身を包み、寒風に耐えていつもの席に陣取る。スタンドはいつもより観客が埋まっている。1万4〜5千人ぐらいは入っている雰囲気。 午後2時キックオフ。J1は他会場も同時間キックオフである。上位は最終節に勝ち点2差で5チームがひしめき、優勝の可能性がある。 大変にうらやましい。

 立ち上がりはエスパルスが前線からプレスをかけてくる。 トップのマルキーニョスにくさびを当て、広くサイドを使ってボールを回す。マルキーニョスにキープ力があるため両サイドも高い位置を保っている。 何度か決定機も作られ、ひやひやする。 対してサンフレッチェはトップに入っているガウボンがいまいちで、前線でボールが収まらない。 それならと少ないタッチ数でショートパスをつなげてゴール前まで迫っていく。

 序盤のエスパルスの攻勢をしのぐとゲームは膠着状態に。 しかし前半27分、サンフレッチェは高い位置でボールを奪い狭いエリアを中央突破。最後はベットが抜け出しゴール。1−0に。 ベットは今シーズン最終節でシーズン初ゴールだ。うまくパスがつながってきれいなゴールとなった。サンフレッチェが先制する。

 その後はお互いにチャンスを作るがそのままのスコア1−0で前半を終了する。 これまでサンフレッチェは先制点を奪うことは多いが、その後に簡単に失点をしてしまい、相手に流れを明け渡すことが多かった。 今日は前半は持ちこたえることが出来た。

 後半キックオフ。立ち上がりはまたエスパルスが押し込んできた。 サンフレ陣内でボールは続けてタッチラインを割り、CKへ。立ち上がりなので要注意だったのだが、エスパルス青山にヘッドで同点ゴールを決められた。 きれいに決められた。スタンドは静まりかえる。アウェー席のエスパルスサポーターは大喜びだ。 流れを明け渡す同点ゴール。今シーズン何度も繰り返されてきたシーンが甦る。

 その後はエスパルスが勢いを増し、何度も攻め上がってくる。明らかに流れが悪い。 しかしその後はサンフレッチェの守備陣も何とか踏ん張り、得点を与えなかった。 すると後半16分、エリア内でボールがつながり、ベットのパスを受けた佐藤寿人がシュート。当たり損ねだったがGKの逆を突きゴール。2−1に。 勝ち越しゴールだ。守勢に回っていたこの時間帯に貴重な勝ち越しゴールだ。寿人、あんたはえらい。

 その後はサンフレッチェも盛り返し、一進一退の展開が続く。後半29分からガウボンと交代出場した盛田がなかなか良かった。 先発のガウボンはほとんどポスト役にならなかったが、盛田はほとんどのボールを競り勝ち、前線や中盤にボールを供給し続けていた。 あれだけ競り勝ってくれると中盤やサイドも楽だろう。

 時折攻め込まれながらも何とかしのぎつつ後半の残り時間も減ってきた。ロスタイムは3分。リードしているサンフレッチェにとっては長い。 ひやひやしながら見ていると、サンフレッチェがカウンターからエスパルス陣内へ攻め込む。エリア前正面付近でFKをゲットし、駒野がキッカーになった。 前節の神戸戦でも駒野の強烈なFKが先制点の基点となったのだ。

 期待しながら見ていると、何とGKの手を弾いてゴール!いやはや強烈なFKであった。3−1に。さすがは日本代表か。 もうこれでひやひやしなくて済むはず。今日の駒野は1対1になって積極的に攻め込むなど良かった。 ロスタイムも無事終了し、サンフレッチェが3−1で勝利。やった。気分がいい。 ホームゲームで約3ヶ月ぶりの勝利。自身に限って言えば、約4ヶ月ぶりの勝利だ。

 しばらくスタジアムで観戦できず、ストレスがたまっていたが、やはりホームゲームでの勝利は格別である。 ゴールした瞬間のしびれる感じは何とも言い表せないが、素晴らしいものだ。今日のゲーム、途中苦しい時間帯もあったが、なかなかに良い内容であった。 1万5千人以上の観客も満足しているのではないだろうか。

 これで2005シーズンも終了。J1の優勝はガンバ大阪に決定した。サンフレッチェ広島は7位。Aクラスと言っていいだろう。 終盤は優勝争いから脱落したが、戦力の薄い中でよく健闘してくれたと思う。さらなる上位進出は来シーズンへの課題にしておこう。 今シーズンは開幕戦から最終戦まで、ホームゲーム17試合(カップ戦を含む)を観戦できた。 来シーズンもJ1の試合を地元で見ることができる。今から楽しみである。今シーズン同様、年間パスを購入して粘り強く応援していくつもりだ。

 最後に、サンフレッチェ広島の選手や首脳陣、関係者に感謝したい。 長いシーズン、お疲れさまでした。来年もさらなる活躍を期待しています!


前半27分、ベットの先制ゴール。後半16分、佐藤寿人の勝ち越しゴール。後半ロスタイム、駒野のFKでダメ押しの3点目!

2005年10月23日(日)「サンフレッチェ広島vsセレッソ大阪 ●(1:2)」

サンフレッチェが先制!森崎カズのヘッド

 前節アウェーでFC東京に勝てなかったものの、チームは最後まで勝利を目指して戦った。絶対的な守護神である下田が負傷してしまったことは残念であるが、 交代出場したルーキーの佐藤昭大がなかなかのパフォーマンスをしたことで希望が持てる。

 チームは9月、10月戦線ほとんど勝てていない。第25節の新潟戦のみである。 特にホームに限って言えば、第20節の大宮戦以来勝ち星がないのである。残念ながらこの試合はバルセロナ遠征中だったため観戦はかなわず。 自身に限って言えば、7月23日の東京ヴェルディ戦以来勝ちゲームに巡り会っていない。寂しい限りだ。

 今日こそは勝利あるのみ!と意気込んで観戦に出かけた。 いい形で早い時間帯に先制ゴールを決めたものの、いつものようにその後が続かない。 特に前半ロスタイムの失点が痛かった。

 後半開始早々は、いい形でボールが回り、チャンスもあったのだが、フリーで打った前田俊介のシュートは枠外。これは痛かった。 こんなのを決めとかないとと思っていたら、案の定その後失点してしまった。 その後は徐々にいい形が少なくなり、足も止まって負けパターンに。1−2でゲームセットだ。

 これで、ちょうど3ヶ月もの間、ホームで勝ちゲームに巡り会っていない。残念。 これからも応援に行くので、何とか頑張ってほしいものだ。

2005年10月01日(土)「サンフレッチェ広島vs名古屋グランパス ●(1:2)」

さすが寿人!キミのプレースタイルは素晴らしい

 前節いい内容で新潟にアウェー勝ちして気分良くホームに帰ってきたはずだが、今日のサンフレッチェはNG。 前半序盤からちょこちょことミスが出ていて、いやな予感がしていた前半13分、相手クロスを何とあのジニーニョがオウンゴール。 我が目を疑ってしまった。

 あまりにも早い時間の失点にがっくり。グランパスに押し込まれるでもなく、崩されるでもなく取られたのが悔しい。 アウェーのグランパスサポーターから「ヒロシマ!ヒロシマ!」コールが沸き起こり、ものすごく嫌な気分。

 その後もサンフレのリズムは回復せず、前半は本当に単調なゲームが続いた。つまらない。 グランパスのチャンスも少ないが、サンフレッチェのチャンスもほとんど無い。0−1でハーフタイムに。

 後半開始も、リズムはいまいちである。しかし、後半20分、佐藤寿人がDFラインの裏に抜け出しGKをかわしてゴール。 同点に追いついた。寿人はこれで今シーズン12ゴール。最後まであきらめない姿勢が呼んだゴールだ。素晴らしい。 ここからスタジアムは盛り上がってサンフレッチェの攻撃もつながり始める。

 何度かサンフレッチェのチャンスの後、後半32分、グランパスのエリア右外からのクロスにフリーの豊田がシュート。 また勝ち越された。マークはどうなったのだろう。再びがっくりする。1−2に。

 その後は時間の経過と共に、サンフレッチェの攻め手はなくなってくる。 終了間際には、全くグランパスのボールを奪取できなくなり、自陣でいいようにパスを回された。 そんな中、アウェーのグランパスサポーターからパスがつながる度に「オーレ!」コールが沸き起こり、最悪の気分。

 そのままのスコアでゲームセット。せっかく前節いい勝ち方をしたのに、これではアウェーの勝利が台無しだ。 それにしても今日の選手達はどうしたのだろう?気合いというか気迫が感じられなかった気がするのは自分だけだろうか。 ホームでミスから連敗して気分が悪い。

2005年09月18日(日)「サンフレッチェ広島vs浦和レッズ ●(3:4)」

佐藤寿人のハットトリック!と2試合連続の4失点

 前節、首位ガンバと撃ち合いの末4−2で敗戦。2点も先制したのに、4失点とサンフレらしくない戦いに持ち込まれての敗戦だ。 試合を通して自分たちの目指すサッカーを追求しての負けなのだが、やはり先制してからの試合運びを切り替えてできればあんなに失点しなくてすんだような気がする。

 今日は目下勝ち点1差で上にいる浦和レッズとの対戦。勝った方が3位に浮上。負けるとサンフレッチェは7位に後退する。 絶対に勝たなくてはならない試合だ。重要な試合なのだが、これまで堅守の広島DFラインを支えてきた小村はカードの累積で出場停止。 ここで監督は1ボランチの森崎和を3バック真ん中のリベロに起用するらしい。連係は大丈夫なのか不安がある。

 キックオフ2時間前にスタジアム着。今日は開門時間が30分早まり、既に開門していたのでスムーズに入場する。 先着プレゼントは、携帯アクセサリー、オリジナルナップサック、Jリーグチップスのカード、会員限定・選手フィギュア。 それらを全てゲットして、ファンクラブサロンへ。いつものサンドイッチとジュースを食べて、サンフレッチェ広報さんの解説を聞く。

 キックオフ1時間前、スタンドに入る。既にアウェー側のゴール裏席は真っ赤に染まっており、ここは広島ビッグアーチであることを忘れてしまいそうである。 3連休の中日とは言え、それにしてもこのレッズサポーターの数はどうだろう。ホームのサンフレッチェサポーターの数をしのぐ勢いである。 レッズサポーターが声を出すと相当にボリュームがある。これならレッズの選手達はアウェーを意識しないで戦えるだろう。

 前半キックオフ。五分五分の勢力争いから、徐々にレッズが主導権を握り始める。 レッズの攻撃はFW田中達や永井、トップ下のポンテにボールが収まり、シュートで終わる。リズムが良いままだ。 対してサンフレッチェの攻撃は、トップに放り込んでも、そこでつぶされてすぐに相手ボールになってしまう。 攻撃の糸口さえつかめない展開。悪い流れだ。

 そうこうしていると、この日、度々マークを振り切ってフリーになっていた田中達がエリア深くへ侵入。ファーサイドの永井に渡って先制された。0−1に。 あまりにも攻め込まれすぎた。流れが悪すぎる。

 しかし後半43分、サンフレッチェもスローインからのクリアボールを佐藤寿人が押し込み同点。1−1となった。 半分レッズのミスのような得点であるが、さすがは佐藤寿人。抜け目ない。 と喜んでいたのも束の間、再び田中達に持ち込まれシュート。こぼれ球をポンテに押し込まれ勝ち越された。1−2に。がっくりだ。 前節のガンバ戦も得点直後に失点した。どうも落ち着かない。

 後半はトップ下の桑田に替えて李ハンジェを投入。森崎和は中盤に上がり、どうやら4バックに戻ったようだ。 そのせいか、サンフレッチェの攻撃が見違えるように良くなった。中盤でパスが回るようになり、DFラインもぐんぐん押し上がるようになった。 後半4分、ハンジェのクロスに佐藤寿人が飛び込みゴール。2−2に。

 その後もサンフレッチェのいい流れが続き、逆転も近いかなと思わせる展開の中、相手エリア付近でボールを失う。 レッズのカウンターを受け、ゴール前に右クロスが入るが、これを森崎和がオウンゴール。周囲に敵がいない中での失点で悔やまれる。2−3に。 せっかくの良い流れがもったいない。いまいちチグハグだ。

 後半25分には、CKからネネにヘッドで決められ2−4に。う〜ん、厳しい。 しかしまだあきらめるのは早い。2分後には佐藤寿人がこの日3点目。ハットトリックを決めて3−4に。あと1点だ。 その後は両チームにチャンスが訪れるが決めきれず、そのままのスコアで試合終了。サンフレッチェにとっては実に悔しい敗戦となった。 そんな中、魂のこもったプレーを続け、ハットトリックを達成した佐藤寿人には頭が下がる。あんたはえらい。いい選手を補強したものだ。

 2試合連続して4失点。せっかく3点も取ったのにこれでは今のサンフレッチェでは勝てないだろう。 型にはまった時だけでなく、そうでない時の粘りというか、試合の流れを読んでのプレーの切り替えというか、練習だけでは身に付かないような領域に課題があるような気がする。 それが前節、今節のような悔しい敗戦を積み重ねて得られるものなのかよく分からないが、まだまだチーム力は上がる余地はある。 このあたりが身に付いていけば、本当に強いチームになるのだが。。まあ、がんばって応援していこう。

2005年09月03日(土)「サンフレッチェ広島vsジェフ・ユナイテッド千葉 △(1:1)」

ガウボンの先制ゴールを祝福する#11佐藤寿人

 前節アウェーの川崎フロンターレ戦は先制後追いつかれて引き分けたものの、約1ヶ月間のJ1リーグ中断明け後、過密日程の中、 サンフレッチェ広島は2勝1分けと上々のスタートを切った。首位鹿島のもたつきもあり、勝ち点差も11から7へと縮まった。

 今日からの3連戦は、ジェフ千葉、ガンバ大阪、浦和レッズと上位チームとの対戦が続く。 試合日程は週1回開催と楽になるものの、厳しい戦いが待っている。優勝を狙うにはドローではなく勝ちが欲しいところだ。 しかも今日の対戦相手ジェフは中2日でナビスコカップ準決勝を戦った上で移動しているのだ。 勝ち点3あるのみである。

 前回のホームゲームはバルセロナのカンプノウ・スタジアムにいたため観戦はかなわず。 世界有数のスタジアムで、伝統あるビッグ・クラブ同士のゲーム観戦は十分堪能したが、地元サンフレッチェの試合を見逃したことはやはり心残りであった。 実に広島ビッグアーチでの試合観戦は1ヶ月半ぶりとなった。スタンドに到着すると懐かしささえ感じた。 やはりここがホームスタジアムだ。

 ジェフとは最近あまり相性が良くない。昨年は2敗。今年も引き分けとJ1復帰後の勝ちがない。 千葉は毎年のように主力選手が上位クラブに引き抜かれるものの、若手が成長・活躍して、いつも上位に食い込んでくる。 やはりオシム監督、おそるべしである。

 千葉の注目選手は、やはり最近日本代表に招集された阿部と巻だろう。 阿部は守備力もあり、いざと言う時には精度の高いキックやFK、シュートなどで得点に絡んできている。 巻は最近売り出し中の大型FW。長身を生かしたヘッドとポストプレーが武器か。前線からも厳しくボールを追い込んで守備をしてくる。

 前半キックオフ。サンフレッチェは前線から厳しくプレスをかけ、ジェフのボール回しを自由にさせない。 ジェフの前線には、ほとんど生きたボールが供給されず、チャンスらしいチャンスはなかった。 サンフレッチェの方は何度かチャンスを作ったが、ジェフ守備陣も落ち着いて対応。結局0−0で前半終了。

 後半キックオフ。後半開始して間もなく、ジニーニョからのフィードを相手DF&GKと競ったガウボンがゴール。 今日の試合もサンフレッチェが先制。暑い中、1万人以上の観客で埋まったビッグアーチは今日一番の盛り上がりだ。やはりゴールは盛り上がる。

 その後は一気にたたみかけたいところだが、徐々に試合は落ち着きを見せ、後半20分以降はサンフレッチェの運動量がガクンと落ちた。 試合日程が厳しいはずのジェフの運動量が中盤で勝り、ボールポゼッションは圧倒的にジェフが勝っている。 こぼれ球も拾えずサンフレッチェは非常に苦しい展開。相手の拙攻にも助けられて事なきを得ていたが、先制しては後半に追いつかれる、いつもの悪い流れだ。

 後半19分、大木に替えて森崎浩司を投入。これで一時の劣勢は解消された。 しかしその後もサンフレッチェには決定的なチャンスはなかなか訪れない。 再び中盤での主導権争いに劣勢になると、ジェフのカウンターから一気にエリアに侵入され、同点ゴールを決められた。後半29分で1−1に。 いかん、また追いつかれた。

 ガウボンに替え前田俊介を投入、李漢宰に替え桑田を投入するが、流れの悪さは挽回できず、そのままのスコアで試合終了。 1−1で勝ち点1の獲得。前半あれだけいいサッカーを展開していただけに、正直言って残念である。 前半からの飛ばしすぎで後半足が止まってしまったか。しかし、移動も含む中2日のジェフの運動量が終盤になっても落ちないのが驚異的。

 流れのいい時に確実に先制点を入れたり、先制後のふわふわした時間帯に試合を決める追加点を奪ったりできるといいのだが。 それがいつもできれば間違いなく優勝できる。口で言うのは簡単だが、それでもぜひ頑張ってほしい。

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