2005年08月24日(水)「FCバルセロナvsユベントス ▲(2:2PK4:6)」 |
 91,826人の観客でぎっしり埋まったカンプノウ・スタジアムはフィエスタ(お祭りモード)
トップチームの選手が勢揃いして、スタジアムのボルテージは最高潮に
今夏後半3連戦の3戦目、いよいよバルセロナ滞在最後の試合観戦になる。早いもので明日は帰国日。今夜の試合を楽しもう。
8/20のベティス戦ではスタジアムの雰囲気を大いに楽しんだものの、結果は残念ながら1−2の敗戦であった。
もう十分に満足はしているのだが、やはりサッカーはゴールの数を競うスポーツである。
vsユベントス戦ではすっきりと勝って帰国したいものである。
前回と同じくメトロ3号線マリア・クリスティーナ駅で降りてカンプノウを目指す。
今日は、たまたま道すがらにあるホテルの裏口から選手が出てくるというので、バルサバスを囲んでそこら辺は人の大渋滞となっていた。
せっかくなので、選手が出てくるまで待ち伏せする。
前に何重にも人垣ができているので歩いてくる選手の姿は見えないが、ひときわ大きな歓声が聞こえるので選手の存在はわかる。
そしてバスに乗り込むので、特徴のある選手はバスのフロントガラス越しに確認できるのだ。プジョル、エトー、ロナウジーニョは確認できた。
カンプノウに着いてスタジアム内へ。2度目なのでスムーズに入場できた。
今度の座席も1階席センターラインに近いところ、前から10列目だ。ベティス戦よりももう一息近い。
毎年このガンペール杯は、FCバルセロナの新チーム紹介兼シーズン開幕前のお祭り兼壮行試合として開催されているようだ。
そして、昨年から有名強豪チームを招待している。昨年はイタリア・セリエAのACミラン、今年はユベントスだ。
バルサを見るのも楽しみだが、ユベントスを見るのも楽しみ。両チームレベルの高い試合を期待したい。
自分の座席の回りを見回しても、バックスタンドの様子を見ても、どうやら観客は相当多そうである。
特に、3階建てのバックスタンドはほぼ埋まりかけている。キックオフ頃にはバックスタンドは満席になるだろう。
そして、スタジアムを埋めた観客もお祭りモードで盛り上がっており、1、2、3階席ごとにそれぞれウェーブが起こって大きなスタジアムを何周もしていた。
大歓声と共にスタジアムを周回するウェーブはすごい迫力である。
21:30頃、ショーが始まった。
スタジアムの照明が落とされ、薄暗くなったピッチにバルサユニフォームを着たボールを持った4人の少年と、きれいな衣装を着た多数のお姉さん達が入場する。
スポットライトが交錯する中、派手な音楽と踊りのショーが繰り広げられる。
その後、お姉さん達はカタルーニャ国旗とバルセロナのエスクード(チームエンブレム)をデザインしたプレートを持ってピッチに散った。
その間を縫って、鉄砲を持ち民族衣装?を着た男性20名ほどが入場。センターライン付近を開けて位置についた。
そろそろ選手のプレゼンテーションが始まるのか。
そして間もなくしてトランペット?によるイムノの演奏が始まった。
9万人以上の観客のうちどのぐらいの人がイムノを歌っているかわからないが、それでもすごい迫力だ。
特に、イムノの最後のフレーズ「バルサ!バルサ!バールサ!」では、(たぶん)ほとんどの観客が合唱するのでスタジアム全体が「バルサ!」の大歓声に包まれる。
まさにバルセロニスタにとっては鳥肌モノの光景だ。
プレゼンテーションが始まった。
スタジアムアナによる選手紹介の後、空砲が撃たれ、ピッチに1人1人選手が入場してきた。
まずはキャプテンのプジョル。その後ベレッチ、ルベン、モッタ、ビクトール・バルデス、マルケス、シャビ、ガブリ、デコ、オレゲール、マキシ、ジュリ、
エトー、エジミウソン、メッシー、シルビーニョ、ジョルケラ、イニエスタ、ジオ、ラーション、ダミアー、エスケーロ、ファン・ボンメル、ロナウジーニョの順に入場した。
中でも声援が大きかったのがデコ、ラーション、ロナウジーニョ。デコの入場時にはデココール、ラーションの入場時にはラーションコールが沸き起こっていた。
しんがりを努めたロナウジーニョはひときわ大きな声援を浴びていた。さすがに地元バルセロナでも人気者である。
選手が勢揃いした後、キャプテンのプジョルと監督のライカールトからスタンドを埋めた観客にあいさつがあった。
カタルーニャ語なのでさっぱりわからないが、最後の「ビスカ・バルサ!」「ビスカ・カタルーニャ!」だけはわかった。
いったんピッチから選手が退場するとショーの後半が始まる。
後半のパフォーマンスは、音と光の競演。バックスタンドのタッチライン際に設置された花火が乱れ打ちされる。かなりど派手なパフォーマンスが続いた。
パフォーマンスが終了すると、照明が照らされ始め、ブーイングと共にユベントスの選手、続いて大歓声と共にバルサの選手がアップのため入場してきた。
自分の席からはユベントスの選手がよく見える。特にこちら側のサイドに来た時にははっきりと顔まで確認できる。
あまり知っている選手はいないのだが、前からトレゼゲ、イブラヒモビッチ、デルピエロ、ムトゥ、ビエラ、エメルソン、カンナバーロぐらいは確認できた。
見たかったネドベドやブッフォンはケガのため遠征に参加していなかった。しかしやはり豪華なメンバーである。
バルサの選手は右向こう側サイドになるが、一番手前でメッシーとロナウジーニョがパス交換をしていた。
リフティングを織り交ぜながら色々なキックをしていたが、やはりうまい。体全体を使ってボールをコントロールしている。
対するメッシーも負けていなかった。いいキックを持っているようだ。
 ロナウジーニョの足技にスタジアムは沸く。奥はキャプテンのプジョル。
スプリンクラーでピッチに水がまかれ、22時のキックオフ予定時間を20分ほど過ぎて、スタジアムに今日2度目のイムノが流れた。
両チームの選手入場だ。バルサの選手とユベントスの選手がそれぞれフラッグを持って入場する。
手拍子がリズム良く鳴り響き、イムノの最後のフレーズ「バルサ!バルサ!バールサ!」のところは本当に盛り上がる。
続いてスタジアムアナによる選手紹介。ユベントスの選手紹介はブーイングによってほとんど聞き取れない。
バルサの先発メンバーは、GKビクトール・バルデス、DFがCBのオレゲール、CBのプジョル、右SBのガブリ、左SBジオの4バック。
MFが中盤の底にマルケス、イニエスタ、ファン・ボンメルの3人、FWがロナウジーニョ、ラーション、メッシーの3トップ。
いつもの4−3−3だが、新加入のファン・ボンメルのカンプノウ・デビュー戦であり、ガブリ、メッシー、ラーションの控えメンバーが先発に入った。
控えとは言っても相当豪華である。
前半キックオフ。バルサが主導権を握りつつ、試合はスタート。
しかし、時折見せるユベントスのカウンターもなかなか切れ味は鋭く、ゴール前まで確実に持っていく怖さがある。
そして前半11分、フリーになったFWがそのままエリアまで持ち込み、たまらずバルサDFがエリア内で倒す。主審はPKの判定。
すさまじいまでのブーイングの中、これを落ち着いてデルピエロが決め、ユベントスが先制する。0−1に。
その後もバルサが中盤でボールを支配し、主導権を持ちながら試合は進んでいくのだが、ゴールは生まれない。
ユベントスの守備陣も堅い。バルサは鋭いパス回しや個人技で崩そうとするのだが、確実につぶされる。
しかし、そんな中で目立っていたのが若干18才のメッシーだ。
今年6月のワールドユース大会で優勝したアルゼンチンのエースにして大会得点王。一番目立っていた選手だった。
最近アルゼンチンのA代表にも呼ばれた天才的なプレーヤーである。
メッシーは普段はジュリーが務める右FWに入り(頻繁にロナウジーニョとポジションチェンジをしていたが…)、あの堅守で鳴らすユベントス守備陣を翻弄していた。
縦に抜けるドリブル突破は相当速く、鋭い切り返しには「ほーっ!」と目を見張るものがある。上背がないのに、と言うより相当小さいのにフィジカルも強い。
あのロナウジーニョも苦労しているユベントス守備陣を幾度となく突破すると、スタンドからは大歓声が上がる。素晴らしい活躍だ。
その後もゴール前でFKを得るなどチャンスはあったのだが、全体的にはユベントスのペース。バルサはゴールを割れず。0−1のまま前半終了。
スタンドの観客は(自分も)、ややがっかりしながらも、期待を込めつつハーフタイムを迎えた。
後半はメンバー交代をしてキックオフ。ロナウジーニョとオレゲールが下がり、デコとエジミウソンが投入された。
エジミウソンがセントラル(CB)に入り、デコがインテリオールMFに。イニエスタがFWに上がった。(たぶん)
後半になると主導権はバルサが握りつつあった。ボールもつながるようになり、決定的なチャンスも増えてきた。
そして後半20分、DFラインを突破したイニエスタがゴール。バルサが1−1の同点に追いつく。
いらいらしていたスタジアムは一気に喜びを爆発させ、大盛り上がりだ。
イニエスタは同点ゴール直後、エトーに交代。観客の声援を浴びながらベンチに下がる。
さらに後半25分、エリア付近まで持ち込んだジオが強烈なシュート。バルサが2−1と勝ち越した。スタンドの観客も大喜びだ。
うるさいラッパもあちらこちらで吹きまくられる。後半29分には、ガブリに代えてベレッチを投入。
後半33分、ユベントスが鋭いカウンターからエリア内にドリブルで持ち込み、PKを獲得した。
バルサの選手達は抗議するが判定は変わらず。強烈なブーイングの中、後半から投入されたトレゼゲが落ち着いて決めてユベントスが同点に追いついた。2−2に。
後半40分には、ラーションに代えてマキシ・ロペスが投入された。ラーションには、いつものラーションコールと大きな歓声が送られた。
後半44分には、今日大活躍のメッシーに代えてジュリが投入される。ピッチを去るメッシーには、スタンドから大きな歓声が送られ、メッシーコールも起こった。
しかし、残り時間は少なくなっていく。ロスタイムの3分もあっという間に過ぎ、2−2のまま90分が終了した。
親善試合やリーグ戦ならこのままドローとなるのだが、今日の試合はカップ戦である。どうにも決着をつけねばならないのでPK戦となった。
PK戦はバルサが先行。トップバッターはデコ。問題なく決めた。ユベントスのトップバッターはムトゥ。強烈なブーイングに見舞われたが、これも問題なく決めた。
バルサ2番手はエトー。しかし何とエトーは外す。ユベントスはブーイングの中確実に決める。
バルサ3番手はマルケス。今度は大丈夫だろうと見ていると、続けて外した。「信じられない!」とばかりに観客はかなりがっかりしていた。
バルサ4番手のベレッチは決めたものの、ユベントスは全ての選手が確実に決めてユベントスの勝利。残念だ。
試合終了後は両チーム握手をして準優勝&優勝カップの贈呈。バルサが負けていまいち盛り上がらないが、しょうがない。
しかし、カンプノウのフィエスタに参加できて大満足である。これで今夏後半夢の3連戦全てが終了。
寂しい思いもあるが貴重な経験ができた。まさに夢のような試合観戦であった。
帰りはベティス戦と同じく、メトロ3号線のマリア・クリスティーナ駅から満員の列車に揺られカタルーニャ駅まで移動。
無事ホテルに帰り着くことができた。
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2005年08月20日(土)「FCバルセロナvsベティス ●(1:2)」 |
 05−06シーズン最初のチャンピオン獲得へ スーペルコパ第2戦前のカンプノウ・スタジアム
今夏後半3連戦の2戦目、ここからはさらに夢心地となる。
FCバルセロナの試合を観戦するのは今日で3回目となるが、過去2回はFCバルセロナの日本遠征の際に行われた親善試合であった。
それでも相当に満足したのであるが、やはり欲望というのは果てしないもので、ついにFCバルセロナの本拠地カンプノウ・スタジアムでの試合観戦と相成った。
夢にまで見たカンプノウでの試合観戦である。
2年前にバルセロナを訪れた際、カンプノウではスタジアムツアーに参加してロッカールームやスタンドを見学、ピッチを踏みしめるなど大いに感動したことが思い出される。
今回の試合観戦はリーグ戦開幕前のプレシーズンではあるが、8/20のスーペルコパ第2戦vsベティス戦、8/24のガンペール杯vsユベントス戦である。
ベティス戦はタイトルのかかった公式戦で、親善試合とは違った真剣勝負を期待できるし、ユベントス戦は豪華な対戦相手とレベルの高い試合を期待できる。
2試合とも本当に楽しみだ。
地下鉄3号線を利用して最寄りのマリア・クリスティーナ駅で降り、スタジアムへ向かう。
既にたくさんの観客がカンプノウを目指して歩いているので、迷うことはない。
スタジアムに近づくにつれて、試合グッズや食べ物を売る出店が表れ興奮は一段と高まってくる。
そしてスタジアム着。チケットに書かれている入場ゲートを目指しスタジアムを1/4周していよいよ入場。
さらにもう1回ゲートをくぐってスタジアム建物内へ。ブーイングが聞こえたのでベティスの選手が入場したのか。
自分の座席エリアの表示を見つけトンネルをくぐるとスタジアムスタンド側の通路だ。1階席へと降りるが、近くにいる係員にチケットを見せると席まで案内してくれた。
なんと、ピッチまで近い。ピッチ直前の0階席の後ろ16列目だ。
上にある2階席の張り出しが少し邪魔で、ゴール裏3階席上にある電光掲示板の表示は見えにくいが、ピッチは近い。
今夜の入場者数は、満席(98,000人)の約半分ぐらいだろうか。バックスタンドには空席が目立ち、それでも5〜6万人は入っているような気がする。
そしてスタジアムは超巨大である。対面するバックスタンドの3階席は遙か上空にそびえ立っており、すごく威圧感がある。
スタジアムが満員になれば98,000人以上の観客で埋め尽くされるらしいが、その99%はバルサファン。対戦相手のチームへのプレッシャーは相当なものがあるだろう。
今日のキックオフは22時。すぐにアップのためバルサの選手が入場してきた。すごい声援だ。
今日の先発は、GKがビクトール・バルデス、DFが左から左SBシルビーニョ、CBオレゲール、CBプジョル、右SBベレッチの4人。
MFが中盤の底ピボーテにエジミウソン、インテリオールにシャビとデコの3人。
FWが左からロナウジーニョ、エトー、ジュリの3人。エトーの1トップにロナウジーニョとジュリがゴール前に顔を出す役割か。
昨シーズンからおなじみの4−3−3だ。メンバーもほぼベストに近い。
目の前でデコやロナウジーニョがパス交換をしたり、ダッシュしたりする姿を見て感動をおぼえる。
30分弱でアップの終了した選手達はロッカールームに消えて行った。
カメラを手にした報道陣が選手入場口に集まり始めた。選手入場も近いとデジカメの動画を撮り始めたらスタジアムにおなじみのイムノ(応援歌)が流れ始めた。
大声援を背にこれを聞くと本当にしびれる。それもカンプノウで聞くのだから血が騒いで仕方がない。感動で言葉も出ないぐらいだ。
イムノの最後のフレーズ「バルサ!バルサ!バールサ!」を現地の観客達と一緒に大合唱した。
いい雰囲気である。スタジアム全体がバルセロニスタ(バルサファン)で埋め尽くされている感じ。
写真撮影を済ませた選手達はピッチへ散っていった。
そしておなじみの選手紹介。最初にベティスだ。「ピー!」としか言い表せないが、ものすごいブーイングだ。
ベティスの選手紹介が手短かに終わるといよいよバルセロナの選手紹介。スタジアムアナウンサーにより、GKから背番号順?に選手が紹介される。
観客もスタジアムアナの紹介に合わせるように、一人一人声援を送る。これだ。
やはりデコとロナウジーニョへの声援は大きい。
スーペルコパ第1戦、バルサは敵地で0−3と快勝しほぼタイトル獲得を決めている。
チャンピオンズリーグ予備選に出場中のベティスはそちらを優先して主力中の主力選手はベンチ登録さえしていない。
したがって今日の第2戦は、相手が1.5軍なのだがこういう時の試合ほど意外と難しいものだ。
そしてキックオフ。バルサはFWから積極的にベティスDF陣にプレスをかけ優位に試合を進めていく。
前半15分には、エトーがDFからボールを奪い、そのままエリアまで持ち込んでシュート。ゴール右隅に決まってバルサが先制した。1−0だ。
スタジアム全体が沸き、全員拳を突き上げ総立ちとなった。すごい歓声だ。さすがはエトー。
その後もバルサが優位に試合を進めていたが、前半23分センターライン付近でロナウジーニョがファールを受けたが審判は見逃してベティスがそのままゴール前にボールを運ぶ。
バルサ選手も慌ててゴール前に戻るが時既に遅し、ダニにゴールを決められてしまった。
ファールを見逃されてバルサ守備陣に一瞬の隙ができたのを、ベティスが抜け目なくものにした形だ。
一瞬の静寂の後、スタジアムはブーイングの嵐。審判に対するブーイングがすさまじい。
バルサ選手が審判に抗議したものの当たり前に判定は覆らず、気を取り直してキックオフ。
バルサが圧倒的にボールを支配して責め立てるが、ゴールは入らず。
しかしベティスに先制を許した6分後、ダニがカウンターからバルサの守備陣のクリアミスを突いてゴール。1−2と逆転に成功する。
再び一瞬の静寂の後、バルサへの歓声が高まる。
試合のボルテージもヒートアップ。両チームが中盤で素早くボールを奪い奪われる展開となった。
前半終了前、バルサは同点にするチャンスがあったが、エリア内にいたロナウジーニョのシュートは、ベティスGKに防がれた。ナイスキーパーであった。
1−2のまま前半終了。ピッチを後にする審判には強烈なブーイングが見舞われた。
後半キックオフ。後半は、調子の上がらなかったベレッチに代わってマルケスが投入された。
隣に座っていたバルセロニスタのおっちゃんはマルケスの投入を「ラファ!ラファ!(ラファエル・マルケス)」と喜んでいた。
マルケスがCBに入り、オレゲールが右SBに移動させて守備ラインの安定を狙った交代か。
後半の始めはちぐはぐさがあったものの、次第にバルサの攻撃がいい形でつながり始める。
ロナウジーニョやエトーのシュートで何度か良いチャンスを掴んだものの、ベティスGKの好守で同点を許さない展開だ。
また、バルサエリア内のベティス選手のハンドを審判が見逃し、スタジアムはブーイングの嵐が吹き荒れた。すごいボリューム。
耳が張り裂けるのではないかと感じられる程のブーイング。周囲の観客達も派手なジェスチャーで怒りまくっていた。
その後もバルサが圧倒的に攻めるが、ゴール前を固め守備に力を入れたベティスを崩せない。
観客はオーレコールやバルサコール、カンピオーネコールに包まれるが、ゴールは入らない。
ロスタイムの3分もむなしく過ぎ、そのままのスコアで試合終了。1−2でFCバルセロナの敗戦となった。
しかし、第1戦の貯金が効いてスーペルコパは合計スコア4−2でバルサが獲得。これはめでたい。
試合終了後は、全選手、ラポルタ会長を始め、役員やスタッフがピッチに勢揃いしてトロフィーの授与があった。
スタジアムを出る人の流れに乗り、メトロ3号線マリア・クリスティーナ駅を目指す。
たくさんの人がいるが、マリア・クリスティーナ駅に入った人は意外と少ない。
色々な交通機関を利用して方々に散って行ったせいだろう。
メトロは混んでいたものの、問題なく滞在ホテルの最寄り駅に着くことができた。
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2005年08月17日(水)「日本代表vsイラン代表 ○(2:1)」 |
 アジア地区最終予選B組1位をかけて 大型ビジョンには、キックオフ直前の代表選手たちが円陣を組む
いよいよ今夏後半、夢の3連戦がスタートする。まず第1戦目は、横浜の日産スタジアムで開催される日本代表のイラン代表戦だ。
既に日本代表は6月の第5戦北朝鮮戦で2−1勝利を収め、2006ドイツワールドカップへの出場権を獲得している。
普通に考えれば消化試合。しかし、今日はアジア予選で唯一負けているイラン代表が対戦相手だ。最終予選B組1位をかけての戦いでもある。
これまで日本代表はワールドカップに2度出場しているが、前前回の1998フランス大会はアジアの出場枠が3.5の時。
アジアで3番目の代表であった。前回は開催国で予選は免除。今回が正真正銘、アジアの代表としての出場を決めたいところ。
今回のアジアの出場枠は4.5。
ずいぶん緩い感じがするが、今日の勝利でA組、B組通じて勝ち点が15でトップとなり、文字通り1位通過=アジアのチャンピオンとしてワールドカップに出場できるのだ。
試合前の日産スタジアムは、時間の経過と共に徐々に観客が埋まり、結局66,098人の観客がスタジアムを埋め尽くした。
日本で一番大きなスタジアムであるが、さすがにこれだけの観客が入ると迫力がある。
今回の席は、バックスタンドのほぼセンターライン付近、前から11列目だ。かなり前の席だが、陸上トラックがあるのでピッチまでの距離は遠い。
今回はサンフレッチェ広島の駒野選手がベンチ入りしている。出場機会はあるのだろうか。
選手がアップに出てくると声援が高まる。先発メンバーもほぼわかった。現時点での国内組ベストメンバーである。
アップが終わり、選手がピッチから引き揚げる。その後、大型ビジョンで先発メンバーの発表があった。
GKは川口能活、DFは左から中澤、宮本、田中誠の3バック。MFは2ボランチに福西と遠藤、ウィングバックが左に三都主、右に加地、トップ下が小笠原の5人。
FWは玉田と大黒の2トップ。戦い慣れた3−5−2のシステムだ。ベンチには茶野、茂庭、駒野、阿部、今野、本山、巻。
欧州組は不在。対するイランも欧州組は不在。ベストメンバーとは言えないが、勝ちにこだわって欲しい。
選手入場曲が始まるとスタジアムは青一色に染まり、いつものように血が騒ぐ。
日本の国歌独唱はさだまさし。アナウンスがあるとスタジアムは一瞬どよめいた後、歓声が一段と高まった。
個人的にも、生さだまさしは初めてだ。
前半キックオフ。日本が前戦から積極的にプレスをかけ、イランを追い込んでいく。
玉田、大黒がDFの裏を狙って前へボールを運んでいく。いい流れだ。
そして前半12分、右サイドからのクロスをゴール前で大黒が落とし、GKと1対1になった玉田がシュートするがGKがセーブ。あれは決めないと。。
その後も大黒のミドルシュートなどもあり、日本がいい流れで試合を進める。
前半28分、小笠原から左サイドの玉田へスルーパス。玉田がゴール前へ低いクロスを入れると、大黒がGKとDFをひきつけてニアにスルー。
流れたボールを右サイドに詰めた加地がごっつあんゴール。加地は代表初ゴール。日本先制が1−0と先制。スタジアムは大歓声。いい感じだ。
しかし、その後は暑さと疲れからか、だんだん日本の運動量が落ち、次第にイランに中盤を支配されてきた。
ボールがつながらなくなり、日本サイドへボールを運ばれていく回数も増えてきた。
前半43分には、イラン選手がエリア手前からシュートし、日本がブロックしたこぼれ球をダエイが右足アウトサイドでシュートするが、右ゴールポストを直撃。
危なかったが、そのままのスコア1−0で前半終了。
後半もメンバー交代無しでキックオフ。後半8分には、イランのカウンターにあうが三都主がよく戻ってクリア。
前半のいい流れは影を潜め、日本はボールがうまくつながらない。しかしイランもいまいちだ。
後半29分、左サイドから三都主がマークを背負いながらシュート。枠をとらえてGKが横っ飛びでクリア。
後半31分、日本が左FKを得る。ニアに入った三都主のクロスに合わせて大黒がヘディングシュート。
ゴールライン上でGKとDFがクリアしようとしたものの、DFの手に当たってゴールの中へ転がった。日本が追加点をあげ2−0に。
スタジアムは大歓声だ。
しかし流れは良くない。後半34分、ゴール前でダエイが中沢に倒されPK獲得。
これをダエイがゴール左すみに決めてイランが1点差に追いついた。2−1に。
後半39分には、今野が遠藤と交代。44分には、阿部が玉田と交代。
ロスタイムの3分も過ぎ、2−1で日本が勝利。これで、日本のアジア予選1位通過が決定だ。良かった。
試合後のセレモニーでは、日本サッカー協会の川淵キャプテンのあいさつ、ジーコ監督のあいさつがあった。
選手達もバックスタンドまで来てくれ、あいさつをしてくれた。スタジアムを出る時には、おみやげまでもらえた。パスケースのようだ。
勝って本当に良かった。
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2005年07月30日(土)「ジュビロ磐田vsFCバイエルン・ミュンヘン ○(1:3)」 |
 FCバイエルン・ミュンヘンのバラックが目の前に!
一昨日のマンチェスター・ユナイテッドに続き、これまた欧州を代表するビッグクラブであるFCバイエルン・ミュンヘンの来日だ。
マンU戦に続き、これもどうしても見ておかねば、と即チケットをゲットした。
バイエルンもマンUに負けず劣らずスター選手揃い。GKのカーンはもちろん。
スペインリーグで得点王を獲得したオランダ代表のロイ・マカーイ、ウルグアイ代表のピサロ、パラグアイ代表のサンタクルス、
ドイツ代表の天才肌ダイスラー、そして一番の注目選手はバラックだ。その他にも各国代表の有名選手はたくさん在籍している。
バイエルンは中1日、ジュビロも中2日で試合に臨むのでコンディションは心配である。
ジュビロ磐田の3バック守備陣は若手で固められた。バイエルンはいつもの4人のようだ。
試合前のアップでは、バイエルンの選手の中で真っ先にグランドに登場したカーンに対し、大きな声援が送られていた。
今日はケガをして欠場との情報があったが、急遽出場となったらしい。
ヘリコプターから落下したボールで前半のキックオフ。期待していたマカーイはベンチスタートだ。
序盤早々、センターバックでブラジル代表のルシオがボールを奪うと迫力のあるドリブルで前線まで顔を出した。たまらずジュビロ守備陣がファールで止める。
バイエルンはいい位置でのFKをゲットした。バラックが蹴るが、GKがキャッチ。
バイエルンのCKでは、長身選手が一斉に飛び込んでくるので迫力がある。
しかし前半15分、ドリブルで持ち込んだカレンが前線で粘り、前田が強烈なミドルシュート。ジュビロの先制ゴールだ。これで面白い展開になる。
バイエルンの選手はうまい。中盤でボールをキープしつつ攻撃に移るが、ジュビロの選手も負けてはいない。
最終ラインではうまくボールを絡め取って攻撃を組み立てていた。特に、前線の2人・前田、カレンの運動量は多く、よく走ってチャンスの芽を作っていた。
前半は1−0のまま終了。
後半からカレンに代わってゴン・中山雅史が登場。スタジアムは沸いた。
後半8分、バラックがドリブルでエリアに進入。ジュビロDFが対応したが倒してしまいPKの判定。
バラックのPKをGK佐藤が弾いたのだが、ジュビロの選手がエリアに進入したとしてやり直し。2度目はバラックがきっちり決めてバイエルンが同点に追いつく。
後半はバイエルンの動きが良くなってきた。後半27分、バイエルンのカウンターからクロス。
エリア中央で待ちかまえていたゲレーロが頭で押し込み、バイエルンが逆転。1−2に。
やはりバラックは攻撃の中心として機能している。最終ライン付近から前線まで顔を出し、ボールタッチも多い。
さらに後半38分、右CKにバラックがニアに飛び込みヘッドで追加点。1−3とリードを広げる。
抜け目ないというか、さすがはバラックだ。その後は、疲れからか両チーム運動量が落ち、中盤の攻防は減った。
ゲームは1−3のまま終了。バイエルンは日本ツアー2連勝となった。
さすがはバイエルン。コンディション不良の中でも結果を出した。バラックのプレーぶりにも感心した。カーンのプレーも見ることができた。
ただ残念だったのは、マカーイのプレーを見れなかったことか。先のFC東京戦ではゴールを決めていただけに残念である。
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2005年07月28日(木)「鹿島アントラーズvsマンチェスター・ユナイテッド ●(2:1)」 |
 クリスティアーノ・ロナウド(手前右)の突破からギグス(奥左)の同点ゴール!
プレミアリーグを代表すると言うより、欧州を代表するビッグクラブであるマンチェスター・ユナイテッドが来日すると聞いて喜んだ。
即、チケットの手配をし、観戦が決定した。初マンUである。マンUと言えば、各国代表選手を集めたスター選手揃いである。
中でも楽しみなのは、前線の豪華な選手達。オランダ代表のファン・ニステルローイ、イングランド代表のルーニー、ウェールズ代表のギグス、
特にポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドは楽しみな選手である。
試合会場は国立競技場。試合前のアップでマンUの選手達が入場するとスタンドからものすごい声援がかかる。
席がバックスタンドホーム側だったのでマンUの選手達からは少々遠かったのが残念ではある。
しかし、有名選手はしっかりチェック。イングランド代表DFのファーディナンドは存在感があるのですぐに確認。
ファン・ニステルローイも背が高いのでわかる。クリスティアーノ・ロナウドもだ。
ルーニーは背は高くないが、がたいがごついのでこれもすぐにわかった。
観客は40,197人結構埋まっている。
前半開始、お互い様子見だと思っていた前半5分、一瞬の隙をついて本山が抜け出しシュート。これが見事に決まって。1−0に。
マンUはまだ時差ボケで寝ているようだ。
しかしその2分後、右サイドをドリブル突破したC・ロナウドが絶妙なクロスを上げる。エリア左に走り込んだギグスが押し込んだ。
マンUが1−1の同点に追いつく。なかなか面白くなってきた。
鹿島は小笠原、本山を中心に攻める。中盤の攻防ではマンUとほぼ互角な感じである。
体が重たい感じのマンU選手達の中にあってC・ロナウドだけはキレていた。前を向いてボールを持つと、すぐに高速ドリブルを開始。
タッチライン際をぐんぐん加速して長い距離を走る。チェックが来ると巧みなフェイントで見事にかわす。素晴らしいテクニックだ。
右だけかと思ったら左にもポジションチェンジするなど器用に両足を使う。日本人選手にはいないタイプで、見ていて本当に楽しい選手だ。
しかし前半24分、小笠原からエリア左にいた本山にパス。思い切りよく本山がシュートしてゴール。鹿島が2−1とリードする。
簡単に裏を取られるのは、やはりマンUのコンディション不良なのだろう。前半はそのままのスコアで終了。
後半開始からルーニーが投入された。観客も喜ぶ。
マンUもだんだんリズムが出てきたようで再三ゴール前のチャンスを迎えるが、決定的なところで外していた。
やはりコンディション不良なのだろう。普段なら決めているはずだ。ルーニーも体が重そうである。
親善試合であるが、結構選手同士のぶつかり合いも出てきた。
ファン・ニステルローイが途中交代で出場。期待感が高まるが、いまいち存在感がない。
朴智星も投入され頑張っていたが、相手GKと衝突して顔面を流血。そのまま退場。残念。
その後もマンUは惜しいチャンスを逃し続け、2−1鹿島リードのまま試合終了。
MVPは2ゴールの本山。これは決まりだろう。
マンUは明らかなコンディション不良。これはしょうがない。
しかし、要所要所にスーパーなプレーが出て、試合は楽しむことができた。
特に、C・ロナウドは素晴らしい。あのスピードに乗ったドリブルとフェイントのキレは尋常ではない。
今日、ほとんどボールを奪われることはなかった。
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2005年07月27日(水)「ジュビロ磐田vsレアル・マドリード ○(1:3)」 |
 スター選手揃いのアップ風景
レアル・マドリードを見るのはこれで3年連続となる。初めての時(一昨年)は雷雨の国立競技場でずぶ濡れになりながら試合観戦をした。
2回目(昨年)は味の素スタジアムでJリーグチームとの違いを見せてもらった。そして今回である。
レアル・マドリードは今年、世界ツアーの一環として日本を訪れている。
7月中旬からアメリカで2試合、中国で1試合、日本で2試合、タイで1試合を行う予定で、試合間隔も中1日の日もあるなどかなりの強行日程である。
そのため、コンディションの不良が心配されたが、案の定、来日第1戦目の対東京ヴェルディ1969戦では、0−3と大敗している。
今日は来日第2戦目である。蓄積された疲労はなくならないだろうが、今日のコンディションはどうだろう。
2試合連続してJリーグのチームに負けるとなるとチームとしても許されないだろうから、今日の試合はある程度本気で戦ってくれるのではないか。
昨年の対東京ヴェルディ1969戦ぐらいの力を見せてくれれば申し分ないのであるが。
試合会場の味の素スタジアムは2度目なのでスタジアムへのアプローチは慣れたものである。
今回の席は下層バックスタンド、ほぼセンターライン付近、前から23列目の好位置だ。ピッチからの距離もかなり近い。
試合前のアップでも、選手達の顔まではっきりと認識できる。
試合は前半から無理をしない親善試合モードであったが、前半2分いきなりラウールのゴールによりレアルが先制。
前半23分には、成岡のナイスシュートでジュビロが同点に追いついた。しかし、その4分後、エリアに侵入したロナウドを倒しPK。
ロナウドが押し込んで1−2と再びレアルがリードする展開。
レアル選手のコンディションもヴェルディ戦の時よりは良くなっていた。しかし、この時期であるから元気満々というわけにはいかない。
元気満々なのは前田、カレン、太田、成岡などジュビロの若手選手たちだ。とは言え、レアルの選手達も技術の高さで対抗していた。
特に、ロベルト・カルロスやベッカムの正確なサイドチェンジは印象に残った。
前半はそのままのスコアで終了。
観客は34,806人。涼しい風が吹いてくるので観戦には申し分ない気候である。
後半も親善試合モードであったが、徐々にレアルのペースに。ジュビロも引いて守るのではなく果敢にチャレンジしていくので双方にチャンスは訪れていた。
後半から投入されたフィーゴは、得意のドリブルで再三DFを突破し、観客の声援を浴びていた。
ジダンの代わりに先発したグティはよくボールに絡んでテクニックを見せていた。ロナウドはボールの無いところの動きはほとんど無し。
まあ、いつも通りだけど。しかし、ボールを持つとスイッチが入るようで、急にパワーがみなぎりスピードアップする。
両チーム惜しいチャンスを逃しながら迎えた後半ロスタイム。ロナウドがカウンターから抜け出し1体1になりゴール。1−3に。
そのまま試合終了となった。
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