本格的音楽切手発行! サイトウキネンフェスティバル IN 松本

 日本で初めてクラシック音楽を本格的に表題とした切手が発行された。(1996.8.22)

以前にも「著作権管理制度50年 C1268」で芥川也寸志さんと見られる指揮者の切手が 発行されたが、今回は、具体的なクラシック音楽祭を記念して発行されたもの でオーケストラについてもサイトウキネンオーケストラと見られる具体的団体を示している。 但し、中心的な立場にある指揮者の小沢征爾さんが図案に取り上げられているのかは明確な 説明が差し控えられている。風貌からは小沢征爾さんと想像させられる。

 日本には各地域都市が抱える公営のオーケストラを含めてかなりの団体数があるが、私的な 主催によるサイトウキネンオーケストラが切手に採用されたことにはやはり抵抗が感じられ る。東京にはNHK交響楽団、東京都交響楽団、東京交響楽団、東京フィルハーモニー、 新日本フィルハーモニー、日本フィルハーモニー、新星日本交響楽団、読売日本交響楽団、 名古屋には名古屋フィルハーモニー、大阪には大阪フィルハーモニー、大阪センチュリー 交響楽団、関西フィル等サイトウよりも歴史を誇るオーケストラがあり、山田耕筰に始まる 日本の西洋音楽史を飾る指揮者、作曲家が携わって来た所も多いが、それらは一度として 切手に取り入れられることはなかったのである。

 切手発行を大きな社会・文化的事象として捉えた場合、この件に関しては一般にもっと議論 してよいと思われる。

 純粋な音楽切手として見ると本格的な図案、シートの左右に加えられたチェロ図柄と工夫が 感じられ、やはり慶ぶべきであり、今後もこの様な地域クラシック音楽活動を振興するような 題材でもっと切手を発行してもらいたいものだ。

 


堂々たる20面シートには斬新な工夫が

同じく音楽切手収友のFさんから届いた初日カバー


松本市サイトーキネンフェスティバル関連


切手ホームページ