超小型管球イコライザー(外部電源タイプ) | ||||
最初に
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最初に 昨年の春に自作管球プリアンプ第2弾として、小型管球ラインアンプを製作しました。12BH7AでSRPP回路を構成し、更にNON−NFBで素直な音質を狙ったものでしたが、その後も愛用しておりましたが、メインは最初に作成した北斗七星でした。こちらは、12AX7A4本で構成された、フォノイコライザアンプつきのプリアンプでしたが、自作の6BQ5PPとの相性も良くメインシステムとして使用したいました。 小型管球ラインアンプは気が向いたら灯を入れる程度の使い方をしていましたが、先日2A3シングルアンプを製作し、更にオークションでRCAの2A3を入手する事が出来て、音の純度が一層ましました。 たまたま、2A3と小型管球ラインアンプとを組合せて音を聞いてみましたら、こちらの方が音がマッチする事が判りました。(簡素な回路構成とインストラクションの為に音の純度が高くなる。) 他の管球アンプを聞かない位に2A3が気に入ってしまったので、メインは小型管球ラインアンプに譲り、北斗七星は、内容の強化改造を今後加える事にしました。 しかし、この小型管球ラインではフォノイコライザーアンプが内蔵されていないので、外部にイコライザーアンプを接続しなければLPレコードの音を聞くことが出来ません。 それで、小型で高性能の管球イコライザーアンプの製作を思い立った訳です。
前回、製作したイコライザーアンプはNFB型でした。こちらは、音の抜けは優秀ですが、少し、音がシャープ過ぎるので、もう少し、柔らかい音が欲しくなったので、CR型を製作してみたくなりました。真空管は、12X7Aの使い慣れて単価の易いSOVTEK品を使用しました。 CR型の欠点は、SN比を確保する事が難しい事と聞いていたので、前回製作した管球小型ラインアンプから電源を取り、ケーブルで電源を送り込む方式を採用しました。 今まで外部電源方式を採用した事がなかったので、高電圧を無事にケーブルで電送出来るかが気になりましたがチャレンジして見る事にしました。 折角、外部電源を採用しているので、筐体も出来る限り小型化し、精密感を狙う事に決めました。タカチのケースを採用しました。幅は、16センチ、奥域20センチ、高さ、6センチの中に、全ての増幅回路を組み込みました。 |
ケースの加工
ケースの加工は、回路そのものがシンプルなのでそんなに複雑でなく、全面には、スイッチでLED用の穴、背面には、アース端子とRCA端子4本、ケーブル端子(5端子タイプ)を開けるだけです。真空管は、筐体が小さいので12AX7Aでも縦に入らないので横に寝かせる方式をとりました。後は部品取り付け用の端子、ラグ板を取りつけました。 今回も手配線で端子とラグ板に部品を配列し、そこに配線していく方法を取りました。イコライザー用の部品が多いので配線はややややこしく乱雑になってしまいました。 内部配線の様子(クリックすると拡大) ケーブルは、5芯の同軸ケーブルと端子を組合せました。端子の配列は左側から2本が250V用、真ん中は空、右2本が6V用にしました。電源スイッチは2端子型で両切りにして、LEDは6Vが入力されたら点灯する様にしました。ケーブル線は細いので端子の接続に苦労しました。最初、通電した瞬間にパーンとスパークした非常に怖かったです。くれぐれもショートに気を付けなければなりません。 ケースの組立と配線に2日ほどかかりました。結構、配線の手間取り時間がかかりました。小型管球ラインアンプにも5穴ソケットを取り付け、電源工事を行い。いよいよケーブルドッキングスイッチオンです。その後、電圧を測定して異常無い事を確認したから試聴です。 YAMAHAGT−750にシェアGX44、小型管球ライン、2A3シングルで接続して、バルビローリのブラームスの交響曲4番を聞いてみます。 音量が、NFB方式に較べるとやや小さく、改善しなければなりません。 音質は、NFB方式に較べて非常に穏やかで自然な音がします。低音も良く出ます。 管球プリの録音端子からMDデッキに接続し、モニターにヘッドフォンを接続して音を聞いてみます。 なんと、全く雑音が聞こえません。外部電源の効果がこんなにもあるとは驚きでした。 外付け用小型電源の内部です。 将来、プリアンプの外部電源にも使用出来る様にしてあります。 内部の様子 外観(イコライザーアンプと仲良く並ぶ姿) 4球構成に変更これまでの段階で出力不足と言う不満があったので、新たに12AX7Aを2本使用したラインバッファアンプを追加し、4球構成にしました。ラインアンプの前にゲインコントロールをつけて出力をコントロールします。4球構成にしてこれまでの配線方法では部品が入らなくなり、4球用のソケット金具とユニバーサル基盤配置と内部はほとんど作り直しになりました。 試聴の印象出力も十分となり、パワーあり、しかもCR型イコライザー特有の自然な再生音が楽しめる様になりました。今回のCR回路がこれだけ小さなスペースに配置出来たのは自分で驚いています。
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