２０００   春・Ｇ１シリーズ 

  高　松　宮　記　念

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　         　中京／芝／１２００ｍ　　（２０００．３．２６）

 

    お久しぶりです。大川慶三郎です。いよいよ春・Ｇ１シリーズが始まりました。そう

いえば、今年は競馬の神様・大川慶次郎氏はいないのですねえ。寂しい限りです。

しかし、馬も人も流れていきます。私も私たちに任されたこの世代の競馬を、しっか

りと歩んでいきたいと思います。

　

　 さて、予想スタッフの方はまだ準備ができていないようなので、ここは私が単独で

予想をします。

　 第1弾、中京／芝／１２００ｍの高松宮記念ですが．．．ブラックホーク、アグネス

ワールド、マイネルラブの各Ｇ1馬が、実績実力ともに一歩抜けているようです。では

この３頭で決まるのかと言うと、おそらくそうはならない確率のほうが高いと思いま

す。ここがいわゆる競馬の競馬らしい所で、どうにも一筋縄では行きません。もっと

も、ここを素直に買っていれば、勝率はもう少し上がるのでしょうが、ここは私もギャ

ンブラーと言うことでしょうか。常に乱を好み、波乱に夢を託しています．．．

　

　 うーむ．．．まず、先行、インコース有利と思われる中京１２００ｍの平坦芝コー

ス．．．これはアグネスワールドに有利なのかもしれません。しかし、人気の逃げ馬

で、Ｇ1を勝てるものなのでしょうか．．．あのサイレンススズカほどの馬ならともか

く．．．

　 ブラックホークはどうか．．．まさに絶好調。この馬は先行差しのタイプ。最初から

アグネスワールドをマークし、先頭集団に取り付いていくはずです。外枠ですが、む

ろんダッシュもいいはずです。

　 マイネルラブはどうか。この馬も、２強よりはやや人気は落ちていますが、実質的

には紙一重と見ていいようです。しかも、騎乗は海老正（えびしょう）．．．

　

　 うーむ、ではここは冒険して、海老正のマイネルラブを軸馬にしてみますかな．．．

波乱の要素があるとすれば、やはりこの馬のように思います。

　

結論　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　馬連　　15-　２、３、５、７、１３、１６　　（６点流し）

結果　　　　　　　　　　　　　　　　　　

１着／キングヘイロー

２着／ディヴァインライト

３着／アグネスワールド

単賞．．．１２７０円

枠連．．．８３００円

馬連．．．１６３３０円

  

    

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　阪神／芝／１６００ｍ／（２０００年４月９日）

　

「ハーイ、マチコでーす！また今年も桜花賞がやってきました。桜花賞はいつものよ

うに、私たち女性陣が担当します。でも、今年はＯｆｆｉｃｅ・２１のバナー広告の方が

忙しく、響子と夏美は参加できません。そこで私と支折が、彼女たちの分もしっかり

と頑張りたいと思います｣

「お久しぶりです。支折です。皇室の秘法展以来でしょうか。あの時は上野公園の

桜は、まだ蕾もほとんど無かったのですが、今は満開です。あのあたりは、お花見

もたけなわのようです｣

「それで．．．軸馬はどうしようか？」マチコは腕組みをして言った。

「臭いのは、武豊ジョッキー騎乗のエアトゥーレ、横山典ジョッキー騎乗のフューチャ

サンデーね」

「サイコーキララは？」

「うーん．．．でも、毎年荒れるし、荒れるとすれば、大本命はこないわよ｣

「そっかあ．．．」マチコは小首をかしげた。「じゃあ、岡部もパスしようか｣

「うん」

「軸はどっちにしようか？」

「武さんでどうかしら。結局、毎年武さんにしていれば勝てていたのよ」

「うーん、安易な考えだけど、ま、いいか．．．ポンちゃんたちも決まったの？」

「おう．．．」

「ねえ、マチコ、ワイド馬券にしようか、ボックスで、｣

「うん。その方がいいかもね｣

　

結　論　　　　　　　　　　　　

　　　　　ワイド馬券・５点ボックス　＜　1、４、１３、１６、１７　＞

　　　　　　　　　　　　　　　　  　　 　　　　　　　　　

　　　　　　 　２−８　　　　 ２−４　　　    単／１７　　  複／１　 　   ３−１３　　　　

　　お楽しみに！

　

結果　　　　　　　　　　　　　　　　　　

１着／チアズグレイス

２着／マヤノメイビー

３着／シルクプリマドンナ

単賞．．．１５９０円

枠連．．．７１３０円

馬連．．．８０１０円

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　中山／芝／２０００ｍ／（２０００年４月１６日）

「ポン助、」大川慶三郎が、肩を回してポン助に声をかけた。「決まったか？」

「おう．．．まあよ．．．」ポン助は、机の上の競馬新聞に、指で線を描いた。「武豊の

エアシャカールが、第３コーナーから大外を回って上がってくるよな．．．」

「うむ！まず、確実だ．．．」大川は、トン、と人差し指で叩いた。「武の単賞で固いだ

ろう！」

「しかし、よう．．．１番人気だよな．．．」

「ふむ、皐月賞の１番人気は消えるか．．．しかし、エアシャカールの１６番はゲート

は絶好だしなあ．．．」

「パープルエビスは、内枠で逃げられるじゃん、」Ｐ公が言った。

「うむ。こいつは確かに、要注意だ」

「わしは、１５番のヤマンニリスペクトの３着があるじゃろうと思うが、｣タマが言った。

「ワイドか、それもいいだろう．．．さあ、それじゃあ、みんな決まったな。結論を出す

ぞ」

結　論　　　　　　　　　　　　

　　　馬連６点流し　＜　１６　〜　1、３、５、７、１３、１５　＞

　

　　　（１００円勝負コーナー）

　　　　　　　　　　　　　　  　　 　　　　　　　　　

　　　　　１６−１７　　　３−５　　　    ３−１３　　 　 ２−１６　 　   ５−１５（ワイド）　　　　

　　　　　お楽しみに！

　

結果　　　　　　　　　　　　　　　　　　

１着／エアシャカール

２着／ダイタクリーヴァ

３着／チタニックオー

単賞．．．３４０円

枠連．．．６２０円

馬連．．．７２０円

               天　皇　賞    

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 京都／芝／３２００ｍ／（２０００年４月３０日）

　

「マチコです。今年の春の天皇賞は、私が担当します。うーん、でも、３強のガチガチ

のレースで、予想のしようもないのよね。でも、こうしたレースは、崩れると大荒れに

なるし．．．」

「しかし、よ、」ポン助が言った。「３強のレースは一角は崩れるが、２強で決まること

が多いんだよな｣

「うん．．．」マチコは、パソコンの前で腕組みした。それから、みんなの方を振り返っ

た。「みんなはどう思う？」

「ま、予想どうりいはいかんじゃろう｣タマが言った。「そういうもんじゃ」

「うーん．．．ミミちゃんは？」

「２−３ にするもん！」

「うん。ポンちゃんは？」

「ステイゴールドの単賞だよな．．．｣

「チーコちゃんは？」

「２−５、」

「Ｐちゃんは？」

「２−８」

「うーん、２−８かあ．．．ボスの誕生日ね。それじゃあ、私も、２番／ラスカルスズカ

の単賞で、一本勝負にしようかしら．．．」

　

　

結　論　　　　　　　　　　　　

　　　単賞勝負．．．．．２番／ラスカルスズカ

　

　　　（１００円勝負コーナー）

　　　　　　　　　　　　　　  　　 　　　　　　　　　

　　　　　 単／３　　　　２−８　　　 　２−５ 　 　 ２−３　 　   　８−１１

 

結果　　　　　　　　　　　　　　　　　　

１着／テイエムオペラオー

２着／ラスカルスズカ

　　　３着／ナリタトップロード

単賞．．．１７０円

枠連．．．２９０円

馬連．．．２９０円

    ＮＨＫマイルカップ    

　　　　　　　　　　　　　　　　　東京／芝／１６００ｍ／（２０００年５月７日）　

　

「うーん、おれたちだけで予想か．．．ま、みんなは忙しいけどよ」ポン助が言った。

「じゃ、よう、わしらで一発当ててやるかのう」タマが言った。

「おう！」

「どうするの、ポン助？」ミミが言った。

　ポン助は、タマの方を見た。

「大きいのを当てているのは、オレだ」タマが言った。「去年の秋華賞で、ブゼンキャンド

ルの単賞／５７６０円を当ててるからのう」

「しかしよう、一番的中率が高いのは、チーコだよな」ポン助が言った。

「じゃあ、チーコに軸を決めさせればいいじゃろう。それから、みんなで１頭づつ選んでい

くかのう、」

「うん！」ミミが言った。「チーコちゃん、軸は何にするの？」

「岡部さんのイーグルカフェがいいと思うの．．．どうかしら？｣

「お前がいいって言うんなら、それで決まりじゃ」タマが言った。「わしは連下は、

トーヨーデヘアじゃ」

｢あたしは牝馬のスイートオーキッドとラヴィエベル！」ミミが言った。

「２頭かよう、」ポン助が言った。

「まあ、かまわんて。Ｐ公は何じゃ？」

「うん．．．アグネスデジタルかな、」

「あとは、チーコ、お前の連下は何じゃ？」

「マチカネホクシン」

「後はオレか」ポン助が言った。「オレはよう、穴でマスターズスパーブだ」

「これで、６頭か、」タマが言った。

結　論　　　　　　　　　　　　

　　　馬連・軸馬．．．１２番／イーグルカフェ

　　　　　　　　　　  　１２−　３，４，７、１０、１４、１６、

　　　　

　（１００円勝負コーナー）

　　　　　　　　　　　　　　　　　  　　 　　　　　　　　　

　　（枠連）　　２−２　　　　　　　５−５　　　　　６−６　

　

結果　　　　　　　　

１着／１２番／　イーグルカフェ

２着／３番／　トーヨーデヘア

単賞．．．４３０円

枠連．．．７６０円

　　　　　　馬連　（３−１２）．．．１８８０円　

 　　  　　オ ー ク ス　    

　　　　　　　東京／芝／４歳牝馬／２４００ｍ／（２０００年５月２１日）　

　

「お久しぶりです。星野支折です。うーん．．．すっかりいい気候になりましたね．．．

さあ、今回はオークス、“樫の女王”決定戦です。４歳雌馬限定で、彼女たちにとっ

てはいずれも未経験の２４００ｍを走ります。誰がが最強なのでしょうか．．．」

　

＜支折の訓示＞

「前回のＮＨＫマイルカップでは、みなさん、アシスタント軍団がしっかりとまとまって

いました。そして、今季Ｇ1シリーズでは一度も成し得なかった、好成績を残しまし

た。チーコちゃんの軸馬選びも、たいしたものでした。ええ．．．そこで、今回もみなさ

んに、是非頑張ってほしいと思います」

「チーコちゃん、」支折は、テーブルの向こう側にいる、チーコちゃんにまず言った。

「はーい！」チーコちゃんは、小首をかしげ、利発そうにうなづいた。

「まず、チーコちゃんの軸馬は何かしら？」

「はい。８番／グランパドドゥです」

「そう．．．“忘れな草賞”１着馬ね．．．ふーん．．．でも、追い切りがちょっとねえ、｣

「ローテーションがいいと思うの｣

「うーん．．．理論的に追えば、この馬かもしれないわねえ、｣

「支折はよう、｣ポン助が言った。「どの馬だと思うんだ？」

「私は、７番人気にまで落ちてしまったけど、桜花賞馬のチアズグレイスが気にな

るの。結局、この馬は、強いと思うのよ。当日になれば、もう少し人気は回復すると

思うけど、」

「ま．．．一理あるじゃろう｣タマが言った。「それで、どうするんじゃ？｣

「うん．．．じゃあ、ポンちゃんは、私と一緒に考えて。それから、１００円勝負コーナ

ーでは、チーコちゃんの軸馬で予想してもらおうかしら。それでいい、チーコちゃ

ん？｣

「はーい！」

「ミミちゃんもいいかしら？」

「うん！」

「Ｐちゃんもいい？」

「いいよ」

結　論　　　　　　　　　　　　

　　　　　馬連・軸馬．．．１２番／チアズグレイス　　

　　　　　　　　　　 　１２−　1、 ２、 ４、 ５、 ８、 １８

　 （１００円勝負コーナー）

　　単賞／８　　　２−８　　　　５−８　　　　８−１８　

　

結果　　　　　　　　

１着／５番／．．．シルクプリマドンナ

２着／１２番／．．．チアズグレイス

単賞．．．３７０円

枠連　（３−６）．．．１２６０円

　　　　　　馬連　（５−１２）．．．１６３０円　

支折の一言．．．

「やりました。桜花賞馬のチアズグレイスは、やはり強かったと思います。

最後は交わし切れませんでしたが、思い出に残る一頭になりました。秋

のレースが楽しみです｣

　

 　　  　　日本ダービー    

　　東京／芝／４歳／２４００ｍ／（２０００年５月２８日）　

「夏美、いる？」マチコが、インフォメーション・スクリーンで、“環境･資源･エネルギ

ー”のセクションを覗き込みながら言った。

「うん、」夏美は、インフォメーション・スクリーンに映っている、マチコの顔を見た。

「ねえ、ダービーの予想に行くわよ」

「あ、そっか．．．ちょっと待って、“炭素管理への道”をまとめちゃってから行くから」

「いいよ。先に行ってる。ミミちゃんと、チーコちゃんもね｣

「うん！」

「はーい！」

「よう、マチコ．．．」高杉が呼び止めた。「しっかり当てろ！」

「もちろん！」マチコが、手を振り上げた。

　

「うーん．．．今年は武豊さんのエアシャカールで断然のようだけど、どうかしら．．．

この馬で、皐月賞を的中しているんだけど．．．」マチコが言った。

「うん．．．」夏美もうなづいた。「でも、すごく安易なのが引っ掛かるのよね、｣

「ダービーはよう、」ポン助が、スポニチの馬柱を見ながら、腕組みをした。「けっこう

実力がそのまま出るよな｣

「うーん．．．チーコちゃんは、どう思う？」マチコが聞いた。

「武豊さんのエアシャカールは、最終追い切りが、軽すぎると思うの。どんな理由で

も、ダービーで思い切り追えないというのは、よくないと思うの｣

「ま、そうだよな、」ポン助が天井を見た。

「しっかり追ったのは、アグネスフライトと、カーネギーダイアンよね」夏美が言った。

「うーん．．．私も、この２頭のどっちかだと思うのよね．．．｣マチコが言った。「それで

さあ、夏美．．．藤田騎手と河内騎手のどっちが勝利ジョッキー･インタビューが似合

うかしら？」

「搦（から）め手から攻めるのかあ、」夏美も腕組みをした。「．．．やっぱり、似合うの

は藤田騎手の方じゃないかしら、｣

「ヨッシ．．．じゃあ、軸馬はカーネギーダイアンで決まりね。青葉賞馬はなかなかダ

ービーを勝てないけど、そろそろ勝つんじゃないかしら｣

「うん．．．ねえ、マチコ、枠で買おうか。人気馬と人気薄が同枠に入っているから、

オッズはそれほど変わらないわよ」

「うーん、枠かあ、」

「不良馬場だと、大荒れだってあるわよ｣

「うん、そうするか」

　

　

結　論　　　　　　　　　　　　

枠連・３枠（軸馬５番／カーネギーダイアン）　　

　　　　　　　　　　 　３−　1、 ２、 ５、７、８

　

　 ＜ 熱血・１００円勝負コーナー／馬連 ＞

　　　　　　　　　　　　単賞／４　　２−４　　　２−１７　　　　２−１２　　　　４−１０　

結果　　　　　　　　

１着／４番／．．．アグネスフライト

２着／２番／．．．エアシャカール

単賞　（４）．．．５１０円

枠連　（１−２）．．．５４０円

　　　　　　馬連　（２−４）．．．６００円　

 　　  安 田 記 念

　　　　　　東京／芝／１６００ｍ／（２０００年６月４日）　

　

「こんにちは、支折です。マチコたちはやっぱりダメねえ。そこで、オークスを

見事的中した私に、再び大役が回ってきました。ここはその期待にこたえて、ぜひ

頑張りたいと思います」

　

「うーん、そうねえ．．．大本命馬不在のきわめて難解な一戦です。しかも、Ｇ1を勝っ

た馬がゴロゴロいます。曲者は、キングヘイローでしょうか。この馬は、買えば来な

いし、買わなければ来るという馬で、手の打ちようがありません。こうした馬は時々

いるわけですが、ファンとしては密かに早い引退を望むのみです。もっとも、競馬を

難解なものにするという意味では、面白い存在です。それに、大概は、切り捨ててお

いて大丈夫．．．

　 さあ、軸馬ですが、３枠に入っている藤沢厩舎の２頭が怪しいのじゃないかしら。

スティンガーは、前走は京王杯ＳＣで、武豊さんの騎乗で１着、ハンディは５５キロ。

今回は、距離が１ハロン伸び、プラス１キロの５６キロ、田中勝春騎手。うーん、連勝

は微妙な感じがします。それなら、去年のＮＨＫマイルの覇者、シンボリインディの方

が面白いのではないかしら。えーと、前走はスティンガーと同じレースで５着です

が、この休み明けのレースで一変しています。

　 結局は、他馬との比較になるわけですが、今回はこのシンボリインディを軸馬に

抜擢することにします。馬場も、“やや重”ぐらいまでは大丈夫、とのデータも出てい

ます。

　

　

結　論　　　　　　　　　　　　

　馬連　（軸馬５番／シンボリインディー）　　

　　　　　　　　　　 　５ 〜  ２、６、８、９、１０、１４、　（ ６点流し．．． ）

　

　 ＜ 熱血・１００円勝負コーナー／馬連 ＞

　　　　　　　　　単賞／８　　　　２−８　　　　３−６　　　　９−１０　　　　２−３　

結果　　　　　　　　

１着／１２番／．．．フェアリーキングプローン（外国馬／香港）

２着／１０番／．．．ディクタット（外国馬／アラブ首長国連邦）

単賞　（１２）．．．．． ３９９０円

　　　枠連　（１−２）．．．．６８５０円

　　　　　　馬連　（２−４）．．．１４７００円　

　　　「うーん．．．」

 　 宝 塚 記 念　

              春・グランプリ     

 　阪神／芝／２２００ｍ／（２０００年６月２５日）　

「マチコです。さあ、もう春のグンプリ、宝塚記念になってしまいました。ここは何とか

私が単賞でヒットさせようと思います。うーん、ポンちゃんもタマも張り切っています。

他のみんなも、ぜひ頑張ってほしいと思います」

「ええ、支折です。今回は、私が馬連を担当することになりました。武豊ジョッキーが

言っていました。競馬は負けることに慣れるスポーツだと．．．そんなわけで、果敢

に攻めようと思います｣

「うーん．．．支折も変わったわねえ、」マチコが机に両手を置いていった。「もうすっ

かりギャンブラーになったわよね」

「もう、負けることにも慣れたものねえ、｣

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　

「単賞は、やっぱりステイゴールドかしら．．．」マチコが、腕を組み直した。「前走の

重賞をようやく勝っているから、名前のとおりゴールドにステイでいいんじゃないかし

ら？」

「ふふんーん．．．マチコはそう考えるのかあ．．．私は文芸担当だから、ドラマで考

えるのよ」

「ドラマ？」

「うん、グランプリ･レースには、必ずドラマがあるの。そこで、どんなドラマか．．．最

大のドラマ設定は、長年Ｇ1レースで２着に貢献しているステイゴールドが、ついに１

着になるの．．．

　 データの裏づけもあるわ。サイレントハンターの逃げで、ペースは当然速くなる

わよ。それと、彼得意の重馬場。さらに、絶好調のデキ．．．」

「そ、うん．．．これでいいんじゃないかしら」

「うん！決まりね！本線は、ステイゴールドから、テイエムオペラオーとグラスワンダ

ーの２本かしら？」

「うん、」

「それから、６、７、８．．．」

「うーん．．．？」

　

結　論　　　　　　　　　　　　

　単賞　３番／ステイゴールド　　　　　　　　＜マチコ．．．＞

　馬連　（軸馬３番／ステイゴールド）　　　 ＜支折．．．＞

　　　　　　

　　　　　　　 ３ 〜  1、６、７、８、１１、　　　　　　　　　　（ ５点流し．．． ）

　

　　　　　　　　　　

　 ＜ 熱血・１００円勝負コーナー／馬連 ＞

　　　　　　　　　単賞／１　　　　１−８　　　　３−４　　　　１−６　　　　　２−３　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

結果　　　　　　　　

１着／１番／．．．テイエムオペラオー

２着／４番／．．．メイショウドトウ

　　　　　　　　　　　　　　 単賞　（１）．．．．．．． １９０円　ＷＩＮ　　　　　

　　　枠連　（１−４）．．．．１１４０円

　　　　　　馬連　（１−４）．．．．１１９０円　

　

「うーん、マチコです．．．また、チーコちゃんが、小さいのをゲットしました。Ｇ1という

のは、かなり堅いということかしら．．．」

「ハーイ、支折です。２０００・春Ｇ1シリーズはこれでお終いです。次は、２０００･秋Ｇ

1シリーズの秋華賞が最初になるのかしら？」

「うん。秋華賞じゃないかしら、」

「はい。ええ．．．それでは、競馬コーナーは、その時まで休業となります。どうぞ、お

元気で！｣