「マチコです。連日暑い日が続いています。お元気でしょうか?
ええ、今回は、地球に接近する小惑星や彗星について、高杉塾長と一緒に考察
していきます。近年、この種の映画が何本か製作されていますが、私は、“ディープ・
インパクト”という映画を見ました。うーん、この映画は、地球に衝突コースで接近し
てくる小惑星に、核爆弾を仕掛けていました。この爆発で、小惑星は2つに割れ、大
きな方は地球からそれて行きました。そして、小さな方だけが、地球の引力に引き
寄せられ、海に落ちたのだったと思います。それでも、大きな津波が走り、地球生態
系に与えた被害は甚大なものでした。
さて、それで、こうした地球外部から来る天体衝突の危険性というのは、どのぐら
いあるのか、ちょっと調べてみました。上記の参考文献によると、地球近傍天体
(NEO/
Near Earth Object )は、甚大な被害を与える直径500m以上のものが、約
400個見つかっています。しかし、これらは氷山の一角と言われ、実際には2000
個を超えると考えられています。
ちなみに、この直径500mの小惑星が地球に衝突した場合、そのエネルギーは
TNT火薬に換算して、1万3000/メガトンに相当します。冷戦時代に、アメリカとソ
連が保有数を競っていた1メガトン・クラスの核爆弾が、1万3000発分です。これ
が、地球の1箇所に集中するわけです。うーん、こうなると、地球が壊れてしまう可
能性もあります。また、吹き上がる粉塵が地球の空を長期間おおい、異常気象が長
く続くと考えられています。冷戦時代の核戦争のシミュレーションでは、この状態のこ
とを“核の冬”と呼んでいました。
6500年前、恐竜が突然この地球上から姿を消してしまったのも、こうした小惑星
の衝突だったと言われています。この時の小惑星は、直径10kmぐらいはあったの
でしょうか。そうだとすると、TNT火薬1億トンのエネルギーです。いずれにしても、
直径500mの小惑星が地球に衝突すれば、現在の人類文明は壊滅的な被害を受
けることになります。吹き上がる粉塵は太陽光線をさえぎり、異常気象は長期間に
及びます。こうなれば、地球生命圏全体が飢餓状態に陥ります。
そこで現在、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)や、日本の岡山県美星
町の“美星スペースガードセンター”が、本格的な監視体制を整えつつあります。ま
さに、これは映画だけの世界ではなく、それを知ってしまった人類にとって、現実的
な脅威となっているのです...」
「
さあ、このページでは、私と高杉塾長が、その概略を科学的なデータをもとに対話
して行きます。どうぞご期待ください!」
