(2000.12.12)
ここかがおかしい...現在の政局!
「第2次森内閣が発足し、内閣支持率もやや上昇に転じているようで
す。また、マスコミで評論家等の話を聞いていると、これは森首相への
支持ではなく、元首相経験者が入ったからだなどと言っています。ま
あ、他に分析すべき目新しい要素がないとすれば、これは当たってい
るのかも知れません。
しかし、どこかヘンだ...???
国民の殆どは、こう感じているのではないでしょうか。そして、それ
はやはり、橋本元首相の入閣の仕方がヘンだったということではない
でしょうか。家に帰ってカギを開け、中に入ってドアを閉めようとした
時、“別れた元亭主”が、サッとドアの隙間から入ってしまったような違
和感ではないでしょうか...
いったい、何故、
こんな入り方をしなければならなかったのでしょうか?
それは、この人事を仕掛けた背後にいる実力者や、橋本元首相自
身が、最もよく知る所だと思います。つまり、まともには入れないわけ
であり、それはやはり、この不況を招いた失政を気にしてのことではな
かったかと推測します...
もし、本当に橋本元首相がこの内閣に必要であるならば、故・小渕
前首相が宮沢元首相に対して行ったように、三顧の礼をもって、正面
から入ってもらうのがスジです。ドアの隙間から強引に入るというような
印象を、国民に与えることもなかったはずです...
さて...最近テレビを見ていた時、評論家諸氏が、いかにも当然だ
というように、この内閣の中で森首相と橋本元首相が入れ替わる可能
性があるというような発言をしていました。いったい、本気でこんなこと
を言っていたのでしょうか...
1度失政をしている橋本氏と、まだ失政をしていない森首相(失言と、釈
明は度々聞きましたが...)をスリ変えたいという根拠が分りません。いや、そ
れ以前の問題として、この混乱した現在の日本の舵取りに、1度失政
をしている橋本氏がどうしても必要なのでしょうか。テレビに出演してい
た評論家は、今の仕事をキチッとこなしたら、再登板もあり得ると言っ
ていました。しかし、日本の首相の座とは、そんなに軽いものなので
しょうか?また、失政というものが、そんなに軽く許されてしまうものな
のでしょうか?国民の側は、もっと、ずっと慎重だと思います...
むろん、橋本元首相も、1度は首相になられたほどの人ですから、
最登板の可能性がナシとは言いません。しかし、それには、この不況
を招いたと言われる失政を自ら分析し、再度国民の評価を得るような
努力をすべきです。また、そのことによって、自分の持っている実力
を、国民に再評価してもらうべきではなかったでしょうか。そして、国民
からどうしてもと要請された上で、“それならば、”と、手を上げるのなら
分りますが...
このあたりが、この国の常識なのではないでしょうか...
いずれにせよ、これぐらいの信望と実力が伴わなければ、国民とし
ては、波乱の船出となる21世紀の舵取りを、再度任せる気にはなれ
ないと思います。ここで再び難破したら、もう後がないのです。国家
が、本当に、衰退してしまいます...」

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執筆 : 青木 昌一 >