My Weekly Journa第1編集室時事短評・政治部短評2000年

 
                  時事短評   <政治部/2000年>       
  

                      

 トップページHot SpotMenu最新のアップロード                   担当 : 青木 昌一       

 INDEX                                             

No.1  国民主権の聖域に、土足で踏込むな 2000. 7. 3 
No.2  自民党・加藤元幹事長の行動を支持します 2000.11.11
No.3  抜本的政治改革...第二幕に期待 2000.11.22
No.4  ここかがおかしい...現在の政局 2000.12.12

  

  No.1

                                        No.1/ (2000.7.3)  

        

 国民主権の聖域に、土足で踏込むな! 

 

 7月3日...

  総選挙が終了して1週間がたちました。惨敗ながらも絶対安定多数を確保した与

党連合は、この国の大改造が急務のはずです。ところが、永田町から聞こえてくる

のは、YKKグループの批判百貨店の税金負担による救済元・建設大臣の構造

汚職...

  一体、何をやっているのか、と思っていたら、今日の新聞では、与党3党が、

 

“中選挙区制の一部復活を念頭に、現行の衆院小選挙区比例代

表並立制の見直しに動き始めた” 

                        (東京新聞・朝刊/2000.7.3/2面)

                  

とあり、ビックリ仰天しました。いったい、選挙直後に、惨敗した側が、選挙の土俵を

変えようなどとは、政治家や政党の“幼稚化”も、ここに極まったという観がありま

す。一体、こんなことで、この大混乱に陥っている日本を、建て直していけるのでしょ

うか...

  さて、それにしても、被・選挙人である議員やその集団である政党には、原則とし

て選挙システムについて論じる資格はありません。選挙システムは、国民が主権を

行使するための最も神聖な領域であり、ここにまで自民党の野中(最中?)幹事長

が踏み込んでくるとは、どういうことなのでしょうか。与党3党といわず、野党もここに

は踏み込んでくるべきではないのです。確かに、国会は国家の最高意思決定機関

ではありますが、“主権者”による選挙という趣旨から考えても、唯一ここだけは

対に踏み入ってはいけない聖域です。

  ただ、国民の側に、“国民主権を強力にサポートするシステム”が十分に育って来

ていないという側面はあります。しかし、そうであるならば、国民世論が沸きあがっ

てくるのを待つのが、“選ばれる側”の姿なのではないでしょうか。それを、選挙に惨

敗して1週間後に、選挙のシステムを変えようなどとは、まさに幼稚化であり、幼稚

園児のような発想です。

  ともかく、国民主権の“聖域”に、議員がドタドタと土足で踏み込んで来るのだけ

は、是非やめて欲しいものです。

                                   house5.114.2.jpg (1340 バイト)     

 
 No.2
                                                                                                                       (2000.11.11)

 自民党・加藤元幹事長の行動を支持します

                           <青木 昌一>

「“この国の形”を担当している青木昌一です。

  昨日、自民党の加藤元幹事長が、“森内閣の不信任案が提出されれば、この採

決は欠席する” と、言われました。

 

  連立与党の中で、ようやく常識にかなう意見が出てきました。私としては、加藤氏

の行動を、強く支持します。かって加藤氏は、“イギリスに出来たこと(抜本的政治改革)

は、我々にだってできる。やってやろうじゃないか” と、言っておられました。

 

  まさに国民も、それを望んでいます。そして、加藤氏の大改革を、強く支持していく

と思います。是非、頑張ってほしいものです...」

 

 
 No.3                                                         (2000.11.22) 

 抜本的政治改革...第二幕に期待

             wpe75.jpg (13885 バイト)  <青木 昌一>house5.114.2.jpg (1340 バイト)

 

「今回の自民党・加藤元幹事長の行動は、残念な結果に終わりました。まさに、政治

力学の、凄まじいほどの“ねじれたエネルギー”を見た思いです。しかし、それを承知

で挑戦した加藤氏は、実によく戦われたのではないでしょうか。私は国民の1人とし

て、

「 ご苦労様でした! 」

という言葉を送りたいと思います。

 

  それにしても、この国の政治状況は、このままですむはずもなく、しだいに国民の

怒りが高まっていくものと思われます。そしてそれは、国民主権の自覚となって、す

でに噴出し始めているのを感じます。

  いずれにしても、この国には野党以外にも、“抜本的政治改革”をやろうという意

思を持つ政治集団があることが分りました。そしてまた、その能力のあるリーダー達

がいることも、明確に分りました。これだけでも、今回の騒動の大きな収穫ではなか

ったでしょうか。

  さあ、後は他人任せにはせず、国民のパワーをどのようにしてその人たちに結集

していくかです。とりあえずは...引き続き加藤氏と山崎氏のグループの動向に期

待しています。また、野党をも交えた、第二幕・第三幕の、政界再編成のうねりにも

期待しています...」

                                          wpe75.jpg (13885 バイト)   

 

 

 
                                        (2000.12.12)

ここかがおかしい...現在の政局

 

「第2次森内閣が発足し、内閣支持率もやや上昇に転じているようで

す。また、マスコミで評論家等の話を聞いていると、これは森首相への

支持ではなく、元首相経験者が入ったからだなどと言っています。ま

あ、他に分析すべき目新しい要素がないとすれば、これは当たってい

るのかも知れません。

 

しかし、どこかヘンだ...???

 

  国民の殆どは、こう感じているのではないでしょうか。そして、それ

はやはり、橋本元首相の入閣の仕方がヘンだったということではない

でしょうか。家に帰ってカギを開け、中に入ってドアを閉めようとした

時、“別れた元亭主”が、サッとドアの隙間から入ってしまったような違

和感ではないでしょうか...

 

   いったい、何故、

       こんな入り方をしなければならなかったのでしょうか?

 

  それは、この人事を仕掛けた背後にいる実力者や、橋本元首相自

身が最もよく知る所だと思います。つまり、まともには入れないわけ

であり、それはやはり、この不況を招いた失政を気にしてのことではな

かったかと推測します...

  もし、本当に橋本元首相がこの内閣に必要であるならば、故・小渕

前首相が宮沢元首相に対して行ったように、三顧の礼をもって、正面

から入ってもらうのがスジです。ドアの隙間から強引に入るというような

印象を、国民に与えることもなかったはずです...

 

  さて...最近テレビを見ていた時、評論家諸氏が、いかにも当然だ

というように、この内閣の中で森首相と橋本元首相が入れ替わる可能

性があるというような発言をしていました。いったい、本気でこんなこと

を言っていたのでしょうか...

  1度失政をしている橋本氏と、まだ失政をしていない森首相(失言と、釈

明は度々聞きましたが...)をスリ変えたいという根拠が分りません。いや、そ

れ以前の問題として、この混乱した現在の日本の舵取りに、1度失政

をしている橋本氏がどうしても必要なのでしょうか。テレビに出演してい

た評論家は、今の仕事をキチッとこなしたら、再登板もあり得ると言っ

ていました。しかし、日本の首相の座とは、そんなに軽いものなので

しょうか?また、失政というものが、そんなに軽く許されてしまうものな

のでしょうか?国民の側は、もっと、ずっと慎重だと思います...

 

  むろん、橋本元首相も、1度は首相になられたほどの人ですから、

最登板の可能性がナシとは言いません。しかし、それには、この不況

を招いたと言われる失政を自ら分析し、再度国民の評価を得るような

努力をすべきです。また、そのことによって、自分の持っている実力

を、国民に再評価してもらうべきではなかったでしょうか。そして、国民

からどうしてもと要請された上で、“それならば、”と、手を上げるのなら

分りますが...

  このあたりが、この国の常識なのではないでしょうか...

 

  いずれにせよ、これぐらいの信望と実力が伴わなければ、国民とし

ては、波乱の船出となる21世紀の舵取りを、再度任せる気にはなれ

ないと思います。ここで再び難破したら、もう後がないのです。国家

が、本当に、衰退してしまいます...」

                               wpe75.jpg (13885 バイト)house5.114.2.jpg (1340 バイト) 

                             <  執筆 :  青木 昌一 >