My Weekly Journal   / この国の形参議員選挙・98

 
                            参議院選挙/1998年 

 

 
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トップページHot SpotMenu最新のアップロード                            担当:  青木 昌一

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No.1  決別 / 参議員選挙・98 1998. 7. 7
No.2  与党と野党の風景 1998. 7. 7 
No.3  劇的終了/参議員選挙・98 1998. 7.13  

  

                          No.1                   (1998.7.7)

 

決別 / 参議員選挙・98

 

<現在の閉塞的な政治状況を打破するには、我々国民はどうしたらいいの

か。幾つかの考察を試みます。そして、参議員選挙に臨み、一つの決断を下し

たいと思います.....さあ、平成維新を開始しましょう。>              

 

 <考察 No.1>

白票                    

                       

許さず...!  

妥協せず...!

オール・ジョーカーの“ババ抜き”も

ジョーカーは抜かず...!

ただ、自らの信念にもとずき、白票を投ずる...!

 

( 政治が信じられない時、あるいは選ぶべき該当者がいない時、我々は棄権では

なく、白票を投ずるのが正しい行動だと信じます。

 さて.....もし、大量の白票が出た場合、この国の民主主義に、新しい流れが

芽生えてくるかもしれません。今はただ、それを祈るのみです.....ともかく、棄

権はせず、白票によって明確に意思表示をすべきです。これは、ぜひ実行していた

だきたいと思います。)

 

    現在、この国はあらゆる面で異常な状況にあります。政治、経済、行政、文化、

教育...ありとあらゆる面で閉塞状況に陥っています。あらゆるレベルでモラルが

崩壊し、汚れた金にまみれ、重大な事態に誰も責任を取ろうとしません。いや、責

任のない所で、無責任なシステムが大車輪で流れています。このままでは、確実

に、日本という国家が崩壊していきます。

 

     政治よ / しっかりしてくれ!

     経済よ / 立ち直ってくれ!

    行政よ / 国民の方を向いてくれ!

    マスコミよ / 落ち着いた文化を取り戻してくれ!

       お巡りさん / 子供たちを覚醒剤から守ってくれ!

 

  これは、国民全体の切実な願いだと思います。が、この分かりきったことが、なか

なか実行されません。どうにも、目に見えるような成果が上がってきません。いや、

何かが空転し、逆流し、事態は益々悪化の方向にあります。

 そこで、近々参議員選挙が始まるわけですが、私たち国民は、一体どうしたらい

いのでしょうか。選挙の度に、今度こそはと議員に期待し、それを何度繰り返してき

たことでしょうか。またその間、どれほど選挙の監視を強化し、法律を強化してきた

ことでしょうか。しかし、何故かそれに反して、事態は益々悪化してきてしまいまし

た。そしてついに、現在の破局的かつ無気力な政治状況に至っているわけです。

 それにしても、ことがここに至ったからには、私たち国民の方も、過去のあらゆる

シガラミを一度清算しなければならない時に来ていると思います。“ちょっとヘンだ

けど、ずっとあの人に投票してきたから”とか、“親の代からこの政党だから”といっ

た、安易な考えは、この際捨てるべきです。何故なら、その集積が、まさにこの国の

現在の政治状況を作り出しているからです。

 そこで、裸の人間として、真に信じられなかったら、ここは白票を投ずるべき事態

だと思います。そして、この白票こそが、現在の政治状況に対する、最大の批判に

なるのではないかと思います。少なくとも、棄権ではなく、白票を選択し、一国民とし

ての意思表示を明確にすべきです。

  繰り返しますが、この国難に当たって、我々国民は、一切の過去のシガラミと決

別しなければなりません。また、そう決断することで、我々一国民の集合体が、容

易に国家を改造できることも、肝に銘じておくべきでしょう。これこそが、選挙の意味

であり、国民の真のパワーなのですから...

 

 

                        

                                           No.2       (1998.7.7)

  

     野党と与党の風景                <考察 No.2>

 

 さて、選挙も近づいてきました。状況はあえて説明するまでもなく、絶望的な選挙

風景です。

 <考察 No.1> で、白票ということを考えてきましたが、こんな消極的なことで本

当にいいのでしょうか。かって日本新党で提唱したような、“政治家、総とっかえ”の

ような旗印はないのでしょうか。

 しかし、現在、離合集散を繰り返す野党を眺めていると、かっての日本新党のイメ

ージはどこにもありません。何かを焦っているようで、地に足がついている感じがな

く、ただ、“思い込み”だけが空回りしています。しかし、その“思い込み”が、何故

空回りし、何故現実化してこないのでしょうか...現状打破を望む1国民として、ま

さにはがゆい思いです...

 

  敵陣が瓦解しているのに、何故そこをあっさりと打ち破れないのか。ナポレオンな

ら、今からでも、敵陣中央を討ち抜けるのではないでしょうか...

 

  一方、それでは与党の自民党に、平成維新が実行できるのでしょうか。うー

む...

最近マスコミから聞こえてくる“政治腐敗防止法”等の話からは、論理が何故か幼

稚化しているように思えます。自分たちが主役の斡旋収賄を合法化しようとしたり、

自分たちの株取引のことで国会論争をしたり、

 

「何をやっているのだ!」

 

という思いです...そんなことは、国会で論争する以前の問題です。こんなことをし

ているようでは、難問山積の金融、環境、福祉等の政策も、信用できるわけがあり

ません。

 いったい、このような力不足、失政状況下で、あえて橋本内閣と自民党を支持す

る人々は、どこに望みをつないでいるのでしょうか...

 

 結局、白票を投じるしかないのでしょうか...

 

 

   決断               

  さて、いよいよ投票の時がきました。我々国民一人一人の決断が、この国を大き

く動かします。この、何気ない倦怠感の漂う今回の投票が、将来非常に大きな歴史

的意味を持つ重要な選挙になるような気がします。うまくいけば、日本は生まれ変

わり、失敗すれば、この国はまさにタイタニック号のように沈んでいくかもしれませ

ん。あの巨大で豊かで安定したタイタニック号が、ふとした手違いで沈没していく様

は、まさに現在のこの国の状況に当てはまるのではないでしょうか。

 歴史の上で、数多くの繁栄した国家や民族が、どのような衰退の経路をたどった

のか...その、衰退や敗北のきっかけとは、この現在の日本のように、ふとした不

注意と驕りから始まっているのではないでしょうか...私の感じるところでは、事態

は予想をはるかに越えて深く進行しているように思えます...

  我々は今、非常に謙虚に耳を澄まし、目を凝らし、歴史の瞬間の流れを見極めな

ければなりません。まだ、この全体的なぬるま湯の中で甘えていられるのか...そ

れとも、すぐに露天風呂から上がり、身支度を整え、その向こうの林に向かって装

備を展開しなければならないのか...

  しかし、時代が要求しているのは、軍事的展開ではありません。“産業・技術”、

“経済・金融”の展開です。しかも、全てがグローバル化しつつある現在、日本とい

う一国家が敗北してすむというような状況でもなくなってきているのです。日本がつ

まづくということで、21世紀の人類文明全体がしぼんでしまう危険性すらあるので

す。我々はまさにここで、国家と人類の未来を託すべく、真のリーダーを選ばなけれ

ばならないのです。

                        

  いずれにしても、自由党も民主党も、現状ではどうにもなりません。また、公明は

主張ははっきりしているのですが、政権を奪取するという意志が感じられません。そ

の意味では、共産党も同じでしょうか...

 

 こんな状況下で、この国を変えるには、どうしたらいいのか...

 

 結局、“白票”しかないのでしょうか...“白票”の山で、国民自らがこの国家の現

状を再認識する必要があるということでしょうか...

 

  さて、その“白票”ですが、ある政治評論家が、テレビでこんなことを言っていまし

た。

 

「“白票”というのはいけません。それは結局は無効票であり、死票です。それなら

ば、少しでもいい人を、よりましな人を選んで投票して下さい。」

 

  この評論家の言われたことは、一見いかにも正しいように聞こえます。しかし、そ

んなことは言われるまでもなく、我々はこれまでに何十回となくやってきたことです。

まさにその思いで、よりましな人を選挙で投票してきたのです。しかし、それにもか

かわらず、政治の状況は益々悪化し腐敗し、もはやよりましな人は誰もいなくなった

のです。

誰も信用できなくなったのです。

  科学的な表現を使えば、よりましな人を送り込む速度よりも、腐敗と汚染の速度

の方が確実に速いのです。医学的に言えば、放射線治療や抗ガン剤の投与はも

はや効かず、ガン細胞はすでに国家の骨格を侵し始めているということでしょう

か...

 このような状況下で、事態を逆転し、平成維新の車輪を動かし得るのは、“白票”

の山という大爆発しかないのではないでしょうか...国民は真に怒っているのだと

いうことを、一度具体的に示す必要があると思います...

 

      wpe1D.jpg (34276 バイト)                  No.3          (1998.7.13.)             

                                                             1998.7.13.早朝 / 選挙速報を見終わって、

 劇 的 終 了 参 議 員 選 挙 ・ 98    wpe1E.jpg (43347 バイト)

                                           <自民党大敗北>

 

  これから政権交代があり、この国の舵取りが変わります。さあ、本当に大変なの

はこれからです。この分水嶺から下り始めた雨水を、何としても“平成維新”の大

河へ統合していかなければなりません。この大変革は、明治維新の激動の時代の

再現であり、非常な困難と苦痛を伴うものでもあります。

  しかし近代日本は、“明治維新”、敗戦後の“昭和維新”と、すでに二度の維新を

体験しているのです。そして今、この世紀末に、三度目の“平成維新”が到来しよ

うとしています。これがうまくいけば、政治、行政、社会機構が、21世紀の未来型

に大変革していくことになります。この分水嶺の雨滴が大河となり、“平成維新”が

大成功を収めることを願っています。

 

  ところで、私は“白票”を推奨しました。むろん、“白票”でこの国が動くわけではあ

りません。したがって、当然その後のこうした政治の流れを期待していたわけです。

しかし、国民の総意である選挙結果は、私が思っていたよりもよほど機敏に反応し

たようです。まさに、国民の良識が、国民の大意が、この国を動かし始めているの

ではないでしょうか。

 しかし、私は、この“白票”の意味は、決して忘れないつもりです。その意味は、

政治の腐敗は、現政権の与党が敗退したからそれで全てよしとするものではない

からです。実際のところ、与党にも立派な人々が大勢いますし、野党の側にも腐敗

はあります。つまり、選ぶ人が見当たらず、その信念にもとずく“白票”ということな

のです。そして、この状況は、現在も少しも変わっていません。

 したがって、私の立場は、与党でも野党でも、腐敗は絶対に認めないということで

す。腐っていても、よりましな方を食べるということはしないという立場です。また、

私が選択したこの“白票”の意味から、一国民として、今後は与党も野党もしっかり

と監視していくつもりです。

 

( 実際のところ、投票箱の前で迷いました。また、せめて比例区だけでも民主党に、と

も思いました。しかし、上記のような理由から、今回は意を決して“白票”としました。私

にとっては、きわめて意味の重い“白票”となった次第です。)