My Weekly Journal 第1編集室OPINION2002年

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  トップページHot SpotMenu最新のアップロード                        編集長 :   津田 真

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No.18  待ち望んでいた“日朝国交正常化” 2002. 9.18
No.19  おかしな論理は、絶対に認めてはならない! 2002. 9.20
No.20  分析誰が、こんな日本にしたのか? 2002.10.08

                  

編集長: 津田 真 > (2002. 9.18)   

    待ち望んでいた“日朝国交正常化”   

 

  北朝鮮による日本人拉致事件で、横田めぐみさんら8人の死亡が発表されまし

た。生きて日本に帰ってくると思っていたので、大きな衝撃を受けました。また、これ

が、9月11日の、アメリカにおける同時多発テロ1周年の直後だけに、テロに対する

大きな怒りと、深い悲しみを感じます...

  確認は、これからのことになりますが、まずは亡くなられたと発表された方々の、

ご冥福をお祈ります。食糧不足、医療不足、厳しい監視下の異国の地で、如何に心

細かったか、察するに余りあります。おそらく、何人かは生きておられまいと危惧して

いたのですが、生存者が4人だったとは...まさに、私個人にとっても、忘れること

の出来ない、歴史的な衝撃を感じました。横田めぐみさんは、拉致された時は、わず

か13歳の少女だったといいます。まさに、胸をえぐられる思いがします...

 

  さて、それはそれとして、小泉首相の訪朝は、歴史に残る大きな一歩だったと思い

ます。全ては、今後の歴史の推移にかかってくるわけですが、極東アジアの安定に、

大きく寄与したことは間違いありません。

  また、日本がかって行った植民地政策における、朝鮮半島北部への謝罪もありま

した。これで、日朝の国交が正常化すれば、いよいよこの地域への日本の経済支援

がスタートします。戦後生まれの私のような者でも、ホッ、と安堵のため息をつく思い

です。ともかく、この地域の人々も、他の周辺地域と同じように、安心して暮らせる社

会になって欲しいと願っています。

 

  拉致事件では、何人もの日本人が被害を受けました。また、韓国にも、何百人も

の拉致被害者がいると聞きます。しかし、かの地では、今もまだ食糧危機が続いて

いるのです。日本が、かって植民地としていたこの地域で、今まさにライフラインが壊

滅し、膨大な数の善良な市民たちが、日々苦しんでいます。この今こそ、日本は全力

でこの地域の人々を助ける方向へ動くべきだと思います。

  拉致被害者の家族からは、正常化交渉に反発する声もあると聞きます。また、経

済援助が、大量破壊兵器開発への資金流用につながるのではないかという、危惧も

あると聞きます。しかし、小泉首相が行ったように、我々の方から一歩踏み込んで、

様子を見るべきだと思います。今は、こうして積極的に動いていかないと、また1つ何

かが手遅れになるような気がします。

  今ここで、小さな混乱の揺れを収拾しておかなければ、後々、より大きな混乱を招

来する恐れがあります。そして、そのような混乱の芽を察知し、事前に摘んでいくの

が政治の責任です...

 

  私は、日朝の国交正常化の推進を応援します。また、北朝鮮が安定化し、民族の

悲願である南北朝鮮の統一が、一日も早いことを願っています。

 

  それには、長い時間がかかるだろうと予測する政治家もいます。しかし、私は劇的

な変化があると見ています。なぜなら、この世界そのものが、劇的に変化する感動の

ストーリイで構成されているからです。また、人々の思いが蓄積されたストーリイは、

さらに先へ先へと折り畳まれ、加速して行きます...ぜひ、そうなって欲しいと、祈っ

ています...

                                             

                                編集長: 津田 真 > (2002. 9.20)

  おかしな論理は、絶対に認めてはならない     

             

  北朝鮮による拉致事件も、詳細が次第に明らかになりつつあります。そうした中

で、“8人もの死亡は多すぎる”という論調が日本のマスコミで取りざたされています。

また、これが政局につながり、小泉内閣に揺さぶりを仕掛けるという、およそ理解に

苦しむような動きも出てきています。

  一方、今回の小泉首相の訪朝は、国際的にはきわめて高く評価されています。北

朝鮮の金正日・総書記が胸襟を開いて会談したこともあり、ほぼ満点に近い交渉が

できました。さらに、今後の国交正常化交渉への道も設定してきました。これも、多

少意見の分かれるところですが、国交正常化はいずれにしても果たさなければなら

ない課題です。この点では、外務省の言っていることは、まさに正論だと思います。

  ところが、国内のマスコミの論調は、“8人もの死亡は多すぎる”ということで、小泉

首相が窮地におい込まれる様相です。こんな馬鹿な論理があっていいはずがありま

せん。小泉首相の英断があってこそ、人質事件の全容が明らかになりつつあるので

あり、多すぎる死亡者というのは、何ら小泉首相に責任のあることではありません。

こんな逆さまな論理で、もし小泉首相が追い詰められるようなことがあるとしたら、今

度こそ国民は座視することが出来ません。こんなことをやっているから、国の屋台骨

が折れかかっているわけです。

  こんな子供の喧嘩にもならない理由で、この国の政治力学を展開している“無責任

な政治集団”は、いったいこの国の政治を何と心得ているのでしょうか。また、“一部

マスコミ”の論調も、こうした傾向を煽っていますが、この人達もまた、日本を何処へ

導こうとしているのでしょうか...

 

  私は、かねがね思っていたのですが...今回のことが無くても、こうした“日本を

背負ってたつべき立場の人々”が、無責任もはなはだしいような行為を平気でやって

いることを危惧していました。それは今、原発の不祥事で世間を騒がせている東京

電力の事件と同様で、きわめて危険な危ういものを感じます。

  この人々は、国家存亡の危機をも左右する、“神聖で危険な器”を、玩具のように

転がし、わざと危険にさらし、それを見て楽しんでいるような所があります。私達は、

今すぐにも、このような道徳観の欠如した、無責任なリーダー達を、責任ある立場か

ら遠ざけるべきではないでしょうか。まさに、信じられないような政治風景ですが、こ

んなことのために、日本が存亡の危機にさらされています。

 

  さて、そこでどうするかということですが...まず当面私達のやれることは、小泉

内閣の支持率を80%台まで回復させることだと思います。これは、政策うんぬんの

話ではなく、無責任な政治勢力を排除するという意味においてです。まず、あえてそ

んなことを意識しなくても、支持率は確実に急上昇していくと思いますが...

  むろん、必要な助言や必要な政策は、いくらでも小泉首相に言えばいいわけで

す。小泉首相は、ちゃんと聞く耳を持った人ですから...

 

  それにしても、かって80%台の国民の支持率があった頃も、政界での小泉内閣

は、孤立無援でした。何故なのか?その政治風景は、まさに真の敵である抵抗勢力

が、ハトをいじめるカラスのように、そばに寄り添っていたことです。そして、選挙の果

を奪い去り、さらに何かを狙っています。一方、政策的に味方のはずのハト山氏

いる民主党の別の鳩のグループは、野党として論理的対立軸を張り、向こうで勝手

に遊んでいます。それでは一体、80%台の小泉内閣の支持率は、何処へ消えてし

まったのでしょうか...

  私はかって、民主党の戦略は間違っていると言ったことがありますが、まさにこの

ことを言っていたわけです。そして、小泉内閣は、ハトの天敵であるカラスが支えてい

るわけです。こんなことで、真の改革がうまくいくはずがありません。これは、民主党

に、非常に大きな責任があると思っています。そして、ここでもまた、こんな、“おかし

な論理は、絶対に認められない!”ということです。まさに、ここでも、1つの信じられ

ないような政治風景が展開していたわけです..

  民主党は、今まさに党首選挙の大詰めですが、国家大改造における民主党の持

つ議席は、きわめて重大です。今回の討論を聞いていると自民党からの政権交代の

に明け暮れている感がありますが、どこか地に足が着いていません。ともかく、多

くの国民の支持で議席を得ているわけですから、是非、それだけの仕事をして欲しい

ものです。

 

  むろん、私も、国家大改造を主張する民主党を応援しています。是非、党を立て直

し、頑張ってほしいと思います!

                          

 

 

                                        編集長: 津田 真 > (2002.10.08)                                          

      分析誰が、こんな日本にしたのか?    

 

      2002年秋日本の世情は、まさに排水の陣です

 

  しかし、日本のこの現状は、何かが欠けていて、何処かがふしだらで、衰退の美

を演出して来た、何者かが存在している様相です。そこで、そもそも何故こんな状

況になったのか、その原因を改めて考察してみます。その上で、何をどうすればいい

のかを、再度考えてみようと思います...

 

  私は、かねてからそれは、“清・濁”の“濁”の部分、“善・悪”の“悪”の部分を、マ

スコミが承認し、社会もまたそれを受け入れてしまった所に、そもそもの起因があっ

たと考えています。

 

  かつて、テレビで、“政治とは、清・濁をあわせ呑むものだ”などと、堂々と言われて

いました。また、“政治家の仕事は、刑務所の塀の上を歩いているようなものだ。内

側に落ちたら犯罪者だ”と言うような意味のことを、堂々とテレビ画面で言い放ってい

る政治家もいました。また、他にも、“選挙の三種の神器は、地盤・カバン・看板”だ、

などと、それが当り前のように公言している政治家もいました。

  それから、これはもう1つ別の角度の話になりますが、この同じ時代に、刑務所が

えりの犯罪経験者の作家が、活字文化やテレビ画面でもてはやされていたのを思い

出します。私は詳しい事情は知りませんが、何がしかの社会的犯罪を犯し、刑務所

に入れられ、その塀の中のことを面白おかしく書いていたのでしょうか。これなどは、

まさに犯罪を助長し、刑罰をあざ笑っていたような風景でした。しかも、それが、相当

の資本を投入し、映画化もされていたようです。一体、このような日本人の精神性をく

じくようなことを、誰が推進していたのでしょうか...

  日本の文化や社会に責任を持ち、それを担ってきた立場の人々が、何故あえてこ

んな犯罪を助長するようなことをしてきたのでしょうか。この社会的影響もまた、非常

に大きかったと思います。誰が、いったい何故、こうした日本文化を破壊するような行

為をしてきたのでしょうか。私は、この刑務所がえりの作家に問題があるというより

も、そうした風潮を企画し、それを煽ってきたメディアの側に、非常に罪深いものを感

じています。

 

  いずれにせよ、テレビや新聞を中心としたマスコミは、こうした社会的混乱を引き起

こす風潮を、積極的に創出してきたということです。したがって、大衆社会もまた、無

抵抗にこうした“濁”“悪”“犯罪”を面白おかしく吸収し、受け入れてしまったので

す。国家として、文化として、それが悪いと分かっていながら、民主主義社会の体制

に組み入れてしまったのです。

  このように、“濁”や“悪”や“犯罪”を容認した文明社会が、その後どのような悲惨

な経路をたどるかは、多くの歴史が示すところです...

  いずれにせよ、当時私は、“このテレビ番組は、非常に罪深い事をしているな”、と

思いながら、それらを眺めていました。しかし、さらに私を驚かせたのは、こうした事

態に対し、NHKをはじめとする他のテレビ局が、何のコメントもしなかったことでし

た。新聞もまた、同様でした。その時、厳しく批判を加えていれば、現在のような社会

情勢には、絶対にならなかったはずです。

 

  ともかく、轟々たる非難は何もなく、音沙汰もなく、何となく社会全体が、そうした

“濁”や“悪”や“犯罪”を、正々堂々と受け入れてしまったわけです。

 

  むろんその後、“濁”や“悪”は、深く深く静かに、日本の社会全体に根を下ろして

いったわけです。それが、現在の企業倫理の欠如や、マスメディアによる人権侵害な

ど、社会の根幹部分を腐らせてきたのではないでしょうか。そして今、1つの末期症

状が、顕在化してきたわけです...

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  さて...一度こうした“濁”“悪”“犯罪”を社会が形式的に認めてしまうと、中

世ヨーロッパにおける“免罪符”のようになってしまいます。罪の意識というものは非

常に希薄になり、政治の周辺では“利”を漁るのは当り前の行為になってしまいま

す。

  原子力サークルの一連の不祥事、食肉業界の不祥事、流通業界の際限もない不

祥事も、このあたりにその根本的な原因があったのではないでしょうか。

  つまり、政治家や官僚やマスコミ人が、率先して社会の倫理規範を壊してしまった

ということです。そして、その結果、一般大衆の倫理規範もまた、完全に緩んでしまっ

たということです。国会で、“疑惑の総合商社”と呼ばれたほどの代議士が、長年そ

れをやってこれたのも、まさにこの国の倫理規範全般が、緩み切っていたからです。

  いずれにしても、“清・濁をあわせ呑む”というようなの政治家の発言は、ある一面

では真理を突いていました。しかし、これはあくまでも“政治の裏側での話”であっ

て、建前として民主主義社会の表側で公言すべきものではなかったと思います。

  しかし、こうした政治家の失言や配慮不足に対しては、マスコミがしっかりと対処

すべきだったのです。こうした話は、神聖な民主主義社会の器の中に、絶対に入れ

るべきではなかったのです。

  当時、私のような者ですら、それを強く感じていました。まして、その時代に対して

責任があり、また実力もあったマスコミ人は、当然それが分かっていたと思います。

何故、その人たちは、この事態を容認してしまったのか...私は、それが非常に残

念でなりません。

  まして、そのような人たちが、勲章をもらったりしているとなれば、何がなにやら分

からなくなってしまいます。そう言えば、国が衰退し、その最大の原因を作った官僚

たちが、最も多く勲章をもらっているというのも、この国の混乱を象徴しているような気

がします...

 

  さて、いろいろ言ってきましたが、もう一度問題を整理してみます...一体、誰が、

こんな危機的な日本にしてしまったのか...?

  私はそれは、ここ20年ほどの、歴代の総理大臣をはじめ、この国を主導してきた

人達だと考えています。春と秋に勲章をもらったような人達が、実際本当に、この国

を真剣に導いてきたのか、と問いたいわけです。

  これを具体的に分類すれば、まず国のことを考えない政治家の責任があります。

それから、この国の行政を担ってきた官僚機構の硬直化と天下りがあります。そし

て、第4の権力と揶揄されるようになった、マスコミの暴走も、この国の文化の衰退と

いう意味では、非常に大きな影響があったのではないでしょうか...

                                                 

 

  さて、現在、政治も行政も、様々な場で国民の批判に晒されています。しかし、唯

一、マスコミだけは、NHK以外は民間企業ということもあり、国民の批判の手が届か

ない状況にあります。今後は、“濁”“悪”“犯罪”を社会的に許容してしまったマス

コミをどうするかが、国家大改造の焦点になって来るように思います...

 

  この力のある巨大なメディアを、いかにシビリアンコントロール下におき、経済の原

理ではなく、文化の原理で立て直していくか...ここが、国民にとっての大きな課題

になっていくと思います。

 

  かつて、マスコミが文化の原理で動いていた時代...もう20年から、それ以上も

昔になるのでしょうか...テレビでは、面白いドラマや漫画が、それこそ山ほどあり

ました。歌はみんなの歌でしたし、本当のスターやヒーローがいました...

  それが、この国の文化をマスコミが仕切るようになり、さらにそれを経済の原理で

動かすようになると、全てがスナック菓子や、インスタントラーメンのようになってしま

ったわけです。

 

  むろん、マスコミは、質・量・インフラに至るまで、この国最大級の頭脳集団であり、

文化の担い手なのですから、まず自らの構造改革が望まれます。しかし、それが出

来ない時は、この国の主権者である国民が動かなければなりません...

                                                     

 

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    ≪考察/マスコミは、何故こんなことをしたのか...≫   

 

  それにしても、何故、マスコミは、“濁”や“悪”や“犯罪”を容認し、それを

助長するようなことをしたのでしょうか...

 

  それは、官僚が、行政機構を使って国民を弾圧してきたのと、同じような

感覚かもしれません。かつて、役人とは武士階級でした。そして、武士階

級とは、支配者階級だったのです。

  その感覚が、最近まで日本の役人には残っていたわけです。そして、そ

れが、行政の顔を国民の方ではなく、産業界や資本家の方を向かせてい

ました。つまり、彼等/支配者は、支配者であるがゆえに、被支配者とし

ての市民や国民が必要だったわけです。そのために、行政は今でもなお、

被支配階級である国民の側に立つことに、本能的な抵抗を示しているわ

けです...この、国民主権の時代になった、今でもなお、です...

 

  さて、そこで、マスコミは何故こんな奇妙なことをしたのかと推理してみ

ると...司法・立法・行政に次ぐ第4の権力を握ったと感じたマスコミは、

その力によって国民をかるく弾圧し、支配してみたかったのではないでしょ

うか。ところが、時代はもはや、そんな悠長な旧感覚の世界には無かった

ということです。

  マスコミの無責任体質の一部が、ちょいとした遊びのつもりでやったこと

が、日本文化の衰退を招き、国民全体が“清・濁”を平気であわせ呑むよう

な世相になり、日本の社会全体がモラル・ハザードを引き起こしてしまった

わけです...そして、その調整が、今なおうまくいかず、日本は全体が空

中分解の危機にあるようです...

 

  ここはもはや、緊急外科手術が必要なのではないでしょうか...

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