T U R K - N O T E
トルコっつても、個室付浴場のことじゃ無いよ。大トルコ共和国よ。片道22時間の南回りは辛かったがやっぱりトルコは俺を裏切らなかった!!俺の体の奥底に淀むターキーの血がいま激しく溢れ返るところだ!!!そんな俺のバーチャルイスタンブールだ!!!!!(空回り)
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昔は2層式の橋の下段では魚料理やがひしめいてて大した賑わいだったらしいけど俺はしらん。今はほんとただの橋だ。あっさりするほど。両側に結構広い歩道があるのだが、ここでは必ず釣人が糸を垂れて愚魚をホイホイ釣り上げてる。魚に詳しくないんでよくは分からないが割といろんな種類の魚が揚がっているようだった。まさに「老若男女」レッツ釣り!ってなもんだ。これがイスタンブールの中心地に架かる橋か?なんて思ってしまうが、少ないレクリエーションなのかと思ってあれこれ覗いていると、おやまあ。レクリエーションは商売でもあったのね。自分で釣ってたらい(ほんと、風呂のタライなの)に入れた魚をしゃがんで売ってるのさ。こどもも大人も。あんまり新鮮そうじゃ無いのもあったが、びちびち跳ねてるのもあって値段が気になってしまった。他にもいろんな商売してるオヤジやこどもがいる。ムール貝のピラフ屋
ドラム缶を浅く切ったような蒸しがまに、ムール貝にトマトピラフを挟んだものがみっちり並んでいる。食べるときにレモンを垂らしてくれる。1個十円くらいでむっちゃうまい。ちいさいからわんこそばみたいにいくらでも食べられる。Last Update : 1996/08/17
また、こんな話も聞いた。ムスタファ・バルカーさんの話。彼の店のある場所はブルーモスクに程近いツーリストポリスの近くのビルの4階なのだが、そこの地下に店を出す若者兄弟は、よくムスタファの店に絨緞の勉強に来ていた。彼等はカッパドキア地方から出てきて店を始めたのだが、商売のノウハウを学ぶために来ていたのだ。あるとき、日本人の女の子がムスタファの店に来て、絨緞を買っていった。とてもいい子で、ムスタファとも親しくなって自分のホテルへと帰っていった。次の日、その子が再び店に現われたのだが、彼女は絨緞を返品するという。どうも様子がおかしいのでよくよく話を聞いてみると、彼女は「信用していたのに、私はあなたに騙された、価値の無いものを高く売りつけられた」と言うのだ。
彼女に売った絨緞は紛れもなく出所の確かなもので、彼女が気に入ったものでもあったので、自分だけの判断ではないと思い、さらに詳しく話を聞いた。すると案の定、犯人は地下の兄弟であった。彼女は前日ムスタファの店で絨緞を買ったあと、階段を降りて行った。すると、地下の兄弟が通りかかり、店に招きいれた。兄弟は彼女が持っていた絨緞を見るなり、『ムスタファの店で買ったのか?奴は嘘つきだ。これは偽物で、安物の絨緞だ。うちで買えば半分の値段できちんとしたものを売ってあげられるのに』という様なことを言って、彼女に購入をキャンセルすることを勧め、自分たちの絨緞を売りつけることに成功したのだ。実際は地下で買ったものこそ安物で、彼女が買った値段でも全然高すぎるという悪どいやりかただった。その一件以来ムスタファは彼等とは全く交流はないという。
実は私もムスタファの店に来る前その店に『強引に』連れ込まれ、目の前の絨緞の値段が時間が経つにつれてほぼ十分の一になるという大笑いな展開を経験していた。基本的に店が損するようなことはしない筈だから、十分の一でもまだ儲けがあるということになる。最初の値段で買っていたら、実に15倍以上の値段で買わされるところだったのだ。買わなかったけどね。その時、兄弟は『自分達はヘレケの出身で、家族は絨緞を織っている』と言っていたが、ムスタファに言わせたらカッパドキア地方から出てきたというじゃないか。つくづく悪い奴よ。因みにヘレケとはトルコで一番上等な絨緞の生産地。ここで作られたものには家族のサインが織り込んであって、一目で本物が判別できる。値段も目が飛び出るほど高い。
そもそもムスタファは自分たちが普通に暮らせるくらいの儲けしか上乗せしていない。なぜなら、高く売りつけることは簡単だが、その客は実際の値段を知ったら2度と来ないだろうし、誰にも紹介してくれないどころか『あそこは悪徳だ』と教えるだろう。だが、安く売れば、客は次に来たときにも必ず寄ってくれるし、知り合いにも紹介するはずだ。それになにしろ後ろめたい気持ちで眠らなくて済むという事だ。まさしくダイエー中内功にも通じる商売の王道なのだが、それさえ出来ていない絨緞屋の何と多いことか。
Last Update : 1996/08/17
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