果実ハープ模様

エヴァンゲリオンで得をした人(1997/05/06)

 アニメ「エヴァンゲリオン」が大人気である。最近よくアニメ雑誌以外にも特集されている。一体誰が真剣に読むんだろうとか、考えてしまう。このあいだ喫茶店で上司が突然「ほら、なんて言ったっけ、ほら。なんか凄い人気の漫画があるんやてな。なんやったかな、ややこしい名前の・・・」何が言いたいのかわかるまでしばらく時間がかかった。そんな苦労する話題、突然持ち出すなよといいたい。まぁ、あれらの記事がやはりちゃんと伝わってないことがわかっただけでもいいか。

 そんな出来事から数日後、夕刊フジの、こういうのをコラムって言うんですか、声優林原めぐみさんのコーナー「HOTひと息」を久しぶりに見つけた。軽く目を通した後、ページをめくりかけたとき、ふと気になってもう一度よく見直してみると本人紹介の分が変わっていたことに気が付いた。確か前までは声優の紹介として代表作が「バカボン」になっていたのに、いつのまにやら代表作「綾波レイ」になっていたのだ。彼女はようやく30になったばかりだという。「綾波レイ」がどんなものかわからなくても、「バカボン」のイメージよりは数段いいだろう。「エヴァンゲリオン」人気で一番得をしたのは彼女かもしれない。

 そんなことないか。

 ところで、他に主役が無いわけでもなかろうに、なぜこれまで代表作が「バカボン」であり続けたのか、不思議だという話しが友人との間で出たのだが、きっと夕刊フジを読んでいるような普通の人にわかるアニメキャラって極ごく限られていて、「平成天才バカボン」を知らなくても「バカボン」自体はイメージ出来るからなんだろうという結論に行き着いた。いまでも古谷徹が「星飛馬」で小山茉美が「アラレちゃん」であるように。「バカボン」の声で昔見たときの声と誤解しょうが、そんなことはどうでもいいのである。

 しかしそうなれば、例え3年後にはもう通用しなくなっていたとしても、今のところ紹介文の中に「綾波レイ」って使える「エヴァンゲリオン」ってやっぱり凄いんだね。

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