全身を筒と直線、円と球や箱等で置き換え身体の凸凹は無視しできるだけ簡単に仕上げていく。

ここではあまり動きの少ないポーズを描いていこうね。筋肉や骨の凸凹はできるだけはぶいて各関節の長さとバランスをしっかり覚えよう。ちょっと描けないなって感じる時は人間のからだの骨や筋肉を尊重しすぎているからだよ。例えば胴部は肋骨と骨盤と考えないで序盤に説明したコンニャク描法のように一枚の板のように置き換えて、腕も同じようにやたら筋肉を気にするからデッサンが狂うんだよ。一本の曲がるストローっていうふうに置き換えてすすめていこう。何回もいうよ、筋肉よりもそれぞれの骨から関節までの長さを覚えることが先決!
  • それでは鉛筆持ってまっすぐ立っている人物から描いてみよう。
何気無く直立している人物って結構むずかしいでしょ。でも迷ったら肩のコーナーのところをもう一度だけ見てね。そこに答えがあるよ。
立っている人物の簡単な描き方-いつもと同じだよ。箱を利用していこう!
1.まず顔をしっかり描いてみよう。ラフに描くのも構いませんが目鼻口の位置はわかるぐらいにしておこうね。他のコーナーでも何度も記してるけどその時きちんと描いておくと後で必ず実になって返ってくるよ。
2.左の図は今まで実践してきた事のくりかえしだよ。胴体の部分も徹底的に簡略化して箱でとらえよう。おしりの丸みを箱の段階のところでしっかり描いておく事ね。肩の三角筋は囲って両肩をきちんととっておく。腕のおおまかなラインもこの時点で薄く描いておこうね。

箱に手足をくっつける感じで描く。肩の部分はしっかり位置を掴んでいるのでそのまま各パーツをくっつけて下さい。足も筒をくっつけるだけでいいよ。ね、簡単でしょ。
ここではじめて筋肉の膨らみを意識して細部を描き込む。全身をバランスよく描けていたらウエストを細くしたりしてみよう。どうですか、上手くいったかな?
デッサンが仕上がったら関節ごとに描いたロボットの線を消していく。そしてできあがりです。楽しいでしょ。
自分でいろいろ想像してポーズを描いていきましょう。
上記までのところをしっかり実践したら、だいぶ自信がついたでしょ。今度はあなたが自分の描きたいポーズを想像して描いてみよう。
腰がまがったり膝を曲げて座ったり、そういったポーズを描くとき得に初心者の方には恐ろしく難しそうに感じてしまいますが描く前に少し考えるだけでいいのです。
各パーツの長さが頭に入っていますか?
デッサンの基盤である箱の部分の角度が間違っていませんか?
そうです、デッサンもある程度の理論が知識として備わっているとある程度のモノは描く事ができてしまうのです。
腰が曲がっている所が描けない? コンニャク描法で軽く通り抜けてしまいましょう。
人物画はいかにそのポーズを簡単に描くか。しかし簡単であっても要はしっかり押さえる、これこそが私の皆様につたえようとしているところです。

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