バナナ  Musa acuminata Colla 

 中核単子葉植物 ツユクサ類 ショウガ目 バショウ科 バショウ属

 バショウ科の花はたいへん変わっています。今まで掲載してきた花とはまったく異なり、これが花だとは、なかなか思えません。
 花茎の基部のほうには、たくさんの雌花がつきます。
 花を咲かせるたびに花茎が蛇腹のようにのびていきます。
 先端にある大きなかたまりは花序の先端です。
 花序の先端と果実の間には蛇腹のような花茎だけで何もありません。
 じつは、ここには中性花や雄花が咲いていたのですが、果実をつくらない花なので、落ちてしまいます。
 しかし、栽培している農園では、早めに取りのぞくことにしているそうです。

  

 雌花が咲いているとき、雄花は、まだ咲きません。
 花の咲く時期をずらして自家受粉を避けているのです。
 せっかく、このようなくふうがあっても、わたしたちが食べているバナナは種子をつくりません。
 それは、タネなしの栽培種として改良されたからです。今では人間の手で挿し芽をされて繁殖しているのです。
 バナナの中には、種子をつくる種類もあります。

  

 バナナは、総包の内側に花をつけます。
 花をつけると総包はとれてしまい花茎がのび、つぎの花をつけます。
 花茎の基部のほうに雌花をつけ、これが果実になります。
 花茎の中ごろまでくると、中性花を咲かせます。しかし結実はしそうもありません。
 先端の方にくると、雄花を咲かせます。
 雌花はうすい黄色の花被の基部に小さいバナナの形をした緑色の子房をつけますが、雄花は花被とおしべだけで子房はありません。
 総包をすべて取りのぞくと、中にはタケノコのようなシンがあり、食用になるそうです。