(2000.07/16)
【紹介するパーツ】
名称：エンジンオイル添加剤「MT105」
価格：\4,800／本
発売元：株式会社 無限
〒351-8586 埼玉県朝霞市膝折町2-15-11
電話：048-462-3131
Fax：048-462-3121
【使うに至った経緯】
お世話になっているホンダプリモの人に強く勧められたことがこのMT105を使ってみるきっかけになりました。その人は個人的な興味もありMT105を取り寄せようとしたところ、1個単位の発注では別途送料がかかってしまうと告げられたため、有志を募り共同購入のような形でまとまった数を取り寄せることにしたそうです。
納品後、さっそく添加して効果をチェックしてみたところ、各自がエンジンの調子に明確な改善を認める結果となり、それ以降、顧客にも広く勧めるようになったそうです。私もそのひとりです。【効能】
MT105は、有機モリブデン化合物、ジチオカルバミン酸モリブデンが主成分です。製品は金属製の容器に200ml詰められおり、計量用のプラスチックカップが添付されています。
ではMT105の効果にはどのようなものがあるのでしょうか。製品の箱に書かれている効能書きには以下のように記されています。--------------- ここから---------------------------------------
無限がエンジンを構成する部品のひとつとして
開発し、Ｆ１をはじめとするレーシングエンジン
に使用しているオイル添加剤 ── ＭＴ１０５
１ エンジンパワーの機械損失を防ぎ、メカニカルノイズも低減
数多い部品点数で構成されているエンジン。高い精度の部品によって組み立てられているレーシングエンジ ンでさえ、その動弁系やピストンピンに代表される摺動部分は摩擦抵抗によるフリクションロスから逃れられません。MT105は、その主成分である、MO・モリブデンが金属摩擦面にすばやく吸着し、強力な強力な潤滑皮 膜を生成することで金属表面の凸凹を埋め滑らかな面粗度とし、摩擦抵抗を低減、エンジンパワーの損失を最小限に導きます。また、同時に金属面の摩擦熱上昇を抑えることで油温が安定し、金属摩擦によるノイズも抑え、結果としてエンジンの静粛性をも向上させます。
２ 燃費の向上
MT105が形成する潤滑皮膜は、持続して性能を発揮し、その結果として燃費を向上させます。 グラフ（省略）は、エンジンが一定回転数（760rpm）でアイドリングしている条件下でMT105を添加した前後の吸気ポート内の負圧変化を（PBセンサーで）測定したものです。添加後2〜3分後から負圧がさがり（11mmHg）安定しています。これはエンジン内の摺動部分にMT105がすばやく潤滑皮膜を形成、フリクションロスが軽減された結果、より少ない燃料でのアイドリングが可能となり負圧が変化したものです。この負圧の低下は、燃費消費率に換算すると1.4%の燃費向上を果たしたことになります。
３ エンジンの保護と耐久性の向上
金属表面に吸着したMT105は、強靭な皮膜を長期間にわたり形成し、金属摩擦面を保護、その摩擦を抑え、エンジンの耐久性を向上させ、ひいてはロングライフに貢献します。グラフ（省略）は、エンジンのダイナモベンチ耐久試験後にピストンリングのバレルフェイス断面（シリンダ─ボアとの接触面）を測定したもので、写真（省略）はさらにその表面を電子顕微鏡（1000倍）で撮影した状態です。MT105を添加したものは、摺動による摩擦もなく断面形状もテスト前の状態と変わらずきれいであるのに対し、未添加のものは、約3μmほど磨耗し、さらに削り取られた数々の溝ができていることが判ります。このことからMT105が金属表面を保護し、摩擦を抑えたことが実証されています。---------------- ここまで ----------------------------------------
【作業】
走行距離57,400kmのシビックＲに使ってみました。標準添加量は175mlとなっていますが、規定量内でしたから全量の200mlを添加しました。説明に従い、10分間アイドリングを行ったのち、オイルレベルの点検をして作業は終了です。適量をこぼさずに注ぎ入れるだけなので、とくに難しいところはありません。【検証】
エンジンオイルに添加して、かれこれ5,000km以上を走行しました。その間サーキットを4回走りました。
この製品に関しては、静粛性と摩擦抵抗低減の2つについて検証してみたいと思います。
分かりやすかったのが、音に関してです。
60km/hくらいの速さで流しているときに聞こえていたノイズが明らかに減りました。普段もっとも使うことが多いこうしたスピード域のノイズが減ることは、音による疲労を低減させることにもつながり、とても歓迎します。加速時に関しては、ノイズ自体は減っているのでしょうが、音量面での違いはほとんど分からず、とくにVTECが高回転域に移行してからのエンジン音は相変わらずうるさいです。また、このところ気になっているアイドリング時に耳に入ってくる車内の「こもり音」は消えることなく今も発生しています。このこもり音が減ってくれることを期待していただけに残念です。（ブッシュ類のへたりか？）
摩擦抵抗低減についても効果は体感できました。
これはエンジンブレーキの効きが弱くなったことで分かりました。市街地走行をしていて、これまでと同じ感覚でアクセルを戻していると思った以上に進んでしまい、前車との間隔が小さくなってしまいます。それだけスムーズになったということでしょう。
改善効果は、認められた。これが結論です。けっこう面白い製品です。ただオイル交換のたびに添加していかなければ効果は持続しないので、けっこうな出費になってしまうことは否めません。とはいうものの、ためしに1回使ってみるだけならクルマ好きにとって払えない金額ではありません。興味のある方にはお勧めします。
【参考までに】
ホンダからもモリブデン化合物オイル添加剤を発売しています。
品名：エンジンオイルトリートメント
部品番号：H0820-99991
価格：2400円